波止の3大釣法といえば探り釣り、ウキ釣り、投げ釣りです。中でも探り釣りは、その名の通り竿一本シンプルな仕掛けで探って歩く、釣りの基本形とも云えるものです。手にピクピクと来るアタリに釣りの醍醐味があります。
探り釣りとは読んで字のごとく、魚を求めて探って歩く釣りをいいます。ウキ釣りや投げ釣りのように、仕掛けを流したり飛ばしたりしませんから、釣り方も仕掛けもシンプルです。ですから仕掛け作りの苦手な初心者にも向いています。ウキを介したりしませんから、アタリはダイレクトに体感できます。シンプルながらも極めて釣果が期待でき、魚の魚信を身体で感じる快感故に、長年これ一本というベテランもいます。
探り釣りには色々なバージョン、あるいは地方によって、それぞれ呼び方があります。覚えておくと便利ですから、紹介しましょう。
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対象魚 |
竿選びのポイント
リール選びのポイント
小物選びのポイント
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狙える魚
関西〜関東の一般の波止なら、メバル・アイナメ・カサゴの根魚御三家に加え、チヌ、スズキといったところでしょう。いずれも美味しい魚が釣れるのが魅力です。
初心者の場合の釣り方
フカセ釣りのような繊細な仕掛けで、アタリをとるのは難しいでしょう。初めのうちは穂先が少し曲がるくらいのオモリ(0.5〜2号)を掛け、糸がピンと張る状態で探っていきましょう。馴れれば徐々に軽いオモリに替えていきます。その方がチヌやメバルのアタリが出やすくなります。テトラの穴釣りのような場合は、波気でもまれて仕掛けが落ち着かない場合があります。そんな時は軽い仕掛けにこだわらず、どっしりしたオモリ(2〜5号)を使いましょう。
仕掛けの落とし方
メバルやチヌのように、遊泳層が上から下まで変化する魚は、仕掛けを上から落としていくのが基本です。すとんと落とさずゆっくり落としましょう。アイナメやカサゴのように底にべったり居る魚の場合は、重めのオモリで一気に落としてかまいません。底に着いたらしばらく待ち、ゆっくり引き上げていきます。いずれの場合も、魚が鈎に掛かれば、アタリが穂先か、手元にしっかり伝わりますので、まず魚信を見逃すことはありません。アタリが出れば竿を立て、魚を取り込みましょう。
釣果にありつく秘訣
探り釣りは歩いて稼ぐ釣りです。荷物を少なくまとめ軽装で、端から端まで歩いて探っていきましょう。アタリが出なければすぐ3〜5m移動してもかまいません。狙いのポイントはコンクリートの継ぎ目、前打ちならテトラや、護岸の捨て石の入っている切れ目です。
探り釣りがアタリを体感する釣りであることとは対照的に、ウキ釣りはアタリをウキの変化、つまり視覚的に捉えて釣る釣りです。これも大変面白い釣りで、対象とする魚種が豊富なことも特長です。
外国のルアーやフライフィッシングが高度に進化した釣りであることと同じく、日本のウキ釣りも高度な進化を遂げた釣りです。探り釣りがポイントを探して行く釣りであることに対して、ウキ釣りはポイントを流して釣る釣りです。ウキ流しと呼ばれる由縁です。探り釣りがピンポイントであることに対して、ウキ釣りは線で釣る釣りです。それだけにツボにはまると、大漁が期待されます。
しかし探り釣りより、仕掛けの作り方、操作とも習得がやや難しく、決して初心向きと呼べる釣法ではありません。やはりそれなりの習得が必要な釣りです。また探り釣りがマキエを使わないのが原則であることに対して、ウキ釣りではマキエを使うことが、前提条件となります。もちろんマキエを使わず釣ってもいいのですが、釣果としてはあまり期待が見込めないのが現実です。
探り釣りのツボがポイントを探り当てることとすれば、マキエを使うウキ釣りのツボは、ポイントを作り上げることにつきます。もちろん魚の濃い有望ポイントを探すことは大事ですが、それよりもいかにマキエを上手に使って、魚をおびき寄せるかということが大事です。そういう点ではもっとも、攻撃的な釣りといえるでしょう。
棒ウキが標準的な波止釣りに比べ、同じウキ釣りでも磯では円すいウキと呼ばれる、小さなウキを駆使します。使われるオモリもガン玉と呼ばれる非常に小さなオモリです。ですからグレ釣りに代表される磯のウキ釣りは、一般的にウキフカセと呼ばれます。また青物を狙って釣るウキ釣りなどでは、コマセを詰めたカゴもよく利用されます。これはカゴ釣りと呼ばれています。またチヌに特化した釣りとして、紀州釣りと呼ばれる団子エサを使ったウキ釣りもあります。いずれもマニアが研究し開発されてきた釣り方です。
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竿選びのポイント
リール選びのポイント
ウキ選びのポイント
小物選びのポイント
自分で仕掛けを作るなら…
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ウキ釣りは難しい釣りの部類です。もっとも専門的にやると、どんな釣りでも奥が深く難しいものですが…。ウキ釣りについて、技術的なことは「ウキ釣り専科」で詳しく解説していますから、参照して下さい。ここでは、より入門者向けのツボを書いておきましょう。
図解入りで解説書を読んでも、実際に釣り道具屋の店頭に立つと、様々なウキ、小物が並んでいて、どれを選択したらよいか分からないと思います。悩んだときは店員さんにアドバイスを受けて下さい。ただし釣りに詳しい店員さんでも、ジャンルが違えば素人と同じです。ウキの小物を買うのに、ルアーマンや沖釣り師の意見は、的を外れる可能性があるからです。ですから遠慮せずに「ウキ釣りの得意な人」と指名して買いましょう。
不幸にしてアドバイスが受けられなかった場合は、適当によさそうなものを選ぶしかありません。一応このサイトの記事や他の専門書を習得して行けば、まず間違いはないと思いますが、問題はウキ止めなど小物のサイズです。こればかりは本では分かりにくいと思います。大体店頭で並べられているものは、サイズがワンサイズ大きいと思って下さい。3サイズあれば一番小さいもの、5サイズあれば下から2番目ぐらいを選んで下さい。大体そこら辺が、波止釣りで使う適切な大きさです。
よく短い投げ竿やルアー竿で、ウキ釣りをしているのを見かけます。もちろんやってやれないことはないのですが、仕掛けの関係でウキ釣りをやるのならば、ある程度の長さが必要なのです。最低でも4m、できればいわゆる磯竿の長さとされている4.5m〜5.3mの間の竿を使って下さい。でないと仕掛け図通りの仕掛けを作った場合、大物が掛かったときに、魚を取り込むことが出来なくなります。また穂先を折るなどのトラブルも考えられます。竿の長さには、くれぐれも注意を払っておきましょう。
歩く探り釣り、流すウキ釣りに比べるのなら、投げ釣りは遙か沖を攻める釣りです。投げるというスポーツ的な要素と同時に、置き竿で静かにアタリを待つという静の釣りでもあります。サーフと呼ばれファンがたくさんいます。
「うりぁ〜」と仕掛けを遠投し、そのまま竿を何本か並べて、アタリを待っているおじさんを見かけたことがあるでしょう。それが投げ釣りです。投げ釣りの魅力は、なんといっても沖から魚を引きづり出すという面白さです。昔から底を探れ、底がダメなら壁を探れといいます。投げ釣りは、重いオモリで仕掛けを底に引きつけて釣る釣りですから、本来合理的な釣り方なのです。
投げ釣りは竿を複数並べて、アタリを待つ釣りです。そうすることで、より魚と遭遇する確率を上げます。それが可能なのは竿を手に持たず、三脚などに預けて置き竿にするからなのです。引きづりといって、手持ちで仕掛けを引きずってくるキス釣りのテクニックもありますが、基本は静かにアタリを待つ置き竿と考えて下さい。
底オンリーで攻めますから自ずから対象魚は限られてきます。キス、カレイ、アブラメ、カサゴ、イシモチ、アナゴなど海底を徘徊する魚がメインになります。同時に、ゴカイやスナモグリなど海底の底生生物を食するマダイ、チヌ、スズキ、コロダイなども狙える釣りです。磯の石鯛釣りなども、投げ釣りが変化したバージョンと考えてよいでしょう。一見魚種が少ないようですが、釣れる魚種いずれもが美味であることは、間違いありません。
投げ釣りが遠投して沖を攻めるのに対して、ちょっと沖目、あるいは足元のかけ上がりなどを狙って近投するする釣りを、ブッコミ釣りといいます。これも手軽かつ確率の高い釣りです。休日の波止では混み合うために、隣人と仕掛けが絡み合うオマツリなどのトラブルが起こりやすいものです。そのため海面を大きく占有する本格的な投げ釣りが出来ないこともありますが、ブッコミ釣りなら、周囲に与える影響も少ないでしょう。軽めの仕掛けを、ポンと足元に投げることをチョイ投げなどともいいます。ハゼ釣りなどで使うテクニックです。
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対象魚
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竿選びのポイント
リール選びのポイント
仕掛け選びのポイント
三脚選びのポイント投げ釣りの必需品。しっかりした頑丈なものを選ぶこと。大きめを選ぶと間違いないですね。 |
投げ釣りは比較的初心者でも、ポイントさえ分かればベテランとの差が付きにくい釣りかと思われます。もっともそのポイントを探し、的確に仕掛けを入れるのが難しいのですが…。投げ釣りについて、技術的なことは「釣法別攻略講座」で詳しく解説していますから、参照して下さい。ここでは、ちょっとしたヒントを書いておきましょう。
いったん投げ込んだら、後は座って穂先にアタリが出るのを待つだけですから、のんびりしています。仕掛けも既製品を使うのならば、簡単に取り付けできます。ですから釣りに慣れていない女性の方にお勧めできます。しかし女性の場合、パワーがありませんので、砂浜から大遠投をするようなキス釣りは難しいと思います。ある程度水深のある波止から、チョイ投げ、ブッコミ釣りが最適でしょう。時々は仕掛けを引いて様子を見るように、アドバイスして上げて下さい。
投げ釣りは複数の竿を使って釣る釣りです。ですから竿の長さが違ったり柔らかさが違うと、飛んでいく距離、方向もばらつきますし、アタリも見にくいものです。ですから出来るだけ、同じブランド、同じスペックの竿を購入するようにして下さい。リールも同じ理由で、同一機種が望ましいでしょう。こと投げ釣りに関しては、高額な商品をワンセット買うより、安くてもペアの竿を2セット買った方が、後々使い勝手がよく、釣果にも恵まれると思います。本数については初心者の場合、3セットは必要ないと思います。面倒が見切れませんし、自分の竿同志でオマツリするでしょう。2セットが賢い選択です。腕が上がれば追加しましょう。
時々ウキ釣りと投げ釣りを並行してやっている人がいます。器用な人だと思います。捨て竿といって波止ではよく見られる風景ですが、釣果は期待しない方がいいでしょう。釣りには集中力が必要なのです。それでも釣ったといわれるかも知れません。しかし1本でやればもっと釣れたと思います。ウキを目で追いながら、捨て竿の面倒を見るのはなかなか大変なことです。混み合う休日の波止では、トラブルを引き起こす可能性もありますので、当道場の読者は出来るだけ、そういった二股天秤は真似しないようにして下さい。
釣りには観察力・洞察力・想像力が必要です。しかし初心者はデマと空想に惑わされがち〜ポイントの見極めには長い経験と研究が必要ですが、そんなに待てない!というあなたのために、ポイント攻略のセオリーを伝授しましょう。
エサ・仕掛けがたくさん落ちている地元の人間はその釣り場へよく通っています。当然よく釣れるところを知っています。まずはそこがポイントと考えて間違いなく、釣り座の足元には仕掛けや残りエサなどが落ちています。釣れる魚は仕掛けの種類(投げ・タチウオ・ハゲなど)・餌(アミエビなど)でわかります。 |
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スミや魚をしめた痕跡があるイカはスミを吐きます。チヌやスズキだと魚をしめる人が多いようです。 スミや血の後は、時間が経つと雨で消えますから、跡があるということは、つい最近そこで釣り上げたという証拠です。 |
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イガイがたくさん岸壁に着いているイガイは潮当りのよいところに着きます。イガイの層にはゴカイやエビが住み着きますから、魚のいい餌場になります。チヌの落し込みはここを徹底して攻めます。 |
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地元のベテランが釣っていたところ地元のベテランはその釣り場のポイントを知り尽くしています。帰るそぶりを見せたら即、その後へ移動しましょう。ただしそのベテランと同じ魚、釣り方でないと効果なしですから、遠目で観察しておきます。その日釣れなくとも、次回の釣行に役立つはずです。 |
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魚の宝庫テトラどんな波止でもテトラは魚の巣です。垂直護岸よりはるかに魚影は濃いものです。足元に気をつけて釣ってみましょう。同じように見えるテトラでも、くずれかかったり、ワンド(湾状にくぼんだところ)になったところなど、変化があるところがいいでしょう。 |
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ケーソンの継ぎ目大抵の波止はケーソンと呼ばれるコンクリートの大きな固まりをつないで作っています。表面の継ぎ目は細い目地で化粧されていますが、海の中では継ぎ目は詰められておらず、隙間が空いています。広い隙間のところは根魚の格好の住処になっています。いい継ぎ目を探しましょう。必ず釣れます。 |
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必ずしも先端有利ではない?誰しもが先端の潮通しのいいところへ行きたがります。しかし、先端は波止が切れたところで基礎の石は少なく(魚が住み着きにくい)、船が通れるよう浚渫されており底はフラットです。沖を投げ釣りで狙うのにはいいのですが、波止際に住み着く魚を狙うには不向きです。始終、釣り人が入っているため魚もすれています。ケースバイケースですが、覚えておきましょう。 |
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何もないところに魚はいない…
熱帯魚を飼っている方はよくご存じかと思いますが、魚というものは外敵から身を守るために、必ず身を潜めるようにしています。元気よく泳いでいるように見えても、すぐ隠れられるよう体勢を整えています。寝るときも水草に身を寄せるようにひっそりしています。餌が流れてきたからパク!というほど甘くはありません。障害物など身を潜めるための住処を必ずキープしているものです。ですから魚を釣るという発想を捨て、魚の住処を釣るという発想を持って下さい(^^)b
回遊魚の場合…青物やサヨリは基本的には住処をつくりません。中層から上層を群を作って泳いでいます。ですから魚の食事タイムを待って潮を釣ります。潮通しがよいだけでもダメで、餌になるプランクトンや小魚がたまるような潮目やヨレがポイントになります。経験を積めば分かるようになります。 |
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小回遊魚の場合…チヌやスズキも回遊しますが、移動する距離は青物に比べるとずっと少なく、餌を求めて浅場と深場を移動していると考えていいでしょう。ゴカイやエビ、貝、小魚を探してうろつき回っていますから、それらの小動物が住み着く岸壁や海底のシモリ(障害物)周りがポイントになるわけです。また潮にのって移動していますから潮筋(海の川のようなもの)や、ミゾ(少し深くなった魚の通り道)も有効です。 |
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根魚の場合…根魚は警戒心が強い魚です。ですから滅多に住処を離れることはありません。ブロックや根(岩)の隙間や穴に隠れています。藻は直接砂地に生えることはなく、必ず根(岩)に生えます。幼魚の育つ場所であり、メバルなどはこの藻にもつきます。ノッコミ時のチヌのポイントです。 |
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投げ釣りの場合…キスやカレイは沖から接岸してきます。なにもない砂地より、波のうねりでできたヨブ(丘陵状の盛り上がり)が好きです。餌も豊富ですし、身を潜めやすいからでしょう。濁りを好むニベ(イシモチ)もここに群れます。 |
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徹底して覚えましょう、魚の釣れ方が変わってくるはずです!季節や魚種により例外はありますが、釣りの大基本です。
ケーソンの継ぎ目、波止の基礎石、沖の根、テトラの穴、藻場、砂地のヨブなど
潮目(流れと流れの接合点、眼で分かる)、ヨレ( よどみ、泡が立つ)
中層よりは底を、沖よりは足元を、足元よりは沖の根を〜
底はいつの場合でも絶対のポイント。中層をふわふわしている餌などプランクトンぐらい〜ゆえに底を攻めよ。壁は底の延長である〜底がダメなら壁を攻めよ!
障害物と同じ理由で、直線よりはでこぼこがある釣り場の方が動植物相が豊かである。流れる潮も複雑で、食物連鎖のスタートであるプランクトンが発生しやすい〜
釣り人はドン深(深い水深)だと期待が持てそうで喜ぶが、ちょっと待て〜。浅場は海中まで日光が届くため藻がよく育ち、そのため食物連鎖が発生しやすい。また魚の産卵場でもある。変化と適度な水深があれば釣りには絶好。
釣りほど挫折に明けくれる遊びはありません。全国レベルの名人ですら坊主を喰らうことがあるのですぞ!いくら泣きくれても、古来釣りは一種の薬物症状を人に与える「悪魔の趣味」と呼ばれており、もう抜け出すことは不可能です。ならば堂々と立ち向かいましょう。あなたを救う必釣の心構えを教えます(^^)b
魚にもお食事タイム(時合いといいます)があります。私たちが空気に依存しているように、海の生物は潮(海水の流れ)に支配されています。魚たちは潮がよくなる(自分たちにとって都合よい流れ)と餌を摂ろうする習性があります。一日に何回もあるものではなく、この時釣れないとあとは坊主が待っているばかりです。ですから潮の読めない漁師は一人もいません。
誰も釣っていないときに、ポンと魚が釣れることがあります。「交通事故や、ウッシッシッ〜」と私たちは喜びますが、実は交通事故ではなく、やはり潮が目に見えないところでよくなって魚の活性が上がっていたのです。そこへ餌の付いた鈎があったというわけですね。
潮というのは日によって変わります。いい潮もあればイマイチという潮もあるのです。いい潮の時はすごく魚の活性が上がって、どんどん住処から餌を摂りに出てきます。こんな時は全員大漁です。いま一つの潮の時は魚もあんまり食欲がないのです。目の前に餌がぶら下がらない限り食ってくれません。釣師の腕の差が出る時です。
魚は基本的に臆病です。身を守ってくれる法律や警察はいません。弱肉強食に支配された生態系です。波止でしたらスズキがその頂点でしょうが、スズキですらタチウオが接岸してくると態度が小さくなります。餌が流れているから「パクッ」などとやっていたら身が持ちません。どうも釣り人はこの事実を忘れがちです。ウサギを捕まえようとしたら誰でもすごく慎重になるはず、魚が相手でも同じです。
臆病な魚でも食事は必要です。勇気を奮って餌を摂る時刻が日の出日の入り頃です。夜明けや夕暮れの薄暗い時は、魚にとってもっとも大事な食事時間です。この時、いい潮が重なると爆釣ショーとなるわけです。潮が悪いとせっかくのマズメタイムもいまひとつになります。真っ昼間に出かけていって釣れないからすぐ帰るというパターンの人をよく見かけますが、腕前以前に自然の摂理を無視しています。
時合いというのは案外短いもので、まず30分とは続かないですし、いつ訪れるのかあなた任せです。しかし、この時合いもある程度人為的にコントロールすることができます。マキエです。マキエというのは自然界にはないのです。ですから自然界にない摂理で魚が行動します。呼び込む、足止めするなど、魚の習性を押さえたテクニックが必要ですが、これは後日解説しましょう。
この3つを忘れてはいけません。そこそこ実績のあるポイントでいい時刻、いい潮になれば、魚は釣れてくれるはずです。ポイントと時刻はコントロールできます。潮もある程度は予測できるのですが、初心者のうちは「潮が悪くても釣ったるわい」などと豪語を吐かず、ぐっと我慢の子になりましょう。いくら悪くても、日に何回かはいい潮が流れます。このチャンスを逃がさないのが腕なのです。
経験的にいうと、大体お魚は夜8時以降は食いが渋くなります。特に昼間釣れなかったようなときはなおさらで、10時以降は確率がかなり低くなります。またハゲやベラは陽が落ちるとさっぱりです。魚も眠るのです(早起きですから…)。もちろん夜行性の魚もいますが、一般的な波止で真夜中に釣れるのはアナゴぐらいですぞ〜
探り歩くこと自体は悪くありません。ただあまりにもせっかちに移動している間に、肝心の時合いを見逃すことが多々あります。ここはダメと自信を持って見切るまで多少の粘りは必要。
何で隣ばかりが釣れるのよ?
他の人と同じ仕掛けで釣りをしているとき、自分は全然釣れなくてもそばの釣人は沢山釣っています。道糸や竿の種類とかおもり等は違うと思いますが、仕掛けは同じです。これはどうしてなんでしょうか?
なぜ僕には釣れないの?
先月末から海釣り(堤防サビキ釣り)をはじめました。しかし釣果は4回○○県の堤防に行って、豆鯵1匹とふぐの子供が2匹と恥ずかしい釣果です。片道3時間かけて行っているのに…。また仕掛けもよく判らないので、釣り道具屋でつるしの仕掛けを使っています。そこで質問。
長くやればいいというものではありません。いい潮回りや潮時、時合いを外すとダメです。大体草木も眠る丑三つ時は、夜行性の魚を除いて魚も眠ります。ここらへんはこの章にも詳しく書いていますから、ご参照下さい。
う〜ん、どちらかというとオキアミはマキエを駆使する釣りに向いたエサですね。投げ釣りは海底を徘徊する魚を狙う釣りですから、エサも底生動物がいいでしょう。具体的にはイソメなどのゴカイ類、ボケ、ユムシなどです。とりあえずは安くて食いのいい青イソメを使いましょう。
ウキ止めやシモリ玉は遊動仕掛けに使います。「ウキ釣り一本勝負」で詳しく解説していますので勉強して下さい。
ハハハ、結論から云うとそんなものはありません。面白いもので、海や釣りに精通したベテランほど仕掛けはシンプルになっていくのです。ですから初心者の方が、ベテランの釣り道具を手にしたら「扱いやすいなぁ」と思うはずです。ベテランはトラブりやすい仕掛けや、手返しが遅くなる凝った仕掛けを嫌います。現場で作るのに時間の掛かる仕掛けも嫌いです。また付加物の少ない仕掛けほど、喰いがいいと云うことを経験から学んでいます。基本は鈎一本でやるフカセ釣りと考えて下さい。それに加えて飛ばす、流すなどの機能を加えて行くだけです。あまり難しく考えないように〜。
釣りにお勉強は必要ありません。楽しんで経験を積んでいけば自然と上手になりますし、いい日に当れば大釣りという楽しいことも必ずあります。しかしコンスタントに釣果を上げたいとか、人より釣りたいというのであれば、遊びに対する研究が必要ですね。どこで釣れるのか釣れているのか?どんな釣り方、仕掛けがいいのか?前回釣れなかった理由は?など考えることはたくさんあります。あなたが釣りに向いていないということはありません。質問をしてくる「あきらめの悪さ」が、充分立派な釣り師になれる素質を物語っていますよ(笑)
都会に棲んでいると、子供の頃毎日見ていた蒼い空の広さを忘れてしまいますね。もちろん、このサイトを見ておられる方はガンガンの釣りキチか、ないしその予備軍の人たちばかりでしょうから、海は飽きるほど見ていられるでしょう。おそらく釣り場に着いても、風景を楽しむどころか、いそいそと釣りの準備に気を取られてしまっているはずです(もちろん私もハハハ)。しかし釣りをしばし忘れて、通い慣れた磯や波止、たまには竿を出さずに過ごしてみませんか。きっと新しい発見があるはず…
7〜8月釣りのオフシーズンになると、若狭や瀬戸内などの渡船屋さんでは、磯遊びのファミリーやグループ相手のレジャーサービスを始めます。釣り人の半額ちょっとくらいの料金で、子供でも安全な足場のよい広い磯に渡してくれるのです。パラソルやお弁当・遊具を持参して、海水浴やバーベキュー・素潜りでサザエなどの貝採りをして1日を楽しみます。女性や子供には、更に料金を割引している渡船屋もあるようです。人で混んだ海水浴場では味わえない夏の想い出を残せるのではないでしょうか。海辺の旅館や渡船屋さんに連絡を取れば、料金や手はずを教えてくれますよ。
磯場にはいろんな生き物が生息していて、観察したり遊んだりするには事欠きません。小魚やカニや貝類、ウニに様々な海草、フナムシやカメノテなど。タイドプール(潮だまり)という海水の溜まった岩の窪みなどには、ウミウシやアメフラシの仲間・ハゼ類・サンゴ・ヒトデやイソギンチャクなどもいるので、間近で観察することができます。またカワハギなどの稚魚も磯際を泳いでいて、飽きることがありません。夏は私にとって『海水魚を飼いたい』という誘惑と戦うシーズンでもあるのです〜(^^ゞ
黒潮が流れ込む海(房総以南の太平洋側)では、チョウチョウウオやスズメダイなどが黒潮の流れに乗ってやってくるので、運が良ければタイドプールで採取することができます。採取用の網やクーラー、エアポンプなどを用意して行けばOK。ケヤリなどもいますし、天然のライブロックもぜひ持って帰りたいですね(^^) 採取が目的でなくても「酸素のでる石」という便利な物が、ホームセンターの熱帯魚売り場などで売っていますので持って行くと便利。小さな生き物ならビニール袋などに入れて生かしたまま家に持って帰れます。
子供の頃、混雑する海水浴場を避けてよく磯場に連れて行ってもらいました。磯ではツブ(方言かな?)と総称して呼んでいた小さな貝類を採集し、家に帰ってから軽く洗って茹でます。潮の香りがする茹でたてを楊枝などで取り出して食べるのですが、ほんのり海の味がして素朴だけど結構美味。私は今でも釣りに行ってエサ取りの猛攻に遭い、ダルマさん(手も足も出ない)状態になったときは、ひとりで貝採りしています(^^ゞ
漁業法で、ウニやアワビなどは採取が禁止されています。また酸素ボンベなどで潜って、大量にサザエなどを採ると密漁になり罰せられます。他にもそれぞれの地域によって保護されている種類もありますから、事前に確認することが必要です。船頭さんに尋ねても教えてくれます。また磯場では貝殻などで足を切ってしまうことが多々ありますので、泳ぐときでもサンダルなどを履いておくことをお薦めします。安全で楽しい1日を…
楽しいのは磯や浜だけではありませんゾ(^^) 4〜5月頃の波止の街灯付近には、いろんな生き物が集まってきます。常夜灯でほんわり照らされた海面には、小魚に混じってイカやカニ・シャコなどが泳いでいるのが確認できます。夜釣りに行った笑魚が、甲羅の大きさが20cm以上ある大きなワタリガニを持って帰ってからは、私も毎日のように波止に通いました。陽が落ちた頃になると玉網(ヒイカなどは網目が細かくないとすくえませんが、虫網では届かないかも…)とバケツを持ったファミリーが、ワイワイと出没するのもこの時期ならでは。大人も子供もイカやカニをすくって大はしゃぎです。たまには『捕る』のもいいのでは…?純粋に釣りに来ている人もたくさんいますので、その付近では網を入れたり騒がしくするのは慎みましょうね。さぁ情報を仕入れてチャレンジ!
ここまでの記事/ちゃりこ
大都市や都市近郊の波止では釣りはともかく、もう海の香りいわゆる磯の香りは感じ取れなくなっています。海岸線が埋め立てられ藻類が育たなくなったためです。自然保護や景観保護が声高に叫ばれてはいますが、現状はこんなものです。そこで波止師に提案です。波止一本で釣りをするのも、それはそれで奥が深く面白いものですが、一度自然が残る海岸線や磯に出かけられたらいかがでしょうか。そこにはまだ自然が色濃く残っていますし、大体が開発から取り残された所で、水平線にはのんびりカモメの群が飛んでいます。家族と是非出かけて欲しいものです。釣りと云うよりはレジャーで行くと1日楽しめるはずです。釣りは家族サービスの合間にやりましょう。
奥さんの手作り弁当も美味しいですし、みんなでわいわいバーベキューもいいものです。釣った魚を料理してあげればさすがパパと株が上がるはず。たまには白い目を見返すサービスも必要です。小さい子供は大変いらち(関西弁=気が短いこと)ですから釣りは苦手です。磯場でしたらタイドプール(水たまり)にイソギンチャクや小魚、エビがいるはずですから、釣れていって遊ばせてあげましょう。食べられる貝やワカメ類を教えて、採集させるのも楽しい時間です。アウトドアを楽しめるような釣りに家族を連れて行くと、とてもいい思い出が作れます。海水浴もいいですが、人混みでくたびれるより釣りを兼ねた海遊びの方がのんびりできますよ。
以前、家内の母親を釣りに連れていったことがあります。フグをさんざん釣って「きゃっきゃっ」と喜んでいました。よほど楽しかったのか、何年も経ったいまでもその話をすることがあります。いい親孝行ができたのかもしれません。そのとき話を聞いた家内の父親が「ワシもなぁ…」と内心行きたいような素振りでしたので、今度は…と思っていましたが、遠方でなかなか都合がつかないうちに高齢と病気が重なり他界してしまいました。いまでもそのことを思い出すと胸が痛みます。子供達を連れて行くのはもちろんのことですが、釣りを知らない大人達を海辺に誘ってあげるのもいいコミュニケーションになります。釣れなくてもいいのです。お弁当を食べたり騒いだりするだけで十分幸せです。
魚種別の釣り方については「魚種別攻略法」をご参照下さい。