アマチュア無線とは何か
アマチュア無線家のことをハム(HAM)と言います。
アマチュア無線とは「金銭上の利益のためではなく、もっぱら個人的な無線技術の興味によって行う自己訓練、通信及び技術的研究の業務をいう」と定められています。なんだか難しそうですが、要するに仕事や競技会・各種イベントなどの業務連絡には使用してはいけないということです。
アマチュア無線の基本はあくまでも個人的な訓練・実験・研究です。それに人と人とのコミュニケーションが加わった科学的な趣味です。
アマチュア無線は自宅からだけではなく、モービル(車・船など)に無線機を積んで移動しながら交信することもできるし、携帯型のハンディ機を持ち歩いて街中や山の頂上などから交信することもできます。
また、電信(モールス信号)を使った古典的な通信の技をみがいたり、最先端のコンピュータやデジタル技術を用いたパケット通信、FAX、SSTV(画像)、ATV(アマチュアテレビ)等の文字・画像通信。人工衛星や月面反射を用いた宇宙通信などアマチュア無線といっても様々な楽しみ方があります。
アマチュア無線は皆が平等
無線では必ずコールサイン(呼出符号)を言わなければならないので、それにより出所が明らかになるので発言には責任を持つことになります。
友達の輪が広がる
3人以上がマイクを回しなから同時に交信することもできます。
アマチュア無線では相手が知り合いであっても、誰が聞いているかわからないので、他人の悪口やナイショ話しは禁物です。
通信料が無料
アマチュア無線は何時間しゃべっても通信料はかかりません。かかるのは無線機の電気代と年間500円の電波利用料(最近できた税金のような制度)だけです。だから暇な時に知り合いの局を呼び出してラグチュー(気軽に話すこと)している人も多くいます。
災害に強い
地震・台風などの大規模災害や戦争・暴動などの騒乱時には一般電話も携帯電話も使用できない可能性が高いのです。電話が集中すればパンクしてしまいますし、中継アンテナや電話局などの設備に被害がおよべば電話機を持っていても通信することはできません。
その点アマチュア無線は中継アンテナや基地局を必要とせず、無線機同士で直接交信できるのです。だから災害時の通信手段としてもアマチュア無線は有効なのです。実際に阪神・淡路大震災では電話回線が壊滅状態の中でアマチュア無線が大活躍しました。
アマチュア無線技師の資格についてアマチ
資格 操作範囲 免許取得の
方法試験の
レベル第1級
●すべてのアマチュアバンドで運用ができる。
●空中線電力は1KW(1000W)まで可能※国家試験のみ
4・8・12月理工系短大 第2級
●すべてのアマチュアバンドで運用ができる。
●空中線電力は200Wまで可能国家試験のみ
4・8・12月高校物理 第3級
●10MHz、14MHz帯の2バンドを除くアマチュアバンドが運用できる。
●空中線電力は50W以下1、国家試験
2、講習会中学理科 第4級
●1.9MHz、10MHz、14MHz、18MHz帯を除く
アマチュアバンドが運用できる。
●CW(モールス通信)はできない。
●空中線電力は20W(HFは10W)以下1、国家試験
2、講習会中学理科
無線従事者関係手数料 (国家試験受験の場合) 2004年3月29日改正 種 別 区 分 手数料 参考 無線従事者
国家試験
手数料(振替)第1級アマチュア無線技士 8,900円※ 4級の場合、
国家試験手数料 4,950円
従事者免許申請手数料 1,750円
の合計 6,700円必要
他に申請用紙代210円や受験票郵送料80円等が必要
第2級アマチュア無線技士 7,400円※ 第3級アマチュア無線技士 5,200円※ 第4級アマチュア無線技士 4,950円※ 無線従事者免許の申請手数料(収入印紙) 1,750円 無線従事者免許証の再交付申請手数料(収入印紙) 2,200円 (※印は他に受験票の郵送料(80円)が必要)
無線従事者免許があればそれだけで学校や職場・地域等のクラブ局(社団局)のメンバーとなって交信することができますが、
個人として楽しむにはコールサインが記載された無線局免許状が必要です。
無線局免許状は5年ごとの更新(再免許)手続きが必要。
無線従事者免許証は一生涯有効です
バンドプラン
| アマチュアバンド使用区分 |
| 2004年1月13日改正 |
| ■狭帯域:電波の占有周波数帯幅が 6kHz以下のもの(AM,SSB系など) ■広帯域:電波の占有周波数帯幅が 6kHzを超えるもの(FM系など) |
| HF(短波)帯 |
| 1.9 MHz 3.5/3.8 MHz |
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| ●狭帯域デジタルは、F1B, F1D, G1B, G1D
に限る。 ●3,747KHz〜3,754KHzの周波数は、A1A, H3E, J3E, R3E に限る。 |
| 7 MHz 10 MHz |
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| ●狭帯域デジタルは、F1B, F1D, G1B, G1D
に限る。 ●7,030KHz〜7,045KHzの周波数は、外国のアマチュア局との狭帯域デジタル通信にも使用することができる。 |
| - |
| 14 MHz 18 MHz |
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| ●狭帯域デジタルは、F1B, F1D, G1B, G1D
に限る。 ●14,100KHzの周波数は、JARLが国際的な標準信号(ビーコン)を送信する場合に限る。 ●18,110KHzの周波数は、JARLが国際的な標準信号(ビーコン)を送信する場合に限る。 |
| - |
| 21 MHz 24 MHz |
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| ●狭帯域デジタルは、F1B, F1D, G1B, G1D
に限る。 ●21,150KHzの周波数は、JARLが国際的な標準信号(ビーコン)を送信する場合に限る。 ●24,930KHzの周波数は、JARLが国際的な標準信号(ビーコン)を送信する場合に限る。 |
| - |
| 28 MHz |
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| ●狭帯域デジタルは、F1B, F1D, G1B, G1D
に限る。 ●28.20MHzの周波数は、JARLが国際的な標準信号(ビーコン)を送信する場合に限る。 ●29.00MHz〜29.30MHzの周波数は、外国のアマチュア局との狭帯域の電信・電話・画像及びCWによる通信にも使用することができる。 |
| - |
| VHF(超短波) |
| 50 MHz |
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| ●50.01MHzの周波数は、JARLが国際的な標準信号(ビーコン)を送信する場合に限る。 ●50.00MHz〜50.10MHzの周波数は、外国のアマチュア局との狭帯域デジタル通信にも使用することができる。 ●51.00MHz〜51.50MHzの周波数は、外国のアマチュア局との広帯域の電話・電信・画像及びCWによる通信にも使用することができる。 |
| - |
| 144 MHz |
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| ●144.02MHz〜144.10MHzの周波数は、月面反射通信にも使用できる。この場合の電波の占有周波数帯幅の許容値は 6kHz
以下のものに限る。 ●144.30MHz〜144.50MHzの周波数は、国際宇宙ステーションとの交信に限って広帯域の電話,電信及び画像通信にも使用することができる。 |
| UHF(極超短波)帯 |
| 430 MHz |
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| 1200 MHz |
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| ●「高速デジタル」は占有周波数帯幅が 9MHz 以上のものに限る |
| 2400 MHz |
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| ●「高速デジタル」は占有周波数帯幅が 9MHz 以上のものに限る |
| SHF(マイクロ波) |
| 5600 MHz |
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| ●「高速デジタル」は占有周波数帯幅が 9MHz 以上のものに限る |
| 10.1/10.4 GHz |
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| ●「高速デジタル」は占有周波数帯幅が 9MHz 以上のものに限る。 ●10.450〜10.500 GHz の周波数帯は、衛星通信及び月面反射通信にも使用することができる。 |
「この使用区分に違反して運用した場合は、電波法に基づき無線局の運用停止などの行政処分の対象となります」
| 使用区分の用語 | 用語の解説 |
| CW | モールス符号によりキャリアを断続して行う無線電信 |
| 狭帯域の電話 | 振幅変調の送信機(SSB送信機など)を使った電話通信。 AM、SSBなどがこれに該当します。 |
| 狭帯域の電信 | AMモードでマイク端子に「キー」などで断続した可聴周波数のモールス符号を入力して行う電信がこれに該当します。 |
| 狭帯域の画像 | SSBモードによる画像通信。 SSTVやFAXなどがこれに該当します。 |
| 広帯域の電話 | FMモードによる電話通信。 |
| 広帯域の電信 | FMモードでマイク端子に「キー」などで断続した可聴周波数のモールス符号を入力して行う電信がこれに該当します。 |
| 広帯域の画像 | FMモードによる画像通信。 SSTVやFAXなどがこれに該当します。 |
| 狭帯域デジタル | 占有周波数帯域が3KHz以下のデジタル通信。 通常HF帯で行われているRTTYやパケット通信などがこれに該当します。 |
| 広帯域デジタル | 占有周波数帯域が3KHzを超えるデジタル通信(電話、TV、FAXなどを除きます)。通常VHF帯以上で行われているパケット通信などがこれに該当します。 |
| ATV | テレビジョン通信(SSTVを除く) |
| 衛星 | 人工衛星を利用して行う通信 |
| EME | 月面反射通信 |
| レピータ | 中継用無線局(レピータ)を通じて行う通信 |
| ビーコン | 標識信号を送信する区分 |
| 全電波型式 | 実験・研究用 実験や研究を優先する区分 |
| 「運用モード別」周波数区分の運用ガイドライン |
| - |
| FM電話の運用 |
| ハンディ機やモービル機などのFMトランシーバーでマイクロホンを使って交信する「FM電話」の運用は、「広帯域の電話」の区分内で行います。 レピータを利用した「FM電話」の運用は、レピータの区分で行います。 |
| - |
| SSBの運用 |
| SSBトランシーバを使ってSSBモードを運用する場合は「狭帯域の電話」の区分で行います。 |
| - |
| CWの運用 |
| キー(電鍵)などでキャリアを断続してモールス符号を送信する電信(CW)の運用は、「CW]の区分内で行います。 なお、AMモードで可聴周波数(例:800Hzのシングルトーンなど)で変調した電信は、「狭帯域の電信」の区分内、FMモードで同様の方法で運用する場合は、「広帯域の電信」の区分内で行います。 |
| - |
| RTTYの運用 |
| RTTY(AMTORやPACTORなどを含む)の運用は、「狭帯域デジタル」の区分内で行います。 なお、14,21,28MHz帯での運用は、原則として次の範囲とします。 14MHz帯 14,070KHz―14,100KHz 21MHz帯 21,070KHz―21,100KHz 28MHz帯 28.07MHz―28.10MHzHz 29MHz以上の周波数で、FMトランシーバーを使ってAFSKでRTTY通信を行う場合は、「広帯域デジタル」の区分で運用してください。 |
| - |
| SSTV,FAXの運用 |
| SSBトランシーバを使ってSSTVやFAXを運用する場合は、「狭帯域の画像」の区分内で行います。また、FMトランシーバを使って運用する場合は、「広帯域の画像」の区分内で行います。 |
| - |
| 29.0MHz以上でのパケット通信の運用 |
| ●FMモード(FMトランシーバ)を使ったパケット通信は、「広帯域デジタル」の区分内で行います。9600ボーなどの高速パケット通信もこの区分内で行います。 ●SSBモード(SSBトランシーバ)を使ったパケット通信は、「狭帯域デジタル」の区分内で行います。 |
| 29.0MHz未満でのパケット通信の運用 |
| SSBトランシーバを使って行う29.0MHz未満の周波数でのパケット通信は、「狭帯域デジタル」の区分内で運用します。
なお、14,21,28MHz帯での運用は、原則として次の範囲とします。 14MHz帯 14,100KHz―14,112KHz 21MHz帯 21,100KHz―21,125KHz 28MHz帯 28.10MHz―28.15MHzHz |
| - |
| 全電波型式の区分での運用 |
| 全電波型式は、実験・研究用で、新しい通信方式の実験や研究を優先する区分です。 また、専用の区分を持たない電波の型式(例えば、パルス通信やデジタル電話など)による通信や異なる電波の型式での交信(クロスモード通信)などに使用するための区分です。 |
| - |
| 非常通信の運用 |
| JARLでは非常通信周波数を設定していますので、万一災害などが発生し、非常通信や人命の救助ための通信を行うときは、この周波数を使用してください。ただし、状況によって他の周波数が適当な場合は、その周波数を使用してください。 なお、51MHz、145MHz、433MHz、1295MHzの周波数は呼出周波数と共用していますから、非常通信の連絡が設定されたあとは、他の周波数に移って行うようにしてください。 |
| 占有周波数帯幅 | 波長(指定周波数) | 電波形式 | |||||
| HF(短波)帯 | 1.8/1.9MHz帯(中波帯) | 1.810〜1.825kHz 1,907.5〜1,912.5kHz |
6kHz | 160m(1910kHz) | A1A | 第3級アマチュア無線技士以上 | |
| 電信のみの利用 夜間には長距離の通信が可能である。信号強度の変動(フェージング)が大きい 主に1810-1825kHzは日本国外との通信、 1907.5-1912.5kHzは日本国内との通信に用いられる。 アマチュアバンドで先頭の周波数帯に位置するので「トップバンド」とも呼ばれる。 アンテナは長くなり、半波長ダイポールの場合、約80メートルもの長さのエレメントを必要とする。このため、コイル等を使用し短縮された小型アンテナが多く利用されている。野外に長いアンテナを設置して移動運用する局も多い。 |
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| 3.5MHz帯 | 3.500〜3,575kHz | 6kHz(AM,SSB系など) 6kHzを超えるもの(FM系など) |
80m(3537.5kHz) | A1A, A3E, R3E, H3E, J3E, A3C, J3F, A8W, R8W, C8W, H8W, J8W, F1B, G1B, F1D, G1D, F3C, F3F, D3C | |||
| 夜間に長距離の通信が可能。季節による変動は少ないので、7MHzの国内伝搬がスキップしやすい冬季には利用者が多い。季節によっては空電ノイズが多くなる。電離層(F層)での反射効率が7MHzよりもやや悪く、10W程度の空中線電力とダイポールアンテナでは1000km以上の交信はやや難しくなる。 SSBは日本国内のラグチュー(雑談)に多く利用され、夜間の利用者が多い。のんびりした雰囲気で長話が楽しめる。「サンハン」(サン=3、ハン=半=5)と呼ばれ親しまれている。 電信は、SSB同様に、日本国内局同士での和文電信が多く運用されている。 波長が80メートル程度あり、半波長ダイポールの場合、約40メートルもの長さのエレメントを必要とする。そのため、コイル等を利用し短縮されたアンテナも多く利用されている。 |
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| 3.8MHz帯 | 3,747〜3,754kHz | 75m(3798kHz) | A1A, A3E, R3E, H3E, J3E, A3C, J3F, A8W, R8W, C8W, H8W, J8W, F3C, F3F, D3C | ||||
| 3,791〜3.805kHz | |||||||
| SSBによる日本国外との長距離通信「DX」専用に利用されている。 3.5MHz帯は周波数割り当ての関係で日本国外との交信が出来ないため、この周波数帯が割り当てられた。 |
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| 7MHz帯 | 7000-7100kHz 7100-7200kHz(2009年から) |
100kHz | 40m(7050kHz) | A1A, A3E, R3E, H3E, J3E, A3C, J3F, A8W, R8W, C8W, H8W, J8W, F1B, G1B, F1D, G1D, F3C, F3F, D3C | |||
| 一日中、日本国内全域に安定した通信が可能で、HF帯で最も人気のあるバンドでもある。周波数幅が狭い(100kHz)上に利用者が多いため、常に混雑している状態である。 夜間は、日本国内の近距離が不感状態(スキップ状態)となり、国内の遠距離と、日本国外との長距離通信が可能となる 欧文電信だけでなく、和文電信も多く運用されている。 第3地域(日本を含む)は7000-7100kHzだが、2009年から7100-7200kHzが追加されることが決定された。第2地域(南北アメリカ)では7200kHzまでが開放されており、しかも7150kHz以上が電話バンドであるため、直接交信が不可能な第3地域の帯域を整合させた(第3地域から他の地域と交信するには、スプリット運用しか方法がない)。 OTHレーダーからと思われる妨害波(ウッドペッカー・ノイズ)の影響を受けることがある。 日本各地の「道の駅」で 移動運用する局が多い。 |
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| 10MHz帯 | 10100-10150kHz | 30m(10125kHz) | A1A, F1B, G1S, F1D, G1D | 第2級アマチュア無線技士以上 | |||
| 日本国内外に安定した通信が可能である。 日本では電信のみの運用が許可される。(SSBが許可されている国も多く存在する。) WARCバンド*のひとつ。1982年4月から利用可能になった。業務用通信と兼用されている。(標準電波局が多い) コンテストの対象外。 |
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| 14MHz帯 | 14000-14350kHz | 20m(14175kHz) | 第2級アマチュア無線技士以上 | ||||
| DXのメインストリートと呼ばれ、アマチュアバンドの中で最も遠距離通信に適した周波数帯と言われている。 日本国内、国外共に非常に安定した通信が可能。ただし、太陽活動極小期は国内交信も困難になり、夏場のEスポ発生時期等にだけ国内伝播が開ける。一方、太陽活動極大期は、国内全域(同一県内及び北海道から沖縄まで)と、さらには海外全域に、安定した伝播が可能となる。 DXペディション(移動運用)にも多く利用されている。ペディション局は必ずと言えるほど、この周波数帯での運用を行なうことが多い。 |
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| 18MHz帯 | 18068-18168kHz | 17m(18118kHz) | 第3級アマチュア無線技士以上 | ||||
| 日本国内外共に安定した通信が可能。基本的には14MHz帯に類似。 WARCバンドのひとつ。1989年7月から利用可能になった。 コンテストの対象外。 |
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| 21MHz帯 | 21000-21450kHz | 15m(21225kHz) | |||||
| 伝播状態の変化が大きく14MHzのような安定性は無いが、日本国外との通信が容易で、4アマ資格でも運用できるため短波帯の入門バンドといわれている。 夏期(5月〜9月)は、Eスポ伝播による国内伝播が大変に良好である。 電離層の反射効率が良く、比較的ローパワー(10W以下)でもDX(海外)と交信できる。 春、秋に日本国外への伝播状態が大変良好になるので、小電力局は、この時期が海外交信のチャンスである。 |
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| 24MHz帯 | 24890-24990kHz | 12m(24940kHz) | |||||
| 21MHzと28MHzの中間的な性質を持ち、太陽活動の影響が大きい。 OTHレーダーと思われる電波が受信される。 WARCバンドのひとつ。1989年7月から利用可能になった コンテストの対象外。 運用者が少ない。 |
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| 28MHz帯 | 28-29.7MHz | 10m(28.85MHz) | |||||
| 太陽活動の影響を大きく受け、黒点数が多い時期には長距離の通信 (DX)
が比較的容易にでき、小電力(10W以下)でも遠距離海外通信ができる。ただし太陽活動低迷時期は、閑散としている。 夏場に突発的に発生するスポラディックE層(略称Eスポ)と呼ばれる電離層の影響で、日本国内外との長距離通信ができる。 HF帯で唯一FMによる運用が許可されている。レピーター(中継局)がある。 東南アジア方面での違法運用されている無線の電波がバンド全体に存在する。 |
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| VHF(超短波) | 50MHz帯 | 50-54MHz |
6m(52MHz) | ||||
| 通常の伝播は見通し距離内の地表波伝播で100km以内であり、見通し距離による交信が中心でFMラジオに似た特徴があります。 Eスポ発生時は300km〜1500kmの伝播が可能となる。スキップゾーンは100km〜300kmで、この区間は伝播チャンスが少ない。(ただし高利得のアンテナ、良好なロケーション同士ならば交信が可能) 太陽活動が活発(約11年周期)になると地球の裏側との交信も可能となる場合があります。 毎年春から夏にかけて頻繁に発生するEスポによる遠距離交信が盛んに行われています。またメテオスキャッター(流星散乱)や赤道横断伝搬などの異常伝搬が最も発生しやすいバンドとしても人気があります。バンド幅も広く、昔のAMモードによる交信も残っていますし、FMモードによる遠距離交信も可能です。 1波長は6mと短く、アンテナ設置も容易です。 TVI(テレビ受信障害)を発生させやすいバンドとして敬遠する人がいるのも事実ですが、最近の無線機は性能が良いので、十分に調整した設備であればほとんど問題はありません。 平日は静かだが、土日は移動運用局が多い。移動局は人気が高く、良く呼ばれている。Eスポ発生時は、パイルアップで賑わう。 異常伝播が発生するバンドとしても有名(Eスポ反射、赤道横断伝搬など)で、「マジック・バンド」、「ミラクル・バンド」とも呼ばれることがある。 異常伝搬発生時、日本国外との交信も出来る。南太平洋のフィジー島、ソロモン諸島、東南アジアのベトナムなどの地域とは比較的交信のチャンスがある。無線局のロケーション条件に依存するが、アフリカやヨーロッパへの伝播が可能なチャンスが太陽黒点極小期でも意外に多いことが知られるようになってきた。なお、異常伝播によらない長距離交信が繰り返し試みられた歴史があり、1982年には南大東島―ブラジルの対蹠点交信による世界記録が樹立された。 波長が 6m でアンテナも容易に設置可能なため、集合住宅にアンテナを設置して運用する無線愛好家(通称「アパマンハム」アパート・マンション・ハムの略)も多い。 1970年代ころまでは入門バンドとして人気があった。1975年ころよりAMからSSBへの移行が起こり、現在ではSSBの運用が主流である。1960年代までアマチュア無線における通信方式で主流であったAMは、現在でも一部の愛好家が根強く運用を続けている。 現在でも、礼儀正しい言葉遣いや自作機による運用など、往年のアマチュア無線の雰囲気が色濃く残っている。 51MHz以上はFMが多く利用される。 TVI、BCIなどのインターフェアに注意が必要なバンド(周波数の2倍の高調波がテレビの2-3チャンネル周辺、4倍の高調波が10チャンネル周辺に当たるため)と言われる。現在では、無線機の不要輻射抑制性能の向上により高調波は十分に減衰されており、送信アンテナをテレビアンテナから遠ざければ、基本波を含めた電波障害の問題は起こりにくくなってきている。 EME(月面反射通信)にも利用可能。 |
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| 144MHz帯 | 144-146MHz | 2m(145MHz) | |||||
| アンテナが手頃な大きさにできるため、モービル(自動車)からの運用が盛んである。 現在、ダンプカー運転手などによる無免許の不法無線局が目立つ。正規のアマチュア局の運用やアマチュア衛星通信に支障をきたしており、総務省、警察による取り締まり実施が要望されている。 EME(月面反射通信)に利用できる。アマチュア衛星通信にも用いられる。 現在の入門バンドでもあり、FMモードを中心に利用者が最も多い。SSBモードでは熱心な運用者が多い。Eスポによる遠距離交信も可能だが発生頻度は非常に少ない。見通し距離による実用的なバンドである。1波長は2mで小型アンテナでOK ダクト現象と呼ばれる異常伝播により、国内の遠距離や極東地域と交信ができる場合がある。赤道横断伝播と呼ばれる異常伝播では、VK(オーストラリア)などの海外と交信できることが稀にある。 1960年以前は現在よりも広く、144-148MHzであった。(のちに146-148MHzは警察・消防無線に割り当てられ、その代わりに430MHz帯が割り当てられた。) |
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| UHF(極超短波)帯 | 430MHz帯 | 430-440MHz | 70cm(435MHz) | ||||
| 周波数帯が広いので、144MHz帯の混雑から逃れてきた利用者も多い。見通し距離(50Km程度)による交信が基本です。ダクト現象による遠距離交信(1000Km以上)も報告されていますが、非常に稀です。友人とのラグチューなどのんびりとした交信か可能です。 波長が短くアンテナも短いことからハンディ機も多く入門用の人気バンドとなっていたが、現在では携帯電話の普及に伴い、運用者が激減している。 不特定局への呼び出し (CQ) が活発に行われている。FM変調の電話による近距離通信が主流である。 144MHz帯ともども、トラック運転手などによる無免許の不法無線局の運用が目立つ。 見通し距離内(約100km未満)の直接波による極めて安定した通信が出来る。 対流圏内にダクトと呼ばれる異常伝播経路が出来ることが稀にあり、1000km以上の交信が出来る場合もある。 レピーター(中継局)、WIRES(バーテックススタンダードの提唱しているインターネットによる公衆線中継伝送)が利用されている。 EME(月面反射通信)に利用できる。アマチュア衛星通信にも用いられる。 433MHz付近の電子タグ(RFID、欧米では実用化済)の導入が検討されている。アマチュア無線への影響が懸念されている。 また、全国各地に設置されたレピータ(中継局)も利用できます。 |
|||||||
| 1200MHz帯 | 1260-1300MHz |
25cm(1280MHz) | |||||
| 電波の直進性が強く、地上伝播上の減衰を受けやすい。 UHF帯に属し、波長が非常に短く、アンテナの加工精度、低損失の給電ケーブルなどの技術的困難さがあるが、それらを克服して楽しむアマチュア無線家も多い。 FM変調の電話の利用が多い。アマチュア衛星通信やデジタル通信にも用いられている。 デジタル通信として、JARLがD-STARプロジェクトを行っている。 ATV(アマチュアテレビ)が運用できる。 バンド幅が広い(40MHz)。(一時期、自衛隊局によるアマチュアバンド内運用があり、この混信が問題になった。) |
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| 2400MHz帯 |
|
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| 電波としてはマイクロ波からミリ波に属する領域である。 無線機やアンテナの市販品は少なく、給電ケーブルでの損失も大きい。144-1200MHz用の親機にトランスバータ(周波数変換装置、多くはキットを組み立てたり、業務用の放出品を利用して自作したものがほとんど)を接続して運用する場合が多い。そのため運用にはアマチュアとしてはハイレベルの技術や知識が必要となる。 特に業務用でも事例が少ない77GHz以上のアマチュア無線局免許状の申請は、非常な手間と労力を要する状況である。[1][2] このため、ごく一部のハイレベル(プロ級に近い)の技術を持つ人たちによって、山岳間を結ぶ通信実験が行われている状況である。 バンド幅がとても広い(50〜200MHz以上ある)。しかしながら2400MHz帯は無線LANや電子レンジなどといったISMバンドと共用されているため、都市部では強力な混信を受ける。5600MHz帯の一部は、ETCシステムと共用されている。元々、1200MHz以上のアマチュアバンドは、ほとんどが他業務と共用であり、アマチュア無線は二次業務なのでこれらの混信を容認しなくてはならないと法律に定められている。 ATV(アマチュアテレビ)が運用できる。 |
|||||||
| 5600MHz帯 | |||||||
| 10.1GHz帯 | |||||||
| 10.4GHz帯 | |||||||
| 4630kHz | 4630kHz(スポット) | 第3級アマチュア無線技士以上 | |||||
| アマチュア・一般業務を問わず、全ての無線電信局の為の災害時などにおける非常呼出専用。自衛隊や警察(管区警察局情報通信部)と直接連絡が取れる。非常事態が発生した場合は、その事実を知った全ての局がこの周波数で定時(毎正時からと30分からのそれぞれ5分間)聴取を義務付けられている。 電信のみが可能で、3級以上の資格が必要。また法定ではないが、和文電信や電報送受の能力が要求される(自衛隊も運用するため)。 |
|||||||
0 A1A, A3E, R3E, H3E, J3E, A3C, J3F, A8W, R8W, C8W, H8W, J8W, F1B, G1B, F1D, G1D, F3C, F3F, D3C
1 A1A, A3E, R3E, H3E, J3E, A3C, J3F, A8W, R8W, C8W, H8W, J8W, F1B, G1B, F1D, G1D, F3C, F3F, D3C
2 A1A, A2A, A2B, A2D, A3E, R3E, H3E, J3E, A3C, A3F, C3F, J3F, A8W, R8W,
C8W, H8W, J8W, F1D, F1E, G1B, G1D, G1E, F2A, F2B, F2D, F3E, F3C, F3F, D3C,
F7W, F8W, F7D, G7D, D7D, P0N, K1D, L1D, M1D, K3E, L3E, M3E, 他
電波型式(モード)
電波には様々な電波型式があり、それぞれ異なった特徴があります。
アマチュア以外の業務無線では周波数と共に電波型式も決められていますが、アマチュア無線では自由に選択することができます。さらに電波法に無い新しい電波型式の実験をすることもできます。
CW (Continuous Wave)
最も古典的な無線通信で、“ツートツーツー”というモールス信号による通信方法(電信)です。長点「−、ツー」と短点「・、ト」を組み合わせて一つの文字や符号を表します。
欧文モールスの他に日本には和文モールスもあります。
モールスには世界共通のQ符号や略号があり、それにより英語が解からなくても世界中と容易にコミュニケーションをとることができます。
占有周波数の幅も500Hzと小さいので、他のモードより電波が効率よく飛び、遠距離通信に適しています。
船舶無線では一般的な通信方法でしたが、衛星通信の普及により業務での使用は殆んどなくなり、今ではアマチュア無線でのみ盛んに行われています。
運用資格として、第3級アマチュア無線技士以上が必要です。免許申請の電波型式は「A1A」となります。
AM (Amplitude Modulation)
AMラジオと同じ電波です。振幅変調といって音声の強弱で搬送波の強弱(振幅)を変化させる変調方式です。要するに、大声を出せば振幅も大きくなるような感じと思えばよいでしょう。
微弱な電波でも受信しやすく、かつ混信があっても目的の電波を聞き分けることも可能という特徴があり、航空無線で多く利用されています。
今では殆んど使われません。50MHz帯では、現在でも愛好者が運用しています。占有周波数の幅は6kHzです。免許申請の電波型式は「A3E」となります。
SSB (Single Side Band)
一般に「サイドバンド」と呼ばれ、現在のアマチュア無線では主流となっている電波型式です。
AM電波から片方の単側波を取り除いた電波です。さらにAMやFMのような搬送波(キャリア)成分が無く、しゃべった時だけ電波が発射されるので、省電力にもなります。
音声通信のなかでは、微弱な電波でも遠くへ飛ぶ最も効率のよい電波型式です。占有周波数の幅はAMの半分の3KHzと狭いので、効率がよい反面、僅かな周波数のずれでも聞き取りにくい信号となるので、常に微調整が必要です。よって、運用には少々慣れが必要です。
また片方のどちらを利用するかで、上側波(USB)と下側波(LSB)の2つがあります。7MHz帯以下ではLSBモード、10MHz帯以上ではUSBモードを利用するのが慣例となっています。免許申請の電波型式は「J3E」となります。
FM (Frequency Modulation)
周波数変調という方式で、FMラジオと同じ電波です。ハンディ機やモービル型無線機の殆んどがFM専用機であるように、無線通信では最も馴染みのある電波型式でしょう。ノイズに強くて音質が良いので安定した運用ができるのが特徴です。しかし、混信等で弱い電波と強い電波がぶつかってしまった場合、弱い電波は潰されてしまい全く聞き取れなくなります。その特徴から、弱肉強食のモードともいわれています。占有周波数の幅は約16KHzと非常に広いので電力は多く使用し、決して効率のよい電波ではありません。よってSSBに比べて遠くへは飛びません。電波の幅が広いので、29MHz帯以上の周波数しか許可されませんが、VHFやUHF帯では盛んに利用されています。
とにかく音質が綺麗で安定していますので、モービル運用や仲間とのラグチューに適しています。免許申請の電波型式は「F3E」となります。
以上が主な電波型式ですが、さらに付属装置をつけるなどして様々な型式があります。
パケット通信 (Packet)
パケットとは小包のことで、情報を小包のようにひとまとめにして送る通信方式です。この通信にはコンピュータを利用してデータのやり取りを行います。要するに、パソコン通信の無線版ということです。
用意するものは、無線機とパソコンとTNC(モデムのようなもの)です。パソコンに繋いだTNCを無線機の専用端子またはマイク端子に接続して通信します。パケット通信はHFのSSBでも可能ですが、V・UHF帯のFMが主流です。無線機はFMハンディ機でも十分ですので、簡単な設備でできるデジタル通信です。免許申請の電波型式は変調方式等により「F1D(FSK)、G1D(PSK)、F2D」となります。
RTTY (Radio Teletype)
そのまま「アール ティー ティー ワイ」と読みます。いわゆるラジオテレタイプといわれ、タイプライタで打たれた文字を符号に変換し電気信号として無線で伝送する文字通信です。現在はタイプライタの代わりにパソコンを利用するのが一般的になってきています。インターネットでいえば、チャットと同じようなものです。アマチュア無線では、インターネットが普及する数十年前からチャットのようなことをやっていたわけです。免許申請の電波型式は「F1B」となります。
PSK31 (Phase Shift Keying)
最近、英国のG3PLXによって提唱された文字通信方式で、RTTYが進化した新しい型式の文字通信です。
RTTYで伝送できるのは英数字のみですが、この方式はASCIIコードのすべてが使えるため漢字等の文字も伝送可能です。通信速度は31.25ボーと低速ですが、キーボードの手動入力を考えると丁度良い速さです。
占有周波数帯幅が31Hzと非常に狭いので、効率よく遠距離通信ができます。
サウンドボード内蔵のパソコンと簡単なインターフェース、それにPSK31用のソフト(フリーソフトが幾つかある)で運用できます。免許申請の電波型式は「G1B」となります。
アマチュアファックス (Amateur FAX)
ファクシミリ装置で、家庭や会社で一般的に利用されているFAXと同じ画像通信ですが、電話線ではなく電波で情報をやり取りするわけです。アマチュアFAXとしての利用者はあまりいないようです。
HF帯ではSSBモード、VHF・UHF帯ではFMモードで利用されます。免許申請の電波型式はいずれの場合も「F3C」となります。
SSTV (Slow Scan Television)
低速度走査テレビジョン、つまり静止画像通信です。通常のテレビの1画面は1/30秒で表示されますが、SSTVでは1画面を36秒から188秒というゆっくり時間をかけてカラー画像を表示するので静止画しか送れません。
しかし、占有周波数幅がSSBと同じ3KHzと狭いのでHF帯でも運用可能です。
以前は、無線機の他にスキャンコンバーター、ビデオカメラ、モニター用TVを使用していましたが、現在はサウンドボード内蔵パソコンとソフトウェア(フリーソフトがある)で運用する人が増えています。その場合の画像は、パソコンで作成・処理したものが伝送できますのでたいへん便利です。
HF帯ではSSBモード、29MHz帯以上ではFMモードでも可能です。免許申請の電波型式はいずれの場合も「F3F」となります。
ATV (Amateur Television)
アマチュアテレビで、文字通り放送局と同じようなテレビの送受信がアマチュア無線で楽しめるのです。しかも、放送局のような高度な機材は必要ありません。ATVに対応した無線機にATV装置(内蔵された無線機もある)を付けて、カメラは家庭用のハンディビデオカメラ、受信TVも家庭用でOKです。音声も同時に入れてリアルタイムの生放送もできるし、編集したものを送信することもできます。
周波数の幅が4.5MHzと非常に広いので、運用は1200MHz帯以上のバンドになります。免許申請の電波型式は「A3F」、副搬送波で音声を同時に送出する場合は「A8W」となります。
EME (Earth Moon Earth)
アース・ムーン・アース (月面反射通信)で、VHF帯以上の電波を使用し、月に向けて電波を発射し、月面で反射して戻ってきた電波をキャッチする遠距離通信です。
VHF以上の電波は電離層を突き抜けて宇宙空間に放出されるので、通常は見通し距離の通信となります。それを月面で反射させることによって、直接届かない地域と交信可能となるわけです。月までの距離は約38万kmもあり、さらに跳ね返ってきた電波は減衰が激しく微弱な電波となります。それを正確にキャッチしなければならないので、許可される最大の出力および高度な無線設備と知識・技術が必要です。
| 周波数帯 | 電波の型式 | 最大空中線電力(W) | |||
| 第4級 | 第3級 | 第2級 | 第1級 | ||
| 1.9MHz帯 | A1A | ― | 50 |
200 | ※ 1K |
| 3.5MHz帯 | A1A, A3E, R3E, H3E, J3E, A3C, J3F, A8W, R8W, C8W, H8W, J8W, F1B, G1B, F1D, G1D, F3C, F3F, D3C | 10 | |||
| 3.8MHz帯 | A1A, A3E, R3E, H3E, J3E, A3C, J3F, A8W, R8W, C8W, H8W, J8W, F3C, F3F, D3C | ||||
| 7MHz帯 | A1A, A3E, R3E, H3E, J3E, A3C, J3F, A8W, R8W, C8W, H8W, J8W, F1B, G1B, F1D, G1D, F3C, F3F, D3C | ||||
| 10MHz帯 | A1A, F1B, G1S, F1D, G1D | ― | ― | ||
| 14MHz帯 | A1A, A3E, R3E, H3E, J3E, A3C, J3F, A8W, R8W, C8W, H8W, J8W, F1B, G1B, F1D, G1D, F3C, F3F, D3C | ― | ― | ||
| 18MHz帯 | ― | 50 | |||
| 21MHz帯 | 10 | ||||
| 24MHz帯 | |||||
| 28MHz帯 | A1A, A2A, A2B, A2D, A3E, R3E, H3E, J3E, A3C, J3F, A8W, R8W, C8W, H8W, J8W, F1D, F1E, G1B, G1D, G1E, F2A, F2B, F2D, F3E, F3C, F3F, D3C, F7W, F8W | ||||
| 50MHz帯 | 20 | 500 | |||
| 144MHz帯 | 50 | 50 | |||
| 430MHz帯 | |||||
| 1200MHz帯 | A1A, A2A, A2B, A2D, A3E, R3E, H3E, J3E, A3C, A3F, C3F, J3F, A8W, R8W, C8W, H8W, J8W, F1D, F1E, G1B, G1D, G1E, F2A, F2B, F2D, F3E, F3C, F3F, D3C, F7W, F8W, F7D, G7D, D7D, P0N, K1D, L1D, M1D, K3E, L3E, M3E, 他 | 10 | 10 | 10 | 10 |
| 2400MHz帯 | 2 | 2 | 2 | 2 | |
| 5600MHz帯 | |||||
| 10.1GHz帯 | |||||
| 10.4GHz帯 | |||||
| EHF(24GHz、47GHz、75GHz、77GHz、135GHz、249GHz)帯の電波型式は個別に指定されます。 ※第1級の空中線電力は法的に上限はないが行政指導により容易に許可されるのは1KWまでとなっている |
|||||
2004年1月13日より電波型式の表記が新表記になりました。
電波型式の新表示
2004(平成16)年1月13日より、アマチュア局も電波型式が新表示になりました。この電波型式の新表示は、WARC79においてその表示方法が提案され、日本でも1983(昭和58)年から一般無線局に採用されていたもので、下記のように3桁の記号で表示されます。アマチュア局については局数が多いことから新表示は適用せず旧表示のまま放置されてきました。しかしコンピュータの普及によるデジタル通信等の発達で旧表示では対応できなくなってきたことから、このたび20年遅れでアマチュア局についても新表示にすることになりました。
| J | 3 | E |
| 主搬送波の 変調の型式 |
主搬送波を 変調する信 号の性質 |
伝送情報の 型式 |
| 第1文字 | - | 第2文字 | - | 第3文字 | |||||
| 主搬送波の変調の型式 | 主搬送波を変調する信号の性質 | 伝送情報の型式 | |||||||
| 分類 | 記号 | 分類 | 記号 | 分類 | 記号 | ||||
| 無変調 | N | 変調信号なし | 0 | 無情報 | N | ||||
| 振幅変調 | 両側波帯 | A | 副搬送波を利用しないデジタル 信号の単一チャネル |
1 | 電信(聴覚受信) | A | |||
| 単側波帯 | 全搬送波 | H | 電信(自動受信) | B | |||||
| 低減搬送波 | R | 副搬送波を利用するデジタル 信号の単一チャネル |
2 | ファクシミリ | C | ||||
| 抑圧搬送波 | J | データ伝送・遠隔 測定・遠隔指令 |
D | ||||||
| 独立側波帯 | B | アナログ信号の単一チャネル | 3 | ||||||
| 残留側波帯 | C | デジタル信号の2以上のチャネル | 7 | 電話(音響) | E | ||||
| 角度変調 | 周波数 | F | アナログ信号の2以上のチャネル | 8 | テレビジョン(映像) | F | |||
| 位相 | G | 1以上のアナログ信号のチャネル と1以上のデジタル信号のチャネル の複合方式 |
9 | N〜Fの組合せ | W | ||||
| 振幅変調及び角度変調であって同時に 又は一定の順序で変調するもの |
D | その他 | X | ||||||
| 上記に該当しないもので、振幅、角度 又はパルスのうち2以上を組み合わせ て、同時に、又は、一定の順での変調 |
W | ||||||||
一括記載コード
今回、アマチュア局については、免許状表記の簡素化を図るため、多数の電波型式を一括して記載できる電波型式の「一括記載コード」を導入しています。これは通常発射可能な変調方式、伝送内容の電波型式のグループを操作資格や発射周波数帯別にまとめた3桁の記号で表したものです。
注意: 一括記載コードは電波型式そのものを示すものではなく、あくまでも免許状表記を簡素化するためのものです。この一括記載表記は日本独自のもので国際的には通用しません。よって業務日誌やQSLカードへは一括記載コードを記入しないよう注意しましょう。
なお、この一括記載コードは、工事設計書には適用されません。工事設計書への記載や通信設定、QSLなどの運用面では、一括記載コードではなく上記の新表示で扱いましょう。
| 4 | V | F |
| 当該型式の電波 を発射可能な無 線従事者資格の 最下級ランク |
主要周波数帯 (HF、VHF、SHF) の頭文字 |
一括表示される 電波の型式の 分類種別 |
| - | 2HC | 2HA | 3HD | 4HD | 3HA | 4HA | 3VA | 3VF | 4VA | 4VF | 3SA | 3SF | 4SA | 4SF | ||
| 旧表示 | 新表示 | 1.9 MHz帯 |
10 MH帯 |
14 MHz帯 |
3.8 MH帯 |
3.5MHz帯 | 28MHz帯 | 1.2GHz帯 | ||||||||
| 7MHz帯 | 52MHz帯 | 2.4GHz帯 | ||||||||||||||
| 18MHz帯 | - | 145MHz帯 | 5.7GHz帯 | |||||||||||||
| 21MHz帯 | 435MHz帯 | 10.1GHz帯 | ||||||||||||||
| 24MHz帯 | 10.4GHz帯 | |||||||||||||||
| A1 | A1A | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||||||
| A2 | A2A | ○ | ○ | |||||||||||||
| A2B | ○ | ○ | ||||||||||||||
| A2D | ○ | ○ | ||||||||||||||
| A3 | A3E | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||||
| A3A | R3E | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||||
| A3H | H3E | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||||
| A3J | J3E | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||||
| A4 | A3C | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||||
| A5 | A3F | ○ | ○ | |||||||||||||
| A5C | C3F | ○ | ○ | |||||||||||||
| A5J | J3F | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||||
| A9 | A8W | ○ | ○ | |||||||||||||
| A9C | C8W | ○ | ○ | |||||||||||||
| F1 | F1B | ○ | ○ | ○ | ○注 | ○ | ○注 | ○ | ○注 | |||||||
| F1D | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |||||
| G1B | ○ | ○ | ○ | ○注 | ○ | ○注 | ○ | ○注 | ||||||||
| G1D | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||||||
| F2 | F2A | ○ | ○ | ○ | ○ | |||||||||||
| F2B | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||||||||||
| F2D | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||||||
| F3 | F1E | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |||||||
| G1E | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||||||||||
| F3E | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||||||
| F4 | F3C | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||||
| D3C | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | |||||||
| F5 | F3F | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ||||||
| F9 | F8W | ○ | ○ | ○ | ○ | |||||||||||
| F7D | ○ | ○ | ||||||||||||||
| G7D | ○ | ○ | ||||||||||||||
| - | D7D | ○ | ○ | |||||||||||||
| (注)電波型式のうち伝送情報の型式の記号がBとなるものは、自動受信を目的とする電信のうちモールス符号によるものを除く。 | ||||||||||||||||
| 旧表示 | 新表示 | 変調方式・通信方式の詳細 |
| A1 | A1A | キャリアの断続によるモールス符号の送信 |
| A2 | A2A | AM, DSB, トーン信号を使用してモールス符号を送信 |
| A2B | AM, DSB, トーン信号を使用(副搬送波)を使用するRTTYまたはPSK31 | |
| A2D | AM, DSB, トーン信号を使用(副搬送波FSK, 副搬送波PSK)を使用するパケット通信 | |
| A3 | A3E | AM, DSBの電話 |
| A3A | R3E | AM, 低減搬送波、SSBの電話 |
| A3H | H3E | AM, 全搬送波、SSBの電話 |
| A3J | J3E | AM, 抑圧搬送波、SSBの電話(一般的なSSB) |
| A4 | A3C | AMのアナログFAX |
| A5 | A3F | AM, DSBのATV(映像のみ) |
| A5C | C3F | AM, VSBのATV(映像のみ) |
| A5J | J3F | 静止画TV (副搬送波AM-PM、主搬送波SSB) |
| A9 | A3E | 抑圧搬送波DSBの電話 |
| A8W | AM, DSBのATV (副搬送波で音声を同時に送出) | |
| A9C | C8W | AM, VSBのATV (副搬送波で音声を同時に送出) |
| D3C | FAX (副搬送波AM-PM-VSB、主搬送波SSB) | |
| F1 | F1B | RTTY (FSK, 副搬送波FSK, 主搬送波,SSB) |
| F1D | パケット (FSK, 副搬送波FSK, 主搬送波 SSB) | |
| G1B | PSK31(副搬送波PSK, 主搬送波 SSB) | |
| G1D | パケット (PSK, 副搬送波PSK, 主搬送波 SSB) | |
| F2 | F2A | FM, トーン信号を使用してモールス符号を送信 |
| F2B | FM, トーン信号 (副搬送波) を使用する RTTY または PSK31 | |
| F2D | FM, トーン信号 (副搬送波FSK、副搬送波PSK) を使用するパケット通信 | |
| F3 | F3E | アナログ音声 |
| F1E | デジタル化音声、FSKでの送信 | |
| G1E | デジタル化音声、PSKでの送信 | |
| F4 | F3C | FAX (副搬送波 FM, 主搬送波は SSB, FM どちらでも) |
| F5 | F3F | SSTV (副搬送波 FM, 主搬送波は SSB, FM どちらでも) |
| FM のATV (映像のみ) | ||
| F9 | F3C | FAX (副搬送波AM-PM-VSB、主搬送波 FM) |
| F8W | FM のATV (副搬送波で音声を同時に送出) | |
| 注1: これまでは、周波数変調、位相変調を区別していないところがあり、FSKもPSKも同じくF1としていましたが、FSKはF1、PSKはG1と区別するようになりました。 注2: モールス符号による通信は、受信側で符号をコンピュータ等により解析して表示、印字することも可能ですが、伝送情報の型式の分類では自動受信とは考えないことになっています。したがって、モールス符号の送信を自動的に、また高速でおこなう場合も、第3文字目は “A” とします。 注3: この表に掲げたものは一例であり、これがすべてではありません。 |
||
| ※ 「無線局事項書及び工事設計書」 の「工事設計」 の 「発射可能な電波の型式,周波数の範囲」 の欄には、この新表示記号で記載します。 | ||
コールサインのしくみ
コールサインには一定の割当法則があり、それにより国や地域を特定できます。日本に割り当てられたコールサインを説明します。
プリフィックス
プリフィックス[Prefix]は国際電気通信連合(ITU)が定める国際呼出符号字列分配表に基づいて国や地域に割り当てられています。
日本の割り当て字列は、JA〜JS、7J〜7N、8J〜8Nです。
サフィックス
国際字列の次の数字は地域を表すエリアナンバー(地域番号)です。日本の場合は、各地方総合通信局の管轄地域を表しています。
プリフィックス サフィックス
国際字列 エリア JA 1 ABC トップレター
(ファーストレター)ミドルレター
(セカンドレター)ラストレター
(テールレター)
コールサインはプリフィックスとサフィックスに分けられます。
例外として7K〜7Nは1〜4の数字が割り当てられていますが、これらはエリアに関係なく、すべて関東(1エリア)のものです。
日本のエリアナンバー 地域番号 総合通信局 管轄都道府県 1 関東 東京、神奈川、千葉、埼玉、群馬、栃木、茨城、山梨 2 東海 愛知、静岡、岐阜、三重 3 近畿 大阪、兵庫、京都、奈良、滋賀、和歌山 4 中国 岡山、広島、山口、鳥取、島根 5 四国 香川、愛媛、高知、徳島 6 九州
沖縄※福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島
沖縄 (JR6,JS6)7 東北 宮城、福島、岩手、青森、秋田、山形 8 北海道 北海道 9 北陸 石川、福井、富山 0 信越 長野、新潟 ※沖縄総合通信事務所でJR6とJS6が割当てられる。
また、JR6(JR6QUA 以降)とJS6は沖縄に割り当てられます。
この国際分配字列とエリアナンバーを合わせたものをプリフィックスと呼びます。
サフィックス
トップレターがYとZではじまるのはクラブ局(社団局)です。
よって個人局にはAAA〜XZZ、社団局にはYAA〜ZZZが割り当てられます。またJAの古い個人局にはAA〜ZZのサフィックスが2文字の局も存在します。
なお、日本ではQ符号と重なるQRA〜QTZ及び遭難信号等のSOS, OSO, TTT, XXX は割り当てられません(まれにミス発給はありますが)。よって1プリフィックスあたり、個人局は16142局、社団局は1352局存在します。
世界のコールサイン
| AAA―ALZ アメリカ合衆国 AMA―AOZ スペイン APA―ASZ パキスタン ATA―AWZ インド AXA―AXZ オーストラリア AYA―AZZ アルゼンチン A2A―A2Z ボツワナ A3A―A3Z トンガ A4A―A4Z オマーン A5A―A5Z ブータン A6A―A6Z アラブ首長国 A7A―A7Z カタール A8A―A8Z リベリア A9A―A9Z バーレーン BAA―BZZ 中国 CAA―CEZ チリ CFA―CKZ カナダ CLA―CMZ キューバ CNA―CNZ モロッコ COA―COZ キューバ CPA―CPZ ボリビア CQA―CUZ ポルトガル CVA―CXZ ウルグアイ CYA―CZZ カナダ C2A―C2Z ナウル C3A―C3Z アンドラ C4A―C4Z キプロス C5A―C5Z ガンビア C6A―C6Z バハマ C7A―C7Z 世界気象機関 (WMO) C8A―C9Z モザンビーク DAA―DRZ ドイツ DSA―DTZ 大韓民国 DUA―DZZ フィリピン D2A―D3Z アンゴラ D4A―D4Z カーボベルデ D5A―D5Z リベリア D6A―D6Z コモロ D7A―D9Z 大韓民国 EAA―EHZ スペイン EIA―EJZ アイルランド EKA―EKZ アルメニア ELA―ELZ リベリア EMA―EOZ ウクライナ EPA―EQZ イラン ERA―ERZ モルドバ ESA―ESZ エストニア ETA―ETZ エチオピア EUA―EWZ ベラルーシ EXA―EXZ ロシア EYA―EYZ タジキスタン EZA―EZZ トルクメニスタン E2A―E2Z タイ FAA―FZZ フランス GAA―GZZ 英国 HAA―HAZ ハンガリー HBA―HBZ スイス HCA―HDZ エクアドル HEA―HEZ スイス HFA―HFZ ポーランド HGA―HGZ ハンガリー HHA―HHZ ハイチ HIA―HIZ ドミニカ HJA―HKZ コロンビア HLA―HLZ 大韓民国 HMA―HMZ 北朝鮮 HNA―HNZ イラク HOA―HPZ パナマ HQA―HRZ ホンジュラス HSA―HSZ タイ HTA―HTZ ニカラグア HUA―HUZ エルサルバドル HVAーHVZ バチカン HWA―HYZ フランス HZA―HZZ サウジアラビア H2A―H2Z キプロス H3A―H3Z パナマ H4A―H4Z ソロモン H6A―H7Z ニカラグア H8A―H9Z パナマ IAA―IZZ イタリア JAA―JSZ 日本 JTA―JVZ モンゴル JWA―JXZ ノルウェー JYA―JYZ ヨルダン JZA―JZZ インドネシア J2A―J2Z ジブチ J3A―J3Z グレナダ J4A―J4Z ギリシャ J5A―J5Z ギニアビサウ J6A―J6Z セントルシア J7A―J7Z ドミニカ J8A―J8Z セントビンセント KAA―KZZ アメリカ合衆国 LAA―LNZ ノルウェー LOA―LWZ アルゼンチン LXA―LXZ ルクセンブルグ LYA―LYZ リトアニア LZA―LZZ ブルガリア L2A―L9Z アルゼンチン |
MAA―MZZ 英国 NAA―NZZ アメリカ合衆国 OAA―OCA ペルー ODA―ODZ レバノン OEA―OEZ オーストラリア OFA―OJZ フィンランド OKA―OLZ チェコ OMA―OMZ スロバキア ONA―OTZ ベルギー OUA―OZZ デンマーク PAA―PIZ オランダ PJA―PJZ アンティルス(オ) PKA―POZ インドネシア PPA―PYZ ブラジル PZA―PZZ スリナム P2A―P2Z パプアニューギニア P3A−P3Z キプロス P4A―P4Z アルバ P5A―P9Z 北朝鮮 RAA―RZZ ロシア SAA―SMZ スウェーデン SNA―SRZ ポーランド SSA―SSM エジプト SSN―STZ スーダン SUA―SUZ エジプト SVA―SZZ ギリシャ S2A―S3Z バングラデシュ S5A―S5Z スロベニア S6A―S6Z シンガポール S7A―S7Z セイシェル S9A―S9Z サントメ・プリンシペ TAA―TCZ トルコ TDA―TDZ グァテマラ TEA―TEZ コスタリカ TFA―TFZ アイスランド TGA―TGZ グァテマラ THA―THZ フランス TIA―TIZ コスタリカ TJA―TJZ カメルーン TKA―TKZ フランス TLA―TLZ 中央アフリカ TMA―TMZ フランス TNA―TNZ コンゴ TOA―TQZ フランス TRA―TRZ ガボン TSA―TSZ チュニジア TTA―TTZ チャド TUA―TUZ コートジボアール TVA―TXZ フランス TYA―TYZ ベナン TZA―TZZ マリ T2A―T2Z ツバル T3A―T3Z キリバス T4A―T4Z キューバ T5A―T5Z ソマリア T6A―T6Z アフガニスタン T7A―T7Z サンマリノ T9A―T9Z ボスニア・ヘルツェコビナ UAA―UIZ ロシア UJA―UMZ ウズベキスタン UNA―UQZ ロシア URA−UTZ ウクライナ UUA―UZZ ウクライナ VAA―VGZ カナダ VHA―VNZ オーストラリア VOA―VOZ カナダ VPA―VSZ 英国 VTA―VWZ インド VXA―VYZ カナダ VZA―VZZ オーストラリア V2A―V2Z アンチグア V3A―V3Z ベリーズ V4A―V4Z セントクリストファーネイビス V5A―V5Z ナミビア V6A―V6Z ミクロネシア V7A―V7Z マーシャル諸島 V8A―V8Z ブルネイ WAA―WZZ アメリカ合衆国 XAA―XIZ メキシコ XJA―XOZ カナダ XPA―XPZ デンマーク XQA―XRZ チリ XSA―XSZ 中国 XTA―XTZ ブルキナファソ XUA―XUZ カンボジア XVA―XVZ ベトナム XWA―XWZ ラオス XXA―XXZ ポルトガル XYA―XZZ ミャンマー YAA―YAZ アフガニスタン YBA―YHZ インドネシア YIA―YIZ イラク YJA―YJZ バヌアツ YKA―YKZ シリア YLA―YLZ ラトビア YMA―YMZ トルコ YNA―YNZ ニカラグア YOA―YRZ ルーマニア YSA―YSZ エルサルバドル |
YTA―YUZ ユーゴスラビア YVA―YYZ ベネズエラ YZA―YZZ ユーゴスラビア Y2A―Y9A ドイツ ZAA―ZAZ アルバニア ZBA―ZJZ 英国海外領土 ZKA―ZMZ ニュージーランド ZNA―ZOZ 英国海外領土 ZPA―ZPZ パラグァイ ZQA―ZQZ 英国海外領土 ZRA―ZUZ 南アフリカ ZVA−ZZZ ブラジル Z2A―Z2Z ジンバブエ Z3A―Z3Z マケドニア旧ユーゴ 2AA―2ZZ 英国海外領土 3AA―3AZ モナコ 3BA―3BZ モーリシャス 3CA―3CZ 赤道ギニア 3DA―3DM スワジランド 3DN―3DZ フィージー 3EA―3FZ パナマ 3GA―3GZ チリ 3HA―3UZ 中国 3VA―3VZ チュニジア 3WA―3WZ ベトナム 3XA―3XZ ギニア 3YA−3YZ ノルウェー 3ZA―3ZZ ポーランド 4AA―4CZ メキシコ 4DA―4IZ フィリピン 4JA―4KZ アゼルバイジャン 4LA―4LZ グルジア 4MA―4MZ ベネズエラ 4NA―4OZ ユーゴスラビア 4PA―4SZ スリランカ 4TA―4TZ ペルー 4UA―4UZ 国際連合 (UN) 4VA―4VZ ハイチ 4WA―4WZ イエメン 4XA―4XZイスラエル 4YA−4YZ 国際民間航空機構 4ZA―4ZZ イスラエル 5AA―5AZ リビア 5BA―5BZ キプロス 5CA―5CZ モロッコ 5HA―5IZ タンザニア 5JA―5KA コロンビア 5LA―5MZ リベリア 5NA―5OZ ナイジェリア 5PA―5QZ デンマーク 5RA―5SZ マダガスカル 5TA―5TZ モーリタニア 5UA―5UZ ニジェール 5VA―5VZ トーゴ 5WA―5WZ 西サモア 5XA―5XZ ウガンダ 5YA―5ZZ ケニア 6AA―6BZ エジプト 6CA―6CZ シリア 6DA―6JZ メキシコ 6KA―6NZ 大韓民国 6OA―6OZ ソマリア 6PA―6SZ パキスタン 6TA―6UZ スーダン 6VA―6WZ セネガル 6XA―6XZ マダガスカル 6YA―6YZ ジャマイカ 6ZA―6ZZ リベリア 7AA―7IZ インドネシア 7JA―7NZ 日本 7OA―7OZ イエメン 7PA―7PZ レソト 7QA―7QZ マラウィ 7RA―7RZ アリジェリア 7SA―7SZ スウェーデン 7TA―7YZ アルジェリア 7ZA―7ZZ サウジアラビア 8AA―8IZ インドネシア 8JA―8NZ 日本 8OA―8OZ ボツワナ 8PA―8PZ バルバドス 8QA―8QZ モルディヴ 8RA―8RZ ガイアナ 8SA―8SZ スウェーデン 8TA―8YZ インド 8ZA―8ZZ サウジアラビア 9AA―9AZ クロアチア 9BA―9BZ イラン 9EA―9FZ エチオピア 9GA―9GZ ガーナ 9HA―9HZ マルタ 9IA―9JZ ザンビア 9KA―9KZ クウェート 9LA―9LZ シエラレオネ 9MA―9MZ マレーシア 9NA―9NZ ネパール 9OA―9TZ ザイール 9UA―9UZ ブルンジ 9VA―9VZ シンガポール 9WA―9WZ マレーシア 9XA―9XZ ルワンダ 9YA−9ZZ トリニダード・ドバコ |
フォネティック・コード
欧文・和文通話表
混信や電波状態が悪い中での交信では文字を聞き取りにくい場合があります。特に「BとD」、「IとY]、「MとN」、「TとP」など。発音が悪くても分りませんし、逆に正しい発音をされると英語圏以外の人は聞き取れません。そこで下記のような世界共通のフォネティックコード(通話表)を使用すれば正確に伝送できるのです。
フォネティックコードの歴史は古く、軍事用、電信電話会社用、航空用などいくつかの種類がありましたが、戦後に国際電気通信連合(ITU)により現在の基本形に統一されました。それに基づいて無線局運用規則(14条別表5)で定められています。運用規則に記載されている通話表はよく吟味されており、英語圏以外の人が聞いても分るような語句となっています。しかし、実際の交信を聞いてみますと決められている語句以外のものもよく使用されています。昔の通話表の名残だったり、馴染みのある地名だったり様々です。
運用規則に記載されている語句はIとLなど地名は少ない。これは地名はQTHと間違えるからという説と、現地語で発音すると頭文字を想像できないような発音になるという説があります。一方で運用規則外の慣用のフォネティックコードには地名が多くあります。これは馴染みのある地名の方が覚えやすい(英語圏以外の人同士)からでしょうか。
いずれにしても先ずは運用規則通りの正式なフォネティックコードを使用すべきでしょう。そして伝わりにくい場合に限って他の慣用のものを使用してもよいでしょう。ただし相手に伝わらないと意味がありませんので、自己流のフォネティックコードは厳禁です。また、旅行業界や金融業界など各業界や会社ごとに独自のコードも使用されているようですが、それらは自己流コードであって誤認されやすい語句も多くありますので、無線通信では真似をしないようにしましょう。
実際には、色々なフォネティックコードを混ぜて使っている人が多いのが実情です。下に慣用のコードも合わせて表記しますが、あくまでも参考とし、正式なフォネティックコードを使用するよう心がけましょう。
★参考までに昔の フォネティクス はこちら
なお、海上移動業務又は航空移動業務・航空管制の無線電話通信においては別表5に定める通話表を使用しなければならないことが運用規則(14条3項)で定められています。それ以外の無線通信では、「なるべく前項の通話表を使用するものとする」(同14条4項)となっておりますので、船舶と航空無線以外では慣用のものを使っても違反ではなく、正規のコードの使用が望ましいということです。
| 運用規則(別表5)による正式なもの | その他よく聞く慣用のもの | ||
| 文字 | 使用する語 | 発音 | 語句(カタカナ発音) |
| A | ALFA | アルファ AL FAH | America (アメリカ)、 Able(エイブル) |
| B | BRAVO | ブラボー BRAH VOH | Boston (ボストン)、 Baker (ベーカー) |
| C | CHARLIE | チャーリー CHAR LEE | Colombia (コロンビア)、 Canada (カナダ) |
| D | DELTA | デルタ DELL TAH | Denmark (デンマーク) |
| E | ECHO | エコー ECK OH | Edward (エドワード) |
| F | FOXTROT | フォックストロット FOKS TROT | Florida (フロリダ)、 France (フランス) |
| G | GOLF | ゴルフ GOLF | Germany (ジャーマニー) |
| H | HOTEL | ホテル HOHTELL | Hawaii (ハワイ)、Honolulu (ホノルル) |
| I | INDIA | インディア IN DEE AH | Italy (イタリー) |
| J | JULIETT | ジュリエット JEW LEE ETT | Japan (ジャパン)、Jack (ジャック) |
| K | KILO | キロ KEY LOH | Kentucky(ケンタッキー)、King (キング) |
| L | LIMA | リマ LEE MAH | London (ロンドン) |
| M | MIKE | マイク MIKE | Mexico (メキシコ)、Mary (メリー、メアリー) |
| N | NOVEMBER | ノベンバー NOVEN BER | Nancy (ナンシー)、Norway (ノルウェー) |
| O | OSCAR | オスカー OSS CAH | Ocean (オーシャン)、Ontario (オンタリオ) |
| P | PAPA | パパ PAH PAH | Peter (ピーター)、 Portugal (ポーチカル) ? |
| Q | QUEBEC | ケベック KEH BECK | Queen (クィーン) |
| R | ROMEO | ロメオ ROW ME OH | Radio (レィディオ)、 Robert (ロバート) |
| S | SIERRA | シエラ SEE AIR RAH | Spain(スペイン)、Suger (シュガー) |
| T | TANGO | タンゴ TANG GO | Tokyo (トーキョー) |
| U | UNIFORM | ユニフォーム YOU NEE FORM | Uncle (アンクル) |
| V | VICTOR | ビクター VIK TAH | Victory (ビクトリー) |
| W | WHISKEY | ウィスキー WISS KEY | Washington (ワシントン) |
| X | X-RAY | エクスレイ ECKS RAY | - |
| Y | YANKEE | ヤンキー YANG KEY | Yokohama (ヨコハマ)、 Yoke (ヨーク) |
| Z | ZULU | ズール ZOO LOO | Zebra (セブラ)、 Zanzibar (ザンジバル) |
ラテンアルファベットによる英語式の発音の表示において、下線を付してある部分は語勢の強いことを示す。 使用方法は 例えばABC・・・と伝えたい場合、通常は alfa bravo charlie・・・といいます。 会話的に 「AはalfaのA 」 のようにいう場合は [ A for alfa ] 又は [ A as in alfa ] が一般的です。 |
|||
| カタカナ表記は正確ではありませんが発音の注意点は・・・ ●J をジュリエイトと発音すると 「J8」 と間違える可能性があります。 ●K を「キロワット」というと 「KW」 と間違えます。 ●F を「フォクス」と略すと「狐」になります。昔はFOXというフォネティクスもありましたが、「フォックストロット」は社交ダンスの名称ですので略さずに! ●P を「ポーチカル」という人がいますが意味不明です。似た発音を辞書で調べましたが、恐らくポルトガルを指すポージュガル(Portugal)でしょうか?奇妙な語句は使わないように! ●X を「クリスマス」とか「クリスタル」というと 「C」 なのか略記の 「X'」 なのか分かりませんので不適当です。 ●英語が苦手な人(ローマ字読みしかできない人)に対して「C」を「カナダ」というと「K」と間違える可能性があります。同様にコロンビアをK、ジャーマニーをJ、アンクルをA、エイブルをEと捉えてしまうことも考えられます。 |
| 文 字 | ||||
| ア 朝日のア | イ いろはのイ | ウ 上野のウ | エ 英語のエ | オ 大阪のオ |
| カ 為替のカ | キ 切手のキ | ク クラブのク | ケ 景色のケ | コ 子供のコ |
| サ 桜のサ | シ 新聞のシ | ス すずめのス | セ 世界のセ | ソ そろばんのソ |
| タ 煙草のタ | チ ちどりのチ | ツ つるかめのツ | テ 手紙のテ | ト 東京のト |
| ナ 名古屋のナ | ニ 日本のニ | ヌ 沼津のヌ | ネ ねずみのネ | ノ 野原のノ |
| ハ はがきのハ | ヒ 飛行機のヒ | フ 富士山のフ | ヘ 平和のヘ | ホ 保険のホ |
| マ マッチのマ | ミ 三笠のミ | ム 無線のム | メ 明治のメ | モ もみじのモ |
| ヤ 大和のヤ | ユ 弓矢のユ | ヨ 吉野のヨ | ||
| ラ ラジオのラ | リ りんごのリ | ル るすいのル | レ れんげのレ | ロ ローマのロ |
| ワ わらびのワ | ヰ ゐどのヰ | ヱ かぎのあるヱ | ヲ 尾張のヲ | |
| ン おしまいのン | ゛ 濁点 | ゜ 半濁点 | ||
| 数 字 | ||||
| 一 数字のひと | 二 数字のに | 三 数字のさん | 四 数字のよん | 五 数字のご |
| 六 数字のろく | 七 数字のなな | 八 数字のはち | 九 数字のきゅう | 〇 数字のまる |
| 記 号 | ||||
| ー 長音 | 、 区切点 | 」 段落 | ( 下向括弧 | ) 上向括弧 |
| <使用例> ●「ア」は、「朝日のア」と送る。「1」は、「数字のひと」と送る。 ●「バ」又は「パ」は「はがきのハに濁点」又は「はがきのハに半濁点」と送る。 ●数字を送信する場合には、誤りを生ずるおそれがないと認めるとき、通常の発音による(例 「1500」は、「せんごひゃく」とする.)か又は「数字の」の語を省略する(例 「1500」は、「ひとごまるまる」とする.)ことができる。 |
| A | ・− | N | −・ | . 終点 | ・−・−・− | ||
| B | −・・・ | O | −−− | , 小読点 | −−・・−− | ||
| C | −・−・ | P | ・−−・ | :重点又は除法の記号 | −−−・・・ | ||
| D | −・・ | Q | −−・− | ? 問符 | ・・−−・・ | ||
| E | ・ | R | ・−・ | ’ 略符 | ・−−−−・ | ||
| F | ・・−・ | S | ・・・ | − 横線又は減算 | −・・・・− | ||
| G | −−・ | T | − | ( 左括弧 | −・−−・ | ||
| H | ・・・・ | U | ・・− | ) 右括弧 | −・−−・− | ||
| I | ・・ | V | ・・・− | / 斜線又は除法 | −・・−・ | ||
| J | ・−−− | W | ・−− | = 二重線 | −・・・− | ||
| K | −・− | X | −・・− | + 十字符号又は加算 | ・−・−・ | ||
| L | ・−・・ | Y | −・−− | “ ” 引用符 | ・−・・−・ | ||
| M | −− | Z | −−・・ | × 乗算の記号 | −・・− | ||
| @ 単価記号 アットマーク | ・−−・−・ | ||||||
| 数字(和文も同じ) | 数字の略体 | ||||||
| 1 | ・−−−− | 6 | −・・・・ | 1 | ・− | 6 | −・・・・ |
| 2 | ・・−−− | 7 | −−・・・ | 2 | ・・− | 7 | −・・・ |
| 3 | ・・・−− | 8 | −−−・・ | 3 | ・・・− | 8 | −・・ |
| 4 | ・・・・− | 9 | −−−−・ | 4 | ・・・・− | 9 | −・ |
| 5 | ・・・・・ | 0 | −−−−− | 5 | ・・・・・ | 0 | − |
| 和文・モールス符号表 |
|||||||
| イ | ・− | レ | −−− | コ | −−−− | ゛濁点 | ・・ |
| ロ | ・−・− | ソ | −−−・ | エ | −・−−− | ||
| ハ | −・・・ | ツ | ・−−・ | テ | ・−・−− | ゜半濁点 | ・・−−・ |
| ニ | −・−・ | ネ | −−・− | ア | −−・−− | ||
| ホ | −・・ | ナ | ・−・ | サ | −・−・− | ー 長音 |
・−−・− |
| ヘ | ・ | ラ | ・・・ | キ | −・−・・ | ||
| ト | ・・−・・ | ム | − | ユ | −・・−− | 区切点、 | ・−・−・− |
| チ | ・・−・ | ウ | ・・− | メ | −・・・− | ||
| リ | −−・ | ヰ | ・−・・− | ミ | ・・−・− | 」段落 | ・−・−・・ |
| ヌ | ・・・・ | ノ | ・・−− | シ | −−・−・ | ||
| ル | −・−−・ | オ | ・−・・・ | ヱ | ・−−・・ | (下向括弧 | −・−−・− |
| ヲ | ・−−− | ク | ・・・− | ヒ | −−・・− | ||
| ワ | −・− | ヤ | ・−− | モ | −・・−・ | ) 上向括弧 | ・−・・−・ |
| カ | ・−・・ | マ | −・・− | セ | ・−−−・ | ||
| ヨ | −− | ケ | −・−− | ス | −−−・− | ||
| タ | −・ | フ | −−・・ | ン | ・−・−・ | ||
| @ −線の長さは、三点に等しい。 A 一符合を作る各線又は点の間隔は一点に等しい。 B 二符合間の間隔は、三点に等しい。 C 二語の間隔は七点に等しい。 |
交信方法
初心者にとって最も気になるのは交信の方法や内容だと思います。でも、これだけは慣れですので、一概に「これがベストの方法だ」というのはないのです。昔は開局まで時間がかかりましたので、殆んどの人が、1〜2年はSWL(受信専門に楽しむ)を経験し、それでハムの交信方法やマナーを身に付けたものです。現在は市販の無線機ですぐに簡単に開局できますが、やはり基本は他人の交信をワッチすることです。
交信はバンドプラン等の運用規則を守るのが前提ですが、それ以外にもバンドやモードごとに、それぞれの慣習がありますので、とにかく自分が運用したいバンドの交信の様子をよくワッチすることから始めましょう。
相手と交信する主な方法は・・・
●自分がCQ(各局)呼び出しをする
●CQを出している局に応答する
の2通りがありますが、慣れるまでは、CQ呼出しをしている局に応答するとよいでしょう。
呼出しや応答の一般的な方法をいくつか紹介しますので、参考にしてください。
一応、呼出し方法は運用規則で次のように決められています。
1.CQ CQ CQ
2.こちらは
3.コールサイン(3回以下)
4.どうぞ
しかし、今どきこんな(ダサイ?)呼出しでは、誰も相手にしてくれないと思います。
これを基本として、自分なりに適当にアレンジして、スマートな呼出しをするようにしましょう。
例えば、旭区から7N4QRS がCQ呼出しする場合は・・・
1.ハローCQ(数回)
2.こちらは
3.セブン ノベンバー フォー ケベック ロメオ シエラー、 セブン エヌ フォー キュー アール エス、 横浜市旭区です
4.お聞きの方いらっしゃいましたら、QSO お願いします。受信します どうぞ
といった具合にちょっとアレンジすると、かなり違った印象になります。
コールサインや運用場所、名前などの通報には、フォネティックコード(欧文通話表)や和文通話表を活用すると正確に伝送することができます。
日本人の発音でアルファベット読みではなかなか伝わらないので、コールサインの確認にはフォネティックコードは必須です。
初心者は最低でも、フォネティックコードは覚えてから交信しましょう。
FMでのCQ呼出しの方法
FMには呼出周波数(メンチャンネル)があり、そこでCQを出して相手が見つかれば、他の交信周波数(サブ)に移って交信します。しかし、144や430MHz帯などは混雑して交信周波数がなかなか見つからない場合もあります。そこで効率よくするために、あらかじめ交信周波数を探して確保しておいてから呼出周波数でCQ呼出し(その際に交信周波数を指定)をする方法が一般的になっています。
また、FMは帯域が広いので混信を避けるため、20KHzの偶数ステップの周波数で交信するのが慣例です。
例えば430MHz帯ですと、呼出周波数433.00に対して、バンドプランに従って交信周波数は433.02、433.04、433.06・・・・・433.98MHzといった具合に20KHz間隔の偶数で交信周波数を探します。
A局:JA1QTCがCQを出して、 B局:7K3QRHが応答する場合 A あらかじめ、周波数チェックして交信周波数を探して確保しておく。・・(例えば、432.96MHzが空いていた)
チャンネルチェック チャンネルチェック とこの周波数を使うことを宣言するA 呼出周波数(433.00)にて・・・
ハローCQ ハローCQ、こちらは ジュリエット アルファー ワン ケベック タンゴ チャーリー、ジェイ エイ ワン キュー ティー シー 神奈川県大和市です 432.96 432.96にてコンタクトお願いします。A 交信周波数(432.96)に移って・・・
ハローCQ ハローCQ、こちらは ジュリエット アルファー ワン ケベック タンゴ チャーリー、ジェイ エイ ワン キュー ティー シー 神奈川県大和市です。
どなたかお聞きの方いらっしゃいましたら、交信お願いします。受信します どうぞB ジェイ エイ ワン キュー ティー シー、 こちらは、セブン キロ スリー ケベック ロメオ ホテル、 セブン ケー スリー キュー アール エイチ よろしくどうぞ A セブン キロ スリー ケベック ロメオ ホテル 早速の応答ありがとうございます。
こちらは、ジュリエット アルファー ワン ケベック タンゴ チャーリー 神奈川県大和市です。
レポートはこちらから、ごうきゅう、ファイブナイン(59)をお送りします。名前はスズキと申します。今後とも宜しくお願いします。セブン ケー スリー キュー アール エイチ、こちらは、ジェイ エイ ワン キュー ティー シー どうぞB 了解。ジェイ エイ ワン キュー ティー シー、こちらは セブン ケー スリー キュー アール エイチ
大和市のスズキさんですね、レポート59確認です。こちらのOTHは川崎市多摩区です。こちらからのレポートはファイブセブン(57)です。私の名前はタナカと申します。こちらこそ宜しくお願いします。
ジェイ エイ ワン キュー ティー シー、こちらは セブン ケー スリー キュー アール エイチ どうぞお互いのコールサインとRSレポート交換で交信成立となりますので、そのあとは・・・
QSLカード交換の約束、無線機やアンテナ、運用場所の特徴などを紹介し合うとよいでしょう。
(お互いのコールサイン確認後はフォネティックコードを使う必要はなく、普通にアルファベットで発音すればよい)A 7K3QRH、こちらは、JA1QTC
本日は楽しい交信ありがとうございました。QSLカードはいかがいたしましょうか?よろしかったら御交換お願いしたいと思いますが、次回ご指定ください。
7K3QRH、こちらは、JA1QTC どうぞB 了解。JA1QTC、こちらは 7K3QRH
カードの件了解しました。ぜひJARLビューロ経由で御交換お願いします。
JA1QTC、こちらは 7K3QRH どうぞA 了解。7K3QRH、こちらは、JA1QTC
カード交換ありがとうございます。こちらからもビューロ経由でお送りします。また機会がありましたら交信お願いします。7K3QRH、こちらは、JA1QTC ありがとうございました。さようならB JA1QTC、こちらは 7K3QRH どうもありがとうございました。さようなら A ありがとうございました・・・ほか、お聞きの方いらっしゃいますか、ハローCQ CQ こちらはJA1QTC・・・
(周波数の優先権はCQを出している局にありますので、CQ局は続けてCQ呼出しを行うことができます。 応答した局がさらに誰かと交信したい場合は、他の周波数に移って自分でCQを出すか、他にCQを出している局を探して応答します。)
●FMの呼出周波数(メイン)はたくさんの人が常時聴いていますので、呼出しは簡潔に行い、交信周波数(サブ)に移ってから、粘り強くCQを出しましょう。応答がないからといって、すぐにメインに戻って何度もCQを出すと嫌われますので、メインでの呼出しはある程度の間隔をおいてください。
●コールサインが一度でとれなかった場合は、「7K3局、再度コールお願いします」とか「7K3QRクエスチョン、ラストレターがとれませんでした、もう一度コールお願いします」というように、聞き取れたところまで(どこが判らないのか)通報し、再度コールサインを送ってもらうようにしましょう。ただ「もう一度お願いします」ではどこまで聞き取れているのかわからないので、交信の効率が悪くなります。
全く聞き取れなかった場合は、「QRZ 誰かこちらを呼びましたか こちらは JA1QTC 受信します」というように相手のコールサインの代わりにQRZ(キューアールゼット)を使用します。
●CQを出している局に応答する場合は、CQ局のコールサインを確認してから応答しましょう。
CQを出している局に対して「コールサインは何ですか?」というのは大変失礼になりますので、よくワッチしてから応答しましょう
SSBでのCQ呼出しの方法
HF帯ではSSBモードで交信するのが主流です。AMは50MHz帯の一部に残っているだけです。
SSBにはUSB(上側波帯)とLSB(下側波帯)がありますが、7MHz帯以下はLSB、14MHz帯以上はUSBで交信する慣習があります。
AMやSSBには呼出周波数というものがありません。よってバンドプランの狭帯域の電話区分内で空き周波数を探して、粘り強くCQを出し続けるわけです。
SSBは帯域幅が3KHzと狭いので、他局に混信にならなければバンドプラン内であればどの周波数で交信してもよいのです。ただし、それぞれのバンドごとに、「DX(海外局)はここ、ラグチューするならこのあたり」というような習慣がありますので、よくワッチして暗黙のルールを身につけることも大切です。バンドによっては慣習的な国際呼出周波数もあります。
とにかく慣れるまでは、CQを出している局に応答するのがよいでしょう。
| A局:JE6QSG/6島原市移動局がCQを出して、 B局:7M2QTN/1三浦市移動局が応答する場合 |
|
| A | ハローCQ ハローCQ ハローCQ こちらは ジュリエット エコー シックス ケベック シエラー ゴルフ ポータブル シックス(JA6QSG/6)、 ジェイ イー シックス キュー エス ジー ポータブル シックス 長崎県島原市移動です。どちらかお聞きの方いらっしゃいましたらコールください。コーリング CQ アンド スタンディング バイ(Colling CQ and stnding by) |
| B | ジェイ イー シックス キュー エス ジー ポータブル シックス、 こちらは セブン マイク ツー ケベック タンゴ ノベンバー ポータブル ワン(7M2QTN/1) 神奈川県三浦市から入感ありますか (一度にたくさんの局が呼んでいる時は、自分のコールサインのみ短く送信する) |
| A | セブン マイク ツー ケベック タンゴ ノベンバー ポータブル ワン 三浦市局 応答ありがとうございます。こちらは ジュリエット エコー シックス ケベック シエラー ゴルフ ポータブル シックス、 長崎県島原市にファイブファイブ(55)で入感しています。名前はタカハシと申します。 セブン マイク ツー ケベック タンゴ ノベンバー ポータブル ワン、 こちらは ジェイ イー シックス キュー エス ジー ポータブル シックス どうぞ |
| B | 了解しました。JE6QSG/6 こちらは 7M2QTN/1 三浦市移動から レポート55 確認です。こちらからは、ごうきゅう ファイブナイン(59)です。私の名前はサトウと申します。よろしかったら、連盟経由でカード交換お願いします。 JE6QSG/6 こちらは 7M2QTN/1 どうぞ |
| A | 了解。7M2QTN/1 こちらは JE6QSG/6 サトウさん 59確認です。カードはこちらからも JARL経由で送ります。本日はありがとうございました。 また聞こえておりましたら、お願いします。 セブンティ スリー(73) |
●移動運用の場合は必ず、コールサインの後に、斜線「/」を書いてエリア番号を付ける。
●「/1」はポータブル ワンと読む。(ストローク ワンともいう)
●CQ呼出しの場合はさらに市町村名を付け加えると応答率が高くなる。
移動運用は ポータブル
初心者と交信した際、「ポータブルっていう言葉よく聞きますが何のことですか?」という質問を何度かうけたことがあります。そういえば入門書にもあまり説明されていませんね。
常置場所を離れて、移動運用する時にコールサインの後に「7L4CWL ポータブル ワン」のように付け加えます。記入は「7L4CWL/1」のように斜線と数字を書きます。後の数字は送信する現在地のエリアナンバーです。エリアナンバーは、1=関東、2=東海、3=近畿・・・という具合に10の地方総合通信局の管轄区域に分けられています。詳しいエリアや所属する都道府県は「日本のエリアナンバー」で確認してください。
たまに「ストローク 1」という人もいますが、それはポータブルと同じ意味です。
車やバイクなどで走行中の場合に、一定の場所からのポータブル運用と区別するために「モービル 1」という人もいます。走行中でも陸上移動にはちがいありませんから「ポータブル *」でもよいのです。常に動いているということを強調したい時には「モービル *」と言ってもかまいません。
海上移動の場合はコールサインの後に「マリタイムモービル(記入は/MM)」と付け加えます。MMという文字から俗語で「ミッキーマウス」という人もいます。海上にはエリア番号がありませんので、参考情報として東京湾横浜沖とか三浦半島沖というように大まかな位置を付け加えてもよいでしょう。
注意点は、船が航行中でも河川や湖の場合は陸上とみなされますので、マリタイムモービルではなく単にモービル又はポータブルと言います。船が係留中の場合も陸上とみなされます。
上空移動は「エアロノーティカルモービル」又は「エアーモービル」(記入は/AM)と言います。上空にもエリア番号がありませんので、東京上空というように大体の位置を伝えればよいでしょう。
RSレポート交換
FMでもSSBでも、交信中に必ず伝えなければならないのが、RSレポートです。これは相手の電波がどのような状態で自分のところに入ってきているかを数字で表すものです。
Rはリーダビリティ(了解度)で、1〜5の数字で表します。音声が聞きやすいかどうかということです。5が最も良くて「完全に了解できる」ということで、1は「了解できない」となります。
Sはシグナルストリングス(信号強度)で、1〜9の数字で表します。電波の強さで、数字が大きいほど強い電波ということです。
無線機のシグナルメーターをそのまま伝える人が多いようですが、本来のSは無線機のメーターの値ではありません。無線機のメーターはメーカーや機種により設定値が異なりますので、参考程度と考え、自分の耳で聞いて感じた値でよいのです。実際に電波の強さを正確に耳で聞き分けるのは困難ですので、あまり神経質にならず、下の表を参考に適当な自己判断でよいのです。
最も状態が良い場合は、了解度5、信号強度9で、RSレポートは59(ごうきゅう 又は ファイブナイン)となります。
CW(電信)のみT(音調)1〜9が加わり、RST 599のようになります。
| R 了解度 [Readability] | |
| 1 了解できない 2 かろうじて了解できる 3 かなり困難だが了解できる |
4 実用上困難なく了解できる 5 完全に了解できる |
| S 信号強度 [Signal Strength] | |
| 1 微弱でかろうじて受信できる信号 2 たいへん弱い信号 3 弱い信号 4 弱いが受信容易 5 かなり適度な強さの信号 |
6 適度な強さの信号 7 かなり強い信号 8 強い信号 9 きわめて強い信号 |
| T 音調 [Tone] (電信通信用) | |
| 1 極めてあらい音 2 大変あらい交流音で、楽音の感じは少しもない音調 3 あらくて低い調子の交流音でいくぶん楽音にちかい音調 4 いくらかあらい交流音で、かなり楽音性にちかい音 5 楽音的で変調された音色 |
6 変調された音。少しピューという音を伴なっている 7 直流に近い音で、少しリプルが残っている 8 よい直流音色ですが、ほんのわずかリプルが感じられる 9 完全な直流音 |
QSLカード交換
カード交換についても、必ずといってよいほど交信中に聞かれます。ハムのあいだではお互いに交信証としてQSLカードを交換する習慣があります。これは義務ではないのですが、カード交換を楽しみにしている人も多くいますし、アワード(賞状のようなもの)獲得には必要になります。
友達等の特定の局とおしゃべりするだけなら必要ありませんが、多くの人と交信したい場合はQSLカード交換は必須と思ってよいでしょう。交換しない場合は「ノーカードでお願いします」と断ればよいのですが、ノーカードでは応答が極端に少なくなるのも事実です。
また、カードをビューロ経由(JARL経由または連盟経由ともいう)で交換するためには、お互いが日本アマチュア無線連盟(JARL=ジャール)の会員でなければなりません。JARLビューロ経由ですと、コールサインの記入だけで無料で世界中のハムとカード交換ができるメリットがあります。
会員以外ですと、ダイレクト(直接郵便)で送る方法もありますが、これは相手の正確な住所を交信中に聞かないといけないし、1枚ごとに郵便料金がかかりますので、通常は敬遠されます。
多くの局と交信したい場合は、やはりJARLに入会し、QSLカードを用意しておくとよいでしょう。
コールサインとRSレポートで交信成立
・・・他に、どんなこと話すの?
交信成立の最低条件は、お互いのコールサインとRSレポートの確認です。コンテストではコールサインとRSを含めたコンテストナンバーのみで終了します。しかし、通常の交信では、少なくともそれに加えて、運用場所や名前の紹介、QSLカードの約束くらいはするようです。
一般的にHFのSSBの交信は簡潔に済まし、VHFやUHFのFMでは比較的のんびりと話しをする傾向があります。もちろん、車の移動中や異常伝搬等でいつ交信が途絶えるかわからないときは必要最小限の交信になりますし、パイルアップ(大勢に呼ばれている)の場合もできるだけ短い交信にするのがマナーです。状況に応じて臨機応変に対応することが大切です。
ところで、FMなどでのんびり交信する場合はどんなことを話すのでしょうか・・・
初めての相手なので、運用状況や趣味などはわかりません。だから、必要事項の伝達が終わったあとは、無線機やアンテナの紹介、遠くの場合は気候の話題など、ありふれた無難な話しをするとよいでしょう。アマチュア無線の交信は言葉のキャッチボールですから、色々話すうちに共通の関心ごとが見つかるかもしれません。それから、無線ではお互いに、年齢や職業については尋ねないのがマナーです(聞かれてもいないのに自分の方から言うのは構いませんが)。
また、ちょっと気が合わない相手だなと思えば、形式的な挨拶のみで終了すればよいのです。
いずれにしても、多くの人と交信したり、他人の交信を聞いていると要領がつかめてくると思います。ただ、注意点は、すべての人が正しい交信をしているわけではありません。コールサインを言わないモービル局の暇潰しのおしゃべりや、仲間同士のラグチュー(気軽な世間話)などをワッチしても意味がありません。CQ呼び出しをしている局をよくワッチすることが重要です。しかも、なるべく無線用語をあまり使わず普通の話し方をしているCQ局をみつけて、その交信方法を参考にするとよいでしょう。
交信記録としてログをつけよう
ログとは相手局名や時間・周波数などの交信内容を記録する業務日誌です。以前は電波法で義務付けられていましたが、現在アマチュア局では法的義務はなくなりました。しかし、ログは必ずつけておかないと、いつ、どこの誰と交信したかわからないし、QSLカードの発行もできません。
ログはJARLなどの市販のログブックもありますが、ノートに線を引いて手作りのログブックでもよいのです。
最近はパソコンが普及していますので、「ターボハムログ」や「ログシス」などのフリーソフトを利用した電子ログを使っている人も多いです。
手書きのログではコールサインを検索するのも一苦労ですが、電子ログは瞬間的に過去の交信記録を表示してくれますし、QSLカード印刷も自動的に行うことができ、たいへん便利です。フリーソフトは無料ですので、HPからダウンロードして利用するとよいでしょう。
| 月 | 日 | 時刻 (開始) |
時刻 (終了) |
相手局コールサイン | 呼 出 |
応 答 |
RST | 使用電波 | 備 考 | QSL | ||||
| 相手 | 自局 | 型式 | 周波数 | 電力 | 発 | 受 | ||||||||
| 1 | 2 | 10:35 | 10:42 | JA1QTH | レ | . | 57 | 59 | FM | 430 | 10 | 川崎麻生区、オカノ | レ | レ |
| 1 | 2 | 10:45 | 10:53 | 7K3QSS/1 | レ | . | 55 | 53 | FM | 430 | 10 | 鎌倉市、ヤマモト | レ | レ |
| 1 | 5 | 15:10 | 15:16 | JR2TTT | . | レ | 59 | 59 | SSB | 50 | 50 | 清水市、小林 | レ | . |
| 1 | 7 | 16:38 | 16:47 | JH7AHR/7 | . | レ | 599 | 599 | CW | 28 | 50 | 宮城県石巻市、ワタナベ | レ | . |
アンテナ選び
| アマチュア無線では様々な形のアンテナが使用されます。CB無線では付属アンテナのみで外付けアンテナは禁止されています。パーソナル無線では外付けアンテナもOKですが、棒状の単一型のみが許可され感度の制限もあります。その点アマチュア無線はアンテナもすべて自由に選択できます。自分が運用したいバンド、運用スタイル、設置場所、予算などを考えて、自分に適したアンテナを選んでください。 |
アンテナの大きさ
アンテナの基本形はダイポールアンテナで、波長の二分の一(給電部から左右に4分の1波長ずつ)の長さで共振します。フルサイズアンテナというのは1/2波長の長さのエレメントがあるアンテナのことです。よってアンテナの大きさ、つまり素子(エレメント)の長さは周波数で決まります。
電波は光と同じ速度で1秒間に約30万km進みます。30万kmを周波数(ヘルツ)で割った数値が波長です。分かりやすく周波数の単位をMHzにすると、次の式で波長が計算できます。
λ 波長(m)=300÷周波数(MHz)
実際のエレメントの長さは導体の短縮率により若干短くなります。
電波は導体を通るときは、その物質や外部被覆などの影響で空間の速度より遅くなります。
それが波長短縮率または速度係数と呼ばれるものです。波長短縮率は導体により異なります。
例えば一般的なワイヤーの短縮率は95%前後ですから、300÷周波数(MHz)×0.95で計算します
| 周波数 | 波長 | 1/2波長 | 周波数 | 波長 | 1/2波長 |
| 1.9MHz | 160m | 80m | 24MHz | 12m | 6m |
| 3.5MHz | 80m | 40m | 28MHz | 10m | 5m |
| 7MHz | 40m | 20m | 50MHz | 6m | 3m |
| 10MHz | 30m | 15m | 144MHz | 2m | 1m |
| 14MHz | 20m | 10m | 430MHz | 70cm | 35cm |
| 18MHz | 17m | 8.5m | 1200MHz | 25cm | 12.5cm |
| 21MHz | 15m | 7.5m | 2400MHz | 12cm | 6cm |
| この表の波長は慣習的に表現される数値です。実際は上の式で計算してください。 また、エレメントに短縮コイルを挿入して、物理的なエレメント長を短くすることも可能です。 |
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アンテナの種類
アンテナには色々な形のものがあり、それぞれ特徴があります。形状のほかにもアンテナの種類はその動作から、次の3つの視点から考えることができます。
(1)接地型アンテナと非接地型アンテナ
接地とはアースのことで、アンテナのエレメントの片方を地面や車のボディに接地することによって動作するアンテナを接地型アンテナといいます。例えば地上の1/4波長のアンテナを地面に接地することで地中が仮想的に片方の1/4波長のイメージアンテナの役割を果たし1/2ダイポールと同じ動作をさせることができるのです。代表的なのがバーチカルアンテナです。アースの代わりにラジアル(地線)を数本付けて動作させているのがグランドプレーンアンテナ(GP)です。モービルアンテナは地面の代わりに車体の鉄板部分にアースします。よってモービルアンテナで1/4波長のものは基台をボディに導通させなければなりません。ハンディ機のホイップアンテナも多くが1/4波長ですが、ハンディ機のボディをアースの代わりにしているのです。
非接地型アンテナとはエレメントの両方が空中に開放されているアンテナでアース不要です。代表的なのがダイポールアンテナで、給電点から左右に1/4波長のエレメントがあり合わせて1/2波長で共振します。基本的に1/2波長や1波長のアンテナは非接地型アンテナです。八木アンテナや各種ループアンテナも非接地型アンテナです。
(2)指向性アンテナと無指向性アンテナ
一定の方向に電波が送受信されるアンテナを指向性アンテナ(ビームアンテナ)といいます。代表的なのがテレビ受信用アンテナにも利用されている八木宇田アンテナやパラボラアンテナです。
指向性により目的方向の送受信能力が向上しますので遠距離通信には有効です。さらに目的方向以外からの混信を避けることができます。アンテナを向けた方向以外との通信ができないので、ローテーター(回転装置)が必要です。
水平ダイポールアンテナは双方向(8の字特性)に電波が発射されますので、これも指向性アンテナの一種で双指向性アンテナといいます。
アンテナから電波が水平面に四方八方に発射されるものを無指向性アンテナといいます。代表的なのがグランドプレーン(GP)アンテナやモーピルホイップアンテナです。指向性アンテナに比べて利得は劣りますが、あらゆる方向との通信ができますので、近距離通信や移動局に適しています。デメリットとしては混信が多くなります。
指向性アンテナと無指向性アンテナの両方を設置し、目的や状況に応じて切り替えられる設備にしておけばベストです。
ここでは水平面の基本的な指向特性を簡単に説明しましたが、電波は立体的に発射されますので、垂直面にもそれぞれ指向特徴があります。それに周囲の環境や設置状況でも若干変化します。それらについては割愛しますので、興味のある方はアンテナハンドブック等を参照してください。
(3)水平アンテナと垂直アンテナ
設置方法の違いで垂直偏波と水平偏波に関連します。例えば1本のダイポールアンテナを地面に対して水平に設置すれば発射される電波面は水平偏波となり、地面に対して垂直に設置すれば発射される電波面は水平偏波となります。GPやモービルホイップは必然的に垂直に設置しますから垂直アンテナです。ダイポールや八木アンテナは水平に設置すれば水平偏波となり、垂直に設置すれば垂直偏波となります。
一般的にアマチュア無線ではHF帯は水平偏波が使用され、144MHz帯より高いバンドは垂直偏波が利用されます。50MHz帯はどちらも利用されます。
直接波ではアンテナの偏波面が合わないと受信感度が下がりますから、直接波が基本のVHFやUHFではモービル局が多いことや固定でもGPアンテナが多いので、それら垂直系のアンテナに合わせたものと思われます。
HF帯はエレメントが長いですからダイポールも八木も水平に設置する方が容易です。HF帯は電離層反射波が基本で、電離層で反射すると偏波面が乱れますから、水平と垂直の違いはなくなります。だからバーチカルアンテナなど垂直系のHFアンテナでも交信できるのです。
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モービルアンテナ 自動車用の無指向性アンテナで受風面積を小さくするため細くできています。モービルホイップとも呼ばれるようにムチのようにしなるので高速走行しても折れません。複数のバンドに対応したものが主流です。アースが必要なラジアルタイプとアース不要のノンラジアルタイプがあります。430MHzより上は殆どノンラジアルです。50MHzより低い周波数では殆どが1/4波長でアースが必要です。自動車以外で使用する場合はノンラジアルタイプが無難です。 |
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フレキシブルアンテナ ハンディ機用のアンテナです。動作原理はモービルアンテナと同じですが、身体に当たっても安全なようにゴムで覆われており柔らかいのが特徴です。ハンディ機のボディにアースします。複数のバンドに対応したものが主流です。取付けコネクタの形状がBNG型とSMA型がありますので所有するハンディ機に合うものから選択しましょう。 |
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グランドプレーン(GP)アンテナ 固定局で最も多く使用されている代表的な無指向性アンテナです。1/4波長のエレメントにアース代わりのラジアル(地線)を3〜4本付けて共振させます。効率を良くするため、5/8波長を数段重ねた製品も多くあります。モノバンドと複数のバンドに対応したものがあります。考案した人の名前からブラウンアンテナとも呼ばれます。 |
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ダイポールアンテナ アンテナの基本形でアンテナ利得の基準になっている。給電部から左右対称に1/4波長のエレメントを付けて全体で1/2波長として共振します。回転半径を小さくする為にV型や逆V型に設置してもOK。エレメントを短くするために短縮コイルを挿入したものも多くあります。複数のバンドに対応したものもありますが、モノバンドのフルサイズが最も効率が良い。 |
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ワイヤーアンテナ ダイポールアンテナと同じですが、エレメントにワイヤーを使用したものです。安価で自作も容易です。持ち運びに便利なので移動運用でよく利用されます。 |
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八木宇田アンテナ 一般には八木と呼ばれているが正しくは八木宇田アンテナ。テレビアンテナでお馴染みの魚の骨のような形をしている指向性アンテナ。八木博士と宇田博士が共同開発し世界的にもビームアンテナの基本形となっている。給電部のエレメントがダイポールアンテナです、後ろに反射器、前方に導波器の3エレメントが基本。導波器を増やすほど指向性が鋭くなり利得も向上する。アマチュア無線では指向性アンテナとしては最もポピュラーな存在である。一般にHF〜50MHz帯は水平に設置し、144MHz以上は垂直に設置する。 |
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HB9CV 2本のエレメントに位相差給電することで高い利得が得られ指向性もある。2エレメントが基本形だが、導波器を付けてさらに利得を得ることも可能。50MHzやHF帯に利用されることが多い。HB9CVは考案したスイスのハムのコールサインから命名された。 |
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ループアンテナ 1波長のエレメントをループ状に丸めたアンテナ。形は四角でも三角でもよい。四角だとクワッド、三角はデルタループと呼ばれる。八木の原理で多素子化するとビームアンテナとなる。利得は得られるが受風面積が大きくなるのが欠点。市販品もあるが自作する人が多い。 |
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ヘンテナ 併合ループの変形で、長辺が1/2λ、短辺が1/6λの長方形の中に非対称の給電部がある。八木よりも利得が高い。単独でも使用できるが、八木の原理で多素子化しビームアンテナとしても使用できる。長辺が1λのものもある。重量と受風面積が大きくなるのが欠点。考案したのは日本のハム。動作原理が不思議なので「変てこなアンテナ」という意味から命名された。市販品が少ないので自作がメインとなる。 |
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パラボラアンテナ 中華鍋のような形のアンテナ。鋭い指向性があり、高い周波数に適している。一般家庭ではBSやCSなどの衛星放送の受信用としてよく設置されている。アマチュア無線でも1.2GHz以上の高いバンドで使用される。アマチュア用は市販品が少ないので、自作がメインとなる。 |
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ログペリアンテナ 正しくはログペリオディック。各エレメントの長さが前方にいくにしたがって短く変化しているので、広範囲の周波数帯に対応している。広帯域の受信アンテナとして使用されることが多い。八木のようなビーム特性がある。 |
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ディスコーンアンテナ ディスク(円盤)とコーン(円錐)を組み合わせた傘の骨のようなアンテナ。VHFからUHFの広帯域受信用として使用される。無指向性なので利得は高くない。市販品では上部に送信用のホイップアンテナを付けた製品が多い。 |
| その他 キュービカルクワッド、スイスクワッド、スクエアロー、バイコニカル、AWX、ZLスペシャル、バタフライ、磁界型ループ、同軸ケーブルで作るコーリニア、フィーダ線で作るJ型、空き缶を利用したカンテナ・・・色々な形のユニークなアンテナがたくさんあります。それらの多くはハムが考案したものです。みなさんも身近な材料で自作してみるとよいでしょう。 |
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| ●dBとdBi <要注意!> カタログなどではアンテナの利得(ゲイン)を分かりやすい対数としてdb(デシベル)数値で表されています。ここでの注意点は、そのdb数値には<db>と<dbi>の2種類あるということです。 dB(デシベル)は、アンテナの基本形である1/2波長のダイポールアンテナを0dBと基準し、そのダイポールアンテナと比べてどれくらい利得があるかを示すものです。よってdBは相対利得とも呼ばれます。本来はdBdと表記すべきですが、一般的には単にdBと表記されていることが多いようです。。 dBi(デシベルアイソトロピック)は、仮想上で全方向完全な無指向性アンテナを基準にしており、絶対利得とも呼ばれます。注意点は dBi は理論上の完璧なアンテナが基準ですから、dB表記に比べて 2.15dB (正確には2.14)数値が大きくなっていることです。よって同じダイポールアンテナでもdb表記なら0db、dBi表記なら2.15dbi となります。0dB=2.15dBi という関係です カタログでは数値を大きく見せるために dBi 表記がほとんどです。カタログによっては表記が混在しているものや、dBiの数値なのにdBと表記されている場合もありますので、複数のアンテナ性能を比較検討する際には要注意です。 ●FB比 Front to Back Ratioの略で前方対後方比。八木などのビームアンテナから発射される電波は目的の方向(メインローブ)以外にも後方(バックローブ)や横方向(サイドローブ)など不要な方向にも若干放射されます。その不要方向(副ローブ)で最も大きいのが後方ですから、放射パターンを前方対後方の比率で表しビーム特性がどれくらい優れているか判断する一つの基準となります。デシベルで表示されますから数値が大きいほど良いアンテナとなります。20〜25dBあれば優秀なアンテナです。(前方ゲインを0dBと基準して後方の強さを表す場合は-10dBというようになりマイナス数値が大きいほど良いアンテナです) ●FS比 FB比と同じ計算方法で、フロントとサイドの比率を同じくデジベルで表したものです。 FB比とFS比がともに優れていれば指向性が鋭いアンテナということになります。 |
■指向性アンテナにはローテーター
ローテーターとはアンテナを回転させる装置です。テレビ放送のように常に決まった方向から電波が来るのであればアンテナをその方向に固定しておけばOKです。しかし、アマチュア無線は不特定の局と交信することが多いのでいつでも360度回転できないと不便です。そこでビームアンテナにはローテーターを付け無線室のコントローラーを操作して目的の方向にアンテナを向けるわけです。
ローテーターもアンテナの大きさや重量に応じて小型から大型まで多くの種類があります。ただ、価格が高いですから、最初はベランダに設置したポールを手で回転させる人もけっこいます。
■感度アップにはプリアンプ
弱い信号を電気的に増幅させるのがプリアンプ(受信増幅器)です。UHFのように高い周波数になるとケーブルによるロスが大きいのでプリアンプを使用している局も多いようです。市販品は50、144、430、1200MHz用が発売されています。430MHz帯以上を本格的に運用したいのであれば購入する価値はあると思います。
また、プリアンプにはアンテナ直下型と無線機の近くに設置する卓上型がありますが、アンテナ直下型でないとあまり意味がありません。それは弱い信号がケーブルでロスする前に増幅する必要があるからです。卓上型だと既にロスしてしまった後に増幅しても、いったん消えた信号は復活せず、ノイズ増幅器になりかねません。だからパワーアンプ(送信増幅器)に付いているプリアンプもおまけ程度と思ってください。プリアンプのメリットを生かすには、必ずアンテナ直下に設置してください。
■SWR計
アマチュア無線でもアンテナなどの各種測定機器があれば便利です。無線機もアンテナもコネクタ付ケーブルもすべて市販品の場合はそれらの取扱説明書のとおり設置すれば、よほどのことがない限り大きな不具合はないと思います。でもハムとしては最小限の簡易的な測定機器は所有しておきたいものです。アンテナとケーブルのマッチングを見るSWR計は必須と思ってよいでしょう。プロ用の測定器は非常に高価ですから、無線機の出力を測るパワー計と一緒になっているアマチュア無線用の通過型「SWR&パワー計」が安価(1万円前後)で便利です。パワーを測る際にダミーロード(擬似空中線)もあれば便利です。アンテナを自作する場合は簡易的な電界強度計(自作で十分)も必要でしょう。
SWR値は完全整合だと1.0ですが、概ね1.5以内ならほぼ整合状態と考えて良いでしょう。
アンテナ理論や自作に興味がある方は、CQ出版社の「アンテナ・ハンドブック」の購入をお勧めします。その他にも同社からアンテナに関する本がたくさん出版されていますので読んで研究するとよいでしょう。
市販アンテナも多くの種類があり便利ですが、自作のアンテナで交信するとまた違った喜びが味わえるものです。それに身近な材料で製作できますので、市販品に比べてはるかに安価でしかも利得の高いものが簡単にできます。みなさんもぜひ自作にチャレンジしてみてください。
|
| 比 | 1/2 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 10 | 100 |
| 電力[dB] | -3 | 0 | 3 | 4.7 | 6 | 7 | 10 | 20 |
| 電圧[dB] | -6 | 0 | 6 | 9.4 | 12 | 14 | 20 | 40 |
フィーダーとコネクター
アマチュア無線では無線機とアンテナに関心がある人は多いですが、意外とフィーダ(給電線)やコネクタに無関心な人が多いものです。フィーダーは無線機とアンテナを結び信号を伝える重要なものです。フィーダーの選択を間違えるとロスが大きくなり、せっかく受信した信号が消えてしまいます。特にVHFやUHFなど周波数が高くなるほどフィーダーロスによる減衰が大きくなります。現在は殆どの場合、給電には同軸ケーブルが使用されますので、ここでは主に同軸ケーブルについて説明します。同軸ケーブルにも太さや材質により多くの種類がありますので、使用するバンドと設置環境を考えて適切なケーブルを使用しましょう。
| (1) | (2) | (3) | |
| 10 | D | - | SFA |
| (1)ケーブルの太さで内径をmmで表したもの。3〜12がよく使用される。太くなるほどロスが少なくなる。 (2)特性インピーダンスを表します。Cが75Ωでテレビ受信用などに使用されます。Dが通信用の50Ωでアマチュア無線では通常はDを使用します。 (3)絶縁体の材質などケーブルの構造を表したもの。 2V→FB→SFB→SFAの順にロスが少なくなる |
| 型 名 | ケーブル 外径 mm |
周波数ごとの減衰量 (dB/10m) | 波長短縮率 (約) |
|||||
| 30M | 50M | 145M | 430M | 1200M | ||||
| PE 充実 タイプ |
3D-2V | 5.3 | 0.77 | 0.99 | 1.71 | 2.99 | 5.2 | 67% |
| 5D-2V | 7.5 | 0.44 | 0.6 | 1.05 | 1.85 | 3.5 | 67% | |
| 8D-2V | 11.5 | 0.3 | 0.4 | 0.72 | 1.35 | 2.6 | 67% | |
| 10D-2V | 13.7 | 0.22 | 0.31 | 0.56 | 1.05 | 2.1 | 67% | |
| 低損失 タイプ |
3.5DS | 5.7 | 0.49 | 0.64 | 1.1 | 1.93 | 3.34 | 77% |
| 5D-FB | 7.6 | 0.33 | 0.43 | 0.74 | 1.31 | 2.3 | 80% | |
| 8D-FB | 11.0 | 0.22 | 0.28 | 0.49 | 0.89 | 1.6 | 80% | |
| 10D-FB | 13.0 | 0.17 | 0.22 | 0.39 | 0.72 | 1.3 | 79% | |
| 23D-4F | 31.0 | 0.07 | 0.09 | 0.17 | 0.32 | 0.65 | 92% | |
| 高発泡 プラス チック |
5D-SFA | 7.6 | 0.28 | 0.36 | 0.60 | 1.10 | 1.85 | 88% |
| 8D-SFA | 11.1 | 0.18 | 0.24 | 0.40 | 0.74 | 1.30 | 88% | |
| 10D-SFA | 13.0 | 0.15 | 0.20 | 0.33 | 0.56 | 1.05 | 88% | |
| 12D-SFA | 15.6 | 0.12 | 0.16 | 0.27 | 0.48 | 0.88 | 88% | |
上の表はバンド別の10メートルあたりの減衰量です。20m・30mと長くなるにしたがって上記数値の2倍・3倍・・と減衰量も増えます。よってケーブルはなるべく“太く短く”が理想です。ただ太くなるにしたがって価格も高くなります。同様に材質もFB、SFAと低損失なほど価格が高くなります。それに太くなるにしたがって芯線も太くて硬くなり、加工や取り回しがやりにくくなります。運用場所の物理的環境と運用周波数を考えて最適のケーブルを選択してください。
特にUHFでケーブルが長くなる場合はできるだけ損失の少ないケーブルにしてください。HF帯は減衰が少ないですから、5D2Vなどの安価なケーブルで十分です。
自動車に配線する場合は物理的に太いケーブルは不可能なので3D以下の細いものが使用されます。さらに車内への引き込み部分は2Dとか1.5Dなど極端に細くなっている製品が多いようです。自動車の場合は長さが3〜5m前後と限られていますので、さほど減衰を気にする必要もないと思います。
買うときは余裕をみて、測った数値より2m程度長めに購入するとよいでしょう。ピッタリ購入して足りなくなったという話をよく聞きます。特に太いケーブルはコネクタの接続部分とか曲げる部分は図面通りにはなりませんから。
それからケーブル長は1/2波長の整数倍にするとよくマッチしSWRが下がるという話をよく聞きますが、これはハムの迷信であって全く気にする必要はありません。物理的な取り回しに必要な長さでよいのです。
■同軸ケーブルの寿命
屋外に配線している同軸ケーブルは一般的に3〜5年を目処に交換するのがよいとされています。でも10年以上不具合なく使っている場合もあるようです。一番劣化しやすいのはコネクター部分で、雨水の浸入が最大の原因です。自己融着テープで厳重に防水しておけば比較的長持ちするでしょう。外部被覆は紫外線や太陽熱などで見た目は劣化するようでが、よほどの年月が経たない限り中の導体までは影響しないでしょう。それより傷があれば雨水が浸入しますので、傷の有無を定期的に点検するとようでしょう。またローテーターやクランクアップタワーの可動部分は非常に劣化しやすいです。特に芯線が硬いケーブルは外見は大丈夫でも芯線が断線していることもあります。頻繁に動かす場合は寿命が1年程度ということもあるようです。
いずれにしても定期的に目視による点検とSWR測定で異状の有無を確認してください。SWR測定の注意点は、ケーブルが劣化するとSWR計の値が良くなるということです。SWR値が悪くなるのが劣化の証拠となれば分かり易いのですが、皮肉にもその逆で劣化すると数値が低くなるという点に注意しておいてください。定期的に測定し、何もしないのに徐々にSWR値が低くなってきたら、ケーブルの劣化を疑ってみてください。
■フィーダーの種類と使用方法
既に述べたように、現在はフィーダーといえば殆どの場合で同軸ケーブルを使用します。同軸ケーブルは単にリグからアンテナに高周波電流を伝えるもの(非同調給電線)と思えばよいでしょう。しかし、現在はごく少数派ですが、同軸ケーブル以外にもフィーダーはあります。またフィーダーの使用方法にも違いがあります。市販アンテナを同軸ケーブルで繋ぐ場合は特に必要な知識ではありませんが、ハムとして知っておいて損はありませんので、フィーダーの種類と使用方法について簡単にふれておきます。
●フィーダーの種類
(1)同軸ケーブル
中心導体をポリエチレン等の絶縁体で包んであり、その絶縁体を外部導体(編組線)で包んであります。断面が円形ですので形で判断できます。現在の主流です。構造上耐電圧は下記の二線式より劣ります。通常は非同調給電線として使用します。電気的な働きの平衡・不平衡で分類すると、不平衡フィーダーです。よってアンテナ(平衡回路)に接続するにはバラン(平衡/不平衡整合器)が必要です。市販アンテナには何らかの整合処理が施されていますから、取扱説明書通りに接続すればよいでしょう。
(2)平行二線式フィーダー
文字通り二本の同じ導線が平行になっているフィーダーです。電気的な働きで分類すると平衡フィーダーです。断面の形や見た目の形状から、リボンフィーダー、めがねフィーダー、はしごフィーダーと呼ばれるものがある。
a.テレビ受信用フィーダー
VHFテレビに使用される300Ωの通称“リボンフィーダー”とUHFテレビに使用される200Ωの通称“めがねフィーダー”がある。現在はテレビ受信用も同軸ケーブルが主流だが、いまでも安価で市販されている。インピーダンスが高いので給電線としては使いにくいが、自作アンテナの材料として使用することもできる。
b.オープンワイヤー(はしごフィーダー)
平行する2本のワイヤーの平行距離を一定にするため適度の間隔でスペーサーが取り付けられており、その見た目の形状から通称“はしごフィーダー”とも呼ばれます。ロスが少なく、耐電圧にも優れている。インピーダンスが高いので同調フィーダー(下記参照)として使用されることが多い。昔は主流でしたが、同軸ケーブルが登場してからは殆ど使用されなくなりました。市販品がありませんので自作するのが普通です。現在は同調フィーダーなど特定の目的以外では使用されません。
●フィーダーの使用方法
(1)同調フィーダー
フィーダー長を使用波長の1/4λとか1/2λなど特定長にし、フィーダー上にわざと定在波を乗せ、フィーダーも含めてマッチングをとる給電方法。1本のアンテナを複数の周波数帯で、フィーダーを含めて同調させることができる。はしごフィーダーの時代によく利用された給電方法。高いSWR値の状態で使用するので定在波が立ち、その電流最大点で給電することを電流給電、電圧最大点で給電することを電圧給電という。現在は特定のアンテナか自作や実験であえて研究する人以外はあまり使われない。
(2)非同調フィーダー
アンテナ自体でマッチングをとり、フィーダーはできるだけ進行波のみが伝わるようにする使い方で、フィーダー長は任意(電気的長さの制限が無い)でよい。現在はほとんどこの方法で給電される。同軸ケーブルは非同調フィーダーとして使用することが前提でつくられている。
コネクター
アンテナと無線機はケーブルでつなぎますが、その接続部分のコネクタにはM型とN型があります。ハンディ機にはBNC型があります。いずれも無線機やアンテナのコネクタ端子に合わせればよいわけですが、N型は50Ωに整合された低損失タイプで高価ですからUHF(430MHz)以上の高い周波数で使用されます。HF帯は損失が少ないので安価なM型で十分です。VHF(50MHzと144MHz)も通常はM型でOKです。M型にも50Ω整合型の低損失タイプがありますが非常に高価です。アンテナ切換器などの端子もM型とN型がありますから運用する周波数によって選択しましょう。
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1)本体シェルより接続ナットを外す。 MP-8,MP-10は後部についている止めネジ(左ネジ)を外してから行う 2)接続ナットをケーブルに通し、外部被覆を a の寸法で切り取る。 3)外部導体を b、絶縁体を C の寸法で切り取る。(ここで外部導体(アミ線)にハンダメッキしておくと d 部が付きやすくなる) 4)本体シェルを装着し、d 部をハンダ付けする。 5)接続ナットをもとの位置へ戻す。 参考値(mm) MP- 3 a:25.5 b:17.0 c:15.0 MP- 5 a:25.5 b:17.0 c:15.0 MP- 8 a:25.5 b:17.0 c:15.0 MP-10 a:26.0 b:17.0 c:15.0 |
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1)本体シェルから締付ナットを外し各部品を取り出す。但し、絶縁体、ブッシングは図の順にに本体シェルの中に再び装着する。 2)ケーブルへ締付ナット、ワッシャー、ガスケットの順に通し外部被覆を a の寸法で切り取る。 3)クランプを装着し外部導体をほぐして折り返してそろえ、絶縁体を b の寸法で切り取る。 4)中心コンタクトを中心導体へ装着し、C部をハンダ付けする。 5)(4)でできたケーブルを本体シェルへ挿入し、締付ナットで固定する。 参考値(mm) NP-3 a:13.5 b:6.0 NP- 8 a:9.0 b:5.0 NP-5 a:13.5 b:6.5 NP-10 a:11.0 b:4.0 |
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1)本体シェルから締付ナットを外し各部品を取り出す。 2)ケーブルへ締付ナット、ワッシャー、ガスケットの順に通し外部被覆を a の寸法で切り取る。 3)クランプを装着し外部導体をほぐして折り返してそろえ、絶縁体を b の寸法で切り取る。 4)中心コンタクトを中心導体へ装着し、C部をハンダ付けする。 5)(4)でできたケーブルを本体シェルへ挿入し、締付ナットで固定する。 参考値(mm) BNCP-58U a:7.5 b:3.5 BNCP-3 a:7.5 b:3.5 BNCP-5 a:9.0 b:3.5 |
ハンダごては60〜100Wのものを使いましょう。40W以下のコテだとハンダの溶解に時間がかかり絶縁体が溶けたり変形してショートの原因になります。強力なコテで素早く行うのがコツです。ケーブルの切断には金ノコを使用しましょう。ニッパやペンチで切断すると切り口がつぶれます。外部被覆と絶縁体はカッターナイフで切り取ります。N型とBNC型の外部導体は千枚通しなどで丁寧にほぐす。
コネクターの取付けは難しくありませんので自分でできるようにしておくとよいでしょう。できない場合は有料で取付けてくれるハムショップもあります。割高になりますが両端にコネクター付きの既製品ケーブルもあります。既製品では10、15、20、30mなどが発売されています。モービル用では3〜5m前後が発売されています。
コネクターの屋外部分での接続には自己融着テープを巻きその上からビニールテープを巻きます。ビニールテープは隙間から水が入りますので、必ず最初に自己融着テープを使用してください。
| ケーブル(フジクラ) | コネクター (東洋コネクター) | ||||||
| 型名 | 価格/m | M型 | 価格 | N型 | 価格 | BNC型 | 価格 |
| RG58/U | 110 | MP-3 | 300 | NP-58/U | 1100 | BNCP-58/U | 600 |
| 3D-2V | 110 | ↑ | ↑ | NP-3 | 1100 | BNCP-3 | 600 |
| 3.5DS | 110 | ↑ | ↑ | NP-3X | 900 | BNCP-3.5DFB | 600 |
| 5D-2V | 140 | MP-5 | 300 | NP-5 | 1200 | BNCP-5 | 900 |
| 5D-FB | 210 | ↑ | ↑ | NP-5DFB | 1200 | BNCP-5DFB | 900 |
| 5D-SFA | 250 | ↑ | ↑ | NP-5DSF | 1200 | - | - |
| 8D-2V | 300 | MP-8 | 450 | NP-8 | 1300 | - | - |
| 8D-FB | 410 | ↑ | ↑ | NP-8DFB | 1300 | - | - |
| 8D-SFA | 470 | MP-8DSF | 450 | NP-8DSF | 1300 | - | - |
| 10D-2V | 420 | MP-10 | 500 | NP-10 | 1500 | - | - |
| 10D-FB | 580 | MP-10DFB | 600 | NP-10DFB | 1500 | - | - |
| 10D-SFA | 620 | MP-10DSF | 1200 | NP-10DSF | 1500 | - | - |
| 12D-FB | 720 | MP-12DFB | 1800 | NP-12DFB | 1800 | - | - |
| 12D-SFA | 880 | MP-12DSF | 1800 | NP-12DSF | 1800 | - | - |
| 価格の単位は円。上記は数年前、秋葉原のハムショップで確認したもので、現在の正確な価格ではありませんので参考程度と思ってください。それぞれの店や地域によって価格は異なります。コネクタなら電子パーツショップ、ケーブルは電線専門店などがハムショップより安い傾向があります。 ケーブルの価格は1m当たりの切り売り単価です。10m単位の巻き売りや1ロール(100m)は単価が安くなります。 コネクタはケーブルに対応する一般的な型式を掲載しました。他にも対応するコネクタがあります。 |
フィーダーに関する誤解 |
電波伝搬 (電波の伝わり方)
電波の伝わり方は周波数によって大きく異なり、様々な自然現象の影響も受けます。よって同じ周波数帯でも常に一定というわけではありません。プロの通信業務や放送局にとっては常に一定の伝搬が求められるので、自然現象による伝搬の変化は困ったことです。しかし、我々アマチュアは様々な伝搬や異常現象をむしろ楽しんで通信することができるのです。
ここでは基本的な電波伝搬を説明します。さらに詳しい用語や計算式に興味がある方は専門の書籍を参考にしてください。
電波伝搬の様式
1.地上波
地上を伝搬する電波で、直接波、大地反射波、地表波の3つがあります。
●直接波: 最も単純な伝搬経路で、送受信間が見通し距離の場合に光と同じように直進して伝わります。光の性質と似ているVHFやUHF以上の高い周波数にみられます。
●大地反射波: 大地で反射して伝搬します。VHFやUHFで送受信間が見通し距離の場合は図のように直接波と大地反射波の両方が受信アンテナに到達し、位相差を生じてお互いが干渉します。両者の位相が同相になると受信地点の電界強度が高くなり、逆相になると低下します。
●地表波(グランドウエーブ): 大地の湾曲に沿って伝搬します。HF帯以下の低い(波長が長い)周波数にみられます。MF(中波)のラジオ放送が遠くまで届くのは地表波を利用したものです。アマチュア無線では地表波はあまり利用されません。
上記以外にも回析や反射などの現象によって、見通し外や異なる方向に伝搬することがあります。
●山岳回折波:光と同じように、山岳による電波の回折(回り込み)現象で、山の向こうの山陰(見通し外)に伝搬します。VHFやUHF帯以上の高い周波数に見られます。
●山岳反射波: 山岳に反射して伝搬します。VHFやUHF帯以上の高い周波数に見られます。山以外でも大きなビルなどでも同じ現象が起こります。アマチュア無線ではよく利用されるテクニックで、ビームアンテナを使用すると効率的です。アマチュアの世界では反射させる山岳によって、富士山反射、丹沢反射のように呼びます。
2.電離層反射波
地球の上空にある電離層に反射して見通し距離外の遠方に伝搬します。上空波(スカイウェーブ)とも呼ばれます。周波数が低いほど電離層で反射しやすくなります。通常、電離層で反射するのはHF帯(30MHz)以下の低い周波数です。電離層で反射された電波は遠くの大地に到達し、そこの大地でも反射して上空に向かって進み再び電離層で反射します。この電離層と大地の間で反射を繰り返して数千kmから数万kmと交信できます。主に海外とのDX通信に利用されます。電離層を通過したり反射するときに減衰します。
3、対流圏波
VHFやUHFなどの高い(波長が短い)周波数に見られる伝搬で、対流圏(地上約15kmまで)を通過する際に、気温、気圧、湿度などの気象条件の影響により伝搬が変化したり散乱するものです。。
対流圏では通常でも電波は直進しないで、若干下方(地面方向)に曲がりながら伝搬します。そのため実際には直接波の計算上の直線距離よりも遠方まで到達します。
さらに対流圏では雨や風などの気象変化が常に起こっています。それにより大気の屈折率は一定ではありません。対流圏で起こる様々な気象条件によって電波が散乱して伝わるので、対流圏散乱波ともいい、まとめてトロッポとも呼ばれます。それに加えて時刻や地理的条件などで屈折率の垂直分布が不規則になることがあります。それらの要因で温度・湿度が通常とは逆に、上空に行くほど高くなることがあります。それが逆転層と呼ばれるもので、そこを電波が通過すると複雑な伝わり方をします。逆転層が激しくなると、超屈折という現象を起こし、上下に反射を繰り返しながら遠方まで到達します。それがラジオダクトと呼ばれる現象です。ラジオダクトによる伝搬は主にUHF(430MHz帯)以上の高い周波数で発生します。
■電離層
電離層は太陽の紫外線などの影響で大気が電離して発生したイオン層で、地上から約60kmから400kmのあたりに電子密度の高い部分が複数の層に分かれて現れます。難しいことはあまり考えないで、電離層は電波を反射させる鏡のようなものと思えばよいでしょう。下からD層、E層、F層と呼ばれます。さらにF層はF1層とF2層があります。アマチュア無線では主にF層の反射を利用します。
●各層の電子密度は一定ではなく、様々な条件で変化します。
#1日の変化: 昼間に電子密度が高くなり、夜間にはD層とF1層は消滅し、E層も観測できないくらい弱くなります。
#季節変化: 夏に電子密度が高くなり、冬にはD層とF1層は非常に弱くなるか消滅します。
#太陽活動による変化: 11年周期の黒点数の増加によって電子密度が高くなります。ハムのあいだではサイクルと呼んでいます。現在はサイクル23(2000年ピーク)が終了し、最衰期(2006年)を折り返した時期で、コンディションはよくありません。次のサイクル24のピークは2011年頃と予想されています。
●D層: 地上から約60kmから80kmの高さに昼間に発生し、夜間には消滅します。電子密度が低いので、反射するのは数十kHz以下のVLF(超長波)とLF(長波)の低い周波数のみで、他は反射されることはなく、通過する際に減衰させてしまいます。そのため吸収層とか減衰層とも呼ばれます。D層を通過する際の減衰は周波数が低いほど大きくなります。
●E層: 地上から約100kmから130km付近に発生する。電子密度はD層より数十倍高いが、夜間には観測できないくらい弱くなる。LF(長波)の他にMF(中波)の放送波やHFの低い周波数が反射する。アマチュア無線では1.9MHz帯や3.5MHz帯が反射する。E層を通過する際の減衰はD層と同様に周波数が低いほと大きくなる。
●Es層(スポラディックE層): 略してEスポとも呼ばれ、E層付近に電子密度の高い層が突発的に発生する。発生原因は正確には解明されていないが、特に春から夏期の日中に発生することが多い。地域的には日本および東南アジア近辺が最も発生しやすい。
Eスポにより、通常はすべての層を突き抜けてしまうVHFの電波も反射させてしまう。そのため隣接する国(日本の場合は韓国や中国)の放送が混信してくる。日本の放送局で特に影響を受けるのがVHF帯の下の方の1ch〜3ch(NHKテレビ)である。Eスポが発生するとNHKでは「只今気象条件により受信障害が発生しています」という旨のテロップを出します。強力なEスポだと、144MHz帯までも反射することがあります。
プロの放送局にとっては困った現象であるが、アマチュア無線では普段はできない遠距離との交信が可能となり、Eスポの発生は大歓迎である。28MHz帯と50MHz帯が最もEスポの恩恵を受けやすい。
●F層: 地上から200km〜400km付近にあり、電子密度はE層より数十から数百倍高いのでHF帯(短波)を効率よく反射する。反射する際の減衰は周波数が高くなるほど大きくなる。
夏期の昼間にF層の下にもう一つの層が現れ、それを正規のF層と区別する為にF1層と呼び、正規のF層をF2層と呼んでいる。F1層は夜間及び冬期には消滅(合併)する。アマチュア無線のDX通信ではこのF層の反射が最も重要になる。通常、F層で反射するのは28MHz帯までだが、11年周期の太陽黒点数の上昇ピーク時には50MHz帯までも反射する。
電離層伝搬における用語・諸現象
●第一種減衰: 電波が電離層を通過するときに受ける減衰です。短波帯の場合、D層とE層を通過するときの減衰です。各層の電子密度が高いほど減衰は大きくなります。通過する周波数が低いほど減衰が大きくなります。
●第二種減衰: 電波が電離層で反射するときに受ける減衰です。短波帯の場合はF層で反射するときに受ける減衰です。周波数が高いほど減衰が大きくなります。第一種減衰よりは減衰は小さい。
●臨界周波数: 電波を電離層に垂直に打ち上げたときに反射する限界(最高)の周波数です。D層を突き抜けても、その上のE層やF層で反射されることもあるので、臨界周波数は各層ごとに表されます。通常の臨界周波数はE層で3MHz、F層で8MHzくらいですが、太陽の黒点数が上昇するとさらに高くなります。臨界周波数は電離層に直角に入射した場合の数値であり、電離層の入射角が浅くなるほど反射する周波数は高くなります。
●MUF(最高使用周波数): 特定の2地点間において、電離層反射波で通信できる最高の周波数です。電離層に対して電波が斜め(浅い角度)で入射すると臨界周波数よりも高い周波数でも反射します。その入射角度が浅ければ浅いほど高い周波数でも反射しやすくなります。それは池に石を投げるのと同じ理屈です。石を上から水面に対して深い角度で投げれば石は水中に沈みますが、横手投げで浅い角度で投げると水面上を何度もバウンドして進むのと同じです。特定の2局間においては、臨界周波数がわかれば電離層の高さと入射角度、2局間の距離によって使用できる最高の周波数が計算できます。その値をMUF(Maximum Usable Frequency)といいます。
●LUF (最低使用周波数): 特定の2地点間において、電離層反射波で通信できる最低の周波数です。HFの通信の多くはF層の反射を利用します。既に述べたようにD層とE層を通過するときに減衰します。その減衰は周波数が低いほど大きくなりますので、特定の2局間で電離層反射波による通信には使用周波数の下限があるということです。その下限周波数のことをLUF(Lowest Usable Frequency)といいます。LUFは送信出力やアンテナ性能により変わります。
●FOT(最適使用周波数): MUFとLUFの間で、通信に最も適した周波数のことをFOT(Frequency Optimum Transmission)といいます。MUFの85%の周波数が最適とされています。
●スキップゾーン(不感地帯): 地表波が届く地点と電離層反射波が最初に地上に到達する地点(跳躍距離)の間には何れの電波も到達しない地域が存在します。そこをスキップゾーンといいます。電離層の入射角度が浅ければ浅いほど反射した電波が最初に地上に到達する地点は遠くなります。それに対して地表波が届くのはせいぜい100Kmとか200kmです。よって入射角度が浅いほどスキップゾーンが広くなります。
●フェーディング: 受信地点で電波の強さが数分の1秒から数分程度の周期で変動する現象で、原因によりいくつかに分類されます。
#干渉性フェーディング:発射地点から二つ以上の異なる経路で受信点に到達した電波が干渉することにより発生する。異なる経路によって到達の時間差が生じるためである。電離層反射波が異なる経路により到達した場合、また電離層反射波と地上波の両方が到達した場合などに発生する。
#吸収性フェーディング: 電離層による伝搬過程で受ける減衰(第一種減衰および第二種減衰)が時間とともに変動するために起こる。比較的周期が長い。
#選択性フェーディング:電離層反射波が周波数により異なる減衰を受けることによる。AMでは片側の側波帯が減衰量が異なると了解度が低下する。
#跳躍性フェーディング: 跳躍距離(電離層反射波が地上に到達する地点)付近で、電離層の変化により、今まで反射していた電波が突き抜けたり、逆に突き抜けていた電波が反射したりすることにより起こる。
#偏波性フェーディング: 電離層で反射する際に偏波面が楕円形になり、それが時間とともに回転するために電界強度が変化して発生する。
●デリンジャー現象: 地球上で太陽に照らされている部分(昼間)に、HFの通信が突然不能となり、数分から数十分後に回復する現象で、突然消失現象とも呼ばれます。デリンジャーとはこの現象を発見した米国人の名前です。原因は太陽表面の爆発によって放出された多量の紫外線が地球表面に到達することで電離層(特にE層)の電子密度が高くなり、E層を通過するHFの電波がほとんど吸収されてしまうためです。E層を通過するHF帯にのみ発生し、周波数が低いほど影響が大きい。よってHFでも高い周波数である21MHz帯以上は影響を受けることは少ない。
●磁気あらし: 地球全体で電界強度が徐々に低下し、数日間にわたり通信不能となる現象。原因は太陽から放出される荷電子粒子が地磁気を乱すことにより、電離層も乱れてしまうため。要するに磁気嵐により電離層嵐が発生して電離層が乱れて通信不能となるわけです。デリンジャー現象の発生は昼間のみですが、この磁気嵐は昼夜に関係なく発生します。
●ロングパス: 通常の通信では最短距離(ショートパス)の電波が電界強度が強いのですが、昼と夜の電離層による減衰の違いで、長い距離の電波の方が強く受信できることがある。この現象をロングパスという。
●エコー: 発射された電波が二つ以上の異なる経路で到達することにより、信号に時間差が発生し、遅れて到達した信号が「こだま」のように聞こえる現象。ショートパスとロングパスの両方が受信できるときによく発生する。
バンドごとの伝搬パターン
それぞれのバンドの基本的な電波伝搬をおおまかに説明します。もちろん電離層の電子密度や様々な自然現象によって変わってきますし、理屈通りにならない不思議な伝搬もあります。様々な現象を味わえるのもハムの楽しみですから、色々と実験・研究するとよいでしょう。なお、下図の電離層ではF1層は省略してF層(F2層)としてあります。
7MHz帯の伝搬
7MHz帯(40mバンド)はHFのなかで最も人気があるバンドで、一日中にぎやかです。7MHzはHFでは低い周波数ですので電離層(F層)でよく反射します。電離層では周波数が低いほど反射しやすくなりますので、各層の電子密度が高くなる昼間は、上図のAのように電波を垂直に近い角度で打ち上げても反射します。そのため近県など比較的近距離からの電波も到達します。
昼間の問題は、電離層を通過するときの減衰は周波数が低いほど大きくなることです。7MHzは低い周波数ですので、D層とE層を通過するときに吸収され大きく減衰します。そのため電離層と大地で何度も反射を繰り返すDX(遠距離)通信では減衰が激しく信号が弱くなるので、近距離の強い信号に隠れてほとんど聞き取れなくなります。これが昼間の国内バンドとなる理由です。
夜間になると、F層の電子密度が低くなるので、図のAのような深い入射角の電波はF層を突き抜けてしまい、Cのような浅い入射角の電波のみ反射します。入射角の浅い電波は必然的に最初に大地に到達する距離も遠くなりますので、近距離はスキップして聞こえなくなります。それに加えて夜間にはD層は消えE層も非常に弱くなりますので、昼間のようなD層とE層通過による激しい減衰はなくなります。これにより、夜間はDXバンドとなるわけです。
しかし、夜間はE層での減衰が少なくなるとはいえ、ある程度は減衰しますので、反射を繰り返し数万kmに及ぶ海外通信では、高性能のビームアンテナと大きな送信出力が必要となります。
21MHz帯の伝搬
21MHz帯(15mバンド)はアマチュアで利用可能なバンド幅が450kHzあり、7MHzに比べて混信も少ないので、HFの入門バンドとして人気があります。コンディションが良いときには盛んにDX通信が行われます。
21MHzはHFのなかでは高い方の周波数ですので、電離層で反射しにくくなります。上図の昼間のパターンのように、電離層の電子密度が高くなる昼間でさえ反射されるのはCのような浅い入射角の電波のみです。AやBのような深い入射角の電波は反射せず宇宙空間へ突き抜けてしまいます。浅い入射角の電波は遠くへ到達します。D層およびE層を通過するときの減衰は、21MHzは高い周波数ですので、気にするほどの減衰はありません。そのため、21MHz帯が昼間のDXが可能となるのです。また、Eスポを利用した通信も可能です。
夜間になると、F層も電子密度が低くなりますので、Cのような浅い入射角の電波でも反射されずに突き抜けてしまいます。そのため夜間はたいへん静かなバンドとなり、聞こえるのは近所からの地表波だけです。
21MHzのコンディションは太陽活動に大きく左右されます。11年周期の黒点数の上昇によりF層の電子密度が高くなると、21MHz帯も効率よく反射され、DXを含めたあらゆる交信の可能性が増えます。現在はサイクル23(2000年ピーク)が終了し、2006年の最衰期を折り返した時期で、コンディションとしては良くありません。次回サイクル24(2011年ピーク)が期待されます。
28MHz/50MHz帯の伝搬
28MHz帯(10mバンド)はHFではいちばん高い周波数ですので、VHFの50MHz帯(6mバンド)とよく似た伝搬をします。ここでは50MHz帯の伝搬パターンを中心に説明します。
通常は電離層を突き抜けてしまいます。よって普段は直接波による見通し距離の通信が基本です。
28MHz帯はHFで唯一FMが許可されています。50MHz帯はバンド幅が広いのでFM運用も盛んです。普段の運用者は少なく、見通し距離のFMモードでのんびり交信することができます。今でもAMモードによる通信が行われています。
休日には山頂などからの移動運用が盛んです。
50MHz帯は異常伝搬の恩恵を受けやすいので、様々な現象を利用したスリリングな通信を楽しむことができます。
●Eスポ(スポラディックE層): Eスポなくして50MHz帯は語れないほど有名な現象です。 Eスポが発生すると状況が一変し、SSBもFMも大変にぎやかになります。Eスポは電子密度がF層よりも高くなり、通常は電離層を突き抜けてしまうVHF帯の電波も反射します。それにより、普段は交信できないDXの電波が強力に入ってきます。D層を通過するときの減衰は周波数が低くなるほど大きくなるので、高い周波数である28MHz帯と50MHz帯は減衰が少なく小出力でもEスポの恩恵を最も受けるわけです。
1回の反射での通信距離は400〜2000kmといわれていますが、電波の打ち上げ角度が低いと、近距離のEスポが利用できません。直接波による通信では高い位置のアンテナが有利ですが、近距離Eスポでは逆に高いアンテナは打ち上げ角が低くなり不利となります。
Eスポは突発的に発生するが、特に春から夏期の昼間に発生することが多い。12月と1月にも時々発生することがある。
●F2層による伝搬: 太陽活動(黒点数の上昇)が盛んになると、特にF2層の電子密度が高くなり、28MHz帯が反射しやすくなるほか、最盛期には50MHz帯までもF層で反射することもあります。そうなると50MHz帯で地球の裏側との交信も可能となります。50MHz帯における超DX通信はF2層によるものが中心です。50MHzファンは11年周期の太陽黒点のサイクルを楽しみに待っているのです。太陽活動の最盛期でなくても、黒点数が50〜100程度あれば夏の昼間にワンホップの伝搬が期待できることもあります。
●スキャッター(散乱)
#Eスポによる散乱: Eスポが発生した時、正規のEスポ伝搬(アンテナを向けた方角)とは異なる方向からの信号が強力に受信できることがあります。これはEスポのバックスキャッターと呼ばれています。ただ、正規の方向からの局が多いので、バックスキャッターに気づかない場合があります。
#F2層による散乱: F2層の電子密度が高い時に発生します。Eスポほど強くありませんが、F2層はE層よりもはるかに高度が高く、しかも遠い赤道付近で発生しやすいので、DX通信が期待できます。高度が高くて遠いうえに正規の反射ではなく散乱なので、日本のような面積の小さい国は、一度に全国が開けてしまうことも珍しくありません。
#Ms メテオスキャッター(流星散乱): 流星が地上約100kmの大気圏に突入して燃える時に、周囲の大気がイオン化しプラズマ状態になります。その数秒間、Eスポのように電波を反射(散乱)する部分が現れます。数秒間とはいえ、次々に流星が発生する流星群だと、その分長い時間の通信が可能となります。特に1月の四分儀座、8月のペルセウス座、12月の双子座の3大流星群が期待できます。
●赤道横断伝搬: F2層による伝搬の一種ですが、赤道付近の異常によるものを赤道横断伝搬(TEP)と呼んでいます。高さが400〜500kmと通常のF2層よりも高く、赤道を挟んだ南北間でMUF(最高使用周波数)よりも高い周波数が伝搬します。特に地球上の同一経度が強力なので、日本の場合はオーストラリアとの交信ができます。
●トロッポ: トロッポとは一般的には対流圏での異常伝搬全般を指すようですが、50MHz帯では特有の現象を指すこともあります。異常伝搬の一つであるダクトは高い周波数で発生しやすいので、VHFとしては低い方の50MHz帯でのダクト現象は非常に稀です。しかし、波長が長い分、超屈折まで至らなくても、少し屈折するだけでUHFよりも遠くへ飛びます。実際には、ごく稀なダクトなのかダクトまでは至らない50MHz帯特有の屈折現象なのか判別しにくいので、50MHz帯ではこれらをトロッポと呼びます。
144MHz/430MHz帯の伝搬
144MHz帯(2mバンド)は入門バンドでもあり、多くの人が利用しています。430MHz帯(70cmバンド)も都市部を中心に盛んに利用されている。VHFやUHFは電離層を突き抜けてしまうので、直接波による見通し距離の通信が基本です。高い周波数の電波は光に似た特性を持ち直進性が鋭くなる一方で、光と同様に回析や反射という現象も起こります。
見通し距離ということは、見晴らしが良くアンテナの地上高が高くなるほど電波は遠くまで飛びます。山頂からだと小さい出力でも100km以上でも通信可能となります。一方でビルに囲まれた市街地ですと、数キロ程度としか交信できない場合もあります。要するに障害物には弱いのです。
またダクト現象で1000km以上の通信が可能となることもあります。
●山岳回折: 電波の進行方向に山があって、相手局が山の陰に隠れて完全な見通し外であっても交信できる場合があります。それは山の先端で電波が回折(回り込み)する性質によるものです。山岳回折は50MHz帯以上のVHFやUHFで顕著になります。
●山岳反射: 電波が大きな山に反射して伝搬します。相手局方向に直接アンテナを向けるよりも山岳反射を利用した方が良好に交信できる場合がよくあります。直進性が鋭くなるUHF帯の高い周波数になるほど反射しやすくなります。大きなビルなどでも同様の現象が起こります。
●ダクト: 対流圏で大気の逆転層が発生すると、電波が屈折現象を起こし、電波が遠くまで到達します。屈折した電波が地面で再び反射して、その上下反射を繰り返すのが接地ダクト、空中にて上下反射を繰り返すのを離地ダクトといい、一般にラジオダクトと呼ばれます。ダクト現象はごく稀に50MHzでも発生することがありますが、430MHz以上の高い周波数で発生しやすい。
●レピータ: 430MHz帯では、山の上やビルの屋上などに設置されたレピータ(中継局)を利用して、小出力のハンディ機でも山の向こうや見通し外の局と通信することができます。アップリンクとダウンリンクは異なる周波数にシフト(430MHz帯の場合、アップリンクが434MHz台、ダウンリンクが439MHz台)して利用します。レピータにアクセスするには88.5Hzのトーン信号が含まれていなければなりません。それらはレピータ対応の無線機を使用すればすべてPTT操作で自動的に行われます。レピータは他に29MHz帯・1200MHz帯・2400MHz帯などでも利用可能です。
●宇宙無線通信: 144MHz及び430MHz帯以上の高い周波数の電波が電離層を突き抜ける性質を利用して宇宙無線通信にも利用されます。宇宙無線通信を行うには、免許状の通信事項に「宇宙無線通信を含む」という項目を申請しておかなければなりません。
#衛星通信:人工衛星(サテライト)で中継する無線通信です。衛星の高度によって通信可能距離は異なります。仕組みはレピータと同じですが、干渉を避けるため送・受信は別のバンドで行います。例えば、上り(アップリンク)は144MHz帯で発射し、受信した衛星が430MHz帯に変換して下り(ダウンリンク)電波を送信します。アマチュア用の衛星は静止衛星ではないので追尾が必要です。また、衛星通信はリアルタイムで交信するアナログ通信とパケットで一旦情報を預かり電子メールのように地球上を運んでくれるデジタル通信があります。アナログの電波型式はSSB又はCWで、デジタルではFM(データ)を使用します。
#EME(月面反射通信):月に向けて電波を発射し、月面を反射板として利用し、反射して地球に戻ってきた電波をキャッチする通信方法です。地球のほぼ裏側との通信が可能です。反射で著しく減衰し、地球と月の往復距離も遠いことから、非常に微弱な電波を的確にキャッチしなければならないので、高度な設備と知識・技術が必要です。仰角付きの高性能ビームアンテナと許可される最大の出力が必要です。なお、EMEは50MHz帯でも可能です。
★144MHz帯と430MHz帯の違い
30年ほど前、まだ430が盛んではなかった頃は、430のような高い周波数は飛ばないだろうとの噂があったようです。無線局数が増えて144が混雑するようになり、やむなく430に移動した人々が意外と遠くへ飛ぶという実感を抱くようになり、現在のように144と同じような感覚で盛んに使用されるようになりました。波長からすると確かに144の方が遠くへ飛びやすいでしょう。しかし、430は波長が短い分、利得の高いアンテナが利用できるので結果的に144に劣らないくらい遠くへ飛びます。ただ、周波数が高くなるにつれて光に似た性質になり、直進性が鋭くなるので144よりも430の方が障害物に弱いという面があります。運用する地域(都市部か地方か)やロケーションによって適宜使い分けるのも良いでしょう。
通信距離は・・・
どれくらい飛ぶかという通信距離についての質問をよく受けます。ある程度無線をやったことがあれば、一概に言えないし、様々な条件によって大きく異なるということはわかると思います。それが全くの素人に説明するのは難しいです。遊びに来た友人が部屋にある無線機を見て「これでどこと交信できるの?アメリカまで届く?」とかいう質問を受けるのはよくあることでしょう。そこで「アメリカともヨーロッパとも交信できるけど、隣の静岡県とは交信できません・・」なんて答えると「何で?」と意味不明に思われるでしょう。「スキップゾーンってのがありまして・・地表波と電離層反射波の・・・」とか専門用語で説明してもチンプンカンプンでしょう。だから適当に「世界中どこでも交信できるよ!」なんて言っておけばイイかもしれませんが、そうすると「じゃあやってみてよ!」なんて言われると困ってしまいますし。そこで、自然条件により、できる時とできない時がある・・というと、「そんな不便なもの使い物にならないじゃん」と思われるかもしれません。その不安定さが魅力でもあるのですが、ハム以外の人には理解できない感覚かもしれません。
プロの業務通信や放送局は常に同じ通信が要求されます。特に業務連絡に使用するのなら安定した通話距離が重要です。しかし、我々ハムは趣味の世界ですから、様々な変化や異常伝搬に一喜一憂すればよいのです。偶然の出会いや思わぬ長距離通信を楽しめばよいのです。太陽活動による11年に一度の通信でも楽しみに待っていればよいのです。
確実な連絡が必要ならば、携帯電話や電子メールを利用すればよいのです。最近はアマチュア無線でもインターネットと融合したデジタル通信も普及しつつあるようですが、やはりアマチュア無線はアナログ的なところに魅力があると思うのですが・・・。
比較的安定しているのがVHFやUHFの見通し距離の通信です。通常は50km程度でしょうが、アンテナの性能が良いと100km圏内も楽に交信できます。ただロケーションとアンテナに大きく左右されるので、見通し距離といっても一概に何キロとは言えません。同じ5Wのハンディ機と付属アンテナでも、山頂からなら200kmと交信できますが、自宅の部屋の中からだと2〜3kmでも厳しいということになります。モービル局同士だとお互いが常に移動しているので、通信状態は激しく変化します。
また、自分のロケーションやアンテナが悪くても、交信相手のロケーションや設備が優れていれば、遠くとの交信も可能です。そのように相手に助けられるということもよくあります。ですから、自分の環境・設備と相手の環境・設備で通信可能距離は大きく変わります。
「ハンディ機だとどれくらい飛ぶか?」という質問もよく受けますが、ハンディ機とか固定機とかのトランシーバーの種類は通信距離とはほとんど関係ないのです。とにかくロケーションとアンテナ次第です。パワーは二の次です。ハンディ機を屋根の上に設置したアンテナと接続すれば、格段に効率の良い通信ができるようになります。
無資格で使用できるトランシーバーにはパッケージに通話距離 **mとか表示されているものが多くありますが、あまり意味はないのです。特定小電力無線では 市街地 **m、郊外 **m、スキー場 **m のように分けて表示されているものもあるようです。それも目安程度と考え、通話距離は条件次第で大きく変わるということです。