http://www.videor.co.jp/service/radio/index.htm#story

ラジオ
ラジオ聴取率調査について
 

みなさんはラジオ聴取率調査がどのように実施されているかご存知でしょうか?
当社では テレビ視聴率調査だけでなく、さまざまなメディアの調査を実施しておりますが、ラジオに関しても「聴取率調査」というかたちで調査を実施しております。

ここでは当社が実施しているラジオ聴取率調査がどのように行われているかをご説明いたしましょう。

 

・ラジオ聴取率調査の概要

・ラジオの聴取率と占拠率の算出方法

・当社が実施しているラジオ聴取率調査実施地区

ラジオ聴取率調査結果(首都圏・関西圏・中京圏)
 

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ラジオのはなし
 

当社では調査を実施するだけではなく、調査そのものの測定機を研究開発するセクションを自社内でかかえています。みなさんがご存知のところではテレビ視聴率で利用されている視聴率メーターがその代表といえます。

ここでは、ラジオに関する基礎的な知識を深めていただくために、「ラジオのはなし」と題して、ラジオにまつわる話や情報をご提供します。


  第1話 周波数 第14話 聴取率測定編〜音声比較方式〜(その1)
  第2話 波長(その1) 第15話 聴取率測定編〜音声比較方式〜(その2)
  第3話 波長(その2) 第16話 聴取率測定編〜音声比較方式〜(その3)
  第4話 空からの電波(その1) 第17話 聴取率測定編〜音声比較方式〜(その4)
  第5話 空からの電波(その2) 第18話 聴取率測定編〜音声比較方式〜(その5)
  第6話 アンテナ(その1) 第19話 デジタル概論編(その1)
  第7話 アンテナ(その2) 第20話 デジタル概論編(その2)
  第8話 アンテナ(その3) 第21話 デジタル概論編(その3)
  第9話 アンテナ(その4) 第22話 デジタル概論編(その4)〜最終回〜
  第10話 聴取率測定編〜ローカルピックアップ方式〜(その1)
  第11話 聴取率測定編〜ローカルピックアップ方式〜(その2)
  第12話 聴取率測定編〜ローカルピックアップ方式〜(その3)
  第13話 聴取率測定編〜ローカルピックアップ方式〜(その4)
 

 

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ラジオのはなし 第1話
   周波数

電波を科学的に表現する場合の、最も基本的なパラメータはなんといっても周波数とその強さです。今回はこの周波数について考えてみます。

周波数の単位は今はヘルツ(Hz)ですが、筆者が学生の頃まではサイクル(c)と呼んでいました。幸いなことに1Hz=1cでしたので、大きな混乱にはなりませんでした。
しかしもっと昔はメートルを用いていました。「メートルって電波の単位じゃなく長さの単位ではないか?」そうです。電波を長さで表現していました。もちろん日本だけでなく、長さにメートルを使わないアメリカでも電波の単位はメートルでした。
それでは電波の長さとは何でしょうか?たとえば片方を何かにくくりつけた1本のロープを、ピンと引っ張った状態で、すばやく上下に揺さぶると、山と谷が交互にできて波が伝わっていきます。(図1)

   

この山から山(あるいは谷から谷)の長さが電波の長さ、波長です。今でも長波、中波、短波、超短波などの言葉が周波数の大区分として残っているとおり。電波は長いか短いかで表現しました。

それでは電波の長さ(波長)と周波数の関係を説明します。

  波長(m)=300÷周波数(MHz)

図1

この式は周波数を波長で呼び換えても、全く同じである事を示しています。ちょっと計算してみましょう。
100MHzの電波の波長は、300÷100=3でちょうど3メートルです。FMラジオ放送は日本では76MHz〜90MHzに免許されますので、波長は4メートル弱あたりです。一方AMラジオ放送はどうでしょうか?たとえば1,000KHz=1MHzで計算しますと300÷1=300。なんと300メートルもの長い電波です。

これがAMラジオとFMラジオの受信具合を大きく左右する基本的要因です。この話題は次回に譲り、もう少し波長の話を続けます。なぜかというと、電波をヘルツで考えると、専門的な勉強をした人を除いて電波のことが解らなくなるからです。しかし電波をメートルで考えると、長さの単位ですから、日常生活の中で素人なりに電波の振る舞いがイメージできるからです。

さてテレビでおなじみのVHFとかUHFという周波数区分の言葉があります。

VHF( 30MHz〜 300MHzの電波)
UHF(300MHz〜3,000MHzの電波)

変に思いませんか? その昔、一番始めに区分の定義を作った人は、なぜVHFを10MHz〜100MHz、UHFを100MHz〜1,000MHzというふうにきれいな数字にしなかったのでしょう? それではこれを先ほどの式で波長に換算してみましょう。

VHF(10m〜 1mの電波)
UHF( 1m〜0.1mの電波)

昔の先生方は実は、きれいな数字で区分を定義されていました。電波を表現する単位が波長(メートル)から周波数(サイクルやヘルツ)に移ったからにすぎません。
電波の周波数がどんどん高くなると、やがて電波が人間の眼にも見えるようになります。ただし目に見える電波を私たちはもはや電波とは呼びません。それは「赤い光」とか「緑の光」というように光と呼んでいます。さらにもっと周波数が高くなると紫外線と呼ばれて再び人の目には見えなくなります。これらの赤外線や可視光線、紫外線はラジオの電波と全く同じもので、周波数が低いか高いかの違いがあるにすぎません。

これらの非常に高い周波数の電波達には、未だに単位としてメートルを用いています。例えば「660ナノメートルの暗赤色光」などと使っています。しかし来る21世紀には光の世界も「ヘルツ」が主流になるのかもしれません。かつてラジオ電波もメートルで呼ばれていたのですから。

(1999.2)


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ラジオのはなし 第2話
   波長 −その1
  聞こえるつもりでラジオのスイッチを入れたのにガーガー雑音ばかり。そんな経験はありませんか?
今回はなぜビルやマンションではFMラジオは良く聞こえてもAMラジオが聞きづらいかについて考えてみます。
おさらい
 

電波の単位である周波数(Hz)は、波長(m)という長さの単位でも表現できます(波長(m)=300÷周波数(MHz))。たとえば85MHzのFMラジオの電波は、波長で表現すれば約3.5mで、1MHz(=1000KHz)のAMラジオの電波は、波長300mでした。これを前知識として今回の話を進めます。

跳ね返る波と、素通りする波
 

まずせっかく波長の勉強をしましたので、身近な例で「波の世界」の性質を紹介しましょう。 池の上に模型の小船を浮かべます。 池のほとりで、ピチャピチャ小刻みにさざ波をたてると、やがて波は小船にぶつかり跳ね返ってきます。(図1参照) (これが後で述べる、レーダーの原理です。)

こんどはゆったりとした周期の遅い波を立ててみましょう。船に到達した波は、船を上下にゆったりと揺らすだけで、まるで何も障害物がなかったかのように通り過ぎてゆきます。 (図2参照)

周期の早いさざなみとは「波長の短い波」で、ゆったりした波とは「波長の長い波」です。つまり波長の長さによって、相手が障害物になったり、透明になったりするのです。
たとえば波長300mの電波(AMラジオ)にとって、10mぐらいの物体は透明ですが、波長3.5mの電波(FMラジオ)にとっては、自分より3倍も大きな物体は進行を妨げる障害物に他なりません。

 


図1
図2

 

別の例を挙げてみましょう。

レーダーや顕微鏡 波長1mの電波を利用したレーダーは10mの物体にぶつかると跳ね返されますが対象物がレーダーの波長並みに小さな物になるほど、反射する量が減少し、やがて反射しなくなります(透過)。 10cmの物体を発見したければ、少なくともこの何分の1かの短い波長の電波を使う必要があります。

みなさん理科の実験で顕微鏡を使った経験をお持ちだと思います。物が目に見えるのはなぜでしょう。
光が物にぶつかり、跳ね返って人間の目に到達し、視神経を刺激するからです。
顕微鏡の倍率をどんどん上げて、やがてnm(ナノメータ)という光の波長の長さと同じくらいの小さな物体を見ようとすると、光が相手を素通りしてしまいます。つまり反射しないので目には見えません。
これが光学式の顕微鏡の限界で、レンズの明るさとは別の、「波の世界」の性質によるものです。

そこで光よりずっと波長の短い電子波をぶつけて、反射してきた電子波をとらえることで超高倍率をだせるものが電子顕微鏡です。けっして「電子回路で動く」光学式顕微鏡という意味ではありません。

それではラジオ電波では?
 

電波に話題を戻しましょう。
波長300mのAMラジオ波と、波長3.5mのFMラジオ波がそれぞれ50mの障害物にぶつかるとどうなるのでしょうか? 図3が答えです。

図3
 

つまりAMラジオ波にとって、この障害物は透明になります。このような波の性質があるものですから、人類の電波利用の歴史は「波長は長いほど遠くへ届く」という考えで始まりました。 さてビル内でのラジオ受信について、これまでの話を適用してみましょう。「波長の短いFMラジオ波はビルに反射されるのであまり聞こえなくて、波長の長いAMラジオは透過するからビル内でも良く聞こえる。」あれあれ?なんだか変ですね。どうやら説明をもう一歩進めなくては、この謎は解けないようです。 次回をお楽しみに。

(1999.3)


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ラジオのはなし 第3話
   波長 −その2
  前回は波の性質を説明しました。
300mのAM波は自分より小さいビル等の障害物を素通りできる。一方3.5mのFM波は自分より遥かに大きいビルには跳ね返されてしまう。
しかしこれでは「ビルの中ではFMラジオは良く聞こえても、AMラジオは聞こえにくい場合があるのはなぜか?」という疑問を、逆に膨らませてしまうだけでした。
それでは、お約束どおり謎解きに入ります。
巨人と小人
 

身長300mの大男がいたとします。彼の名前はAM君です。しかし彼の友人であるFM君は身長3.5mです。この二人が東京の街を歩く様子を想像してみましょう。

AM君はほぼ東京タワーの大きさの巨人ですから、ほいほいビルをまたいで、街じゅうをのし歩くことでしょう。またFM君はビルにぶつかるたびに、何度も何度も進路を変えながら進むので、AM君とは全く違う歩き方ですが、くまなく街を歩けたようです。(図1参照)

図1
図2
AMくんのビル訪問
 

いよいよ今回のテーマです。
AM君は間違いなくビルを障害ともせずに、スッと通過しました。しかし彼はけして正面玄関から、「ごめんください」と言いながら入って、裏の通用口から「おじゃましました」と出ていったのではないのです。AM君にとっては玄関口があまりに狭すぎるのです。
強引に鼻ぐらいは突っ込めるでしょうが、ビルの奥深くまでは体が入らないのです。
つまり通過はするが、内部を透過したという意味ではないのです。 これが答えの主要部分です。

なんだか通過と透過が分かり難いので、ふたたび池の例を挙げてみましょう。

池に立てられた立て看板があるとします。波長の短い波は反射されますが、柱の太さに対して、十分に波長が長い波は何事もなかったように通過します。(図2参照)

この場合、水の波が柱の内部に染み込んで、裏側へ出ていったと考える方はいないでしょう。通過はしても、内部透過ではないとはこのことです。

FMくんのビル訪問
 

一方FM君はどうでしょうか。
1階正面フロアーが広く高く、ガラスが多用された玄関のビルですと結構すんなり入れます。またビルの窓は大体FM君の身長の半分(1.7m)ぐらいですから、少し中腰になるか、しゃがめばビル内に入ってこれます。ただし中腰になった時、少々腰を痛めてパワー(電波の強さ)は低下しています。

ビデオリサーチ本社が入っているビルは、膝から天井まで窓で、そのうえ窓が連続しているのでFM君にとってはかなり容易に入れるビルではないでしょうか。
建築構造とラジオの聞えかた 身長300mのAM君にとって、窓が1mか2mかの違いであれば自分の大きさから見れば、さほど大きな問題ではありません。もちろん電波の一部はビル内部に入りますが、かなり大きな減衰を受けます。しかし身長3.5mのFM君には、この窓の大きさの差が結構効いてくる場合があります。ですのでFMラジオが良く聞えるかはビルによってまちまちです。

電子レンジの蜂の巣窓
 

最後に身近な例で「波長と窓」についてお話します。
電子レンジは2450MHzの電波で加熱する調理器具です。早速波長を計算してみましょう。

300÷2450MHz=0.122m

約12cmの波長ですね。
冷蔵庫のドアは金属ですが、電子レンジの前面ドアは中の料理が見えるようになってます。
この窓部分の大きは縦20cm横30cmぐらいでしょうか。これだと12cmの電波はスイスイ飛び出し、中をのぞいたとたんに、こちらが調理されてしまいます。本当は金属のドアにしたいところですが、調理器具としては調理過程が見えないのは不便です。窓をよく見ると直径数ミリの小さな穴が蜂の巣のように開けられた金属板が貼ってあります。この穴は12cmの電波には十分小さくて、通過する際には大きな減衰を受けるため、安全性は確保されています。

これで前回の矛盾が解決できました。
今までは波長をロープや水面を伝わる波のイメージで、説明してきましたが、これではビルのような3次元の物体に対する振舞いを説明するのは困難です。
そこで波長を横方向だけでなく、立体的にイメージしたのが巨人です。電波がビルの上を飛び越えるのでは有りません。

(1999.4)


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ラジオのはなし 第4話
   空からの電波 −その1
  さて今までは、波長の観点から電波の飛び方(振る舞い)について書いてきました。これは直接波とか地表波と呼ばれる、地面に沿って飛んでくる電波でした。今回から2回ほど、空から降ってくる電波に触れてみましょう。
AMラジオでは送信所からの直接飛んでくる電波だけでなく、空から降ってくる電波を聴くことができます。今、話題のサテライト(衛星)ラジオではありません。自然現象のお話です。
譲り受けた宝のラジオ
 

筆者は小学生の頃、父親から2バンド8石スーパーラジオを譲り受けました。2バンドとは今のようなAMとFMではなくて、AMと短波です。表記もMW:ミディアムウエーブつまり中間波長の電波(略して中波)とSW:ショートウエーブつまり短い波長の電波(略して短波)です。なぜ中波かというと、長波と短波に挟まれて中波です。これはこの連載第1回のおさらいです。

  図1さて8石とは使用トランジスタ数です。「8個も搭載した高級品だぞ」という意味で当時は必ず石数が表示されていました。安物は5石とか6石でした。今のPCのカタログの「CPUは○○。クロック××MHz」と同じ感覚の言葉です。なお真空管の数え方は何球で、トランジスタは何石です。ラジオは「作る」とは言わず、「組む」と言いました。
スーパーラジオとは受信回路方式のことで、いわゆる一般用語のスーパーとは意味が違います。現在ではラジオ、TV、携帯電話など電波製品すべてがスーパー方式なので、あえてこれを自慢する商品表記は消滅しました。
ラジオ少年への道
 

筆者はこのラジオで「電波の不思議」の世界のとりこになってしまいました。
特に17〜18時前後ダイアルを注意深く回していると、刻々と状況が変化していくのがわかります。つい5分前までガーガー雑音しか聞こえなかったダイアル位置で、ノイズに埋もれながらも、かすかに放送音が聞こえ出し、その30分後には放送内容が聞き取れるように変化していく様を体験できます。
さらにそれが遥か何百Kmも離れた遠方のラジオ放送だとわかり、体が震えるほど感動しました。 しかし、なぜか夕暮れと連動して遠距離受信が出来るのです。
それからというもの電波への興味はどんどん沸き上がり、一日もかかさず、食事と宿題以外の時間は常にラジオを聞き続け、いかにしたらもっと聞こえるか、研究に没頭したのでした。
あまりにひどい、のめり込み様に1年後にはその8石ラジオを没収されたこともありましたが、すでに私の研究室はラジオ部品の山となっていて、ガラクタを寄せ集めて2、3時間で代替えラジオを組み立ててしまうので、父も最後にはあきらめたようです。

空から降ってくる電波
 

毎晩、遠距離ラジオ受信の研究を続けると、どうも聞こえるエリアに偏りがあることに気がつきます。
かならずしも遠いほど聞こえが悪いのではないようでした。つまり近い局と、すごく遠い局は結構聞こえるが、中間の距離は聞こえないというのが感覚的に解ってきました。 どうやら電波が届く経路が違うようです。 この夜間に聞こえる遠方局の電波が、実は今回のテーマである空から降ってくる電波なのです。

環境問題が盛んに取り上げられるようになり、地球をとりまくオゾン層はすっかり有名になりました。しかし皆さんは地球をとりまく「電離層」をご存知でしょうか?
「電離」とは中学の理科の時間に勉強したとおりですが、ひらたく言えば「別居」状態です。
本来はプラス子さんとマイナス男さんが、好き好きとくっつき中和して、家庭(分子)を築いて築いています。そこに強力な独身プラス子ちゃんがやってくると、ふらふらっとマイナス男さんが中和均衡状態を破り、独身プラスに擦り寄ります。この状態を電離といいます。

図2
 

このように上空の大気の一部は電離して、地球の周りを取巻いています。これを電離層と呼びます。 電波の伝わり方には、この電離層がいろいろいたずらしています。
しかし、なぜ短波ラジオだと昼までも遠距離受信が出来るのにAMラジオだと夜だけなのでしょうか。そして、なぜFMラジオは夜になっても遠方の局が聞こえてこないのでしょうか。

次回はこれらの詳細についてお話します。どうぞお楽しみに。

(1999.5)


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ラジオのはなし 第5話
   空からの電波 −その2
  前回では電波の飛んでくる経路には、送信所から大地に沿って飛んでくるものとは別に空から降ってくる電波があることをお話しました。不思議なことに中波ラジオは日没とともに遠くのラジオ局が聞こえ始め、日の出とともに元の状態に戻ります。この話から始めましょう。
電離層
 

太陽はいろんな周波数成分の電磁波エネルギー等を放出しています。私達の目にみえる可視光線(太陽の光)はそのほんの一部で、これらのエネルギーを受け地球のまわりに「電離層」と呼ばれる薄い膜ができます。この膜は、その電離具合によっては、ある時は電波を減衰させたり、またある時は電波を反射させたりします。
日没になると太陽から受ける影響力が弱まり、電離層の一番地上から低い部分(層)が中波の電波を反射するのにちょうどよい電離具合になるため、鏡のように中波ラジオの電波を反射させてくれるのです。

 

図1まず昼間の状況について図1で説明します。
送信アンテナからは全角度にまんべんなく飛び出すとしましょう。地面に沿って飛んでくる電波は、地表の長旅に疲れ、やがて減衰し受信可能レベル以下になってしまいます。 一方空に向かって飛び出した電波は、誰に聞かれることもなく無念にも減衰するだけです。

夜の状況が図2ー1です。地表に沿ってくる電波は昼間と同じです。なにも変わりません。しかし空に向かって飛び出した電波の一部は電離層に反射され大地へ戻ってきます。この間なにも障害物の無いところを旅してきた訳ですから、距離があるわりに結構なパワーが残っていたりします。また大地も同様に鏡のように電波を反射させます。図2-1

このように電離層と大地に反射される際に、 それなりのエネルギーは消耗しますから、何回か反射するとやがて受信可能レベル以下(すなわち雑音レベルに埋もれてしまう)になり、聞けなくなります。

さて前回で書いたように、毎晩中波ラジオの遠距離受信をしていますと、ラジオ局が遠いからとか、近いからというのではなく、なにやら「ちょうど聞えにくい距離」というのがある事が経験的にわかってきます。
実は図2-1には誤りがあります。 送信所から放出されたすべての電波を跳ね返すわけではなく、図2-2のようになります。つまり注目すべきは同じラジオ局の電波なのに電離層にあたったとき反射されるものと、そうではないものがあることです。

図2-2子供の頃、平べったい石を池に向かって水平に力いっぱい投げると、ぴょんぴょんと跳ねたこと経験されたことはありませんか? 池の上を跳ねる石ころと、電離層に反射される電波を全く同列に説明することは無理があるのですが、似たような現象に違いありません。
この図2-2で分かるように周期的に電波が届かないエリアが現れてきます。これが「ちょうど聞えにくい距離」です。 ここで一つ新たな疑問が湧いてきます。 「もし電離層の高さが変われば、このエリアは変わるだろう。」たしかにそうですが、各周波数によって一番反射しやすい状態の電離層は地上からどれぐらいの高さに発生するというのが決まっています。ですから「ちょうど聞えにくい距離」のラジオ局はいつ聞いても 聞えにくいし、いくら遠距離でも「ちょうど聞えやすい距離」の放送は決まって毎晩聞えるのです。

短波はなぜ中波よりも遠くへ届くか
 

海外ラジオ放送はなんといっても、短波です。 さきほど少し触れましたが周波数によって、それを反射しやすい状態に電離している層の地上高が違うのです。

図3これらは地上に近い順番にD,E,F層と呼ばれています。簡単にいえば、高い周波数ほど、上空の高い位置で反射されます。
中波ラジオは一番低いD層で反射されますが、10MHzあたりまでの短波帯の電波はおおむね、E層と呼ばれる2倍ぐらい高い位置で反射されます。もっと周波数の高い10〜30MHzあたりまでの短波帯の電波はさらにその2倍高いところで反射されます。(図3参照) 2倍の高さで反射するなら、単純にいえば距離は2倍です。地球は丸いので厳密にはもっと飛びます。

それではFMラジオは超遠距離まで届くのか?

図4周波数が高いほどより高い上空で反射されるなら、FMラジオの電波はもっともっと遠くに飛ぶのでしょうか? 実際にはFMラジオの電波はD層、E層を突き抜け、さらにはF層をも突き抜けてしまいます。ですからFMラジオの電波は地表波(直接波)しか利用できないのです。
F層の上にFMラジオ電波を反射するG層があれば良いのですが自然現象では存在しません。そこでF層のさらに上空で、人工的な「G層」の役割を担うものが「サテライト(通信衛星)」です。(図4参照)
サテライトには中波ラジオや短波ラジオの周波数は使えません。なぜならばこれらの電波はサテライトに届くまでに、上空の電離層に反射や減衰を受けるからです。
また最近話題になっているサテライト・ラジオは2.6GHz(=2600MHz)という非常に高い周波数を使うラジオ放送です。

電波の伝わりかたをご紹介しましたので、次回はアンテナの話題に触れてみます。

(1999.6)


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ラジオのはなし 第6話
   アンテナ −その1
  電波を空中に出し入れする、道具をアンテナと呼んでいます。今回はこのアンテナの話です。
居心地のよい長さ
 

水の入ったグラスをスプーンなどで叩くとチーンと鳴ります。たくさん水が入ったコップほど高い音がするのは経験的にご存知のはずです。つまり水の入っていない、空気だけの部分が振動してある音が出ます。この空気だけの部分が短いと、発生する音の波長も短く(高い音)なります。
ギターの弦もそうです。弦を押さえて短くすると発生する音の波長も短く(=高く)なります。振動する物(弦)の長さで発生する音(波長)は決まります。波には自分が空中に出入りするのにちょうど居心地の良い長さというものがあるのです。電波の世界では弦がアンテナで、これを叩くのが送信機や高周波電流です。そして送信機でブルブル揺さぶられたアンテナからは 空中に電波が放出されるのです。電波を長さ(波長)で考える。今まで何度となく書いてきたことですが、これは非常に大事な基本事項です。

実はアンテナの長さは、「受信したい」あるいは「発信したい」周波数でおのずとサイズが決まります。もっとも居心地の良い長さとは波長の1/4, 1/2, 3/4, 1...と4分の1波長刻みに複数存在します。この中で1/2波長の長さのアンテナを「感度1」と決めてアンテナの性能の善し悪しを計っています。

アンテナと波長の関係
 

さてアンテナの感度とは何でしょうか?送信機が100Wのパワーをアンテナに送り込んだ時に、実際に空中に飛び出るパワーがいくらになるかを決定する係数がアンテナの感度です。受信する時も同じです、空中に100Wのパワーが漂っていればそれをなるべく効率よく100Wのままラジオに取り込めるのが良いアンテナです。もっといえば100Wのパワーを200W、300Wに増強して取り込んでくれるアンテナが高感度アンテナです。

 送信機電力×アンテナ感度=実効輻射電力

 受信点電界強度×アンテナ感度=受信機入力強度

たとえば支給給与額100万円に対して手取り90万円ならアンテナ感度は0.9で並みの性能。100万円支給なのに、手取りを180万円にしてくれるのは感度1.8の高性能アンテナです。こんなアンテナが欲しいものです。感度1のアンテナは1/2波長です。半波長標準ダイポールとか基準ダイポール等と呼びます。
実際に多くのアンテナは1/2波長か1/4波長で設計されています。

AMとFMのアンテナの違い
 

それではAMラジオとFMラジオで、それぞれ「感度1」の能力を持つアンテナのサイズを求めてみましょう。 まず波長の計算です。 波長に換算する式、300÷MHz=波長(m)に代入してみます。

 AMラジオ1MHz(=1,000kHz)の波長は 300÷1=300mです。
 「感度1」アンテナは波長の半分ですから、 なんと150mもの長さになってしまいます。
 一方FMラジオ(83.3MHz)だとどうでしょうか?

 300÷83.3=3.6m
 「感度1」アンテナは1.8mです。

着目すべきはAMラジオで使う150mのアンテナも、FMラジオで使う3.6mのアンテナも、どちらも同じ「感度1」だという点です。これは非常に大切で見落とせない、電波の基本です。

VHF・TVのアンテナ
 

ちょっと横道にそれて八木宇田アンテナと呼ばれるTV用のアンテナを見てみましょう。 このアンテナは、第2次大戦で連合国がその感度の高さに惚れ込み軍事用に使用したものです。日本は無傷で回収した連合国のこの超高性能アンテナの技術を盗もうと必死で研究しました。驚くことに連合国のメンテナンス資料には、アンテナ名称に日本人らしき名前が使われていました。

図1なんとこのアンテナは東北大の八木博士と宇田博士が発明し学会発表したにもかかわらず、我が国では注目されないまま、埋もれていたものだったのです。八木宇田アンテナとはそのような逸話がある世界的大発明アンテナなのです。  八木宇田アンテナは魚の骨みたいな複数の金属棒で構成され、この骨をエレメント(素子)と呼びます。

基本型は3素子型アンテナです。(図1)  先頭がレンズ素子、真ん中が実際に電波を出し入れする素子すなわち「感度1」のアンテナで、その前方に極々少しだけ短めにした金属棒を1本置くと、レンズの役割をします。

逆にほんの少し長めにした金属棒をお尻側に置くと反射鏡のようになりさらに高感度になります。レンズ役の棒を何本も先頭側に追加していけば、どんどん感度があがり、もともとパワー10しかない電波を、パワー150にしてくれる「感度15」などの超高性能が得られます。

2種が混ざったアンテナ
 

実際のVHF・TVのアンテナは図2のような形をしています。

図2

  よく観察すると、2種類のアンテナが複合していることがわかるのですが、これはなぜでしょうか?
VHF・TVの1から12チャンネルは数字は連続していますが実は3チャンネルと4チャンネルの間に大きな隔たりがあります。(表1)
この間の波長の電波は航空無線や警察無線など放送以外の目的に割り当てられていいます。
1チャンネルは周波数93MHzで波長にすると、 300÷93=3.2mです。
この1チャンネルの電波にとって居心地の良いアンテナの長さは「感度1」型アンテナだと 3.2÷2=1.6mです。
1チャンネルの電波君はこの長さが大好きです。
しかし12チャンネルの電波は波長1.4mなので、1.4÷2=70cmが居心地のよい長さです。ということは理想のアンテナを考えるならば、東京VHFの場合1,3,4,6,8,10,12の全チャンネルごとに別々のアンテナにすべきなのでしょうか?
答えはもちろんYESです。
しかし、それではコスト的に大変です。そこである程度の技術妥協と経済論理から、1〜3チャンネルの長い波長グループ用と、4〜12チャンネルの短い波長グループ用の2種類に限定し一つの支え棒の上に重ねているのです。

表1
 
ch
波長(m)
VHF
ローch
1
3.23
2
3.03
3
2.86
VHF
ハイch
4
1.73
6
1.62
8
1.54
10
1.45
12
1.37
UHF
14
0.63
16
0.61
31
0.52
38
0.48
42
0.46
46
0.45
48
0.44
TV用の室内アンテナ
  図3テレビの室内アンテナは2本の伸縮棒型で構成されています。(図3)  1chの電波君が好きなのは1.6m。12chでは70cmでした。ですので室内アンテナを一番のばすと、1chの波長に合い、12chでは半分ぐらいに縮めるとちょうど良い長さです。ですがチャンネルを変える度にアンテナ棒を伸び縮みさせるのは面倒です。そこで調整ダイアルが付いています。これには複数のコイルとコンデンサーという部品が付いていて物理的に金属棒を伸縮させなくても、電気的に伸縮と同じ効果をだすツマミです。実際には「これも廻すのが邪魔臭い」のですが、 残念ながら電波の性質なので仕方ありません。
UHF・TVアンテナ
 

UHFテレビも13チャンネル(波長63cm)から62チャンネル(波長39cm)と約1.6倍のばらつきがあり、1本のアンテナで13から62chまでカバーさせるのは無理があります。

やはり同じUHFでも短い波長の素子と、長い波長の素子を混合させて全域をカバーするようにしていますが少しVHFとは事情が異なります。
UHF局はもともと県域免許であるため、単一のチャンネルを受信するだけなので、13から62までカバーするような広帯域として設計しなくてもUHF長波用(13〜44ch)とUHF短波用(25〜62ch)を別々に生産してそれぞれの地域へ出荷している商品も多いのです。また需要が見込める場合、特定ch専用にぴったり波長を合わせて設計したUHFアンテナが販売されている地域もあります。 いろいろ書きましたが、要点は

1)アンテナの最適の長さは「聴きたい・視たい周波数」に応じてあらかじめ決まっている。
2)しかし現実には多少の感度低下は覚悟の妥協で使っている。
3)低い周波数ほど長いアンテナがいる。 ということです。

今回は少しTVに話がそれましたので、次回はラジオのアンテナに戻しましょう。テーマは「テレビはアンテナが無いと映らないのに、なぜラジオはアンテナ無しで聞こえるのか?」です。

(1999.7)


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ラジオのはなし 第7話
   アンテナ −その2
  今回のテーマは「テレビはアンテナ無しでは映らないのに、なぜラジオは聞こえるのか?」です。
アンテナの長さのおさらい
 

基本的にはラジオもテレビと同様にアンテナが無いと鳴らないのです。その話の前に前回のおさらいをしてみましょう。

1)アンテナの長さは使う波長(周波数)によってあらかじめ最良の長さが決まっている。
2)最良の長さは波長の4分の1、半分、4分の3等の整数倍である。 (1/4, 2/4, 3/4, 4/4.....) でした。

FMチューナーの場合
 

図1ステレオチューナを買うと図1のような、コードアンテナが付いています。長さを計ってみると約1.8mです。 理屈に合うか計算してみましょう。FM放送は76〜90MHzで中心周波数を83MHzと考えると、波長は 300÷83= 3.61mです。 つまりこのアンテナは波長のちょうど半分となりますので、まったく計算通りということになります。

ラジカセの場合 ヘッドフォンラジオの場合
 

ロッドアンテナと呼ばれる、伸縮型の金属棒アンテナです。引き伸ばすと1m弱。これはFM放送の波長3.6mの1/4にあたります。(図2)

図2

 

ヘッドフォンラジオではイヤフォンコードがアンテナを兼ねています。
ちょうどこの原稿を書いている今、手元にイヤフォンコード巻き取り式のラジオがありましたので、長さを計ってみました。 結果は90cmで、どんぴしゃりFM波長の1/4の長さです。(図3)

図3

AMラジオの場合
 

アンテナの長さは使用する電波の長さで自然に決まってしまうのです。
ではAMラジオはどうでしょうか?
1000KHz=1MHzとして 波長は300÷1=300mです。 一番短い1/4波長アンテナでも 75mのアンテナが必要です。
本当にそんな長いアンテナが必要なのかと疑問視される方もいらっしゃるかも知れませんが、これは事実です。
FMラジオの90cmのアンテナとAMラジオの150mのアンテナは、同じ能力を持ちます。

AM送信アンテナ
 

図4アンテナには原理上は送信用と受信用の区別はありません。部品の電気的・機械的強度が異なるだけです。 そこで家庭ラジオの話の前に放送局の送信アンテナをみてみましょう。
都市郊外にでると、赤白に塗り分けられた大きな煙突状の構造物をご覧になられた記憶はないでしょうか?図4のように高さ100mから200m近いものまであります。

   
なぜミニAM局はないのか?
 

コミュニティーラジオと呼ばれる小規模FMラジオが増加しています。
これは電波行政によるものですが、仮にAMで許可を与えられても、ミニAM局を開設するにはアンテナが大変なのです。
FM放送の場合1/2波長アンテナでも1.8mですからビルの屋上等でも簡単に設置できます。ところがAMだとどうでしょうか?

例えば、低い周波数550KHzだと300÷0.55=550m。550mもの波長です。1/4波長アンテナにしても140m近い煙突状のアンテナを立てなければなりません。
一方、高い周波数1600KHzの場合 300÷1.6=190m。アンテナは1/4波長型で約50mです。 この場合は性能を稼ぐために1/2波長型にして100mのアンテナにすることがあります。

この巨大煙突型アンテナには、台風が来ても大丈夫なように支線を四方に張ります。このアンテナにどれだけの敷地が必要か、ご想像いただけるかと思います。
ミニAMは電波が弱いので郊外にアンテナを立てても意味がありません。といって東京23区内にこれだけの敷地をアンテナのために確保するのは不可能でしょう。

電波の出力の大小と、アンテナの長さは関係ありません。1000KWの局も1Wのミニ局でも必要な長さは波長で一意に決まります。

AMラジオのアンテナ
 

繰り返しますが、アンテナには送信用と受信用の区別はありません。
550KHzの放送局には140mものアンテナが必要だとするなら、ラジオ受信機も550KHzを聴く時には、同じく140mの長さのアンテナが必要です。電子回路の性能がどれだけ良くなっても、アンテナは絶対に必要なものなのです。
しかし現実には、我々はアンテナ無しでラジオを聞いています。これはどうしてなのでしょうか?

アンテナは必ず導電金属で作る必要があり、プラスチックや木ではだめです。これは事実で、竹で作ったアンテナではまったく役に立ちません。
ですが絶対に金属でなければならないのかと、いうと実はそうでもないのです。 非金属のアンテナがあるのです。そしてこれがAMラジオに採用されています。 次回をお楽しみに。

(1999.8)


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ラジオのはなし 第8話
   アンテナ −その3
電磁波という言葉
 

筆者の幼稚園の息子が電磁波という言葉をよく使います。息子の本を見ると、ヒーローものの解説ページに電磁波エネルギーを蓄積してとか、電磁波攻撃がどうのこうのと解説してありました。
電磁波とは、ほんとうは光や電波の総称ですが時には難しい言葉で相手を霧にまいたり、得体の知れない高度なものと思わせる目的で、使われることもあるようです。今回はそんな電磁波の正体に迫ります。

電磁波とは
 

電磁波とは言葉の通り、電気力線と磁力線の波のことです。磁力線はN極から出てS極ヘ向かう、仮想の線です。よく磁石の絵の周りに点線で弧を描く、あの線です。同様に電気力線は電気のプラス極から出て、マイナス極へ向かう仮想の線です。

学生時代に電磁石を習ったことを覚えていらっしゃるでしょうか?
コイルに電気を流すと磁石になりました。電気は磁石を作ります(図1)。またコイルに磁石棒を出し入れすると発電機になることを教わりました。磁石は電気を作ります(図2)。
電波(電磁波)とは、電気力線が磁力線を作り、その磁力線が電気力線を作り、そのまた電気力線が磁力線を作りながら秒速30万Kmという速度で周囲に伝播していくエネルギーの波動です(図3)。

図1図2
図3

電磁波には角度がある
 

図4電気力線と磁力線は相反するエネルギーなので90度の角度を持っています。絶対に重なりません。よく正反対のことを「180度違う」といいますが、180度では、くるりとひっくり返って元に戻るので、この場合は90度こそが犬猿の角度です。

さて電波の世界では電気力線が地面に対し、どの角度で揺れているかが重要です。この角度を偏波とか偏波面と呼びます。光の世界では偏光と呼んでおり、サングラスなどで聞き覚えがあるかと思います。
電気力線が地面に対して水平の電波を水平偏波、地面に対して垂直なら垂直偏波といいます。AMラジオの電波は前回で書きましたように金属煙突型アンテナを垂直に立てて送信していますので垂直偏波です。 (図4)

さて偏波の話は別の機会にゆずり、AMラジオの非金属アンテナの話題に入りましょう。

   
電気アンテナ
 

電波をアンテナでキャッチするには、2つの方法があります。電気力線を捕らえる方法と、磁力線を捕らえる方法です。 どちらで捕らえても同じ事です。

電気力線を捕らえるには、電気が流れる金属を使います。そしてより効率よく電気力線を金属アンテナに吸い込むために波長を合わせてやるとこと、金属アンテナを電気力線と同じ偏波方向にしてやれば良いのです。

しかし波長を合わそうにも、前回で計算しましたように550kHzのAMラジオを聴くには140mの長さの金属アンテナが必要です。  おまけに偏波の方向を合わせてやるには垂直に140mを立てなければなりません。これは無理な相談です。

磁石アンテナ
 

そこで磁力線のアンテナの登場です。
AMラジオの中にはフェライトと呼ばれる磁力を増強する非金属の棒にぐるぐるとコイルを巻いてアンテナを作ります。
このコイルが電磁波の磁力線を吸い取ります。効率良く吸い取るには波長と偏波を合わせます。

AMラジオには置き方がある
 

AMラジオは垂直偏波です。これは電気力線の立場で語っているわけで、磁力線の立場で言えば90度ずれているので水平偏波です。
つまりAMラジオの中のコイルアンテナは地面に対して水平になるよう設計します。 (図5) しかし、かばんの中でポケットラジオのコイルが縦方向になると磁力線を取り込む効率が低下します(図6)。

図5図6

もうひとつの条件、波長に合わせるにはどうするのでしょうか?まさか140mのコイルだとメリットがありません。 次回でそれについて触れてみます。

(1999.9)


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ラジオのはなし 第9話
   アンテナ −その4
電磁波のおさらい
 

電気力線と磁力線が交互に揺れながら秒速30万Kmで飛ぶ波動のことを電磁波と呼びます。
無線電波、可視光線、赤外線なども全て電磁波です。違いは揺れる速さ、つまり周波数の違い(見方を変えると波長の違い)です。

金属アンテナ
 

また電波を出し入れする道具をアンテナと呼び、これには2つの手法があるとお話しました。
電波は電気力線と磁力線で出来ているのでどちらか一方を利用し、出し入れすれば良いのです。
電気力線を使う方式では、電気が流れるように金属の線や棒でアンテナを作ります。この長さは受信したい電波の波長の4分の1の長さが望まれます。550KHzを受信するなら140mのアンテナです。

磁石アンテナ
 

磁力線を使う方式の場合、アンテナは磁石で作ります。しかし本物の磁石では無理です。ラジオは電気製品ですから、どこかで電気信号に変換しなければなりません。そこで磁石は磁石でも、電磁石とも呼ばれるコイルを使います。携帯ラジオに内蔵されている「バーアンテナ」や据置き型チューナの背面につける長四角の枠型をした「ループアンテナ」がこの磁石アンテナです。

前回の謎解き
 

もし磁石アンテナでも140mの長さのコイルが必要ならば、全くメリットがありません。

実は磁石アンテナの場合は波長の長さではなく、周波数で考えます。中波ラジオ550KHzの電波を受信する場合、毎秒550,000回揺れる磁力線を一番効率良く吸い込んでくれるコイルが、「良いアンテナ」です。
毎秒550,000回の振動(550kHz)を吸い込みやすくしたり、毎秒1,600,000回の振動(1,600kHz)を吸い込みやすくするには、物理的な長さの調整ではなくコンデンサーという部品を電気でコントロールし調整します。「コイルの長さ」という物理条件は、直接的なパラメータではないのです。
なお受信したいラジオ局の磁力線の1秒あたりの振動数のことを「周波数」と呼んでいます。

垂直偏波の受信
 

AMラジオは垂直偏波が採用されています。これは電気力線が大地に対し垂直に揺れているのでそう呼びます。 アンテナは図1のようにすると一番感度が良くなります。

図1

水平偏波の受信
 

日本のFMラジオは水平偏波が使われています。アンテナは図2のようにします。 ただしFMラジオのような80MHzもの高い周波数で動作する磁石アンテナは実際にはありません。磁石アンテナの性能をよりアップするためにフェライト材で出来た棒に線を巻きます(見た目から「バーアンテナ」と呼ばれています)が、フェライト材の性能では何十MHzもの高い振動数に対応するものが作れないからです。

図2

バーアンテナには指向性がある
 

図3磁力線を一番吸い込みやすい角度は、バー(コイル)に対して直角の方向です。携帯ラジオでAMを聴く場合、ラジオ局送信所の方向に、バーアンテナを直角にすると最大感度が得られます。(図3)

さて、これで「ラジオのはなし」(電波工学編)を終了とします。難しい電波理論をなるべくわかりやすく書いたつもりですがいかがでしたでしょうか?
これまでの知識をベースに次回からは「ラジオのはなし」(聴取率メータ編)をスタートします。どうぞ、お楽しみに。

(1999.10)


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ラジオのはなし 第10話
   聴取率測定編〜ローカルピックアップ方式〜 −その1
  ラジオやテレビのチューニング状況を自動測定する最も基本的な手法が、ローカルピックアップ方式(チューナー漏れ信号検出方式)です。
まず、手始めにこの方式から説明します。
ストレート方式
 

図1ごく初期のラジオは単純なストレート型受信機と呼ばれるものでした。目的の電波を増幅する部分と、電波を音に変えスピーカを鳴らす部分で構成しています。 これには、受信感度や混信を避ける選択度などのいくつかの欠点があります。例えば、感度を上げようとすると、マイクアンプの「キーン」というハウリングのような現象を起こすことがあります(図1)。

   
スーパーヘテロダイン方式
 

ハウリングという現象は、出口から出たものの一部が再び入口に戻って増幅されグルグルと無限ループに入る現象です。

図2そこで、入口から入ったものを増幅する過程で、異質なものに変化させて出口へ送り出す方法が考案されました。カーラジオで1000kHzの中波の電波を受信する場合で説明しましょう。
まずこの1000kHzの電波を増幅した後で、450kHzに変換してから、再び増幅します。もし増幅されて強力になった450kHzの電波の一部が、入力部に戻ってしまっても、入力部は1000kHzのみを増幅、他の周波数は通過させないので問題はありません(図2)。このようにして高い受信感度を引き出すのがスーパーヘテロダイン方式と呼ばれるもので、ラジオやテレビだけではなく携帯電話など世の中のほとんどの電波製品で採用されています。

電波には電波を
 

では1000kHzの電波の周波数を450kHzに変えるにはどうするのでしょうか?
「目には目を、歯には歯を」ではありませんが、「電波には電波を」なのです。
電波の話の前に、まずイメージしやすい「音」で考えてみましょう。
楽器の音程合わせに、ある基準となる音叉や笛を使うのをご存知だと思います。ギターの弦の音に、調律笛の音をぶつけると、何が起きるのでしょうか?2つの音が混ざると、今まで存在しなかった新しい音が生まれるのです。ギターの弦の音を402Hz、笛の音を400Hzとします。すると不思議なことに2Hzと802Hzの音が発生します(図3)。これらは「AとBの差の周波数」「AとBの和の周波数」です。この場合の差の周波数は2Hzです。2Hzとは1秒間にワーンワーンと唸りが2回聞こえる音です。5Hzなら1秒間あたりにワワワワワン(5回)と少し高い音で聞えます。楽器の調律は耳でこの「差の周波数」を聞きながら、唸りが消えるポイントを探ります。ギターをチューニングし400Hzとすると、2つの周波数の差分が0Hzとなり「差の周波数」が存在しなくなります。また、この時「和の周波数」800Hzはもちろん発生しているのですが、楽器や笛の400Hzのちょうど2倍の周波数なので、美しく溶け込んでしまい耳障りにならなくなります。

ローカルという言葉
 

図3さてこれでローカルピックアップ方式の「ローカル」という言葉の意味を説明する準備が整いました。ストレート方式の受信機の頃は、電波を発振するのが「送信機」で、受け身的に飛んできた電波を強めて音に戻すのが「受信機」でした。ところがスーパー方式になり、この常識的な分類が変わってしまったのです。
つまり先ほどのギターの音がラジオ局から飛んできた電波だとすると、これにぶつけるための電波(笛の音に相当)を「受信機」自らが発振し発射するのです。つまり受信機と送信機の機能を持っているのです。そして放送局が発射する主電波に対して、個々のラジオ内で発射する電波を「ローカル」と呼んでいます。

   
問題
 

Q.)それでは冒頭の1000kHzを450kHzに変換する例では、受信機は何kHzのローカル発振をするのでしょうか?
1000kHzの電波(ラジオ放送)に、???kHzの電波(ローカル)を足すか、引くかすれば450kHzの電波が発生するのですから、答えは2通り考えられます。

A.1)550kHz(この場合1000kHzは1550kHzと、450kHzに変換されます)
A.2)1450kHz(この場合2450kHzと、450kHzに変換されます)

どちらでも良いのですが現実のラジオではA.2を採用しています。

ローカルピックアップ方式の聴取率や視聴率の測定機は、このラジオやテレビから飛び出してくる「ローカル発振」電波をキャッチして、受信局を特定するものです。つまり、ラジオの聴取周波数とローカル周波数には1対1の対応関係が成立しています。 次回はそれについて説明します。

(1999.11)


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ラジオのはなし 第11話
   聴取率測定編〜ローカルピックアップ方式〜 −その2
  今のラジオやテレビ、携帯電話などはスーパーヘテロダイン方式と呼ばれる方式で受信しています。スーパーヘテロダイン方式とは、周波数をある別の周波数に変換して受信するものです。
なかなか理解しにくい話題なので、もう少し身近な例で紹介します。
VTRのおかげでリモコンTV
 

筆者がVTRを買ったのは15年前でした。このVTRのおかげで画期的なことが起きました。ガチャガチャと選局ダイアルを廻す私の古いテレビが、最新式のリモコンテレビとして使えるようになったのです。テレビのダイアルはch2に固定しておき、VTR側のリモコンチューナで選局できるようになりました。
実はこれがスーパーヘテロダイン方式の典型例なのです。(図1)

図1テレビのようにVHFからUHFまで、広域な周波数範囲を自由に受信しようとした場合、低い周波数と高い周波数で、感度や性能にムラが生じます。なぜならトランジスタや真空管は、周波数が高くなるほど能力が低下するからです。 しかし、私のこの事例のように「ch2専用テレビ」にしてしまえば、ch1を見る時でも、ch62を見る時でも、この「ch2専用テレビ」部分は常に同じ感度となります。つまりchによる性能バラつきはチューナーの「周波数変換回路」だけに限定することができます。

   
常に同じ周波数に変換
 

さて、VTRとテレビの組合わせの話題はひとまず終わり、テレビ単体を見てみましょう。テレビの中では、ch1〜ch62の電波を常に「58MHzに周波数変換する部分」と、「58MHz専用受像機」の部分で構成されています。

ラジオはどうでしょうか?
AMラジオでは、どの周波数を聴こうが常に455KHz(カーラジオは少し特殊で450KHz)に変換されます。 またFMラジオでは10.7MHzが使われています。(図2)

図2

周波数を変換する方法
 

次に電波の周波数を変換する方法について、おさらいします。 電波Aに、別の電波Bをぶつけてかき回せば、電波A+Bと、電波A−Bが自然発生します(表1)。これは電波に限らず、空気の疎密振動である「音」にも適用できる法則です。

「ぶつける電波」はラジオの中で作ります。この「ぶつける電波」を局部発振信号とか、ローカルシグナルと呼び、チューナー内の局部発振器(ローカルオッシレーター)という電子回路で作られます。

あなたが何気なしに選局ボタンを押す行為は、実は「65.4MHz発射ボタン」や、「67.3MHz発射ボタン」を押す行為なのです。ラジオは「受信機」と呼ばれながらも、実態は電波を発射する「送信機」でもあります。

ローカルピックアップ方式
 

さて、ローカルシグナル(ぶつける電波)も電波ですから、レベルは微弱ですが、ラジオの外へ漏洩してしまいます。
当社が1996年に発表しました「VRカーラジオメータ」は、このローカルシグナルをキャッチする65〜80MHzの受信機を心臓部とする「ローカルピックアップ方式」を採用しています。

たとえば「VRカーラジオメータ」が、調査対象車両のラジオから漏洩してくる71.8MHzの電波をキャッチしたとします。この場合(表1)から「82.5MHz NHK-FM」を受信中であると一意に決定づけることができます。
この手法は一世代前の機械式テレビ視聴率測定機で、世界的にも一番ポピュラーなものでした。

表1 変換表(ラジオ内ではA+B成分は破棄し、A-B成分のみ利用)

受信周波数(A)
局内
ぶつける電波
合成した電波(A+B、A-B)
76.1MHz
InterFM
65.4MHz
141.5MHz
10.7MHz
78.0MHz
bayfm
67.3MHz
145.3MHz
10.7MHz
79.5MHz
NACK5
68.8MHz
148.3MHz
10.7MHz
80.0MHz
TOKYO FM
69.3MHz
149.3MHz
10.7MHz
81.3MHz
J-WAVE
70.6MHz
151.9MHz
10.7MHz
82.5MHz
NHK-FM
71.8MHz
154.3MHz
10.7MHz
84.7MHz
FMヨコハマ
74.0MHz
158.7MHz
10.7MHz

(1999.12)


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ラジオのはなし 第12話
   聴取率測定編〜ローカルピックアップ方式〜 −その3

写真1前回は、ラジオは受信機でありながら、自分自身が電波を発射する送信機でもある、とお話しました。
その発射する電波(ローカルシグナル)をキャッチし周波数を測定すれば、ある計算式により、自動的に「今どの放送を聞いているか」が特定できます(表1)。
カーラジオの場合、計算式はAMでは、ローカルシグナル−450kHz、FMなら+10.7MHzでした。
写真1はローカルピックアップ方式によるカーラジオメータ第1号試作機です。ラジオ受信機のケースを開けて、周波数をピックアップするためのコードを中に差込んで測定します。

表1 変換表(ラジオ内ではA+B成分は破棄し、A-B成分のみ利用)

受信周波数(A)
局名
ぶつける電波
合成した電波(A+B、A-B)
76.1MHz
InterFM
65.4MHz
141.5MHz
10.7MHz
78.0MHz
bayfm
67.3MHz
145.3MHz
10.7MHz
79.5MHz
NACK5
68.8MHz
148.3MHz
10.7MHz
80.0MHz
TOKYO FM
69.3MHz
149.3MHz
10.7MHz
81.3MHz
J-WAVE
70.6MHz
151.9MHz
10.7MHz
82.5MHz
NHK-FM
71.8MHz
154.3MHz
10.7MHz
84.7MHz
FMヨコハマ
74.0MHz
158.7MHz
10.7MHz
道路を走る自動車測定
 

図1この考えをさらに発展させ、車両から飛び出してくる微弱なローカルシグナルを、高性能受信設備を道路脇に設置することで、測定点を通過する車がどの放送を受信しているか自動計測できないかを考えてみましょう(図1)。


技術的問題点
 

1)AMは測定できない。
これは、この連載の中で何度も触れてきた波長と関係しています。FMを受信する時のローカルシグナルは、表1から約70MHzであることが解ります。70MHzを波長に換算してみましょう。
「波長(m)=300÷周波数(MHz)」ですから波長は約4mになります。ラジオの中の配線や、部品をローカルシグナルが流れる時に、この配線材などがアンテナの役割をして空中へ漏洩します。しかし、この配線材などの長さが仮に1cmだとしたら、波長4mに対して4百分の1の長さでしかありません。標準的なアンテナは波長の半分か4分の1の長さであることと比べると、極めて性能の悪いアンテナとなります。
理論上はそうなりますが、実験してみたところ高性能受信機なら車から数m離れた場所でも、漏洩して来るローカルシグナルをかろうじてキャッチできました。

一方、AM受信時のローカルシグナルは周波数が約2MHzなので波長は150mとなります。1cmのアンテナは波長に対して1万5千分の1です。これではローカルシグナルを全然漏洩しません。ラジオのケースを開けて、特殊なピックアップセンサーを回路基板に押し付けてやっと検出できる程度でした。

図22)数の測定が出来ない。
もうひとつ原理上解決できない問題があります。車3台が全てNHK−FMを受信していたとします。どの車からも71.8MHzのローカルシグナルが漏洩して来るのですが、ローカルシグナルは無色透明無音のきれいなサイン波なので、この3台を区別する方法がないのです。くっついて走行していると3台が聴取中でも、1台とカウントします。(図2)

3)ローカルシグナルの漏れ量減少。
ラジオ受信機から漏れ出すローカルシグナルは「不要輻射」と呼ばれ、本来漏れてはいけないものです。たとえば600kHzのラジオ放送を聴く場合の、ローカルシグナルは600+450=1050kHzです。
これはAM放送用に割り当てられた周波数帯内です。もしこの1050kHzが漏れ出すようなら、そして偶然1050kHzに他のラジオ放送局があり、隣を走っている車が聞いていたら、「ピー」というビート妨害が起きます。
メーカーはラジオからの「不要輻射」を押さえるよう改良を進めているので、今後、第3者がこれをピックアップするのはますます難しくなるでしょう。

4)換算式が複数になった。
AMとFMの受信回路の共通化で最近ではAMでもFMと同じ10.7MHzの周波数に変換するローカルシグナルを用いる機種が増えてきました。
たとえば600kHzのAM放送を受信する場合のローカルシグナルは、600+450=1050 kHzではなく、0.6+10.7=11.3MHzです。
また一部のFMラジオでは「受信周波数=ローカルシグナル+10.7MHz」ではなく「受信周波数=ローカルシグナル−10.7MHz」を採用しはじめました。
つまり表1のように「82.5MHzを受信中には、71.8MHzのローカルシグナルが漏れて来るはず」とは断定できないのです。この場合は82.5+10.7=93.2MHzが漏れてきます。さらに93.2MHzとえいば日本ではテレビの1チャンネルです。
車から漏れて来る電波より、東京タワーからのテレビ波の方が強く、やはり実用上は非常に問題が多いと言えます。

(2000.1)


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ラジオのはなし 第13話
   聴取率測定編〜ローカルピックアップ方式〜 −その4

前回は道路沿いに測定機とアンテナを設置し、通過車両の聴取状況を自動測定するというテーマで、ローカルピックアップ方式の問題点を4つ挙げました。

前回で指摘した問題点
1)FMは測定できるが、AMは測定できない。
2)数の測定が出来ない。
3)ローカルシグナルは年々、漏れなくなっている。
4)換算式が複数になった。

この中で(1)(2)は道路沿いで自動測定するというテーマに限定した問題点なので、(3)(4)がカーラジオ調査でのローカルピックアップ方式が抱える本質的な問題だといえるでしょう。 今回は逆に、この方式のメリットについて考えてみます。

カーラジオの特徴
 

カーラジオと家庭用ラジオの一番の違いは何でしょうか? まず内部回路で比較すると、カーラジオにはバーアンテナと呼ばれる「磁力」を使ったアンテナが組み込まれていません。そのためアンテナを取り付けないと、ラジオ単体では放送が受信できないのです。このことについては連載中に何度か触れました。

今回はそういう視点ではなく、聴取局測定技術の立場から「受信状態が刻々と変化する」ことをカーラジオの最大の特徴として取り上げたいと思います。

さっきまで非常に良好に聞こえていたと思ったら、ビル影で突然電波が弱くなったとか、踏み切りの架線からノイズを受けたとか、時には不法無線が混信してきたりする事さえもあります。 カーラジオは移動体受信であるために、家庭用ラジオとは比べ物にならないほど不安定要素を抱えています。

機械式調査手法
 

現在、機械式ラジオ聴取率測定については、音声識別(オーディオ・マッチング)方式や、ラジオ放送局の送出設備で番組音声に、耳には聞こえないID信号を重畳する「音声すかし方式」などが提唱されています(図1)。

しかし、いずれの方式でも番組音声の受信品位が悪くなると精度低下を招きます。さらに、程度によっては測定不能にすらなります。 人間の脳には、たとえ断片的な会話であっても、それをつなぎあわせ総合的に判断できる素晴らしい能力があります。そのため、人には聞えるが、機械では判定できないケースがどうしても生じてしまいます。

図1
メリット
 

さてローカルピックアップ方式の最大の良さは、番組がはっきり明瞭に聞えているとか、ガーガー雑音まじりで聞いているというパラメータには全く精度が左右されない点です。なにしろ、ローカルシグナルというのは、チューナー回路を「XXXKHz」に受信セットするために、チューナー自身が発射する電波なのです。(表1)

表1 受信局(A)とローカルシグナル(B)の関係

受信周波数(A)
局名
Aを受信するためにチューナー自身が発射する電波(B)
76.1MHz
InterFM
65.4MHz
78.0MHz
bayfm
67.3MHz
79.5MHz
NACK5
68.8MHz
80.0MHz
TOKYO FM
69.3MHz
81.3MHz
J-WAVE
70.6MHz
82.5MHz
NHK-FM
71.8MHz
84.7MHz
FMヨコハマ
74.0MHz
 

国道沿いでの通過車両の自動測定は夢物語ですが、個々のカーラジオのフタを開き、内部にローカルシグナルをピックアップする特殊センサーを忍び込ませることができれば、非常に安定した聴取局データ(選局周波数データ)が得られます。(音声識別方式を採用したVRカーラジオメータ第二試作機では、音声識別回路の精度を算出する基準側測定機として、このローカルピックアップ方式も搭載したほどです。)

そして最後に調査データとして使えるようにいくつかの補完機能のセンサーとその電子回路を付加することで、カーラジオメータシステムが完成します。

(2000.2)


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ラジオのはなし 第14話
   聴取率測定編〜音声比較方式〜 −その1
あなたならどうします?
  図1
 

今回は、いきなり質問からスタートです。
Aさんのラジオのスピーカから何かの番組の音が流れています。もしあなたが、それはどの放送局かを当てるとしたら、どうしますか?(図1)


<方法1> 「ラジオのダイアルを読む」 ダイアルという言葉はちょっと古かったですね。Aさんのラジオの選局液晶画面の「XXkHz」という表示を見ることで周波数を知ることができます。

<方法2> 「局名がアナウンスされるまで待つ」 もしダイアルを見ることが出来ないなら、注意深く、そして辛抱強く、局名が流されるまで待ち続けるという方法もあります。

<方法3> 「自分のラジオを使って耳で聞き比べる」 そして3番目の方法として、自分のラジオを使って、Aさんのラジオの音と、同じ放送局を探すのもひとつの方法でしょう。

この他にも番組名を聞き取り、新聞の番組欄で捜す方法もありますが、これは<方法2>に含まれるものとします。

さて、近年ラジオの聴取状況を機械式で捕らえようという試みが世界各国で提唱されるようになりました。機械だと何か特別難しい理論があると思われるかも知れませんが、実は今挙げた3つの方法と同様に分類できるのです。

方法1の機械式手法
 

例えば「ラジオのダイアルを読む」方法を機械式測定に置きかえるならば、ローカルピックアップ方式に相当します。この方法では、絶対的な物理量である周波数を知ることができますが、「XXkHz」は「○○放送局」であるという知識が別に必要です。最大のメリットはラジオの「聞こえ加減」に左右されない非常に安定した選局状況をリアルタイムで測定できることです。

方法2の機械式手法
 

「局名がアナウンスされるまで待つ」方法は放送局側で「こちらはXX放送局です」と頻繁にアナウンスしてもらい、それを機械で聞き取ろうという考えです。最近よく話題になる「すかし(WM:ウォーターマーク)方式」に相当します。他の調査手法と異なるのは、調査システム(装置)を調査会社と放送局の両社で、共同運用しなければならない点です。技術的にも興味深い話題なので、この手法については、あらためてじっくりお話したいと思います。

方法3の機械式手法
 

「自分のラジオを使って耳で聞き比べる」方法は、音声比較(オーディオ・マッチング)という手法そのものです。なお、ここでいう音声とは人の「声」に限定したものではなく、ラジオから流れる楽音や効果音なども含んだ全ての放送音の総称です。また、比較とは、その言葉通り何かと何かを比べ、両者間の類似度を求めることです。

音声比較方式とは
 

「音声比較方式」は受信品位、すなわち「聞え加減」に影響されます。
同じラジオ局の放送音で、一方は非常にクリアな状態、他方は雑音まじりの品位の良くない状態で、両者の類似度を求めてみます。残念ながら思うように点数は上がりません。それでは両方クリアな状態であれば、類似度が100点満点で100点になるかというと、そうでもありません。そもそも100点というのは無いのです。機械の耳では微妙な音の違いも計算過程で現れてしまうからです。
ですから、例えば77点以上ならば「同じである」と結論づけるしかありません。この判定基準値のことを「しきい値」と呼び、私たち開発者は最適な「しきい値」を決定することに、多大な労力を注ぎます。
また100点という「疑う余地の無い確定値」が存在しないということは、仮に、しきい値を上回る80点というスコアが取れても、とりあえず候補の全てを最後まで調べてみる必要があります。もしかすると、他に89点というスコアが出る可能性があるからです。全ての候補局と比較しなければならないため、多チャンネル時代になればなるほど、大変になってきます。

すかしとの違い
 

「すかし(WM)方式」も同じく受信品位の影響を強く受けますが、実は全く異質な問題なのです。「すかし方式」では受信品位の良し悪しによって、埋め込まれたIDを「検出できた」か、取出しに「失敗した」かのどちらかになります。うまくピックアップさえできれば(先ほどの類似度的に言えば)100点です。そして、この検出できた瞬間をもって直ちに確定します。つまり100点か0点しかありません。しかし音声比較では中間値を扱います。たとえばラジオ受信状態が悪くて、音声比較による類似度が、最も高い局でも60点、そしてそれ以外の局は全て40点以下だったとします。その場合は「しきい値(77点)」を満たしていないので、「同じである」との結論は下せませんが、いろんな後処理での判定データとして有効です。

次回は音声比較をさらに深く掘り下げ、「端末比較方式」「センター比較方式」という区分でお話します。

(2000.3)


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ラジオのはなし 第15話
   聴取率測定編〜音声比較方式〜 −その2
  前回は聴取率の機械式測定には大きく分けて3つの方法があることをお話しました。今回はその中の「音声比較方式」について、さらに深く考えてみましょう。
音声比較方式とは
 

まず、おさらいです。
Aさんのラジオのスピーカーから、何かの番組の音が流れているとし、その放送局名を当てるとします。このとき自分のラジオを取り出し、ダイアルを回しながらAさんのラジオと同じ音がする局を探す、これが音声比較方式です。この方式の大きな特徴は、自分(つまり測定機側)にもラジオが必要だということです。

2つの方法
 

VRカーラジオメーター第二号試作機さて、この測定システム側のラジオをどこ(場所)に置くかで、音声比較方式は2つに分かれます。ひとつは、測定現場にラジオを置きその場でリアルタイムに放送局を特定してしまう方法、もうひとつは、センター側にラジオを置き測定現場から送られてきた音声を事後処理で音声比較する方法です。前者を端末比較方式と呼び、当社のテレビ視聴率測定機「VTRセンサー」がこの方式でした。また後者はセンター比較方式と呼び、当社の「VRカーラジオメータ第二号試作機」がこれにあたります。この両者にはそれぞれ一長一短があります。

   
音声(端末)比較方式
 

少しだけテレビ視聴率調査の話へ寄り道します。
80年代に入り家庭用VTRが普及しはじめ、従来のローカルピックアップ方式では、正しい視聴率が測定できなくなりました。かならずしもテレビのチューナーが指し示すチャンネルが画面に出ているとは限らなくなったためです。そこで開発したのが音声(端末)比較方式のテレビ視聴率センサーでした。この測定機にはTVチューナーを内蔵しています。この内蔵チューナーのチャンネルを次々と切り替えて、家庭のテレビから特殊回路でピックアップした音声と、同じ音声のチャンネルを特定します。

さて、ローカルピックアップ方式の「カーラジオメータ」も同様に音声(端末)比較方式への移行を検討した時期がありました。ローカルピックアップ方式では、カーラジオを車からいったんはずして、内部に特殊なピックアップセンサーを取り付ける必要があったからです。車からカーラジオを取り外すことは、私たち電気を専門にする者の想像をはるかに超えた難作業でした。車ごとに違う場所にある隠しビスを探り当て、ダッシュボードの隙間にマイナスドライバーを差込んで、テコのようにして運転台のカバーをはずします。このとき、多かれ少なかれ傷が残ってしまうので実際に運用するときの調査現場を考えると、これは無視できない大きな問題でした。

そこで音声方式ならば、スピーカから音を分岐したり、マイクで音をピックアップするだけで、ラジオを分解しなくてもよいだろうと考えたのです。しかし実際には「音声(端末)比較方式」はごく初期段階で廃案となりました。その理由はアンテナでした。測定機側のラジオにも、やはりアンテナを接続しなければなりません。当初は測定機用小型アンテナを後部シートあたりに置く方法を考えたのですが、調査対象車両のラジオと測定機のラジオでは聞こえ加減に差異が生じ、音声比較がうまくいかないのです。電波が強いエリアではうまくいきますが、弱電界エリアを走行した場合、車両のラジオは聞こえているが、測定機側は聞こえないという状況があり、車両用としては適切ではないと判断しました。

この方法がテレビ調査で実用化できたのは、テレビは世帯内調査(固定受信)なので、1本のアンテナから、テレビと測定機の双方に同じ条件で電波を分配できたからです。このような理由で、海外のラジオ調査研究事例でも、音声(端末)比較方式は主流ではないようです。

音声(センター)比較方式
 

車のラジオアンテナをカーラジオと測定機に分配すればある程度問題は解決しますが、車両を分解したくないという大きなテーマには応えることができません。
それを解決するのが、測定機に内蔵させていたラジオをセンター設備側に設置し、ここで比較しようという「音声(センター)比較方式」です。極端に言ってしまえば、車両側装置は単なるテープレコーダで良いことになります。車両内でサンプリングしたラジオ音声を、なんらかの手段でセンターに送り、センターで事前に蓄積しておいた24時間全局マスターと照合する方法です。

ただしセンター比較方式の場合は、端末比較方式では全く考慮する必要のなかった、「時刻あわせ」がとても重要になってきます。たとえば良く知られている相関係数を使った音声比較で考えてみましょう。相関係数は+1から−1の範囲の数字です。似ているほど+1に近づきます。Aという波形と、Bという波形の相関係数を位置を少しずつずらしながら求めてみます。ただし波形Bは波形Aの一部分と全く同じだとします(図1)。位置(すなわち時刻)がぴったり合ったときは+1です。しかし、ほんの少しでもずれると急激に相関係数は低下します(図2)。ラジオ音声を使った場合でも同じです。わずか1/10秒ずれただけでも別物であると判定します。

カーラジオメータは内部のメモリーに溜め込んだラジオ音声データを9600bpsの携帯電話でセンターに送ります。なるべく通信時間を短くするために、1分間おきに6秒間だけのサンプリングにしました。そして正確な時計装置を内蔵し、この6秒間データに「何時何分XX秒」というタグを付けてメモリーに格納します。センターでは携帯電話から送られてきた、データの時刻タグをまず参照し、センターに蓄積されている24時間全局マスターと照合します。そのためセンターの時計と、複数の調査車両の時計がミリ秒オーダーで正確に同期がとれるかどうかが重要なキーになりました。

 

図1図2

 

次回は相関係数を使い、実際に音声認識のシミュレーションをしてみます。どうぞお楽しみに。

(2000.4)


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ラジオのはなし 第16話
   聴取率測定編〜音声比較方式〜 −その3

今回は簡単な音声比較の実験をしてみましょう。

素材作り
 

まずウインドウズマシンに付属している、「サウンドレコーダー」というデジタル録音のソフトを使い、マイクで自分の声を録音してみました。

図1が「ダイジェスト」と発声した私の声です。横軸が時間。縦軸は振幅値で、音声パワーと考えていただいて結構です。私はごく自然に発音したつもりでしたが、このように機械で見ると「ダイ・ジェス・ト」と3つの音節にきれいに分かれて見えます。

「サウンドレコーダ」は録音したデータをWAVファイル形式でファイルとして保存できます。WAVファイルは時間の経過順に、この音声パワーの値がずらりと詰まっています。ただ16進数で記述されたバイナリーファイルと呼ばれるものなのでメモ帳やワープロソフトでは見ることができません。この図1はある変換プログラムを使って、WAVファイルをエクセルに読みこみ、エクセルのグラフ機能で描画したものです。

以下エクセル上で音声比較の実験を進めます。

比較結果
 

表1さてこの波形を「ダイ」「ジェス」「ト」の3つのブロックに分けてみます。この時、各ブロックの長さは同じになるようにしました。互いに比較しやすくするためです。そしてこの3つのブロック間での相関係数を計算してみます(表1)。相関係数とは−1から+1までの値をとり、両者がどれほど似ているかを示してくれるとても便利な数値です。相関係数が1に近づくほど、両者は「より似ている」と判断します。「ダイ」と「ダイ」の比較は同じ物ですから当然1です。しかし「ダイ」と「ジェス」のように異なる音声は0付近まで低下します。

対雑音性能
 

「ダイ」と「ダイ」なら相関係数は1になりました。しかしこれはあくまで机上の話です。実際にはいろんな雑音が加算されます。そこでエクセルで乱数を発生させてこれを加算させてみることにします。発生させる乱数の最大値を次の条件にしました。

1)乱数の最大値が声データの最大値の5%
2)乱数の最大値が声データの最大値の10%
3)乱数の最大値が声データの最大値の20%

乱数を加算した様子を図2その相関係数を表2に示します。

10%ぐらいまでの雑音ではそれほど影響ないようです。

  図2-1表2-1
図2-2表2-2
図2-3表2-3
時間ずれ
 

ラジオ聴取率を測定する場合を想定してみましょう。2台のラジオ(対象者のラジオと測定機のラジオ)で同じ放送局を受信し、その音声を比較する場合において、両者に時間軸のズレはほとんどありません。これは前回でお話しました端末比較方式と呼ばれる方法です。

しかしセンター比較方式と呼ばれる方法では、端末装置で録音した音声をセンター施設へ送り、あらかじめセンターで録音してあった24時間録音マスターと時刻目盛を合わせて比較する方法です。どんなに精度の高い時計装置を使っても両者に完全なる同一時刻目盛を打つことは非常に難しい技術です。ではいったいどの程度の時刻ずれで、どれぐらい相関係数が劣化するのかを見てみましょう。
「ジェス」同志の比較において片方の「ジェス」データだけ区間をエクセル上で1セルづつ前後に移動させてみました。今回の実験ではデータ1セル間の時間は約一万分の1秒です。結果は右のようになりました。

このように1万分の1秒の遅延でもかなり劣化します。

 

図3

 

音声の時間軸合わせは非常に重要です。続きは次回で。

(2000.5)


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ラジオのはなし 第17話
   聴取率測定編〜音声比較方式〜 −その4
 

前回で相関係数を使った初歩的な音声比較例をご紹介しました。1万分の1秒の時刻ずれでも、かなり影響を受けます。実際には、この影響を軽減するために、いろんな前処理を施すのですが、やはり限界があります。

「どうも、ありがとうございます。」という音声と、これを1秒ずらした「りがとうございます。今後とも」という音声とを比較して「同じものである」と判定するのはやはり無理があります。

サンプリングとタイムスタンプ
 

カーラジオメータ第2試作機で最も問題になったのがこの時刻同期の問題です。センター施設では、放送波を受信しながら各ラジオ局の音声サンプリングデータを記録します。この時に各データにはX時:X分:千分のXXX秒という時刻をスタンプしてあります。

一方、調査対象の車両でも同様にラジオの音声をサンプリングしてX時:X分:千分のXXX秒とタイムスタンプし蓄積します。そしてある一定量のデータがカーラジオメータに蓄積されたのち、携帯電話でセンターに送信します。

タイムスタンプを参照した認識
 

まず、センターの認識装置は、車両から送られてきたデータのタイムスタンプに注目します。そして、センター側で記録してある、各放送局ごとの同時刻のサンプリングデータを引き出してきて、どの放送局の音声と一番似ているかを調べます。この時の両者のタイムスタンプの時刻精度が高ければ高いほど良好な認識精度が得られることは、容易にご想像いただけると思います。

電子式時計の精度
 

つまり、車両内のカーラジオメータに内蔵された時計と、センター設備の時計が高精度で一致していなければなりません。それでは、電子式時計はどのような仕組みなのでしょうか?

キーとなるのは常に正確に一定の間隔で「カチッ・カチッ」っと動きつづける振動部にあります。そして、この振動部は「水晶発振子」と呼ばれる部品で作られます。水晶発振子の弱点は周囲温度の変化です。常に温度を一定に保つために、魔法瓶と電気ヒータを一体にした恒温槽に、この水晶発振子を密閉するのですが、バッテリー能力に限りのあるカーラジオメータでは、常時電気ヒータにパワーを供給し続けることが困難です。そのために時計は(日常生活では問題化しないレベルではありますが)常にフラフラ変動します。

時刻の同期
 

「センター設備の時計と、関東一円を走り回る複数の調査対象車両がすべて精密に同じ時刻の時計を共有することができないだろうか?」これが大きな課題でした。

もしこれが不可能なら、2枚の紙を重ねて電球にすかして位置をずらせながら、一致する点を探すように、車両からのデータを少しずつ時刻目盛りを前後にずらせながら、センターデータとの一致点を探すという、とても骨の折れるシステムとなってしまいます。その点「音声(端末)比較方式」はその瞬間に、つまりリアルタイムに音Aと音Bが同じかどうかの比較を実行するので、こういった時刻同期の問題はありません。

GPSを利用する
 

長い試行錯誤の末、たどり着いたのが米国の国防省が管理するGPS衛星を利用することでした。GPS衛星というとカーナビゲーションを思い出される方が多いことでしょう。しかし、位置情報の他にも、原子時計精度の超精密な時刻データも送信しています。センター設備も、複数の調査対象車両も、すべてがGPS衛星の時計を共通の基準時計にすることで両者間で「同じ時刻」を共有が可能になりました(図1)。

当時は、まだカーナビが一般的ではなかった時代ですから、いろいろ苦労話もありますが、まずは「音声(センター)比較」方式の大きな問題点がひとつクリアーできました。

<補足>
GPS(全地球測位システム)は,米国国防省が管理する2万km上空の宇宙空間を飛び回る24個の人工衛星を使った測位システム。冷戦終結により民間に無料開放された。

 

(2000.6)


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ラジオのはなし 第18話
   聴取率測定編〜音声比較方式〜 −その5
 

首都圏に散らばる各車両端末装置と、東京都中央区入船に設置したセンター設備の関係のように、離れた場所にある複数の時計を常に正確に一致させておくことは大変むずかしいことです。しかし思考錯誤の末、GPS(*1)衛星を使い、これらが皆「同じ時刻」を共有できるようになった事を前回お話しました。

*1…GPS(Global Positioning System):全地球測位システム

位置データも取得
 

しかし考えてみれば、せっかくGPSレシーバーを搭載したのだから、位置も取得することにしました。というより、位置データはデータ量が大きいため受信しても捨てていました。
なにぶん毎秒単位で、北緯東経の非常に細かい数字が得られるのですが全て受け入れていたら、カーラジオメータのメモリーがすぐにオーバーフローするからです。

(図1)は2年ほど前の実際の実験データです。築地から新宿まで車がラジオ局No.3を聴きながら移動している様子がおわかりいただけるかと思います。
位置データは10分間に1データだけをメモリーに残す方法をとりました。音声データは5分間ごとに10秒間サンプリングしました。
データの回収方法ですが、カーラジオメータのメモリーがある量に達すると、自動的に内臓した携帯電話でセンターへ送り出す方法をとりました。

センターでは24時間体制で、ラジオ局No.1からNo.5までの音声をサンプリングし、ハードディスクに毎日保存してあります。携帯電話で送られてきた車両端末からの音声サンプリングデータはここで、No.1からNo.5のどれに合致するかを計算し判定を下します。

(図1)の例はこのようにしてNo.3のラジオ局であると判定しました。局データは5分単位ですが、位置データが10分単位なので、地図には10分単位でプロットしてあります。

図1
図1
時刻同期のもうひとつのメリット
 

今まで認識精度の面から、時刻同期の大切さについて書いてきましたが、それだけではありません。センター側が24時間サンプリングする際に、車両と同じく5分間間隔で、初めの10秒間をサンプリングするだけで済みました。
もし、時計無校正システムであれば各車両の時計のバラツキを考慮して、前後にさらに数10秒もの保険代のサンプリングをしなければなりません。これはとかく肥大化しやすい「音声(センター)比較」方式の欠点でもあります。
これを最小限に押さえられただけではなく、比較の際に時間を前後にシフトさせ最良点を探す作業が省略できたのは、やはりGPSの導入によるところでした。

その他の機能
 

カーラジオメータには、この他に乗員情報を入力するハンディボタン入力装置(PMボタンに相当)や、エンジンキーの電圧情報から車両の稼動時間帯を記録するセンサーも搭載しました。これで「ラジオ利用率=ラジオON期間÷車両稼動時間」という指標を求めようとしたものです。
もう一つは、やはりGPSを使い車両の移動速度が測定できますので渋滞やスイスイ走れる状況下でのラジオの利用のされ方の違いを探ろうとしました。しかし、これはあまりGPSでの速度測定はあまり精度が良くなかったので初期の段階で中断しました。

わらいばなし
 

私達にとってはとても笑えない、開発裏話をひとつご紹介します。テレビ視聴率メータをはじめとする当社の調査測定機では、例えばモデムであっても独自に回路設計を行います。それが初めてカーラジオメータで既製品を2つ使いました。携帯電話とGPSレシーバー(屋根につけるアンテナ部のみ)です。

カーラジオメータは、ドコモ201型の携帯電話を内部収納するよう設計していました。ところが試作機が完成した時には、すでに201型は廃品で203型になっていました。固定収納用の受台などの寸法が若干変わってしまい、仕方なく無理やり、しばって固定しました。この時はまだそれほど事の重大さを認識していませんでした。

そして試作機でデバッグを重ね、社員車両テストのための改良版実験機をした時のことです。なんと携帯電話は205型にまたまた変わっていました。加えて今度はGPSレシーバーがモデルチェンジにあたり入手不可になりました。製造計画・実験計画は大きく減速せざるを得ない事態に巻き込まれました。産業用電子装置に既製品を使うことの恐ろしさを、身にしみて考えさせられました。

音声(センター)比較の欠点
 

技術上、4つほど問題があることがわかりました。

 
1) ネット中継時で同音の局は分離できない
2) センターでサンプリングしていない局は、すべて不明になる。 その他のラジオというカテゴリーを作ることが出来ない。 つまりラジオかCDかテープか一切区別がつかないのでSIU(*2)が出せない。
3) リスク集中型である。 センターがダウンすると全てがダウンする。調査が停止する。 音声(端末)比較方式だと、現場で認識するので、 特定サンプルの脱落はあっても調査全体が止まることはない。
4) 走行中に携帯電話でデータ伝送すると、エラー再送率が高く カタログ定格の9600BPSなど現実にはとても期待できない。
*2…SIU(Sets In Use):調査対象世帯のラジオのスイッチが入れられている受信機の割合。
 

通信がなかなか終わらないから、走行中の電波状況によるエラーの確率がさらに高くなる。そしてエラーが起きて、再送でまた伝送時間が延びる。まるであり地獄でした。いつまでたってもデータを吐き出せないうちに、電波状況の悪い車庫に入ってしまい、数日間も音信不能になるケースがありました。この場合センター側のサンプリングデータを消去できません。何日も保存していると、ついにセンターがハードディスクの容量不足に陥りシステムが円滑に回らなくなってしまいました。

そのほか運用面でも、人様の大切な車に機械を設置する大変さが想像以上のものでした。このように多くの問題を抱えたカーラジオメータですが、移動体測定という新しい分野で、我々に多くのノウハウをあたえてくれたメータでもありました。

 

(2000.7)


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ラジオのはなし 第19話
   デジタル概論編 −その1
 

前回まで、しばらく測定機の話題が続きました。この連載の締めくくりとして、ここ最近頻繁に使われるデジタルという言葉について、身近な例を挙げながら、その本質にせまってみましょう。

アナログとは?デジタルとは?
 

Aさんの体重を測定することにしましょう。
【図1】がAさんの1週間の体重変化の真値だとします。Aさんには6時間おきに、体重を計っていただき1kg単位の調査表に記録するものとします【表1】。

 
【表1】 Aさんの体重調査表―デジタル
月曜00:00 62kg 火曜00:00 62kg ・・・ 日曜00:00 60kg
月曜06:00 61kg 火曜06:00 61kg ・・・ 日曜06:00 59kg
月曜12:00 61kg 火曜12:00 63kg ・・・ 日曜12:00 61kg
月曜18:00 62kg 火曜18:00 61kg ・・・ 日曜18:00 61kg
  実は【図1】こそアナログの実体であり、また【表1】がデジタルです。つまりデジタルとはアナログをサンプリングし数値化したものです。
デジタルは本当に美しいのか
  ここでは「どれほど美しい」とは、真値にどれだけ近いかということになります。【図1】のデジタルデータをアナログデータに戻して比較してみましょう。サンプリングですから、ある時点の瞬間における測定値だけが存在する事になります【図2】。アナログを「連続」。デジタルを「飛び飛び」とします。両者の違いを説明する時によく用いられる言葉ですが、実はこういう意味です。
 

図2

 

プロット点の間を推定曲線で埋めてみましょう【図3】。

 

図3

  実際のデジタル製品の電子回路の中でも、デジタルをアナログに戻す際にはLPF(ロー・パス・フィルター)と呼ばれる丸め回路を通し、全く同じことを行います。丸めないとアナログ(連続)にはならないものがデジタル(飛び飛び)なのです。
さて【図3】の斜線の部分が真値との誤差です。デジタルとアナログどちらが美しいかは、あえて語るまでもないでしょう。
きれいなデジタル、きたないデジタル
 

さて調査表を0.5kg刻みにすれば、どうでしょうか。もちろんこれは正しい考え方です【図4】。あるいは記入のインターバルを3時間おきにする方法もあります【図5】。

  図4

図5
  つまりデジタルにはきれいなデジタルときたないデジタルが存在します。盲目的に「デジタル=美しい」と解釈するのは誤りです。昔のアナログ携帯電話と今のデジタル携帯電話の音の差を思い出して下さい。
きれいなデジタルはでかい
 

もうひとつ、【図4】・【図5】のデータ量が、表1に比べて大きなサイズになったことにも着目して下さい。あたりまえのことですがこれもデジタルを語る上で、非常に重要なポイントなのです。サンプリングポイントを2倍にすれば、確実にデータ量は2倍になります。これはお金だけでなく、伝送路容量など、いろんな意味でのコストがよけいに掛かることを意味しています。これさえなければ、世の中すべて「きれいなデジタル」を使うでしょう。

なぜわざわざデジタル化なのか
 

音声信号にデジタルを適用する流れをみてみましょう。

「口→音声(アナログ)→デジタル化→音声(アナログ)→耳」という工程をたどります。始めと最後はアナログである点は、当たり前で忘れがちな点なので注意が必要です。音声をワープロの文字に変換するなどの場合を除き、多くの場合では、デジタル化とは、入口・出口はアナログで途中部分だけを一時的にデジタルに置き換えることを意味しています。アナログのまま扱えば済む事をわざわざそうします。にもかかわらずアナログが真値ですから、デジタル化で真値を超越することは絶対にないのです。真値こそ真値なのですから。

 

「デジタルは美しい」。よく耳にする言葉ですが、ではこれは嘘なのでしょうか? 次回をお楽しみに。

(2000.9)


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ラジオのはなし 第20話
   デジタル概論編 −その2
 

デジタルとアナログの話の第二回です。

デジタルよりアナログがきれい
 

あるビデオカメラのCMで、「光学式ズームだからきれい」と、デジタルズームと光学ズームの絵を比較していました。

そういえば数年前「デジタルズーム」という言葉にひかれてカメラを買ったが、全然きれいではない。"ズームアップするとモザイク状みたいになるだけだ"という相談を受けたことがあります。

デジタルズームというのは、例えば1週間×年4回の調査結果から365日データを推定値で作ることです。一方、光学式ズームは望遠レンズで画像を拡大しますから、実際に365日調査を実施する場合に相当します。

デジタルは近似値
 

デジタルとはサンプリングデータのことです。刻一刻と変化している真実の事象(アナログ)をコマ落しのように、あるタイミングで数値化したものです。

タクシーの料金メータはデジタルの概念にとても似ています。ある一定距離で金額が更新されます。これがデジタル理論のサンプリング間隔です。下車する寸前にカチャッとメータがあがるのは誰しも気分の良いものではありません。そこでよりフェアーにと、この更新距離を短くしたとします。500mだったものを10mにしても、まだ不正確だとおっしゃる方がいるかもしれません。1cmにし、1ミクロンにし・・・。そして最終的に「完全なる連続」になったものがアナログなのです。

また数値目盛りの細かさもデジタルの重要なパラメータです。メータが100円刻みであがるのはアンフェアーだという主張があったとします。10円刻み、1円刻みでは、1銭なら・・・どんどん刻みを短くしていき、やはり最終的に「完全なる連続」になったものがアナログです。

前回、デジタルにも「きれいなデジタル」や「きたないデジタル」があると書きました。今回の言葉で表現すれば100Kmに1回100万円ずつ課金されるタクシーメータが「きたないデジタル」でしょうか。しかしいくらアナログが公正な真値であるといっても、小数点以下無限大の料金を請求されても払いようがありませんね。

デジタルは記録できる
  さて今回の本題に入ります。デジタルの利点。言い換えればアナログの欠点とは何なのでしょうか。実は真値のままでは非常に扱いづらいことにあります。もし何かの変化の様子を記録しようとすると、ある時刻の瞬間での値を、小数点以下を切り捨てるとか四捨五入して丸めないと、ノートには書けないのです。【図1】
 

 

デジタルは、時の経過とともに次々過去へ消えていく真値を丸めて数字化し記録したものです。いつでもどこでも必要な時に再現できます。そのため、継ぎはぎや再編集には最適です。アナログは刻一刻と変化する様子そのものです。どうしてもその様子を記録しようとすれば地震計のペン式記録紙のように時刻軸方向に紙を進めながらその様子をそのままに保存するしかないのです。【図2】

 

図2

  テープレコーダ・VTR・レコード全て時の流れに合わせて、記録媒体を動かします。再生する時は、記録する時と完全に同じ速度で動かせた場合のみ真値が再現できます。速度ムラがあればそのまま誤差になります。アナログは本来的に記録には不向きで、極めて劣化しやすい生ものです。
デジタルはノイズに強い
 

デジタルを「1と0の世界」などと説明する書物を目にされた方も多いでしょう。デジタルとアナログの本質的な違いは「連続」と「飛び飛び」にあります。ですからあえて「1,0」の話には触れませんでした。「1,0」は信号を遠くに送ったり、ノイズの多い環境下を通過しても信号が劣化しないという「伝送」上でのメリットだからです。「伝送」しないでアナログとデジタルをリアルタイムに、その場で勝負させればアナログの方が美しいでしょう。所詮デジタルは近似値なのですから。しかし何かに記録して再生したり(アンプからレコードに伝送して、再びレコードからアンプに伝送)、放送のように電波や電線で遠くに送ろうとすると、近似値でしかないデジタル以下のクオリティになることがあります。

デジタルは上(1)か下(0)だけに振る手旗信号で、情報を伝えます。米粒ぐらいにしか見えない旗手でも、旗が揚がったか下がったかだけを見分ければよいのです。たとえば上に2回、下に1回なら「あ」などと約束事を決めておくのです。しかしアナログは旗で空に文字を書くようなものです。旗の動きを注意深く見守らないといけません。また風で旗がパタパタすると、読み手が誤読するかもしれません。

こういった記録・保存・再生・編集などに対する利便性と、外部からの攻撃(ノイズなど)に対して堅牢なことがデジタルのメリットです。ただし一方的にデジタルがアナログより優秀ではなく「風が強い日には」という前提条件が付くことを忘れてはならないでしょう。

 

(2000.10)


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ラジオのはなし 第21話
   デジタル概論編 −その3
 

さて今回はデジタル概論編のまとめです。

デジタルとアナログのまとめ
 

私は『デジタルだからきれい・美しいという事ではない』とお話してきました。しかし『アナログの方がきれいだ』というつもりでもないのです。最後にこの理解しにくい部分を、もう一度考えてみます。

大阪にすごくおいしい秘伝の料理を食べさせてくれるお店があったとします。出されたその料理を、その場で舌鼓を打ちながら食べる。これがアナログです。一方デジタルはこの料理をある瞬間において数字化したものです。 つまり表面温度XX度、内部温度XX度、成分は○○がXXgで△△がXXg、□□がXXgというように数字化したものがデジタルなのです。

でもここで考えてください。ウエイターがこのようなレシピというか、成分分析表のようなものをお皿にのせてテーブルに運んできても私達はそれを食べられないのです。人間の舌が旨味を感じ、それに満足するにはアナログに戻さなくてはいけないのです。
また、料理の香りや見た目も人間にとっては重要な要素です。香りの化学分析表の数値を見せられても、色成分や形状の数値を見せられても、ちっとも食欲はそそられないでしょう。

デジタルは最後はアナログに
 

ひとつ目のポイントは、機械と機械はデジタルだけでコミュニケーションできますが、人間には(デジタルを)元のアナログに戻してやらないとコミュニケーションがとれないということです。たとえば、色や輝度情報のデジタルデータをブラウン管や液晶画面やプリンターなどで、人間の目に訴えられるようなアナログ(この場合は光)に戻してはじめて価値があります。
また、音の周波数成分や振幅情報の数値(デジタル)をスピーカーなどで人間の耳に聞こえるようにアナログ(この場合は音波)に戻して初めて電話の声や、ラジオの番組の音として我々の聴覚に情報を伝達されます。

デジタルテレビを買っても、我々人間はデジタルで視聴しているのではありません。テレビの最終部分の電子回路で光(番組画像)や音波(番組音声)というアナログに戻しています。
これを念頭に、先ほどの料理の話に戻りましょう。
ウエイターがお皿に、数値データを乗せてテーブルに運んできたところでしたね。ここで別の料理人がさっと登場して、お客さんのテーブルの横で、数値データを解読しながらもとの料理(アナログ)そっくりに調理復元してくれました。これでめでたくお客さんは秘伝の料理を楽しむことが出来ました。

デジタルは近似値
  ポイント2は、デジタルはアナログの近似値でしかない。ということです。
今の例でわかるようにお客さんの食べた料理は、厨房で凄腕料理長が完成させた料理のある瞬間を数字化してたサンプリングデータ(デジタル)を基にしたものであるため、どれほど忠実に料理長の料理を数字化できているかが重要です。いままで連載で書いてきた『美しいデジタル』とは大量の分析項目でこの料理を数値化したデジタルです。どこまで詳しく数値化するかはそのレストランの経営方針ですから高品位のデジタルもあれば低品位のデジタルもあるのです。デジタル=高品位という考え方は正しくありません。
デジタルはアナログを超えられない
 

ポイント3として、デジタルはアナログ以上に高品位にはならないという事実があります。
なぜならアナログはサンプリングされる対象(真値)であり、デジタルはそれをサンプリングした近似値ですから絶対に、デジタルはアナログを上回らないのです。厨房で凄腕料理長の料理をどれほど膨大な量のデジタル化を行っても、それを客席では100%同じ料理に復元できないのです。なぜならデータがサンプリング(飛び飛び)だからです。必ず欠落する隙間があります。

デジタル化の必要があったか?
 

それではこのレストランでデジタル化する意義はあったのでしょうか?
「厨房(アナログ)→ウエイター(デジタル)→客席(アナログ)」もともとアナログだった料理をわざわざデジタル化して運び、それを客席でもう一度料理してアナログに戻すメリットはないのです。アナログのまま厨房から客席に運べば、それがまぼろしの秘伝料理を一番おいしく頂ける手段のはずです。

いよいよデジタルの出番
 

ではここで、この大阪の秘伝料理を東京で待つ家族にも食べさせようと持ち帰ることにしたらどうでしょう。レストランから自宅へ向かう途中で料理は冷めるし、硬くなり、味はどんどん低下していくことでしょう。こうして離れた場所に持って行くことを電気の世界では『伝送』と呼びます。大阪ー東京を伝送する途中で、料理が冷めたり、ホコリをかぶったり、形が崩れたりするように、アナログは伝送中にさまざまな劣化を受けます。伝送の世界ではデジタルは非常に優秀です。前回書いたようにデジタルは「1と0」で表現します。マークシートでいえば黒く塗りつぶした項目が1。白のままが0です。多少ホコリをかぶり、カードが灰色になっても白だったか、黒だったかを判定できれば、完璧に大阪ー東京間を一切の劣化無しに送れます。そして東京の自宅で再度アナログに戻して、すばらしい料理に舌鼓を打てるのです。一方、アナログで東京まで持ち帰った料理は、不味くて箸を付けれらたものではないかもしれません。

でもここで誤解が・・・
  デジタルなら一切の劣化無しに送れました。それだけを強調するとまたまた『デジタルだから高品位』という連想が起きるのですが、よく考えてみましょう。
大阪のレストラン内で食べるならば、アナログの方がおいしかったはずです。デジタル(近似値)はアナログ(真値)以下なのに、伝送によりアナログが品位を著しく落としたので、結果的に(東京では)『近似値であるデジタルの方が、真値が崩れたアナログよりはマシだった』ということです。これが今回の冒頭で書きました、『デジタルだからきれい・美しいという事ではない』しかし、『アナログの方がきれいだ』でもないということです。
伝送での実際の性能
 

私達の身近にある『伝送』の最たる例が、放送や通信です。電波を使った伝送でデジタルとアナログの品位は【図1】〜【図4】のどれが正しいのでしょうか?
横軸は電波の強さ、縦軸は品位とします。一番電波が強い時を100として、この時一番品位が良く100とすると、アナログは電波が弱くなると共に、品位も低下していきます。デジタルは果たしてこの4つのどのグラフになるのでしょうか?

 
デジタル・アナログ
図3
図2 図4
 

それでは解答です。

まず、【図3】は同じ傾きのまま上方にスライドしたグラフです。これは、従来のアナログでアンテナだけを高性能なものに交換した場合です。
また、【図2】はアナログ同志でも伝送手法の異なる場合に起きる違いです。
正解は【図1】です。1か0かを判定できるレベルまでは、完全に劣化せずに伝送できます。しかし判定がつかないほど汚れてしまうと、完全に見えなくなります。

再びここでも誤解が・・・
 

この図1でデジタルがアナログに勝っている区間だけを、私が紹介するとやはり『デジタルだから高品位』になるのですが、良く見ると途中で逆転しています。画面がゴーストだらけでも、外国電波が混信していても、電波が弱くてザラザラしたスノーが出ていても、アナログは目を細めたり我慢すれば(品位は別にして)見られるのです。アナログとデジタルにはこのように逆転するポイントがあります。

それでもデジタル
 

いろいろデジタルの紹介されにくいマイナス面を書いてしまいましたが、それでもやはりデジタル化は今後も進むことでしょう。なぜならば、アナログは『生もの』だからです。目の前をさっと通り過ぎ、どんどん過去に消え去っていくため、サンプリングにより数字化(デジタル化)する以外再利用できないからです。そして、数字化(デジタル化)がこれからのIT社会との結びつきだからです。
今、デジタルのメリットを高品位・多チャンネルというような過去の物差しでの比較ではなく、従来アナログでは出来なかった新しいジャンルの物差しで語られはじめています。

 

(2000.11)


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ラジオのはなし 第22話
   デジタル概論編 −その4
 

しばらくデジタル概論編で寄道してしまいましたが、今回は「測定編」で触れなかった、新しく提唱されているラジオ聴取率測定手法について、まとめてご紹介します。

協力に頼る機械式
 

テレビ視聴率測定にはない、ラジオ聴取率測定の難しさは何でしょうか?私は対象者が接触する全てのラジオ番組を測定しなければならない点ではないかと思っています。
例えば、昼の定食屋で聞いたラジオも、タクシーに乗車した時に流れていたラジオであっても測定対象にしなければなりません。これは世の中に存在する全てのラジオに聴取率測定機を付けることを意味します。
しかし、現実にはそんなことは出来ないのですから、残された方法は調査対象者の側に測定機を取付け、その人が接触したラジオ番組を記録するしかないのです。ここに問題があります。たとえ人間の体に測定機を埋込むことが技術的にクリアできても、社会の常識としては到底受け入れられないことだからです。ましてやランダムサンプリングに基づく統計調査ですから、なおさら困難です。

さて、テレビ視聴率調査では「日記式」 「機械式」という言葉に、日記式は人の記憶に頼るが、機械式なら正確といった一般的な認識があります。ラジオではこの意味で言うところの「日記式」と「機械式」の中間に相当する「人の協力に頼る機械式」という新しいジャンルの研究が盛んです。

携帯型音声認識
 

一口でいうと、以前ご紹介しました当社のカーラジオメータの超小型版です。マイクロフォンで周囲の音を電子録音しメモリーします。一方でセンターでは全局の24時間音声をデーターベースとしてマスターメモリーに蓄積します。
調査対象者の電子録音装置は1〜2週間ほどの調査期間終了後センターへ現物回収するものや、携帯電話機能でオンライン回収するものが提唱されています。回収されたデータは、センター内のマスターと音声認識をします。
この方式でキーとなる技術は、ラジオ音声に限らず周囲の環境音をすべて電子録音する際に、電子録音する際に、いかに認識精度を落とさずに音声特徴を的確に把握したより小さなデータで保管するかでしょう。問題点はカーラジオメータと同じく、ネットワーク配信される同時同音局を分離できないことにあります。そして当然のことながら、マスターメモリーがなければ認識できないことです。これは多局化が進行すればするほど、(技術的にも、経済的にも、またリスク管理上も)センター側の負荷が大きくなることを暗示しています。
それら以外にもマイクで周囲音をピックアップする方法であるがゆえに、イヤホン式の通勤ラジオ等には適用できません。

携帯型IDデコーダ
 

同じくマイクロフォンを搭載した小型装置ですが、放送局側で放送音にIDを埋め込み、スピーカーから流れてくる放送音の中から、そのIDを解読しようとするものです。
放送音の極狭帯域部分だけを無音になるよう削り取る模様でコード化したり、耳には聞き取りにくい超高音部にうっすらとコードを重畳する方法や、音声電子すかし(脚注参照)を用いて、人間の耳には知覚できない方法などが提唱されています。
この方式ではIDの埋込み技術ばかりに目が行きがちではありますが、従来の調査会社だけで完結する調査手法ではないため、運用面の研究は非常に重要だと思います。
また、マイク式であるためイヤホンラジオに対しては、先ほどの携帯型音声認識と同じ悩みがあります。

携帯型電子日記
  2年前に発表しました当社のPDD(ポケット・デジタル・ダイアリー)がこれにあたります。 あくまで日記式です。
日記式と機械式の中間というよりも、限りなく日記式に近いといえますが、日記の良さを残しながら、聞き始めと聞き終わりにボタンを押すだけで時刻は自動記録します。
問題点としては、局リストを表示しその中から選ぶため、多局化には対応しにくい点や、電子機器の苦手な人や、年配者への使い勝手の配慮(ユーザーインターフェース)が十分検討されなければ実用には適さないという点が挙げられるでしょう。今後さらなる研究・改良が必要です。
 

携帯型電子日記

最後に
 

ざっと大急ぎで新しい「人の協力に頼る機械式」についてご紹介しました。いろんな新しい方法がこれからも提唱されることでしょう。ですが、基本系はこの3つの手法に集約されるものと思います。

さて、今回をもって「ラジオのはなし」を終了させていただきます。

2.6GHz帯のサテライトラジオやインターネットラジオの話題、短波や長波ラジオのことなど、とうとう触れられずじまいでした。
どうぞお許し下さい。
長らくご愛読いただきましてありがとうございました。

 

<脚注>音声電子すかし

最近、『電子すかし』(ウォーターマーク)という言葉を良く耳にされることと思います。コピープロテクションや著作権管理の分野での研究が盛んです。
一番身近な例は、BSのように日本国外へ電波が漏れ出る放送では、番組画像の右上コーナーに半透明の局名マークを刷り込んでいますね。これは『見えるウォーターマーク』と呼ばれるものです。『見えないウォーターマーク』より不正利用への抑止力があるといえます。

しかし、ここで話題にしているのはラジオですから『聞こえないウォーターマーク』つまり『音声電子すかし』です。この背景技術は「マスキング」です。
パチンコ屋から外に出た瞬間、耳が詰まったような、良く聞こえない状態になった経験はありませんか?
人間の耳は大きな音の直後は一瞬耳が遠くなります(もちろん時間の経過により直ぐに回復します)。これを「時間軸方向のマスキング」と呼びます。

もうひとつ「周波数軸方向のマスキング」があります。大きな音と非常に周波数が近い(高低が近い)音は隠し込まれて聞こえないという現象です。耳の鼓膜は確かに揺さぶられ、届いているのに、脳が知覚できない(つまり聞こえない)のです。

これらをまとめてサイコ・アコースティック(心理音響)と呼び、MPEGーAUDIOでも圧縮の際に「どうせ聞こえないなら捨てても大丈夫だろう」と高圧縮レートの実現に利用されています。『ウォーターマーク』の世界ではどうせ聞こえないのだから、コードを入れても大丈夫。という発想です。


 

(2000.12)


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http://www.circuitdesign.jp/jp/technical/guide4.asp

技術資料

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 無線機器にとってアンテナはとても重要な存在です。
 送信機のアンテナは高周波エネルギーを空間に放射し、受信機のアンテナはそれをキャッチし電気に変換します。
 アンテナは使用する周波数に応じたちょうど良い長さでないと、電波を効率良く放射したりキャッチできません。長すぎても短すぎてもいけません。優れた送信アンテナは優れた受信アンテナにもなり、一般的な使い道ではアンテナは1つで両方の役目をします。
 アンテナ付の特定小電力機器は、電波法の規定により違うものに取り替えることは出来ません。無線モジュールを使ってアンテナの設計を含め機器を設計する場合や受信専用機器の場合は利得のあるアンテナ(ゲインアンテナ)を利用できるので、アンテナについて詳しく調べる必要があります。
ここではアンテナについての概略を説明します。

  アンテナの仕組み     水平偏波と垂直偏波
  アンテナの種類   アンテナの材質
  アンテナの指向特性   アンテナの使い方
  アンテナの利得   携帯電話のアンテナ
  インビーダンズマッチング  
   
アンテナの仕組み

 電波の波長の計算式は前に述べましたが、使用する周波数の波長の半分の長さ(λ/2)を持つアンテナが一番効率が良くなります。
例えば429MHzの周波数を使用する場合はその波長は約70cmなので、約35cmの長さのアンテナが一番効率が良くなります。送信機では限られた電力で電波を放射しなければならないし、受信機では飛んでくる電波を効率良くキャッチしなければなりません。この長さの時、アンテナと送信電波が共振状態になり最大電力が放射され、受信機でも受信電波とアンテナが共振状態になり最大電力をキャッチすることが出来ます。アンテナを曲げたり、丸めたりする と電波の減衰が激しくなります。

 今日の機器は小型化傾向にあり、アンテナの長さが波長の1/4(λ/4)の物が多く使用されます。
λ/4接地アンテナはλ/2ダイポールアンテナの片側を大地(グランド:GND)に肩代わりしてもらうタイプのもので、グランドが非常に大切です。
 特定小電力機器や携帯電話などのホイップアンテナも同じ仕組みの物で、ケースがグランドの役目をします。

図:アンテナの長さが電波の波長の1/2の時に最も共振する 図:大地の代わりが車体やケースであったりする


アンテナの種類

 アンテナの種類にはホイップアンテナ、ダイポールアンテナ、八木・宇田アンテナ、パラボラアンテナ、ループアンテナなどがあります。

ホイップ(ロッド)アンテナ 携帯電話などに採用されているアンテナです。無指向性アンテナでどの方向に対しても均等な感度を持っています。
ダイポールアンテナ アマチュア無線などで使用されています。
八木・宇田アンテナ テレビアンテナなどに使用されているものです。指向性が強くなるので送信局に方向を合わせます。このアンテナはダイポールアンテナの前後に電波を導く導波器と電波を反射させる反射器をつけたものです。
パラボラアンテナ 衛星放送の受信に使用されているものです。とても指向性が強く方向調整が微妙ですが、電波の電力を効率良く扱うことができます。
ループアンテナ ループアンテナは電波の磁界の変化をキャッチします。目で見てループが一直線になる方向に電波は進みます。
受信アンテナも同じで、電波の磁界がループを横切るような方向に設置します。
誘電体アンテナ 高周波用誘電体セラミックスを使用したアンテナで小型化、高機能化が実現できます。


アンテナの指向特性

 アンテナには指向性アンテナと、無指向性アンテナがあります。
指向性のあるアンテナは通信相手の方向が決まっている場合などに使用します。周囲に余計な電波を放射しないし他方向からのノイズを拾わず、小電力でも効率良く伝送できるので便利です。特定方向への電波をビームと呼びます。
 無指向性のアンテナは周囲に無駄な電波を放射したり、逆にあらゆる方向からノイズを拾うことになりますが、通信相手がどこにいても通信できるのでモバイル用途に向いています。
指向性アンテナには八木・宇田アンテナやパラボラアンテナなどがあります。無指向性アンテナにはホイップアンテナなどがあります。
 次に指向性の図を示します。省略しますが、当然電波は立体的に放射されますので横から見た指向性パターンも考慮します。指向特性図は最大方向の電界強度に対する相対的な強度を表すもので電界指向特性とも言います。

図:代表的アンテナの指向性


指向性アンテナと無指向性アンテナ
 上の図でホイップアンテナは電波がどの方向にも均等に放射されているので無指向性アンテナです。八木・宇田アンテナやパラボラアンテナは特定方向に電波が放射されているので指向性アンテナ(ビームアンテナ)と言います。

  メインローブ、サイドローブ、バックローブ
 八木・宇田アンテナを例にとると、目的の方向への放射ビームで最大のものをメインローブ、それとは反対の方向に生じる不要な放射をサイドローブと言います。サイドローブの中で最大のものをバックローブと言います。

FB比
 八木・宇田アンテナの指向特性を見るとメインローブとバックローブが発生していますが、アンテナの指向性の良さを表わすために、メインローブとバックローブとの比をとったものをFB(Front/Back)比と言い、デシベル(dB)で表示します。従ってこの値が大きいほど良いアンテナということになります。

FB比の式

となります。

指向特性図は電界強度を表すので20logで計算します。

 


アンテナの利得

 アンテナを選ぶ時は指向性や利得の事が気になります。また、仕様書によっては利得の単位を[dBd]、[dB]としていたり[dBi]としていたりまちまちで、どちらを選んで良いのか見当が付きません。
 ところで、アンテナは金属で出来ていてそこには電気的に増幅する回路は何も無いのに、利得があるのはちょっと不思議な感じがします。
アンテナの利得は、「同一電力を被測定アンテナと基準アンテナに加えた場合の電力の比」で表されます。
アンテナは入力されたエネルギーを一定方向に集中させることが出来ますが、この集中のさせ方が種類や個体によって差があります。つまり入力された電力を通信相手以外の方向にもばら撒くアンテナと、指向性を持たせ電力を効率良く集中させるアンテナでは到達距離に差が出ます。この差が利得の差になり、利得が高ければ高いほど指向性が鋭くなり、方向合わせが難しくなる事を意味します。

 アンテナの利得は、「被試験アンテナと基準アンテナに同一電力を加えた場合の、最大電界方向での受信電力の比」で表します。

アンテナの利得を表すにはアイソトロピックアンテナを基準にする方法と、他の種類のアンテナ(一般的にはλ/2半波長ダイポールアンテナ)を基準にする方法があります。

*基準にアイソトロピックアンテナを用いる場合の利得を絶対利得と呼び、単位に[dBi]を使用します。
*基準に理想的な半波長(λ/2)ダイポールアンテナを用いる場合は相対利得と呼び、単位に[dBd]を使用します。

 相対利得は基準となるアンテナの絶対利得と目的のアンテナの絶対利得の比に等しくなります。基準となる半波長(λ/2)ダイポールアンテナの絶対利得は2.14[dBi]なので、絶対利得がGa[dBi]のアンテナの相対利得Gr[dBd]は

   相対利得Gr[dBd] = 絶対利得Ga[dBi] - 2.14[dB]

で求められます。つまり、dBdとdBiの間には 0[dBd] = 2.14[dBi] の関係があります。

アンテナの仕様で2.14dBiとあれば、これは理想半波長ダイポールアンテナと同等であることを意味します。

アンテナ利得の場合、[dBd]と[dB]の表示は同じ意味で、正式には[dBd]と書きます。
アイソトロピックアンテナは理論的な数式上のアンテナで、電波を全ての方向に同一強度で放射する、指向性が球状の仮想アンテナです。
 


インピーダンスマッチング

 高周波出力回路からアンテナに接続する時には電力を効率良く受け渡したり、電波の反射の問題を起こさないようにする必要があります。反射は信号源インピーダンスとアンテナのインピーダンスが合っていない場合に起こり、これを合わせることをインピーダンスマッチングと言います。反射とは、アンテナの方向に送った信号の一部が信号源の方へ戻って来てしまう事を指し、これが入射信号と合成され悪影響を及ぼします。
 アンテナの仕様書には必ず「入力インピーダンス:50Ω」などと記載されているので、これに合うように接続回路でインピーダンスマッチングを行ないます。使用するケーブルもインピーダンスが合っていなければなりません。ケーブルのインピーダンスは単位長のインダクタンスとキャパシタンスで決まり、市販のケーブルは必ずインピーダンスが明記されています。

 インピーダンスマッチングの方法は色々ありますが余りにも奥が深いので専門書に譲ることにします。
 


水平偏波と垂直偏波

 垂直に立ったアンテナから放射される電波の電界は大地に対して垂直になり、これを垂直偏波と言います。同じように水平置かれたアンテナでは電界は大地に対して水平ですのでこれを水平偏波と呼びます。衛星放送などでは円偏波も使用されています。
 当然、電波をキャッチする双方のアンテナは偏波面が合っていなければロスが多くなってしまいます。


水平偏波と垂直偏波


アンテナの材質

 アンテナには高周波電流が流れるので当然金属でなければなりません。従って、アンテナの材料には抵抗率が低い金属を使用しますが、銀や金では採算に合いませんし、鉄では錆びたり重かったりしますのでアンテナとしては適していません。一般的には抵抗率が低く、コストも安いのでアルミニウムのアンテナが使用されますがこれは比較的大型アンテナに使用されています。
 携帯電話や特定小電力機器、微弱電波機器のような小型機器では形状記憶合金(チタンーニッケル合金)製のアンテナやステンレス製のアンテナ、誘電体アンテナなどが使用されています。また、ピアノ線のような簡易アンテナも使われます。


アンテナの使い方

アンテナは製品の外部でなるべく上部に取り付けるようにします。
取り付け位置は出来るだけ人体から離れる所とします。特に750MHz以上の電波は人体に吸収され易いので注意します。人体に密着させるような機器は少なくとも2〜3cmは離すようにします。
無線モジュールを組み込むケースはABS樹脂などとし、電波を減衰させる金属ケースを使用する場合は無線モジュールの本体部分のみを収めアンテナは外部に出すようにします。また無線モジュールのケースと金属ケースは同電位になるようにします。
アンテナは折り曲げたり丸めたりしてはいけません。
電波の偏波面を双方で一致させます。
アンテナを外部に引き出す場合は必ず同軸ケーブルを使用するようにし、インピーダンスマッチングを行ないます。


携帯電話のアンテナ

 携帯電話で使用されているアンテナは伸ばした時にはλ/4のホイップ(ロッド)アンテナとなり、収納状態では先端部にあるコイル状のヘリカルアンテナとなります。このヘリカルアンテナはホイップアンテナに比べ感度が良くないので、携帯電話はアンテナを伸ばして使うようにします。内部には受信専用のF型アンテナが内蔵されていて、このアンテナと外部アンテナで空間ダイバシティー方式の受信を行なって、パワーコントロールなどのような内部機能のコントロールを行なっています。指向性はモバイル用途ですので無指向性となっています。
 携帯電話で使用している電波の周波数は下り800MHz、上り900MHzです。この中間の850MHzとしてアンテナの長さを(ヘリカルアンテナ除く)求めてみると

850MHzの場合の波長λは

式:850MHzの場合の波長λ

となり、λ/4アンテナですので約9cm位となります。

携帯電話には800MHz帯と1500MHz帯のものがあり1500MHz帯のアンテナは短くなります。800MHz帯でも短かくした物もあります。
携帯電話のアンテナには上部ヘリカルアンテナと電気的に接続してλ/2波長のアンテナとしたものもあります。

  携帯電話の上手な使い方

 以上のような理由により携帯電話は次のような使い方をした方がトラブルなく、高品質の通話やデータ伝送ができます。

アンテナはなるべく伸ばして使い、覆ってしまうような使い方はしないようにします。
内部の上方にもアンテナが入っているので、持つ位置はなるべく下の方を持ちます。
出来る限り体からアンテナを離すように心がけます。
電波状態が悪いと感じたら少し移動したり回転してみます。
アンテナには適切な長さがあります。改造や取替えは止めましょう。
金属ストラップや金属部分に近づけないようにします。
アンテナは垂直に立てて使用します。
光るアンテナはいただけません。

 

   
 

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       自由空間における基本伝搬損失グラフ  
       自由空間における基本伝搬損失計算  
       平面大地における伝搬損失計算  
     
 
 

 


1、自由空間における基本伝搬損失グラフ

このグラフは国内(微弱無線。特定小電力)及びヨーロッパ(SRD:Short RangeDevice)の代表的な無線周波数における、通信距離に対する自由空間伝搬損失のデータです。データはあくまで理論値ですので、実際の応用では環境や使用条件によりデータが異なります 。グラフから、周波数が高くなるほど伝搬損失が増えることがわかります。
 

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2、自由空間における基本伝搬損失計算

 

 


 


<クリックで計算画面に移動>



< 計算式 >

 

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3、平面大地における伝搬損失計算

 

 

 



※青線は自由空間基本伝搬損失
※紫線は平面大地伝搬損失

<クリックで計算画面に移動>



< 計算式 >


※γ:大地反射係数、Δl:直接波と反射波の伝搬距離差
※参考文献 電波伝搬ハンドブック REALIZE INC.


 

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     自由空間における電界強度と受信電力計算

     平面大地における電界強度と受信電力計算

 

 

 


自由空間における電界強度と受信電力計算

 

 

 


<クリックで計算画面に移動>

 

※λ/2ダイポールアンテナ及びλ/4接地アンテナのアンテナ利得は固定値です。
※画面をマウスでクリックするとアナライズ線が表示されます。



< 計算式 >
 

電界強度の計算式



実効面積の計算式



受信電力の計算式:フリスの伝達公式


 

※この計算式の結果は参考値として扱って下さい.

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平面大地における電界強度と受信電力計算

 

 


<クリックで計算画面に移動>

 

※高さHt、Hrに比較して距離Dを十分大きな値として下さい。
※λ/2ダイポールアンテナ及びλ/4接地アンテナのアンテナ利得は固定値です。
※画面をマウスでクリックするとアナライズ線が表示されます。



< 計算式 >
 

電界強度の計算式



ただし、E0=E1とする


実効面積の計算式




受信電力の計算式:フリスの伝達公式



 

※この計算式の結果は参考値として扱って下さい.

 

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デシベル換算表

 

0dBμ    = 1μVrms.
0dBmV = 1mVrms.
0dBV    = 1Vrms.
0dBm    = 1mW
0dBpW  = 1pW
 
例:50Ω系インピーダンスの場合
17.8μV = 25dBμ.
           = -35dBmV
           = -95dBV
           = -82dBm
           = 8dBpW
           = 6.3pW

 

電圧、電力の真値  vs デシベル計算


 

Javaランタイム版をインストールしてください。

※”dBmW”は一般的に使用する”dBm”の事で
※このアプレットはPD値で計算しています。
EMF値で入力する場合は次の変換を行って下さい
電圧表記:PD値 =EMF値/2 、dB表記:PD値 = EMF値 - 6dB
 


Javaランタイム版をインストールしてください。

 

 


上記をご利用になるためには次のものが必要です。

1、Macromedia Flash Player


2、Javaランタイム環境(Java Runtime Environment バージョン 5.0
ダウンロードサイト:http://www.java.com/ja/download/download_the_latest.jsp
 




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     奥村 - 秦カーブ

 

 

 


奥村 - 秦カーブ

 いわゆる奥村-秦カーブは、基地局と移動局との間の電波伝搬特性を、開放地、郊外、中小都市、大都市の各エリアで実際に試験を行い、その集計データを元に伝搬特性近似式としたものです。各エリアの電界強度は、準平滑地形の市街地での電界強度を基準電界強度とし、それに対する補正値によって算出されています。
 試験はかなり以前に行なわれたものですが、現在でも電波伝搬特性の貴重な基礎データとして活用されています。ただし、都市部や郊外などのエリア分類の方法が必ずしも明確ではないため、自システムをどのエリアにとするかによって計算値に差が出てしまうし、基地局アンテナの高さが周辺の建造物より高い場合の伝搬特性データであり、特定小電力無線機の使用環境とは若干違う部分があるので、計算結果の妥当性について慎重に判断する必要があります。

 

<クリックで計算画面に移動>

 


< 計算式 >
 

■近似式の条件

周波数:150MHz1500MHz

通信距離:1Km20Km

基地局アンテナ高:30m200m

移動局アンテナ高:1m10m

 

■近似式

ここでA、Bは各エリアで共通です。a(hm)及びCはエリア毎に違う値をとります。
さらに大都市では使用周波数が400MHz以上とそれ以下とでa(hm)の値が違ってきます。



■パラメータ

<各エリア共通>



 

<開放地>



 

<郊外>

 

<中小都市>



 

<大都市>

 

 

 

※この計算式の結果は参考値として扱って下さい.

<トップメニューに戻る>

 


 

 

 


上記をご利用になるためにはJavaランタイム環境(Java Runtime Environment バージョン 5.0が必要です。

ダウンロードサイト:http://www.java.com/ja/download/download_the_latest.jsp
 

 

   

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     電波伝搬特性計算

 

 

 

電波伝搬特性計算

 本プログラムを使用すると、送信機から発射された電波の送信電力と、受信機周辺の電界強度や受信電力との関係を求めることができます。
計算に当たっては単位に注意して下さい。また、デシベルとリニアの違いにも注意して下さい。

 

<クリックで計算画面に移動>

 

<クリックで計算画面に移動>

 


< 計算式 >
 

■自由空間電波伝搬損失計算式










 

 

■2波モデル電波伝搬計算式

 

※この計算式の結果は参考値として扱って下さい.

 

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 3次相互変調混信及び遠近問題(ニアファー問題:Near-Far Problem)回避のための
チャンネルプラン作成

 

 

 

 


 

3次相互変調混信回避チャンネルプラン作成

 

 本プログラムを使用すると、 同一エリアで多チャンネル同時運用時に問題となる、3次相互変調混信及び遠近問題(Near-Far Problem)を避けるための、チャンネルプランを作ることができます。特に、3次相互変調混信は使用周波数の近辺に発生するため避ける事が難しく、通信エラーの原因となります。これに対応するためには最適な周波数を選ぶ必要があります。




 

 

 


<クリックで計算画面に移動>

 

 

 

使い方
チャンネルプランを立てるには、最初に使用する帯域の各データを設定します。次に使用するチャンネルを選択して下さい。
帯域データの設定では、各入力欄にデータを入力する方法と、予め分かっている周波数帯域を選択ボックスから選択する方法の2通りがあります。

◆帯域データの設定

1、選択ボックスを利用する場合

・”帯域選択”選択ボックスを利用すると、国別の代表的な周波数帯域を設定することができます。 帯域を選択すると開始チャンネルやチャンネルスパンが自動的に設定されます。
 

2、データ入力欄に入力する場合

チャンネルプランを立てる国別の周波数帯域のチャンネル番号と、それに対応した周波数、チャンネルスパンを入力して 下さい。 入力後には必ずキーボードの”Enter”キーか”初期化”ボタンを押して下さい。

・”開始チャンネル”:周波数帯域の開始チャンネル番号を入力して下さい。

・”終了チャンネル”:周波数帯域の終了チャンネル番号を入力して下さい。

・”開始周波数”:必ず開始チャンネルの周波数を入力して下さい。

・”チャンネルスパン”:使用する周波数帯域で決められているチャンネル間隔を入力して下さい。

・”選択禁止帯域”:ディフォルトは1倍となっています。受信機の選択性能によって適宜選択して下さい。

・”初期化”ボタン:設定した値で表示が初期化されます。


◆チャンネル選択

使用したい周波数のチェックボックスをマウスでクリックしチェックして 下さい。

・緑色表示: 選択した周波数を示します。チェックの結果、緑色になっているチャンネルが同一エリアで同時使用できるチャンネルです。

・黄色表示: 3次相互変調混信が発生するチャンネル及びニアファー問題が発生する可能性のあるチャンネルを示します。この場所は選択しないで下さい。

・赤色表示: 赤色表示になった場合は、お互いのチャンネル間で3次相互変調混信が発生する事を示します。赤く表示され た場合はチェックボックスを再度クリックしチェックを取り消し、他の場所を選んで下さい。


その他

◆日本の800MHz帯域について
・日本の800MHz帯域では、”プラン作成支援”ボックスを利用できます。これは、設定した周波数帯域に対して自動的にチャンネルプランを作成するものです。 この場合”選択禁止帯域”は1つ隣のチャンネルだけとなります。
”プラン作成支援”でプランを選ぶ場合は、周波数帯域内のチャンネル数のトータルが30ch以下の場合と以上の場合で使い分けて下さい。プランが完全に作成されない場合は空いている所をチェックし完成させて下さい。

◆ニアファー問題について
・ニアファー問題を避けるためには”選択禁止帯域”で帯域を調整する必要があります。チャンネルスパンが狭い特定小電力無線機(12.5kHzなど)は数チャンネル離さないと、近距離にある無線機間でお互いに悪影響を与える場合があります。
 

 

 

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 ハイトパターン計算

 


 

ハイトパターン計算

本プログラムはハイトパターンの計算アプレットです。
ハイトパターンは、アンテナの高さ以外の通信条件が一定のときの、アンテナ高と電界強度との関係を表したものです。通信状況を良好に保つために一般的にはアンテナを高い位置に設置するように言われていますが、実際には周波数や通信距離、アンテナ高に依存して電界強度が大きく変化することがあります。周波数が高く、通信距離が短く、アンテナが高いほど反射波と直接波の位相関係によってその合成 電界は大きく変化します。
本アプレットによるハイトパターンの計算結果は1面(大地)からの反射波での計算で、実際のフィールドで起こる電界強度減衰とは異なります。
実際のフィールドでは、電波が様々な経路(マルチパス) を通ってくることによって、直接波と反射波に到達時間差(位相差)が発生し、その合成波は振幅方向、時間軸方向で歪んでしまいます(フェージング)。このため、受信電界強度が著しく減衰するポイント と増加するポイントが発生します。減衰ポイントに無線機を置くと、エラーが多発することになります。
 


<クリックで計算画面に移動>
 

■ハイトパターン計算式
 

以下にハイトパターンの計算式を示しますが、この計算では反射面が完全反射体としているので、計算結果の取り扱いに注意して下さい。実際の環境では、計算に反射波に対する反射損失を見込む必要があります。
 

■使い方

1、”図/グラフ切換”ボタンを押すと計算画面になります。
2、パラメータ入力の黄色の入力欄に必要項目を入力して下さい。計算するには、入力欄にパラメータを設定してからPCのEnterキーを押すか、”計算”ボタンを押して下さい。
3、桃色の入力欄”高さ:hr”を設定して下さい。0mからこの高さまでのハイトパターンが計算されます。
 

 

< メニュー >

 

 フレネルゾーン計算

 


 

フレネルゾーン計算

本プログラムはフレネルゾーンの計算アプレットです。
無線システムで特に問題となるのは通信エラーです。通信エラー発生状況は無線機の設置方法によって大幅に変わってきます。無線通信では送受信間の”見通し”が確保されていることが重要になります。
私たちは受信アンテナが見える場合、”見通し”という言葉を何気なく使っていますが、電波に関しては以下に示すフレネルゾーンが確保されてはじめて”見通し”であると言えます。
地上1.5m程度で使う無線システムは、フレネルゾーンが確保されていない上にマルチパスも発生しているので、本来の電界強度が得られていません。動作的に不安定 な場合は、固定局を高い位置に設置可能か検討してみる必要があります。


■無線システムのエラー
無線システムのエラーとは、データを構成する0あるいは1のビット列を、受信機内部の電子回路で識別できなくなり、送信データと くい違ってしまうという事です。

受信データの判定は、時間的に見ると受信ビット幅の中央位置で行われ、レベル的には受信電圧の中央値(閾値)より大きいか小さいかで、そのビットが1か0であるかを決定しています。この識別される信号とはFSK復調後の信号のことで、それはそもそも信号及びノイズの合成波形であるので、信号レベルとノイズレベル (受信機内部)の差が小さいと、あるサンプリングタイミングではノイズにより閾値を超えてしまった波形で判定を行うため、エラーとなってしまいます。このため一般的には、信号レベルはノイズのレベルより20dB(電圧比100倍)程度大きいことが要求されます。

FSK無線機では振幅方向で影響するノイズには強いのですが、アンテナ間に障害物(大地、建造物、自然物など)があると、電波はそれらによって反射されマルチパスとなり、受信点では遅延された電波との合成波が 振幅方向で歪んでしまい 、エラー原因となります。また、電界強度が弱い地点で復調回路に入る信号は、信号に対するノイズ成分の割合が大きくやはりエラー原因となります。もちろん、外来ノイズ によりアンテナに発生する信号が振幅的、周波数的に影響されてしまうことがあります。


■フレネルゾーン
送信機から発射された電波が受信機に電力損失なく到達するには、ある一定の空間が必要です。1本の線状の空間ではエネルギーが到達できません。この空間はアンテナ間の最短距離を中心とした回転楕円体で、フレネルゾーンと呼ばれています。実際にはこの空間は無限に広がりますが、 主にエネルギー伝達に寄与するのは第1フレネルゾーンと呼ばれる部分です。
このフレネルゾーン内に障害物があるとエネルギーが十分伝達されない事になり、受信電界強度が確保されないことになります。受信電界強度が小さいとエラー が起こる確率も高くなります。
受信機の受信感度は絶対的であり、電波の距離に依存した伝搬損失も避けられないので、エラーを起こさないためには受信電界を如何に理論値に近づけるかがポイントです。

第1フレネルゾーンとは、電波エネルギーが受信機に最短距離で到達する場合と、別ルートで到達する場合との経路差がλ/2以内である経路の軌跡内に作られる回転楕円体 空間です。ここでλとは、電波の波長(波長=光速/周波数)のことで、400MHzの場合はで0.75mです。

■無線システムの設置に当たって
フレネルゾーン境界とアンテナ間を最短距離で結ぶ直線との間の距離をフレネル半径といい、この距離の60%で作られる空間の中に障害物がなければ、自由空間と同じ伝搬特性になると言われています。

 


<クリックで計算画面に移動>
 

 

■フレネルゾーン計算式
 

■使い方

1、”図/グラフ切換”ボタンを押すと計算画面になります。
2、パラメータ入力の黄色の入力欄に必要項目を入力して下さい。計算するには、入力欄にパラメータを設定してからPCのEnterキーを押すか、”計算”ボタンを押して下さい。
3、桃色の入力欄の距離dを設定して下さい。
4、フレネル半径を求めるには、求める位置(X軸上の距離)を決め、グラフ上でマウスの左ボタン押して下さい。

◇右パネル
右パネルに表示されている値は、中間点でのフレネル半径、直径などです。

 

 

波長

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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波長 (はちょう、Wavelength)は、空間を伝わる波(波動)の持つ周期的な長さのこと。空間は3次元と限る必要はない。

正弦波を考えると(つまり波形が時間や、空間の位置によって変わらない状態)、波長λには、

の関係がある。kは波数、ωは角振動数、vは波の位相速度、νは振動数周波数)である。波数kはと定義する場合もある。

[編集] 電波の波長

電波の伝播する速度(位相速度)は30万km/s(=300Mm/s)[1]のため、前記より、周波数 f [MHz] に対する波長 λ [m] は、次のようにして求められる。

これより、周波数50MHzの電波の波長は

となる。

外国では、短波帯の放送バンドやアマチュア無線の周波数帯を、周波数ではなく波長で表示することも多い。




http://members.at.infoseek.co.jp/y_3et/ant_gain.html

アンテナとゲインの微妙な関係

金属の棒(金属に限らず導体なら)があれば、それはもうアンテナです。
変化する電界の中にある導線には、電流が流れる。これは、中学くらいで習うと思いますが、これがアンテナの原理ですね。
では、アンテナが周波数によって、長さが違うのはなぜでしょうか。

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まずは波長という物を考える
 金属の棒に電波が当たると、電波の周波数に応じた波が生じます。
波の長さは、電波の周波数できまり、1.9GHzで、だいたい15cm位になります。
次に定在波を知ろう
 洗面器に、水を入れて端っこをたたきます。同心円上に波が出来ますね。
叩く周期を巧く調整すると、一定の位置で上下に動く波が出来ます。これが定在波。
(実際にはたたくのではうまくいきません。手の平でこすって、摩擦を利用して振動させるといいでしょう)
狭いなかを波がいったりきたりするときに、互いにうち消しあったり、合成されたりして一定の位置で、上下運動をするように見える。これが定在波です。


では、アンテナは

 先ほども書いたように電波があたると、その周波数に応じた電流と電圧の波が生じます。その波は、アンテナの端に当たると、跳ね返ります。アンテナ両端で行ったり来たりするわけです。
この跳ね返りと波長がうまくあうと、電流と電圧の定在波が生じるのです。
その定在波が巧く生じる長さというと、アンテナの長さが波長と同じか、または整数倍のときになります。
1波長が15cmなら、アンテナの長さも15cmになります。
あれ?ちょっと変ですね。PHSのアンテナは15cmもありません。
どういうことでしょうか?


アンテナから、電力を取り出すことについて考えてみる

 15cmの導体に電圧の定在波が出来ている様子を想像すると、導体の両端では、電圧が0になります。また、ちょうど真ん中のところも電圧が0です。
そして、電圧の波の振れが最大になるのは、両端から1/4のところです。
 


 

電力を沢山取り出すには、電圧の振れが最大のところから、取り出すのがいいでしょう。
従って、どちらかの電圧のピーク点にケーブルを接続することになります。
もう半分は無駄なのでとっちゃいましょう。

これが1/2波長ダイポールアンテナと言うもので、すべてのアンテナの基本となっています。
さて、GNDとの関係を考えに入れると、アンテナの長さのさらに半分が不要になります。
これもとっちゃいましょう。そして、縦にすると……

これが、1/4波長ホイップアンテナです。PHSや、携帯電話のアンテナはほとんどがこれです。
PHSの場合、約15cmの1/4で、約3.2cmになります。

あれ?今度は短くなりすぎました。初期のPHSでは、こんな長さの物もありましたが、今のものはずっと長いですよね。
そこで、ゲインというのを考えにいれてみましょう。


ゲインとは

 ゲインというのは、利得とも増幅率とも言いますが、単位はdB(デシベル。デービーとも読みます)です。
これは、相対的な数字、つまり、基準よりどのくらいUP(またはdoun)したかを表すもので、指数表記になっています。
計算式は省きますが、電力が倍になると3dBUPしたことになります。
10Wの3dBUPは20W。
1mWの3dBUPは2mW。

相対表示には基準が入ります。アンテナのゲインで考えた場合、全方向へ均一に電波をとばせる理想的なアンテナ(アイソトロピックアンテナ)が基準となります。
この場合、dBiと表示します。

*実際のアンテナの基本となるのは、ダイポールアンテナです。
 ダイポールアンテナを基準とした場合は、dBD表示となります。
 これも計算式は省きますが、2.14dBi=0dBDになります。


PHSの端末の実際は

 この場合、アンテナのゲインは4dBiまでと決められています。
結論から言ってしまえば、5/8λホイップアンテナが、約3.8dBiで規格ぎりぎりになり、長さは約9cmです。
PHSのアンテナの長さは、だいたいこのくらいですね。
 
*アンテナの設計の実際は、その手の本を参考にしてください。ここでは説明しません。


基地局のながーいアンテナ

 基地局のアンテナは、コーリニアアンテナと呼ばれるものです。
これは、ダイポールアンテナを垂直にし、いくつか積み重ねたものと考えてさしつかえありません。(正確には、すこし違います)
そして、長さが倍になると、電力も倍つまりゲインが3dBUPするのです。

長さとゲインの関係はこうなります。

約7.5cm  2.14dBi
約15cm   5.14dBi
約30cm   8.14dBi
約60cm  11.14dBi
約120cm 15.14dBi
約240cm 18.14dBi
 

PHS基地局のアンテナゲインは、12〜16dBiと言われています。
だいたい60cm以上で、2m以内の長さになりますね。


アパマンハム

テレビ・アンテナの仕組み

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ページ内リンク: 電気信号の作成電波を送信するアンテナを選ぶテレビの仕組み

テレビはいったいどんな仕組みで映像を映し出すのでしょう?
このページでは、放送局で映像が作られてから家庭に届く過程を、それぞれの仕組みを交えながら紹介したいと思います。ちなみにここでは、ブラウン管のテレビを例に説明しています。
映像(電気信号)の作成

まずは放送局。テレビカメラで撮影された映像は、プリズムをとおしてR(赤)・G(緑)・B(青)に分解され、CCDによって電気信号に置き換えられます。
放送局の仕組み 図1
電波を送信する

このままの電気信号では、とても弱いので家庭に届けられません。その為、変調という処理で、高周波の搬送波にのせて発信されます。
電波送信の仕組み 図2
電波は、このような変調作業を経て、高周波の搬送波にのせられます。その後高い所(テレビ塔や東京タワーなど)に設置された送信アンテナから、電波として空中に発射されます。
電波の伝わり方 図3
ご覧のとおり電波は"波"ですが、アンテナの周りにはラジオ・携帯電話など様々な電波が飛び交っています。その中でも特定の周波数に共振して、大きな電流を誘起できるものが、その種のアンテナといえます。
ここで実験(共振・共鳴)

ピアノをお持ちの方は、是非お試しください。電波や音波には周波数が一致するものや、倍の周波数、3倍の周波数に反応して共に振動(共振・共鳴)する性質があります。そこでまず、ピアノの中央付近の"ド"の鍵盤をゆっくり押し下げてください(音が出ないように)。次に先ほどの鍵盤を押さえたまま、その1オクターブ上の"ド"の鍵盤を、こんどは短く打鍵して見てください。後から叩いた鍵盤から手が離れているのに、かすかに音が鳴っているのが確認できますか?これが共鳴現象です。この音は、最初に音を出さないように押さえた鍵盤の弦が振動している音です。

 最初に押さえた鍵盤の弦の振動数は523.251Hz、後から叩いた鍵盤の弦の振動数は1046.502Hzですが、ピアノの弦は弦の全長でもっとも強く振動しますが、さらに全長の1/2、1/3……そして無限に小さい部分で複雑な振動をしています。その為、基本振動以外に整数倍の振動数を持つ弦が、2倍の振動数(弦の長さが半分)に共鳴して音が鳴ったというわけです。

アンテナを選ぶ

アンテナの仕組み 図4 本題に戻りましょう。
例えば、テレビのアンテナであれば、受信したいチャンネルの波長の半分に短縮率0.95をかけた長さが、そのチャンネルのアンテナになります。(理論的な数値より少し短めの方がより良く共振する為)
 しかしそう考えると、チャンネルごとにアンテナが必要になるのでしょうか? 答えはYESです。が、それでは屋根の上がアンテナだらけになってしまう為、通常は
 FMからVHFLOW(1〜3ch)までのものや、
 VHFLOW(1〜3ch)〜VHFHI(4〜12ch)
などのアンテナが使われています。この場合、やはり多少の犠牲が必要になります。

物によっては、1・2・3ch専用アンテナなどもあります。この場合のアンテナの長さは、1〜3chまでの周波数帯域の、ちょうど中間程度の長さになっています。

受信アンテナによって捉えられた電波は、同軸ケーブルをとおって各部屋のテレビへ送られます。
テレビによる画像再生

前述のとおり、アンテナには複数のチャンネルの電波によって、電流が誘起しています。この中から特定の周波数をチューナーによって得ます。チューナーによって得られたチャンネルは、音声検波、映像検波によって、搬送波と電気信号に再び分解されます。

ここから音声信号は増幅されてスピーカーへ、輝度信号はマトリクス回路へ、色差信号はそれぞれに分かれてマトリクス回路へ、同期信号は同期回路から垂直偏向・水平偏向に分解され偏向ヨークへと進みます。

ここで簡潔に触れますが、色差信号とはそれぞれの色信号から明るさを引いたもので、この3色の相関関係からG(緑)-Y(輝度信号)については、計算式で求められることから、実際に搬送される色差信号はR(赤)-Y、B(青)-Yの2色の合成ベクトル(大きさと角度の情報)のみを送信(受信)しています。

テレビの仕組み 図5
このマトリクス回路で生成された映像信号が、電子銃によってブラウン管後部からブラウン管前面に向かって発射され、偏向ヨーク(電磁コイル)によって曲げられます。ブラウン管前面にはR・G・Bの蛍光塗料が塗ってあり、電子ビームが当たると発光する仕組みになっています。電子銃は画面の左上から右下に走査し、テレビ画面の走査線525本(NTSC方式)を、わずか30分の1秒で表示します。画面の一番右下まで走査し終わると1枚の絵が完成し、1秒間に30枚の絵がパラパラ漫画のように映し出されます。

実際は、インターレース(飛び越し走査)といって、1行おきに映し出されている為、画面左上から右下までの走査を1秒間に60回行っていることになります。

ブラウン管の仕組み 図6
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AMラジオ用にループアンテナを自作しよう

作成:2003年10月30日
最終更新日:2007年12月09日

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ループアンテナって何?(2007/12/09)

 アンテナには様々な種類がありますが、電波の波長が長ければ長いほど大きくなる傾向があります。AMラジオの波長は180m〜560mと長い(30万km/周波数 で求められる)ので、FMラジオと同じロッドアンテナでAMラジオを聴こうと思うと100mぐらいになってしまいます。そこで、波長に比べて小さいサイズでそれなりの効率があるループアンテナの登場するわけです。AMラジオの中に入ってるバーアンテナも仕組みはループアンテナに似てます。


自作ループアンテナの巻数計算(作成:2003/10/30 最終更新2007/12/09)

 このページによくリンクが貼られていますが、このページではこの計算フォームがメインです。
 この計算フォームはあくまでも大雑把な巻数を計算します。参考程度にして下さい。もっともらしい値を極力返すようにしていますが、実際にループアンテナを作成すると色々な誤差が生じるので、計算と多少前後します。多めに作り、少しずつ削ると良いと思います。

 ※結果に表示されるインダクタンスや浮遊コンデンサ容量はデバッグ用です。特に意味はありません。

ループアンテナの巻数計算フォーム(要JavaScript)

バリコン最大容量: [pF]

受信したい下限周波数: [kHz]

断面積: [m2] ( [m] x [m]
(単位はメートルです!)

ソレノイド(コイル状の円筒)長さ: [mm]
一巻辺りの長さとする  全体の長さとする

断面形状による補正: 円形で近似  正方形で近似

導線芯直径: [mm] 導線隙間幅: [mm]
(入力すると回路自身のコンデンサ容量を考慮。
 誤差補正用なので実際の値と違って可)

あくまでも予想です!

ループアンテナの作り方(作成:2003/10/30 最終更新2007/12/09)

 ループアンテナを作るのに必要な材料は、大雑把に次の三つです。
 ・導線(普通のビニールコードで良いが、なるべく抵抗が少ないものが良い)
 ・箱もしくは枠(ダンボール箱で良い。断面積が大きいほど感度が良くなる)
 ・バリコン(エアバリコンが良いらしいが手に入りにくいので、100円ショップのAMラジオから部品を取り出すのをオススメ)

 作り方は、ダンボール箱に導線を電磁石のようにぐるぐる巻いて導線の両端をバリコンにつなぐだけです。詳細はこのページの下の方のリンク集にあるサイトを見て下さい(丸投げ申し分けありません)。

 使い方はいくつかあります。一番簡単なのは。下の図の様にAMラジオをループアンテナに対して垂直に置き、聴きたいラジオ局が同調できるようにバリコンを調整、なおかつ最も聞こえが良い方向へ全体を向けます。電磁誘導とやらで電波が増幅されるそうです。
電磁誘導によるループアンテナの使用例


 衛星放送のパラボラアンテナや地上はテレビの八木アンテナのように指向性があります。特定方向に対して感度が良かったり悪かったりします。パラボラアンテナなどと違うのは、特定の方向からの電波を抽出するのは苦手で、逆に針一本ぐらいの角度に対して電波を遮断する特徴があります。この特徴を利用して、混信してくる放送局やノイズ源を、感度が下がる方向にすれば、目的の放送を聞きやすくすることができます。(AMラジオ内蔵のバーアンテナもこの傾向があります)
ループアンテナの指向性


 詳しいことは下のリンク集にあるページを見て下さい。


思った事(作成:2004/11/30 最終更新:2007/12/09)

 気付いたことを適当に並べてみました。


リンク集(作成:2007/12/09)

 他のサイトへのリンクです。該当ページがどこにあるのか分かり難いサイトが多いので、該当ページへ勝手に直接リンクしてます。

・ 中波用ループアンテナの製作

100円角材を利用したループアンテナ製作

2002年11月03日


  1. なぜループアンテナか
    手前:ナショナルのRD-9830
    後:故長岡鉄男氏設計のスピーカー

     ループアンテナとはアンテナ線をぐるぐる巻いて作るアンテナである。自宅は千葉県北西部なので、広島カープの本拠地にある中波放送局「RCC中国放送」が聞けたら面白いということから、中波用のループアンテナを作ってみた。
     広島カープのホーム試合ならインターネット放送があるのだが、どうもあの音質が好きでないのと、ストリーミングのために若干送信が遅れているので完全リアルタイムではないというのが難点である。やはり本場のラジオで聞いてみたい。さらには甲子園だろうと、ナゴヤドームだろうと、中波なら気軽に聞くことが出来る。もっともCS放送でも契約すれば全試合見られるのだが、これはコスト的に却下。安くて選択の幅がある中波遠距離受信はやはり魅力なのである。
     しかしデメリットもあって、ループアンテナで遠距離受信するには、夕方から夜間に限られ、デーゲームは聴取不可能という制約がある。

  2. 思い出話

     このようなアンテナを作るのは2回目で、高校生の頃に一度作っていた。深夜放送、ラジオ関東の全米Top40を聞いていたので、短波放送はどこか他所行きで、日常が聴ける中波のほうにに興味が湧いたのであった。
     ループアンテナは当時、愛読していた「短波」という雑誌に載っていたを参考に工作した。木工が面倒だったので、水道用のパイプを利用して十字を組み、両端にはT字型のジョイントに溝を刻んで銅線の通り道とした。これをカメラの三脚に差し込んで回転出来るようにした。1m四方の大きさで、430pFの空気バリコンで同調させ、ナショナルのアンテナカプラーをはさんで、受信機Sonyのスカイセンサーにカセットテープレコーダが付いた機種である「CF-5950」に繋いでいた。
     この1号機で受信出来た一番遠い局は、All India Radioだった。日曜の深夜に文化放送JOQRがサインオフすると、AIRが聞こえた。その頃の受信スタイルというのは、雑誌の記事(受信レポート)で紹介されているものを狙って自分でもやってみよう、というものであった。インターネットでもあれば別だが、当時はどんな外国の中波放送局があるかを知る方法もなく、もっぱら雑誌の情報が頼りだった。受信してレポートを書いていわゆるベリカードをもらうというよりは、放送局名アナウンスを録音するのに熱心であった。ベリカードは短波放送を中心にいくつかもらっていたが。今年2002年になって昔録音したテープをパソコンに取り込んでaiffのファイルにしてCDに焼いてみた。このような成果品もいずれまとめたいと思っているが、今回はループアンテナの話である。

  3. 工作

     材料は殆ど100円ショップから調達することが出来た。外形は工作例のあるサイトを参考にして、約50cm四方の小型で、自ら直立するものにした。

    紅茶缶で回路ボックス アンテナ線は穴に通し固定 60mm平板で巻スペース拡大

     アンテナ線はこれも工作例に倣って不要なACコードを5、6本潰し、ハンダ付けして繋ぎあわせたものである。同調用のバリコンは335pFx2のポリバリコンでラジオデパートのシオヤ無線で購入した。中を開けたらミズホ通信製の大容量2連ポリバリコンVC-340という商品名のようだ。端子のAとBにつないでみたが、低い方が同調しないので、アースとBにしたらAM神戸も受信出来た(Aでも可)。説明書を見ると単バリコンとしての使用になっているが、A-Bでつなぐと900Khzまでが下限となってしまっていた。


    同封されていた取説

     小型のためアンテナの巻数が多くなっている。この巻数で同調周波数を調整し、最終的に13回となった。何故か600Khzより下が同調が不完全である。不要ACコードがなくなってしまったので当分このままになるだろう。

  4. 受信結果

     受信結果だが、カプラーなしで、普通のトランジスタラジオを近付けても中国放送は夜間に楽々受信出来た。実は、ループアンテナ無しでも窓際に寄せれば、聞こえないこともなかったが、周期的なフェージングがあって、数分間聞こえない時もあったが、これでカープのホーム試合が楽しめそうである。アンテナカプラーをつなぐと17時位からRCCが受信出来た。シーズンは終わってしまったが、来年から活躍してくれるだろう。

中波用ループアンテナの使用部品
構成 品名 数量 今回経費/税込
アンテナ線 不要なACコード 6本 不要品流用
同調回路 ミズホ通信・大容量2連ポリバリコンVC-340 1個 \504
ツマミ 1個 \115
ケース(Fauchonの空き缶) 1個 不要品流用
端子(アンテナΩ変換器を分解) 1個 不要品流用
角材 36x36x450mm 4本 \420
平板 60x12x450mm 1本 \105
1袋 既存

合  計

\1、144


自作 AM ループアンテナ(Loop-ANT)



 AM/FM チューナがあるのに AM/FM ラジオが聞けないという事は、こんな残念なものは無い。FM アンテナについては、市販品である「DXアンテナ鰍フFMB -2CN(トンボ型)」を購入した。さすがにアンテナメーカの市販品であり組立も簡単、感度もまぁまぁです。しかし、AM ループアンテナについては通常チューナ側に付属しているので、一般の電気店ではまず手に入らない。秋葉原にでも行けばあるのだろうが、小生にはそんな若さはもはや無い。従って、思いついたのが自作だった。
 考えるより、まずやってみようと思い早速、作業に取り掛かった。


試作1号機
 自宅にあった角材を「×」に組み、余っていた直径 0.35mm のエナメル線を活用しました。出来上がりはこんな感じです。ニスも塗り、中々の出来栄えです(笑)。

軒下に設置した状態 全体 直径0.35mmのエナメル線

 寸法図

 一次巻き線(L1)は10回巻き、二次巻き線(L2)は2回巻きにしています。いわば回路的には空芯トランスのようなイメージです。L1側で期待周波数と共振させ、L2側で誘導起電力をピックアップしています。L1側のコイル長は1周2mなので10回巻きで20mです。L2側のコイル長は2回巻きなので2mです。実際にはループアンテナからシールド線で10m余分(往復で20m)に引っ張ってチューナに入力しています。
 等価回路は以下の通りです。L1側は、巻き線と直列に可変コンデンサ(バリコン)を入れ、LC直列共振をさせます。


等価回路


 因みにLC直列共振周波数 f は、f =1/2π√LCであり、インダクタンス L [H] やコンダクタンス C[F] 等の測定器があれば、理論上求めることが出来るのでしょうが、我が家にはそんな高級な測定器がある訳では無く、実際にAM ラジオを聴きながらバリコンの調整を行いました。バリコンも手元に無く、高校時代に作ったラジオをばらして流用しました。しかし、そのバリコンもいろいろいじっている間にリード線が根元から折れてしまい仕方なく 100円ショップで AM ラジオを買って来てバリコンを取り出して使用しました。
 この試作1号機の注意した点としては、隣接する線間のコンダクタ成分を軽減するために約 1.5mmの間隔をあけています。しかし、約 1.5mmの間隔をあけた効果は全く不明です。(笑)


試作2号機
 100円ショップで適当な檜の角材があったので、それを2本購入し、やはり角材を「×」に組みました。以前から自宅で余っていたAWG #28 のビニル線を活用しました。予断ですが、ビニル線が 610m もあったので、波長の長さそのままで共振させることも考えました。仮に1MHzの波長は、300/1で300mです。しかし、300mものループアンテナは実用的でないので止める事に。結局は試作1号機と同じ理論で、少し大きめにして再度チャレンジしました。
 一次巻き線(L1)は10回巻き、二次巻き線(L2)は2回巻きにしています。L1長は1週約2.4mなので24m、L2は4.8mです。巻き方は密巻きです。受信効果を期待し、ひと回り大きめに作成しました。また購入した材料寸法のままで使用しています。

軒下に設置した状態 拡大 表面から

 寸法図

巻いた直後 青がL1巻き線で、橙がL2巻き線 端子加工/バリコン組付け


性能比較
 試作1号機と試作2号機の性能測定を行いました。性能測定と言っても先にも書きましたが、我が家には高度な測定器がある訳でも無いので、自分の耳を頼りに性能測定することにします。まず微弱電波を設定します。微弱電波と言えば道路公団の交通状況である1620KHzを思い出しました。我が家と高速道路の交通情報発信距離はどの位離れているか不明ですが、普通のラジオであれば、まず入感しません。因みにアマチュア無線機で1620KHzにセットするとS3レベルで入感しました。また何を言っているかも判断できました。受信機も良いし、アンテナも高感度なのであたり前と言えばあたり前です。この様なことから試験周波数は1620KHzに決定しました。
 AM/FM チューナを1620KHzに合わせ、まず試作1号機の調整を行いました。バリコンにて調整すると、なんと交通状況が微小ではあるものの聞こえました。次にバリコンを取り外し、実際に測ったわけでは無いが約100m程のボビンコイルを入れると、たまたま共振したのかバリコン時よりもほんの少し弱いものの入感できました。
 次に試作2号機を測定しました。バリコンを最善に調整しましたが、全く交通情報は入感できませんでした。結果的には1号機の方が感度が高いという結果が出ました。試作2号機はバリコン容量を超えるあたりで共振しているのかも知れません。または一次・二次巻き線回数調整で感度が上がるのかも知れません。

2号機の方が一回り大きい
一号機の1週は2mで、
二号機の1週は2.4mです。
チューナに付属のループアンテナ
皮肉にも自作ループアンテナが完成した後に
手に入れることができました。210円也。


反省と改良点
 [試作1号機]
  直径0.35mmのエナメル線なので、設置までの取扱でエナメル線(銅線)が伸びてしまい取扱には特に注意が必要。雨風から防ぐ目的で、バリコンを上に設置してしまったが、バリコン調整時は大分高い位置となってしまい大変であった。この点を試作2号機では改善し、バリコンを下側に取り付けた。

 [試作2号機]
  操作性は向上したが雨風があたりバリコンが壊れる可能性がある。しかし、ネジ式となっているので、そこからケーブルで引き出して室内からも調整できるようには考慮している。

 [共通]
  1次巻き線や2次巻き線の巻き数をいろいろ変更できるようにタップを取り付けたかったが、時間的な制約もあり断念している。バリコンの容量がどの程度可変出来ているかが不明なので、もっとしっかりしたバリコンを入手すべきだったと考えています。可変コンデンサを自作しても楽しいかも・・・



自作ループアンテナの使用状況
 現在は試作2号機でAM ラジオを聞いていますが、東京タワーからのAM 電波が全て受信できるのでよしとしています。普段、AM ラジオやFM ラジオを聞く機会も無く、放送チャンネルを良く知っていなかったのですが今回、全ての放送局を調べたので参考に記載します。

AM 放送局 FM 放送局
 ・   周波数  ・ 局名  ・   ・  ・ 周波数  ・ 局名
594 KHz NHK第1 80.0 MHz TOKYO FM
693 KHz NHK第2 81.3 MHz J-WAVE
954 KHz TBSラジオ 82.5 MHz NHK・FM
1134 KHz 文化放送 84.7 MHz FM ヨコハマ
1242 KHz ニッポン放送 78.0 MHz bay fm
1422 KHz ラジオ日本 79.5 MHz NACK5
1485 KHz 76.1 MHz inter FM
1620 KHz 交通情報 76.5 MHz
77.1 MHz 放送大学
78.8 MHz


最後に・・・
 一様不便なく受信できているので暫くはこの状況で使用する予定だが改良できる点は更に改良をしたいと思っています。更に「こんな風にすれば受信感度が上がる」等のアドバイスがあれば、メールにてご連絡頂きたいと思います。


http://www.geocities.jp/wepon_bafu/loop_antenna.html

簡単なラジオ工作、ゲルマニウムラジオ、トランジスタラジオとAMループアンテナの製作例です。
中波ラジオアンテナの直径と必要な銅線の長さの目安は電波を受信するにはを参考にして下さい。
小型ループアンテナの製作 中型ループアンテナの製作 大型ループアンテナの製作 アンテナコイルの製作
スパイダーアンテナコイル ゲルマニウムラジオの製作 1石トランジスタラジオの製作 1石レフレックスラジオの製作
3石ラジオの製作 3石ラジオ+2石アンプの製作 ソーラーラジオの製作 2石レフレックスラジオの製作
直径18cmのループアンテナの製作
直径18cmのループアンテナ 100円ショップで「ゴムの木の鍋敷」というものを見つけ、AMループアンテナを製作しました。
直径18cmでしたので、0.3mmエナメル線を28回巻き(15m程度)、インダクタンスを測定すると317μHでした。 
6本の軸が円形のため、巻線のズレ防止用に両面テープを貼り付けます。 両面テープの粘性のため、うまく密着巻き出来ない時は巻き終わってから爪でゆっくりと密着させます。
密着させないと、インダクタンスは若干小さくなります。
巻き始めと終わりは、木ネジに巻きつけます。
ラジオキットのリードインダクタの替わりに使用してみると、その効果は十分なものがありました。

※ゲルマニウムラジオに用いる場合は、タップを取り出してインピーダンスマッチングを取る事
により感度が上がります。                     
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直径21cmのループアンテナの製作
直径21cmのループアンテナ 「木製伸縮ハンガー」でAMループアンテナを製作しました。(これも100円ショップです)
伸縮部の一箇所をはずして六角形にします。
伸縮するので、外した板で伸縮方向に木ネジで裏側から固定します。
(取り外した木ネジは長すぎて板が割れるので短い木ネジを使用します)
各ネジ止め部は事前にボンドなどの接着剤をつけて頑丈にします。
直径は約21cmでしたので、0.3mmエナメル線を23回巻き(15m程度)、インダクタンスを測定すると299μHでした。
タップは、5回巻き、10回巻き、15回巻と3箇所取出しました。
タップは木ねじに巻き線の被覆を剥がして巻きつけます。
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一辺21cmのループアンテナの製作
一辺21cmのループアンテナ 長さ30cmの角材をX形に組み、四角形のAMループアンテナを製作しました。
角材は幅1.5cm、厚さ1cmです。中心に切り込みを入れて組み合わせます。
切り込みに接着剤を塗り、両側から釘で固定します。
一辺が約21cmとなります。 0.3mmエナメル線を21回巻いてインダクタンスを測定すると
332μHでした。
タップは、7回巻き、14回巻きで取り出しました。
タップの取り出しは、取り出し位置で巻線の被覆を取り除き、巻線を捩って半田付けしてから
1cmをタップの接続点として残し、余りは切断します。
巻き始めと終わりは木ネジに巻きつけます。
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一辺21cmの性能向上型ループアンテナの製作
一辺21cmの感度向上型ループアンテナ2 コイルは右図のように、巻線と巻線の間に分布容量が存在して、容量分が同調回路に影響し高い周波数に同調できなくなります。巻数を減らせば高い周波数まで同調できますが、コイルに誘起する電圧も減ります。巻線の間隔を広げると分布容量は減りますが、コイルのインダクタンスも減少します。
上記の一辺21cmのループアンテナと同じく長さ30cm(幅6cm)の板をX字に組み、巻線を28回巻きました。
密着巻にすると巻線の幅は約1cmでインダクタンスは528μHでした。巻線の幅を約3cmに広げると391μH、5cmに広げると335μHとなりました。 使用してみると、上記のループアンテナより、高い周波数まで同調できました。
また巻数が増加したことにより、感度が上がりました。
コイルの等価回路
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一辺40cmの中型スパイダーループアンテナの製作
中型ループアンテナ(スパイダー型) 1辺が40cmのAM用スパイダーループアンテナです。
巻枠の中心には、木製のコースターを使いました。 木工ボンドが良く接着するように、コースターの裏側の塗装をサンドペーパーで剥がします。
台座は鍋の落し蓋です。 安定は良いのですが少しカッコワルイ気もします。

コイルを巻くために、巻枠の腕に金ノコを使って切り込みを入れます。
コイルを1cm間隔で巻くと、巻数が不足してAM単連バリコンと組み合わせた場合、低い周波数に同調できません。
5mm間隔で20回巻いたところインダクタンスは305μHとなって中波放送帯域をカバーすることができました。 2次コイルは内側に多めに10回巻きました。
巻き終わったら、巻線が外れないように上から工作用のラワン材の薄い板を張ります。

一辺40cmというのは結構感度が良くて、邪魔にもならず、使い勝手の良い大きさです。
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一辺40cmの中型ループアンテナの製作
中型ループアンテナ

⇒L-001 ループアンテナキットのページ
【L-001 ループアンテナキット】

1辺が40cmの密着巻ループアンテナです。(スパイダー形より簡単で性能は同等です)
巻線にはビニール線を使用しました。ビニール線を使用することによって密着巻にしても、導体と導体の間隔が広くなって浮遊容量を減らすことが出来ます。 

1次コイルを14回と3/4回巻いたところ、AM単連バリコンと組み合わせて中波放送帯域をほぼ全域カバー出来ました。 2次コイルは内側に2回と3/4回巻きます。

ラジオをループアンテナの近くに置いて、1次側に接続したバリコンとアンテナの方向を調整します。アンテナ接続端子のあるラジオは2次側と接続します。
ゲルマニウムラジオのアンテナコイルとして使用する場合は、1次側に直接接続します。
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一辺68cmの大型ループアンテナの製作
大型ループアンテナ

⇒大型ループアンテナの製作ページ
ループアンテナの巻枠には長さ91cm・幅3cmの角材を、中心に切れ込みを入れてX字に組みます。木工用ボンドを塗ってから釘で固定します。
巻枠のコーナーには、幅1.2cm・長さ10cmの角材を取り付け、更に長さ20cmの角材を取り付けます。 それぞれ木工用ボンドを塗ってから木ネジで固定します。
巻枠が大きいため、しっかり固定しないと巻線が弛んでしまいます。

性能を向上させるため、巻線は間隔をあけて巻きます。
(間隔を広くするとインダクタンスが減少するので、希望のインダクタンスを得るために巻数を増加させる必要あります。 結果としてコイルに誘起する電圧が増加します)
約1cmの間隔で16回巻きますので使用する銅線は長さが約45mとなります。
抵抗ロスを考えて1mmの裸銅線を使用しました。(ホームセンターで売っています)
(裸銅線を使用することによりタップ位置の調整を連続的に簡単にできます)

木ネジに半田付けして巻き始めます。 巻き終わりも木ネジに半田付けします。
巻き終ってから、1本づつ弛みをとるためラジオペンチでネジリます(あまり強くネジると銅線が切れてしまいますので適当に)  完成後インダクタンスを測定すると324μHでした。

【大型ループアンテナのゲルマニウムラジオの製作】へつづく
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アンテナコイルの製作
アンテナコイル アルミホイルの芯(直径36mm)を利用してAMラジオ用のアンテナコイルを3種製作しました。

コイル(上)は0.3mmポリウレタン銅線を13m密着巻きです (インダクタンスは332μH)

コイル(中)はハニカム巻風に10m重ね巻きです (インダクタンスは323μH) 
AM単連バリコンを接続して受信すると、高い周波数には同調できませんでした。
重ね巻にすることによりインダクタンスは増加しますが、巻線と巻線の間の分布容量も増加して同調回路に影響するためです。

コイル(下)はハニカム巻風に8m重ね巻きです (インダクタンスは269μH)
同調回路に使用するとコイル(上)と同程度の範囲を同調できました。
受信機の感度は コイル(上) > コイル(中) > コイル(下) となります。
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スパイダーアンテナコイルの製作
スパイダー形アンテナコイル

スパイダーコイル型紙

3石スピーカラジオとスパイダー形アンテナコイル
写真中の型紙を利用して巻枠をつくり、スパイダーアンテナコイルを製作しました。
型紙を厚紙または薄手のダンボールに張って、ハサミで切り抜きます。

写真上は0.3mmのポリウレタン銅線を13m巻いたスパイダーコイルです。 コイルの直径を大きくするため出来るだけ外側に巻きます。 そのため巻枠に入れる切り込みは型紙の点線までとします。 コイルのインダクタンスは330μHでした。
切れ込みを実線まで入れて0.3mmの銅線を15m巻くとインダクタンスは450μHでした。

太目の銅線を使用するときは型紙の実線まで切り込みを入れます。 巻線の使用長は実際に受信して調整します。(0.3mmを巻いたときの例を参考にして下さい)
実験の時は巻枠を洗濯バサミで挟んで立てると良いです。

スパイダーアンテナコイルの型紙は直径12cmです。 拡大・縮小コピーして、好みの大きさのコイルを製作できます。 拡大して製作するときは、巻枠の材料にはダンボールのようなしっかりしたものを使います。
スパイダーアンテナコイルの性能は、巻線の外周の直径と同じ直径の円筒型のアンテナコイルとほぼ同じ性能になります。

写真下はK-010 3石スピーカーラジオのアンテナコイルに使用しているところです。

型紙.pdf スパイダーアンテナコイルの型紙.pdf
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板に組立てる ゲルマニウムラジオの製作
ゲルマニウムラジオ基本キットの製作例

画鋲を利用したゲルマニウムラジオの製作例

ゲルマニウムラジオキットの製作例

⇒ゲルマラジオの製作ページ
ゲルマニウムラジオ基本キットで、板の切れ端に半田付けなしでゲルマラジオを製作しました
【写真上】
コイルはアルミホイルの芯(直径36mm)を利用してキット付属のポリウレタン銅線を13m巻きました(インダクタンスは332μHでした) リード線はコイルの芯の裏側でテープで固定します。 完成したコイルは画鋲で板に取り付けます。

ゲルマラジオの配線にはコイルの引き出し線を利用します。
10cm程出しておいてサンドペーパーで被覆を剥がして木ネジに一旦巻きつけ、更にポリバリコンの端子に巻きつけます。
(ポリバリコンは両面テープで板に貼り付けておきます)

ゲルマニウムダイオードのリード線を木ねじに巻きつけます。

セラミックイヤホンのリード線は裸銅線(ポリウレタン銅線の被覆を剥がしたものでも良い)と絡めて木ネジに巻きつけます。

【写真中】は木ねじの代わりに画鋲を利用して、配線したゲルマニウムラジオです。
アンテナコイルは左側の黄色と白色の画鋲に配線します。

【写真下】はゲルマニウムラジオキットの配線済みラグ板を板切れに取り付けたものです。
工夫次第で半田付けなしでも完成できます。

半田付けをしないと長期的には接触不良が発生しますので、実験用に限られます。
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醤油差しで作る ゲルマニウムラジオの製作
醤油差ゲルマニウムラジオ プラスチック製の醤油差しを利用して、ゲルマラジオを製作しました。ゲルマニウムラジオ基本キット付属のポリウレタン銅線でコイルを巻きます
コイルは、周囲の直径が約7cmなので、巻線は12m使用しました。インダクタンスを測定すると310μHでした。
ポリバリコンは事前にゲルマニウムダイオードやアンテナ線を半田付けしてから取り付けます。イヤホン・アンテナ・アース線は醤油差しの注ぎ口から取出しますが、バラック配線のためポリバリコンにストレスがかからないように注ぎ口の内側で一度縛っておきます。
【コイルの巻き方】
巻き始めの位置にピンバイスで穴を開けて銅線を中に通し、テープで仮止めします。
すべて巻いたら、穴を開けて銅線を中に通しテープで仮止めします。強力接着剤を内側から穴に塗ってコイルを固定します。
巻線の上からテープを巻いても固定できます。
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一辺30cmのループアンテナを使用した ゲルマニウムラジオの製作
小型ループアンテナのゲルマニウムラジオ アンテナコイルに1辺30cmのループアンテナを使用して、ゲルマラジオを製作しました。
巻枠に支柱を取付けて台座に固定します。
ポリバリコンは固定具で巻き枠の中心に取り付け、ラグ盤をキット付属のスペーサを利用して、ポリバリコンの近くに木ネジで取り付けます。
ゲルマニウムラジオキット付属のリードインダクタの代わりに、ループアンテナを接続します。
タップは7回目から取り出すと感度が上がりました。
コイルのタップ
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一辺68cmの大型ループアンテナを使用した ゲルマニウムラジオの製作
大型ループアンテナのゲルマニウムラジオ アンテナコイルに大型ループアンテナを使用して、ゲルマラジオを製作しました。
ゲルマニウムラジオキットをラグ板に組み立てて、木ネジで取り付けます。
リードインダクタの代わりにループアンテナを接続します。
タップ位置調整用の『みの虫クリップ』を取り付けたビニール線は事前にラグ板にj配線しておきます。タップの位置はアース側から4周目に接続すると、感度が最良となりました。

一辺30cmのループアンテナでは、蚊の鳴くような音量でしたが、大型ループアンテナを使った効果は十分ありました。
 (ゲルマニウムダイオードの代わりにシリコンダイオードを接続しても十分聞こえます)
感度の良さに感激して、イヤホンの代わりにアウトプットトランス(ST−32 1200Ω:8Ω)を介してスピーカーを接続してみると、スピーカーに耳を近づけて聞こえる程度の音量ですが、しっかり鳴っていました。 受信電界の強いところでは、もっと音量が上がると思います。
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直径21cmのループアンテナを使用した 1石トランジスタラジオの製作
直径21cmのループアンテナを使用した1石トランジスタラジオ アンテナコイルに一辺21cmのループアンテナを使用して、1石トランジスタラジオを製作しました。
巻枠を製作したときの余りの板を、巻枠の中心の裏側に斜めに取り付け、アンテナを安定させます。
ポリバリコンは固定具で巻き枠の中心付近に取り付けます。
ラグ盤は、キット付属のスペーサを利用してポリバリコンの裏側に木ネジで取り付けます。
電池BOXも裏側に取り付けます。
1石トランジスタラジオキット付属のリードインダクタの代わりに、ループアンテナを接続します。
タップは使用せず、アンテナコイルの巻き始め、巻き終わりを接続しました。
放送を受信してみると、ループアンテナ+トランジスタの増幅作用で十分な感度が得られました。放送局によっては大きすぎる程の音量が出るので、アンテナの方向を調整して適度な音量にします。
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CDケースに組み込む 1石トランジスタラジオの製作
CDケースの1石トランジスタラジオ

⇒1石ラジオの製作ページ
CD−Rの空きケースを利用して1石トランジスタラジオを製作しました。
ケースに銅線を巻いてコイル(ループアンテナ)を作りますが、ケースが斜めになっているため滑り止めのビスを4本取り付けておきます。
ケースの直径は13cmなのでポリウレタン銅線を14m巻きました(インダクタンスを測定すると318μHでした)。
1石トランジスタラジオキットを配線したラグ板に、リードインダクタの代わりに巻き終わったコイルを仮配線して放送を受信します。 コイルの巻線間の分布容量の影響で高い周波数を受信できないので巻数を1回減らしました。
完成したコイルは外側にテープを巻いて固定します。
ラグ板・ポリバリコンをビスで取り付けてからコイルを配線します。 電池BOXはケースの底側に両面テープで貼り付けます。
コイル(ループアンテナ)の方向を調整して放送を受信してみると、ゲルマニウムラジオと段違いの感度の良さです。 1石の簡単な回路ですがトランジスタの増幅作用に感心させられます。
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小型ループアンテナを使用した1石トランジスタラジオの製作
小型ループアンテナを使用した1石トランジスタラジオ

⇒1石ラジオの製作ページ
一辺が14cmの小型ループアンテナを使用した1石トランジスタラジオを製作しました。
巻枠の中心と台座には、DIY店で購入した100円の木製のコースターを使用しました。
コースターはニスで仕上げてあるので、木工ボンドが良く接着するようにサンドペーパーでニスをきれいに剥がしてから使用します。
巻線を引っ掛ける軸は、竹製の割り箸を2.5cmに切って、巻枠にドリルで開けた穴にカナヅチで打ち込みます。(ガタつかないように事前に木工ボンドを塗っておきます)

製作した正方形の巻枠の対角線は20cmなのでポリウレタン銅線を15m巻きました(インダクタンスを測定すると316μHでした)。
ポリバリコン、電池ホルダは両面テープで固定します。
小型で(かわいい?)ループアンテナですが、1石トランジスタラジオと組み合わせると十分実用になる感度が得られました。
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1石レフレックスラジオの製作
1石レフレックスラジオ 1石レフレックスラジオキットを100円の四角い木製コースタ一の裏側に組み立てました。
ポリバリコンは下図の3石トランジスタラジオの製作と同じ固定具で取り付けました。
電池と同様に両面テープでも良かったのですが。。。
アンテナにはビニール電線を20cm使用しました。 屋内配線用のVVF電線(1.6mm)です。 ホームセンターで手に入ります。
アンテナを固定する金具は、額縁などを吊るすヒモを固定する金具を広げて使いました。
アンテナの先端が尖っていると危険なので、ラジオペンチで丸め込みました。
1石レフレックスラジオキットはとても感度が良いので、こんな小さなアンテナでも小型ループアンテナを使用した1石トランジスタラジオに負けません。

レフレックスラジオの動作については電波を受信するを参考にしてください
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3石トランジスタラジオの製作
3石トランジスタラジオ ラグ盤を3石トランジスタラジオキット付属のスペーサを利用して、木ネジで木部台座に取り付けます。
ポリバリコンの固定具の寸法は右図の通りです。
材料は、加工が簡単な厚さ1mmの塩ビ板を使用しました。
折曲箇所は、半田ごてに近づけるとすぐに軟らかくなるので、ラジオペンチで直角に折り曲げます。
他に、アクリル板・アルミ板も加工は比較的簡単です。
キット付属の1mのビニール線を伸ばすと、放送局が受信できます。
ポリバリコンの固定具
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スピーカーを鳴らす3石トランジスタラジオ+2石アンプの製作
スピーカーを鳴らす3石トランジスタラジオ+2石アンプ 3石トランジスタラジオキット付属のリードインダクタの代わりにループアンテナを接続すると、イヤホンから大音量で放送が聞こえます。そこでスピーカーを鳴らすことにしました。
直接スピーカーを駆動できないので、2石アンプを追加します。電源は3石ラジオと共用で1.5Vで動作させます。
小型スピーカーですが、日本酒の一合枡で製作したスピーカーBOXに入れて鳴らすと結構よい音が出ます。
ポリバリコンのみ前面に取り付け、3石ラジオ・2石アンプのラグ版、電池BOXは裏面に取り付けます。
MyRadioという感じで、一人で聞くには十分です。
放送局によっては、結構大きな音量が出るので、アンテナの方向を調整して適度な音量で聞いてます。
3石トランジスタラジオ+2石アンプ(裏面)
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3石ラジオキットを使用したソーラーラジオの製作
3石ソーララジオ(正面) 3石トランジスタラジオキットを使用して、ソーラーラジオを製作しました。 ケースは小型の食品タッパを利用して周囲にアンテナコイルを巻きます。
巻始めと終わりは、ケース内に固定したラグ版に半田付けし、巻線がずれないようにテープを上から貼ります。 
外周は約28cmで(直径9cmの円と考え)0.3mmのエナメル線を46回巻き(約13m)、インダクタンスを測定すると324μHでした。
太陽電池は起電力1.5Vのものを使用します。3石トランジスタラジオキットは1V以上の電源があれば動作するので、直射日光に当てなくてもOKです。 雨の日や夜は乾電池で動作させるため、切替スイッチを付けます。
3石ソーララジオ(裏面)
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スピーカーを鳴らすソーラーラジオの製作
スピーカーを鳴らすソーララジオ(3石ラジオ+2石アンプ)

  太陽電池
3石トランジスタラジオキットと2石アンプキットを使用して、スピーカーを鳴らすソーラーラジオを製作しました。 コレクションケースを利用してスピーカー、ポリバリコン、アンテナジャック、ソーラーパネル等を取り付けます。

太陽電池にはNiCd(ニッカド)電池からの逆流防止用のシリコンダイオードを取り付けますので、ダイオードによる電圧降下(約0.7V)を考慮して3Vの太陽電池を使用します。
電圧降下の低い(約0.2V)ゲルマニウムダイオードかショットキーバリアダイオードを使用すると効率が上がります

ループアンテナはジャックを利用して接続しますが、アンテナからのコードの漂遊容量(浮遊容量)が問題となります(特にコードをより合せると増加します)。漂遊容量のため同調回路のコンデンサ容量が増加して高い周波数が受信できなくなるので、コードをより合わせないようにします。
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ラジオケースに組込む 2石レフレックスラジオの製作
ラジオケース(表面)

⇒ラジオボックスの製作ページ
ラジオケースを製作して、2石レフレックスラジオキットを組み込みました。 
消費電流は2SK241のYランク(IDSS 3〜7mA)とアンプの2SC1815GRと合わせて10mA程度と多めなので、電源には単3x4本を使用しました。
同調コイルにリードインダクタを使用していますが、とても感度が良いので1m程度のビニール線のアンテナでスピーカーを鳴らすことが出来ます。 受信入力が強いと選択度が悪くなりますのでアンテナ線の位置や長さを調整します。
ラジオケース(裏面)
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自作ループアンテナ "LA160" LastUpDate 2000/07/20




●"LA160" について
 
 一辺80cm の中波用ループアンテナです。大きいモノは偉いのか? をテーマに作ってみました。

 まだまだ大きなモノを作る気力はあったのですが、収納に困る事と 普段は我が部屋の空いている壁面にぶら下げて使う事を考えて(名古屋方面に指向性が向く)、 今回は 都合80cm で思い留めています
LA160 全体


 −構成部品−

筐 体 木製(スギ材)
導 線 平行電源コード(12m)
バリコン 多連エアバリコン(330pF + 22pF)
つまみ 樹脂製(丸35mm)
その他 エナメル線、錫めっき線、ネジ類、プラ板、配線止め、クリアラッカー

 −LA160 定格−

寸 法 W50xD810xH810mm
重 さ 約1kgw強
同調範囲 約510kHz〜1750kHz




●実用化への道
 
当時の実験を再現してみました
 まず、このループを企画した時に 60cm正方の木製テーブルの脚に導線を巻いて実験をしました。 果たして何回導線を巻けば良いのやら? まったく見当がつかなかったのです。 今回は大きいため、"LA20" に匹敵する40〜50回巻きだと かなり大変な事になってしまいます(80cm x4辺x50回で160m 也!(笑))
 私が行った範囲では、9回巻いたときに同調範囲が約525kHz〜1960kHzとなり、使い心地も良い感じでした。 この事から、かなり乱暴ですが 20m前後の導線にて実用化出来そう(?)との感触を掴んだのです。

コイルの収まり
 筐体は新製しています。壁に掛けて邪魔にならない様になるべく薄く、また、床置きはもちろん 野外(!?)での使用も考えて丈夫に作りました。 角材を平板で挟んで 80cm[±0.1]の正方枠を構成しています。ちなみにスギの木は軽くて柔らかく、加工がしやすかったです。
 コイル部の導線は例によって平行電源コードを割き、一本につなげて使っています。 80cmの正方ですから 1回巻くのに3.2m必要ですね。 で、問題の巻き数ですが 6〜10の間で試した結果、7回巻きで放送帯をカバーする同調範囲を得られました。

バリコンの実装
 組み合わせたバリコンは、パッケージに 330pF + 22pF と書かれていたエアバリコンで、つまみを含めて木枠の幅にピッタリのサイズでした。 が、回転軸が短かかったため つまみの取り付けはギリギリで、少々斜めになってしまいました。
 上記コイルへは、大小各2群あるうちの大きい方の2群を並列につないで います。 バリコンのホコリ除けとして、曲げたプラ板でカバーをしました。もちろん利得には反映しませんが、なかなか絶妙なカーブに仕上がっています(笑)。

画像に触るとカバーが外れます。



●はたして、その結果は?
 
使用スタイル
 このループアンテナの同調範囲は、約510kHz〜1750kHz です。同調範囲は"LA20"よりも狭いのですが、目的とする放送帯をしっかりカバーしているので 問題はないでしょう。性能に関しては、"LA20"を上回る力を持っていました。 ラジオにループを密着させると、どこが共振ポイントなのか解からないほど強く共振します。 電磁相互誘導の及ぶ範囲も広いので、ある程度出力が大きい局の場合は 数10cm離しての使用で丁度よろしい様です。
 "LA20"との差がハッキリ出るのは、信号の弱い局を受信したときです。灯台の気象通報等の小出力局を拾い上げる能力に長けています。 これは、両者共アンプがないので単純にループの大きさの差が そのまま現れているのでしょうか?。
 今回使用したバリコンには 回転軸の減速ギヤが付いていないものの、結果的に共振周波数のピークの幅が少々広かった事もあり、調節は特に戸惑う事なくスムーズに出来ています。 が、共振幅が広いと隣接混信には不利なので、これはこれで今後の課題ですね。

 予想通り 大きなループは更なる利得をもたらしてくれました。気が向いたら、更に大型のループに挑戦(!?)。


●出力端子の追加
 
外部出力端子
 ループから離れた場所でもラジオに利得をもたらせる様、外部出力端子を設けてみました。 実は、このループの製作時にピックアップ用のコイル(0.5mmのエナメル線 1回巻き)を枠に巻いておいたので、今回は接続する端子部分を施工しています。
 一応、高周波を扱うため、ループからラジオ等への接続は、テレビのアンテナ配線等に使われている75Ω同軸ケーブルを用いる事にしました。これだとケーブルの工作や扱いも楽です。 小型汎用ケースにF型接栓をはめ込み、ピックアップコイルの両端をつないで完成です。


 −追加部品−

端子函 タカチ製汎用プラケース(SW-40)
接続端子 F型接栓

ダイポールアンテナの作り方ノウハウ

数年前、クラブの会報に掲載した内容です


  このアンテナは、単一型とも呼ばれ、ワイヤーアンテナとして、もっともポピュラーで、簡単に自作出来るアンテナです。皆さんも一度は作った事があると思います。私も今まで色々このアンテナを作りました。そのノウハウを紹介したいと思います。
 ダイポールアンテナ(以下DPと略す)は、ご存じのように、波長の1/2の長さが一般的です。一例として、7MHzのDPの長さはいくらでしょうか?  λ=300/f λ→波長 f→周波数(MHz) (注1) ですので、DPアンテナの長さは、0.5×300/7=約20mとなります。又は、昔のYaesuのHFトランシーバーはバンド表示が波長でしたので、それの1/2でも求められます。同様に、21MHzは、約7.5m、28MHzは、約5mです。 それでは、アンテナ本体、それを架設し、調整する方法について、項目別に説明します。
1.アンテナ本体
1-1.ワイヤー(アンテナ線)
  線の加工のし易さ、強度、耐候性、コスト等から、電源コード用として使われている2芯ビニル電線を薦めます。秋葉原の電線屋で、40円/m位で売ってます。それを2つに引き裂いて使いますので、実際の単価は20円/mと、お得です。1m毎にマジックインキで、印を付けます。最後の1mは、架設後、調整時の目印として、使うので、10cm毎にマーキングします。2本一辺に印が出来ますので誤差が出ない所がミソです。それが終わったら2つに引き裂きます。
1-2.給電部(同軸ケーブルとアンテナの接点部分)
  耐候性、強度、整合(マッチング)、自作が難しい等から、市販のバランを薦めます。架設の所で述べますが、バランに吊り下げ用の穴がある物が便利です。バラン(Balun)とは、Balanced to Unbalanced Transformerの略で、日本語で、難しく言うと平衡不平衡変成器です。DPは、平衡型アンテナで、同軸ケーブルは、不平衡なので、これが必要となります。又、DPのインピーダンスは73Ω (注2) で、同軸ケーブルのインピーダンスは50Ω なので、これのマッチングも行っています。昔、5C-2V等75Ω系の同軸ケーブルを使っていた頃は、直結(同軸の心線と、網線をそれぞれのアンテナ線につなぐ)でもマッチングはある程度取れましたが... バランの取扱説明書に従いアンテナ線と同軸を固定します。

ANT001

1-3.アンテナの両端の処理
 卵碍子を使います。強度は関係ないので、出来るだけ小さい物が、軽くて安くてFBです。穴と溝が2対ありますので、取り付け方向に注意して下さい。電柱のステーの絶縁物として、大型なのが使われてますのでご存じだと思います。先ほどの加工済み電源コードを卵碍子の穴に通し、折り返します。マジックインキで印した所を目印に、ビニルテープで固定します。反対側も同じ長さの位置で固定します。この位置は後で調整しますが、各ワイヤーの長さは、理論値×0.95にしておきます。  理論値:先ほどのλ=300/fから計算した値の1/4の正確な長さ  0.95:ワイヤーアンテナでは、理論値より少し短めの所が、目的の周波数の共振点となるからです。これを短縮率 (注3) といいます。ここで、長さ30cm、φ0.5mm位の軟銅線を電源コードを通した穴に通します。ワイヤーをピンと張り、軟銅線を朝顔の蔓のようにワイヤーに巻き付けて固定させます。ワイヤーはビニルで絶縁されてますが、折り返した部分を元の線と密着させる事により、高周波では、折り返した部分が元の線と同一としてみなされ、給電点からこの卵碍子迄の長さで、一本のワイヤーとして動作します。調整は、軟銅線とビニルテープをはずし、長さを変えて再度固定します。これの特徴は、ワイヤーを切らずに長さ調整が出来るところです。左右2本の長さを同じだけ変更します。先ほどのマジックの目印が役に立ちます。これで、DPの完成です。
この写真は、ここもメーカー製を使いました。

ANT002

2.架設方法
  アンテナは、1mでも高くあげるのが基本です。様々な制約がありますがそこの事情に合わせ、障害物から出来るだけ離れるよう、空を見上げて完成後のアンテナをイメージし、構想を練ります。私の場合の架設例を紹介しますので参考にして下さい。材料は、入手容易なテレビアンテナの屋根馬、ポール、ステー線などを流用します。 2-1.ポール(柱)
  ポールの先端に防水用のキャップを被せます。キャップが入手出来ない時は、ビニルテープで、被います。そこにUボルト等で、滑車を固定します。滑車の代わりに先ほどの卵碍子でもOKです。滑車は経時変化で、錆びてきますが、碍子は瀬戸物ですのでその点は問題ありません。そこに、ナイロンロープを通して輪を作ります。長さは、ポール+α位です。国旗掲揚のポールと同じ要領で、給電部、卵碍子部の上げ下ろしをします。
2-2.ステーの張り方
  3〜4方向に張ります。ピーンと張る為に、ターンバックルを使います。この時、ポール側にターンバックルを持って来ると一カ所で締め付け作業が出来ます。つまり、一人で設置可能です。さらに、ターンバックルに針金を通して、からげておくと、強風で、ターンバックルが外れたり、回転してステーがゆるむのを防止できます。
2-3.アンテナが一直線に張れない時
 DPをT字のように張るのが理想ですが、都会の住宅事情では難しいです。方法はいくつかありますが、大きく分けると、ローディングコイルを入れて全長を短縮するタイプと、水平長を減らす為に、アンテナを富士山の稜線のようにした逆V、さらに、その端を曲げるタイプになります。前者はメーカー製が有りますのでそちらに譲って、ここでは後者について説明します。逆Vの場合ワイヤーの開き角度が、小さくなるとインピーダンスが下がって 注4 来ますが、150°位迄なら50Ωで十分にマッチングが取れました。又、端の折り曲げについては、端から20%の長さのところで、片側のみ曲げ角度120°位にしてますが、特にSWRの悪化はわずかでした。1.0→1.05 以前は、まっすぐ張っていたが、別のアンテナを上げた時、影響を受けたので、止むを得ず、このようにしました。

ANT003

2ー4.折り曲げの方法
 ワイヤーの端を固定する前に、卵碍子をワイヤーに通しておきます。ここをポールから吊り下げ、端をステーのようにひっぱる事により、折り曲げます。両端の張り方は多少いびつでも、DPとして、十分機能しているようです。
3.調整
 これで、DPの架設が終わりました。トランシーバーをCWモード、出力を最小にして、バンドの下、センター、上の3ケ所のSWRを測定します。始めに設定した長さで、SWRは2.0以下だと思います。極端に悪い場合は、バランとの接続や、テスターで同軸ケーブルのチェックをしてみましょう。  先ほどのSWR値より、バンドの下側が一番いい時は、共振点が低すぎるので、ワイヤーを短く、逆の場合はワイヤーを長くします(左右同じに)。2〜3回、行えばどの位、長さを変えればいいか要領がつかめると思います。  SWR最小値がバンドのセンターで、1.5より下がらない場合は、アンテナの周囲にある物の影響を受けている事が考えられます。共振点は合っていますので、設置場所を移動したりして、最良点を見つけます。  今までの経験では、7MHz DPの場合、SWR最良点が、バンドセンターで、 1.0の時、バンド両端は1.2でした。 SWR計の反射波の針が、振れないのは、気分のいいものです。
4.まとめ
 安い予算で手軽に出来ますし、材料は他のアンテナへ転用出来ます。 HFのコンディションも上がって来てますので、一本作ってみては如何ですか?お手伝い致します。
5.参考文献
  注1:λ=300/f → 4級アマチュア無線教科書 P.101 注2:73Ω → アンテナハンドブック P.274 注3:短縮率 → アンテナハンドブック P.275


http://www.geocities.co.jp/HiTeens/2570/ja4yaw/hamq7.htm

アマチュア無線のアンテナ



アンテナの基礎を知ろう

アマチュア無線においては、アンテナそのものの性能が大変重要な役割を果たしていることをご存知でしょうか?

CDラジカセ等についているアンテナは、伸ばしても伸ばさなくても受信状態にそれほど影響が出ないので、無線機のアンテナの長さも適当でいいのだろうと誰もが思いがちです。たしかにラジオのような強力な電波の受信であれば、適当なアンテナでも大丈夫です。しかし、これが送信となると違ってきます。

アンテナの長さは非常に重要なのです。それでは、電波とアンテナの長さの関係を、わかりやすい「音」を例にして説明してみましょう。音は物体が振動したときに出ますが、音の高低、震えるので低い音を出し、反対に短いと高い音をだします。このことから、振動数と音の高低の関係も分かります。つまり振動数が少ないと低い音、振動数が多いと、高い音になるということです。

さて、音の共鳴の実験を思い出した人のいるのではないでしょうか?
一方の音叉で音を出すと、もう一方の音叉に振動が伝わって音がでます。
これは共に振動数が同じ為に起こる共鳴現象です。電波もこれとまったく
同じ現象を起こします。電波も周波数によって波長が決まっています。

波長[m]=3×10の8乗(光=電波の早さ)÷周波数(Hz)

その為アンテナに共振(同調)する周波数はアンテナの長さによって決まります。
アンテナの長さが長いほど波長の長い周波数(低い周波数)が共振し、長さが短いほど
波長の短い周波数(高い周波数)が共振します。これは、音が電波に変わっただけで、
音の共鳴と全く同じ現象です。つまりアンテナを作るには、必要とする周波数(波長)に
アンテナの長さを合わせなければならいということです。
それでは、実際にアンテナを使ってアンテナの仕組みと共振についてを考えてみましょう。

アンテナの共振

アンテナの基本型はダイポール・アンテナです。このアンテナは1/4波長の導線を左右に
水平に張り、中央を同軸ケーブル等でつなぎます。この同軸の中を流れるのが無線機から
送り出された高周波電流で、アンテナに高周波電流を伝えることを「給電」といいます。
このことから、このつなぎ目を「給電点」といいます。
さて、アンテナに送られてきた高周波電流の波長が、アンテナの
長さと一致したときが「共振」したときです。
これを7MHzを例にして考えてみると、7MHzの波長、およそ43mのときの
電流分布は給電部が最大、アンテナの末端部が最小となり、電圧分布は
その反対になります。

アンテナの種類

アマチュア無線局の間で使われているアンテナは、ダイポール、八木、グランド・プレーン、
キュビカル・クワッド、パラボラなど沢山の種類があります。
これらの、アンテナを大きく分けると、「接地型アンテナ」「非接地型アンテナ」
「指向性アンテナ」「無指向性アンテナ」「水平アンテナ」
「垂直アンテナ」などに分けることができます。

接地型アンテナと非接地型アンテナ
接地型アンテナとは、一方のエレメント(素子:アンテナの一部)が地面にアースされて
いるものを言います。代表的なものに「バーチカル・アンテナ」があります。また、
非接地型アンテナとは、アンテナのエレメントの両方が空中に開放されている
ものいいます。代表的なものに「ダイポール・アンテナ」です。

指向性アンテナと無指向性アンテナ
指向性アンテナとは、電波を送ろうとする方向のみに電波を送ることができるように
開発されたアンテナで、代表的なものは「八木アンテナ」です。
また、無指向性アンテナとは、アンテナを中心にくまなく電波を送ることができるように
考えられたもので、「グランドプレーン・アンテナ」が代表的なものです。

水平アンテナと垂直アンテナ
水平アンテナと垂直アンテナを説明するには、偏波について触れなければなりません。
電波は電流が作る磁界と電圧が作る電界が合わさって振動して
空間に飛び出していきます。この時の電界の振動する面を偏波面といいます。
この偏波面が地面に対して水平なものを「水平偏波」、垂直なものを「垂直偏波」と
いっています。そうです。水平偏波を持つアンテナが水平アンテナで、垂直偏波を
持つアンテナが垂直アンテナなのです。

アンテナ図



http://www-antenna.ee.titech.ac.jp/~hira/hobby/edu/em/dipole/index-j.html

ダイポールアンテナの長さによる指向性の変化

2003/5 平野拓一(東京工業大学)
Takuichi Hirano (Tokyo Institute of Technology)

電流は正弦波近似している。
i(z)=I0 sin(k0(h-|z|))

zはダイポールに沿った軸であり、z=0が給電点である。
i(z)は電流分布であり、右辺のように表現される。
|z|はzの絶対値である。
k0は自由空間の波数(2π/λ0)である。
hはダイポールの長さlの半分(h=l/2)であり、言い換えるとhはモノポールの長さである。
I0は電流の振幅である。
ダイポールの端で電流の振幅が0になっている(i(h)=i(-h)=0)ことを確認せよ。
そして、右辺のsinの関数形はダイポールアンテナ上の定在波の形を近似的に表している。


dB 指向性、最大値で規格化している

電界(磁界)のリニア指向性、半波長ダイポールのθ=90°方向の大きさで規格化している


[参考]


[Mathematica 4.2 ソースファイル]


Copyright(c) 2003 Takuichi Hirano, All rights reserved.



http://www.page.sannet.ne.jp/ja1hwo/antmenu.htm
http://www.page.sannet.ne.jp/ja1hwo/ap04/3b_hp.htm

周波数 名 前 説 明
HF HFダイポールR 7MHzなどワイヤーアンテナ用(計算機付き)。
28MHz 28MHz SKYDOOR 10mDX用に作りました。
21,28,50MHz 3バンド ホイップアンテナ 2m長の長さで飛びもしっかり
アダプターと共に現役(99/3)のアンテナです。
★7MHz 7MHzの運用が出来るアダプター 3バンドに+1バンドを!
29MHz 29MHzFM用 ツエップアンテナ 片側給電で設置が簡単
50MHz 50MHz 簡単ホイップアンテナ 簡単!初心者向けで調整も簡単です。(おすすめ!)
★21MHz 21MHz用アダプター 50MHz+21MHz ベースローデングとして動作する
50MHz 6mモービル・ホイップアンテナ 60cm長の小形ホイップアンテナです
50MHz 50MHz ミニホイップアンテナ 全長17cmと短いアンテナ
Eスポや移動局用として実用的なアンテナ。
50MHz 50MHz 超短縮ホイップアンテナ 全長9cmと極端に短くしました
山の上から100Km程度QSO出来ています
50MHz 50MHz SKYDOOR1Loop "スカイドア"は縦長のループアンテナです(おすすめ!)
SKYDOOR VS HENTENNA SKYDOORとの比較
50MHz 50MHz 4EL HB9CV HB9CV+2ELを追加して4ELにして使おう
50MHz 50MHz 1EL デルターループ デルタループアンテナの基本形です
50MHz 50MHz 2EL デルターループ 組み立て簡単、飛びも満足!(おすすめ!)
50MHz 50MHz 3EL デルターループ 更に一段と飛んでFB、固定用に超おすすめだ!
144MHz 144MHz 4EL HB9CV HB9CVの2m版です(このアンテナは調整が難しい)
144MHz 144MHz ボールペン軸ホイップ 手頃なボールペンの軸をアンテナにした簡単アンテナ
144MHz 144MHz MLoop マグネットループ・アンテナ(おすすめ!)
430MHz 430MHz GP(オフセット) 作りました、給電はオフセットタイプです。
430MHz 430MHz SKYDOOR Skydoorの実験用に作りました
430MHz 430MHz ボールペン軸ホイップ 簡単に製作出来る。(おすすめ!)
144/430MHz 144/430MHz デュアルバンド 144MHzが1/4波長、430MHzが5/8波長のデュアルバンド
430MHz 430MHz J型モービル・ホイップ 「J」の字型をしたアンテナです
430MHz 430MHz スタックループ 50Ω系のアンテナを2つ重ねました
144/430MHz スーパーミニ・アンテナ(SMA) ヘリカル式のホイップアンテナ
1200MHz 1200MHz 12EL 八木アンテナ プラスチックの角パイプを使った
比較的簡単なアンテナ
1200MHz 1200MHz デイスク・アンテナ プラスチックの角パイプを使った
確実に動作するので「一つは欲しい!」(おすすめ!)
製作情報やDATA、ヒント
項 目 説 明
6m 11EL W6SAI YAGI For 50MHz ANTENNA DATAです。(5/31)
50MHz ピラミッド型アンテナを探る! TVアンテナのステー線を利用したアンテナ

その他(測定器、マッチングなど)
項 目 説 明
Micro Vert Aantenna の各種DATAを求める 計算道具を作りました。(05/2/24)
同軸ケーブルの短縮率を求める 計算道具を作りました。(01/3/9)
短縮ホイップアンテナのコイルDATAを求める 計算道具を作りました。(00/2/16)
直並列変換表(マッチング用)アンテナのマッチング表 直列共振、並列共振の変換計算機能も付いています。(00/3/22-4/8)
MFJ−259B [CQ誌 99/1では\39.800です。]
  • MFJ-259B 98年9月に導入した、アナログデジタル・アンテナアナライザー。
  • この測定器はMFJ-259の後継機でアナログ式からデジタル式に変わった。
  • 概観はあまり変わらないが表示はデジタルになって精度は格段に向上した。
  • 単にSWRの測定だけだと、旧タイプのMFJ-259の方が立ち上げが無い分操作は簡単、普段の使用はもっぱらMFJ-259を使っている。
  • 簡単な使い勝手をレポートします、購入の参考にして下さい。
マッチング用バリコンBOX ポリバリコンとSWの組み合わせ!マッチングのアシスタント(00/1/30-4/22)
簡単なバランの製作 ダイポールやループ系のアンテナに必要なバランは簡単に作れます。(00/2/22)

HFダイポールアンテナ(1/2波長)
ワイヤー式アンテナの長さ計算
HF Dipole antenna (1/2 wavelength). Length calculation of wire type antenna


Frequency (MHz) Enter
Length of antenna
 アンテナの長さ(m)
Length of one side
 片側の長さ
Shortening rate 97%

ダイポール図
例 7MHz 左右の端に40cm 追加する(豚のしっぽと呼んでいる)後、この部分を切りながらSWRを調整する。
Example 7MHz : 40cm is added to a right and left edge. SWR is adjusted while cutting this part.
As for the point of the antenna, we want to take the space of 1m or more.


[ ダイポールアンテナを設計する場合のヒント ]

★ここでの計算は地上での高さやアンテナ線の太さを加味していません。
従って、厳密には数字がずれますが実用的にここで計算した数字のDATAで作動します

★実際に地上5m程度上げて調整して周波数を合わせ、地上10m程度に設置した時はアンテナの高さが異なるので周波数がずれます。
 普通アンテナを高く上げると周波数が高くなるので長さが不足します。
 低い位置で調整する場合、有る程度周波数が上がるので少し長めにしておく必要が有ります。
 ワイヤーは切ってしまうと延長するのは面倒ですから、初めは長めにして、切りながら合わせるようにします。

★ダイポールはかなりブロードなので細かい計算は不要です、7MHzの場合ワイヤー(片側)10.4mで上げれば大体マッチングが取れると思います。

★ダイポールのインピーダンスは一般に73Ω前後になりますが、これも高さによって変わります、完全に合わせるにはマッチング回路が必要になりますが、このまま使うか両脇をいくぶん下げて「逆V」形にするとインピーダンスが下がり同軸ケーブルの50Ωに近くなります。
 SWRは3以下なら使えます、73Ωを考えるとマッチングは良くて1.5程度になりますがバンド幅が広いのでSWR3.0以下におさまるでしょう。

★ダイポールアンテナは平衡形のアンテナなので使う時は市販品、自作を問わず必ずバランを使って下さい。
 使わないと「8の字」のビームパターンが悪化したり、同軸ケーブルからノイズを拾い易くなります。


7MHzのダイポールアンテナの場合

 7MHzの場合全長が21mぐらいになるので10.5mに切って両脇に絶縁物を付ける。
 これにはプラスチック類が使える、ポイントは電気的に絶縁されれば良いのだ。

 上の図の様に両脇は少したらして置き、ここを後で切って周波数を合わせる事にする、切る時は両方同じ長さとする。

 プラスチックは黒っぽい物が長持ちする、新規に購入したい場合水道管のジョイントが安くて丈夫でおすすめだ。
 これはホームセンターなどで40円前後で売っているねずみ色の物だ、VP-13やVP-16の細い物でも十分で耐久力が有る。
 更にケチって半分(1/3)に切っても使えるがのこぎりが必要なので2-3個購入してもたいした出費とはならない。

 先端はプラスチックで絶縁するが、その先はロープで建物、樹木、ポールなどに結び付ける。
 このロープは金属製では駄目で絶縁物(プラスチック系)を使うこと、また先端と建物など取り付ける物まで出来るだけ離すのが理想だがどうしても最低1m以上は取りたいものだ。

01/2/5 制作 


☆☆ 予算は 2500円!
10mバンド用1ループアンテナ ”Skydoor”


The 10m SKYDOOR is 1 Loop Antenna.
Antenna size=Width 1.6m Height 4.57m
Series resonance(31 ohm+24j) = Parallel resonance(50 ohm-64j)
-64j=1/(64*2*3.14*28.5MHz) =87.3PF(adjustment Capacitor.use 80-100PF)
全体の写真

《動作原理》

ビームパターン
 サイクル23に入ってHFのハイバンドがにぎやかになって来ました、雑音ばかりだった10mバンドもDX局が強力に聞こえるようになって「そろそろアンテナを考えよう」と思っている方も多いと思います。
 98/1月号に6m用1ループアンテナを紹介しましたが、今回はこれの10m版です、最近はこのアンテナを"Skydoor"と呼んでいます。

 その後実験を重ね色々なことが分かって来ましたので合わせて報告いたします。


 ループアンテナと言えば、古くから正方形のキュービカルクワッド・アンテナが有りました、このアンテナはダイポールアンテナを2つ重ねた物です。
 今回のアンテナはキュービカルクワッドを縦長にして利得をより上げた物です。
 以前から日本には「ヘンテナ」が有りました、これも同様縦長のループアンテナです、下に小さなループを付けて2重になっているのが特徴です。 パソコンで下の小さなループを調べてみると主にマッチングとして動作しています、Skydoorはヘンテナから下のループを取り去ったアンテナと考えても良いでしょう。
 ただループを取り去るとマッチングがずれるので少し細工をします、これが外付けのコンデンサーと言う訳です。
 実はもう一つ外見からでは分からない細工をしています、さあ何でしょう?
 アンテナはダイポール系なので水平編波で「8の字のビーム特性」を持っており、サイドは切れます、信号は真上に出にくくその分前後に強く押し出されるのが特徴でDX局に対し地上高の低い場合八木系のアンテナより有利と思われます。
 パソコンソフトはJA1WXB松田OM作成のソフトを使いました、DATAが有りますのでMMPCをお持ちの方はコピーしてファイル名をantに変更して確かめる事が出来ます。

《数字のマジック》

 アンテナは普通「直列共振回路(Series resonance)」で表すことが出来ます、又「並列共振回路(Parallel resonance)」でも表せますがどちらも結果は同じです、これは同一建物を正面から見るのと裏側から見るのに等しく同じなのです。
 アンテナの共振周波数は大きさや長さで決まり、インピーダンス(高周波に対する抵抗)は形で予め決まります。
 問題はインピーダンスを同軸ケーブルの50Ωに合わせる方法ですがSkydoorはR=31Ωですから直結では合いません。共振させたSkydoorを少し大きくすると元の周波数より下がります、どれだけずれたかを表すのがリアクタンスという単位です。
容量の求め方
参考
Z=1/ωCから ω=2*π*F
C=1/(64*2*3.14*28.5) -
C=87.3(PF) 市販/91PF
 今24j迄ずらした状態を[31Ω+24j(j24と先に書く事も有る)]と表します、これは直列共振回路で表しているのでこれを並列共振回路に変換すると不思議なことにR=50Ωになり同軸ケーブルのインピーダンスに合います。
 但し、64jという誘導性リアクタンスが発生するのでこれを打ち消す必要が有ります、といっても簡単です符号を変えた−64jを加えれば良いのです、これを10mバンドに換算すると87PFになり、耐圧は10Wで30V、100Wで100Vですが実際にはこれより高い物を使います。
 実験の結果コンデンサーは10%程度の誤差が許容されるので市販品では91PFのコンデンサーでマッチングが取れます、材質は20W以上でマイカコンデンサーを使い、これ以下ではセラミックコンデンサーが使えます。
材 料 表
材 料 詳 細 数量
アルミパイプ 16mmX2m 2本
水道管 VP-16 20cm 1本
マストクランプ * 2本
銅線 1.2mm 9m
圧着端子 3.5mm 6個
タップビス 3.5mm 8個
小形プラスチックケース * 1個
マイカコンデンサー 91PF 1個
コネクター MJ 1個
バラン 1:1 1個
ACコード 20cm(バラン接続用) 1本

《材料集めと加工》

 材料を集めて製作します、寸法図からおよその事は理解出来ると思いますが下のパイプから給電しワイヤーの中心部分が一番電位が高くなっています、ここが浮いている構造なので動作が安定です。
 上のパイプは全体の重さを支えているので細い材料ではしなるかも知れません。
 下のパイプは中央を水道管で浮かせて使います、アルミパイプに16mmを使ったので水道管はVP-16です、ポール取り付穴の位置は購入した材料に合わせて下さい。
 寸法は「横/Width 1.6m 縦/Height 4.57m」ですが材料の寸法が多少変わってもこの前後で調整出来ます、従って寸法は気持ち長めにして調整で合わせて下さい。
 ワイヤーは手持ちの1.2mmの銅線を使いました、各先端は圧着端子でタップビスでアルミ管に止めます、長期に使う場合ゴミなどが入らないように接触面にグリス(油)を付けておくとFBです。
 縦の長さは調整が必要ですから始めは少し長めの4.7mにします。
 給電部のバランは必ず必要で市販自作を問わず必ず入れて下さい、入れないと本来の動作が期待出来ず飛びが悪化します、なを自作バランだとマッチングコンデンサをケースに内臓出来て便利ですね。
 マストですが10mバンドはアンテナが大きくなるので金属ポールを使います、「50MHzではグラスファイバーを使って浮かせた」のですがその後の実験で、給電部を浮かせればSWRも問題無く下がり電波の飛びもバッチリ飛んでくれました。

《調整方法 ADJUSTMENTS》

SWR アナライザー/MFJ-259
 寸法図の通り製作すればインピーダンスは合ってSWRは下がるはずですが使った材料や設置した場所によって共振周波数が多少ずれるので少し調整が必要です。
 SWR計で周波数を希望の周波数に合わせます、CW主体なら28.2MHzSSBなら28.5MHz、FMで29.3MHzでしょうか、私はSSBが主でたまにFMなので28.75MHzを目標にしました。
 SWR曲線の下がった所が共振周波数でここを変更するにはアンテナの縦の長さを変えます(参考1MHz当たり片側で18cmです)。
 とりあえずパイプに巻き付けて長さの調節をし、SWRが下がってから線を切り合わせるとFBです。
 周波数が上がった場合、本来ループを大きくするのが調整の基本ですがアンテナとバランまでの長さを長くすると結果的に周波数を下げる事が出来ます。
代用コンデンサー  なを同軸ケーブルをコンデンサーの代わりに使う事も出来ますが、この場合同軸ケーブルを2〜3回巻にしておく、伸ばしたままではSWRが下がらない事も有る。
 長さ95cmを巻いた状態にしSWR計を見ながら切り合わせると良い。
 アンテナアナライザーの表示の様にSWRは1.0近くまで下がっています、この後周波数を少し高くしました。

《出来上がって》

テスト運用
 6mの延長で製作したのですが予定した物より長めになりました、細長い分利得は増加しているはずなので損をするわけでは有りません。
 バンド幅は28MHzが広い事も有るのですがSWR1.5の範囲が約0.43MHzとあまり取れませんのでSWR3( 1.24MHz)まで有効利用しましょう。
 10mバンドすべてカバーしてないのが欠点でしょうか、最適では有りませんけどアンテナチューナー付きのリグであればSWR3迄はリグの方で対応出来ます。
 飛びは21MHzの様にバンドは込み合ってないので珍しい所でも見つければ交信出来ると思います、調整後ワッチするとDX局ばかりでした、HS(タイ/AS)とS59AA(スロベニア/EU)を見付けたのでQSOして見ました、Eスポシーズンには国内の局とたくさんQSO出来るでしょう。
 簡単なこのアンテナは屋根より高く上げられれば、思わぬ所まで飛んで満足出来るアンテナになると思います。
 前記の見えない細工はわかりましたか!答えは「ループを共振周波数より少し大きくする」でした、どれだけ大きくするかはSWRが下がる点に調整すればそれで終了です、調整はすべて自動的に完了するので意識しなくても良いでしょう。
 FB DX 73

html変換 99/5/12 


21/28/50MHz 3バンドホイップアンテナ
予算は 3,500円


全体の写真

 3バンドホイップアンテナ

 HFのハイバンドはEスポシーズンになると、国内各地の局が聞こえて来ます。秋から春に掛けてはDX局が入りだし、一年中楽しめます。
 Eスポでは、簡単なモービル・ホイップアンテナと10Wで国内とは十分QSO出来ます。使ってみると「もっと飛ばしたい!」とか「弱い局が聞こえない」等の不満が出てきます。

 今使っているアンテナより、「もっと長くて大きなアンテナを使えば、よりチャンスがあるかも知れない」と考えるのは、私だけでは無いと思います。
 確かに、短いアンテナは手軽に運用出来ますが電波が出る所が少ないので、当然効率が犠牲になっているはずです。
 従って、短さよりも飛びに重点を置き、長さによる不便さは目をつむることにしました。

 およその設計

電圧分布図

 私の車は斜めにアンテナを入れた場合、最大2.7m程度まで入れられます。そこで「長いアンテナ」の限度が2.7mとなります。この長さだと走りながらの運用は出来ません、車を止めて使う半固定用アンテナとして使う事にしました。止めているので基台に負担が掛かりません、少し大きなアンテナでも気にせずに使えます。

 アンテナは釣竿を使って作る事にしました。メーカー製のようなステンレス棒にするには接続の問題があります。その前に販売されてないので手に入りません(?)。
 そこで、何処でも手に入るグラスファイバー製の釣竿を使います。これは少し太いのですが「軽くてアマチュア向きの、FBな素材」です。
 21MHzは短縮コイルを入れた1/4波長動作のアンテナです。10mFMは1/4波長が2.5mなので長さもこのままでピッタリです。
 6mは全体をマッチングさせるのは少し面倒ですから、全部を使わず途中まで使う事にします。これでアウトラインが出来ました。

 材料と作り方

コイル&CH
コイル部分の写真

 釣竿はグラスファイバー製で、細目の物をDIYや釣具店で求めます。使ったのは3.5m物4段つなぎで、先端の3段を使う事にしました。
 竿はコネクター(MP−10)に差し込み、作った物はちょうど差し込んだ状態で全長2.6mになりました。
寸法図  つなぎ目同様エポキシ接着剤で、竿とコネクターをしっかり固定します。念の為「タップビス」で押えて補強してやります。
 次ぎに、中央部に「コイルを付ける金具」を取り付けます。これはアルミ板又は燐青銅を丸めて、竿に接着します。下から銅線を緩くからませながら、金具の所で圧着端子を使いねじ止めします。
 上部も同じでからませながら先端部分まで銅線をはります。この段階は仮止めで、セロテープで止めて置きます。
 なを、車の大きさや釣竿の関係で2.6mより短くなる場合、後で調整しますからとりあえず作ります。

 21MHzの短縮コイルは、5ミリの園芸用グラスロッド(2m物が売っている)を使いました。これに燐青銅(真鍮や銅板などでOK)を接着剤で固定します。
 コイル部分は0.8mmUEW線を巻けるだけ巻きます、製作した物は93回です。

 調 整

SWR図

 測定器はバンド外のSWRが計れる物があると、手早く調整出来ます。普通のSWR計だけでもOKです。調整の基本条件は次ぎの通りです。
A.回りに何もない所でする。屋根や塀等が近くにあると、かなり周波数が変りますから注意して下さい。
B.使う車で調整する。せっかく調整しても、他の車だと車体の構造や基台の位置が違うので共振点が変ってしまうからです、必ず自分の車で調整して下さい(短くないので、たぶん作動すると思います)。

 [6mバンド]

 51MHzでSWRが下がるように、下部の巻き付けの長さやピッチを変えて合わせます。
 SSBが主体なら50.5MHzでも良いでしょう。長さ1.35m になっていればそれ程狂う事は有りません。
 もし周波数が高くなっている場合巻き付ける線を多くします、つまりよけいに巻き付ける。

 [10mバンド]

 ここは金具の所をシヨートさせ、[28.5MHz]でSWRが下がるように上部をカットして合わせます。
 長さが2.5m程度で合うはずです。
 アンテナの長さが2.5mより短い人は、上部の巻くピッチを狭くしてたくさん巻いて周波数を合わせます。つまり銅線の長さを長くするわけです。
 これで先端までの長さが決まりました。ここまでは無難に合わせられると思います。

 [15mバンド]

 このバンドは少し手強いです。初めにコイルを作り、21MHzより少し低め(20.9MHz) になるようにコイルを巻きほぐしながら合わせます。
 もし、共振周波数が高い場合は、巻数が不足しているので少し細い線で巻き加えます。例えば10回ほぐし、そこから細い線にして15回巻きます。
 これだけではSWRが下がりません、作った物はこの段階でSWRが[2.7] でした。

コイルの写真  次ぎにCH(キヤパシティ・ハット)を付けてSWRを下げます。この時いくぶん周波数が上がるので周波数を下げておくわけです。
 取り付け後、バンド内のSWRが[1.5] 以下になれば合格としましょう。(製作例では10x110mm,10x70mmをTの字に取り付けた。
 コイルやCHの調整でSWRは下げられますが、深追いしても飛びの方はほとんど変わりませんので適当に妥協します。

 製作した物は共振点でSWR[1.1] 、インピーダンス55Ωになっています。全体として短縮率は70%程度ですからSWRも緩くバンド内を軽くカバーしました。

 オプション

 原理的には、この近くのバンドである14,18,24MHz等も「コイルの巻数の変更で合わせられる」のでお試し下さい。
 ただ、ホイップアンテナのインピーダンスは本来50Ωではなく、少し低くなるので、21MHzに合わせているので他のバンドではSWRを完全に下げられません。
 でもSWRは1.5以下に合わせられるでしょう。

 出来上り

完成の写真
 アンテナ保護の為に、コイルにエポキシ接着剤を付けて完成です。塗ったら21MHzで約100KHz下がりました。他の銅線部分も動かないように、少しづつ接着剤を付けて固定しセロテープを外します。

 試してみると、以前21MHzのアンテナを1.2mの長さで作りましたが、2倍も長いので飛びの方も少し良くなりました。
 受信で比較すると信号は確かに上って、長さが実感出来ました。でも、コンデイションが上っている時はそれ程差はありません。下がった時には効果が期待出来ます。

 10mは短縮してないので、短いアンテナよりFBです。国内はもちろんDX用として実戦で使えます。
 6mは金具より上は作動とていませんので、非常用という所でしょうか。試しに、2mも測ってみたらSWRが[3]程度有りました。
 全体として「このアンテナはFBに出来た」と思っています。FB DX 73

99/3/10 変換  

 その後

7MHzアダプター
 21MHzで良く使っていますが、雨の時SWRが低下するのでコイル部分に一回り大きいパイプをかぶせて使っています。
 これは釣竿の少し太い所を切り出し、エポキシ樹脂接着剤で防水させて使っています。

 このアンテナは長いこともあって、けっこう飛んで楽しんでいます。また、このアンテナにアダプターを付けて、7MHzにQRV出来るようにしています。こちらも続けてご覧下さい。

 部品表

材 料 詳細 数量
釣竿 グラスファイバー製 3.5m物 1本
グラスロッド 園芸用5mm 20cm
銅線 1.2mm(又は1mm) 4m
銅線 0.8mm UEW 3m
燐青銅 50x120mm 1枚
圧着端子 3mm 4個
ビス 3X10mm 2個
ナット 3mm 4個
タップビス 3x6mm 1個
コネクター MP−10 1個

21MHzのアンテナを7MHzで使う、アダプタ


全体の写真  モービルホイップで、少し長いアンテナは2m程度の物が良く売られています。
 この程度の長さがあれば、7MHz用のアンテナとして十分使えそうです。
 以前2.5m長の「21MHzホイップアンテナ」を作りましたので、これをベースに7MHzのアンテナにするアダプタ(一種のアンテナカプラー)を作りました。

 2m以上の長さがあれば7MHz用のアンテナになるので、2m・6mや10m用のアンテナをお持ちの方は、それを使って下さい。作り方は同じです。
 市販の物は重量があって走りながら使うには、かなりしっかり作らないといけませんが、止まって運用するのであれば力が加わらないので、簡単なプラスチック製の箱が使えます。ぜひチャレンジして下さい。

アンテナの構造

全体の写真
 2m程度と長いアンテナ(途中にコイル等が入っていてもOK)の根元に、「コイル」を入れて短縮アンテナとして作動させます。これは「ベースローディング式」と呼ばれ、市販品のアンテナとしては良く見かけます。

 コイルはリアクタンスの補正として作動し、コンデンサーはインピーダンスを合わせる為に使います。

回路図  これで同軸ケーブルの50Ωに変換出来るのでSWRを下げる事が出来ます。
 CQ誌1999/4に「7MHzホイップ・アンテナ」が出ていましたがこれは、長さ1.5mのアンテナに約23μHのコイルと590PFのコンデンサーが使われていました。
 構造は同じで、周波数の調整機能が付いています。私の作ったアンテナは7MHzSSBバンドをカバーしているのでこのまま運用可能です。(99/3/19)

部品と材料

取り付け金具
 市販のプラスチックケースに、MプラグとMジャックを取り付けます。
 「プラグ」の方は手に入りませんので、取り付け金具を銅板で作り、をこれを半田付けしてケースにビス止めします。これで思っていたのよりしっかり付いています。図を参考に製作して下さい。

 コイルは釣竿(グラスファイバー製)のあまりを60mm切って(太さ15mm) 、それに0.6mmのPEW(エナメル線)を巻きました。
 巻数は試作の段階で6.4MHzになったので少しほぐし、66回で約19μHになりました。
 ここはアンテナの長さによって変わりますので自分のアンテナに合わせて下さい。
コネクターの写真  「コンデンサー」は調整時はセラミックで良いのですが、完了したら「マイカコンデンサーに置き換える」ことをおすすめします(マイカはお値段は高いが温度変化が極めて少ないので安心です)。
 容量はそれほどクリチカルではありませんが「コイルの方はかなり微妙」です。
コイル

調 整

SWR図
 調整は全体の影響を受けるので必ず「使う車で調整」します。

A.車に付けてまず共振周波数を調べます。調べ方は「SWRが下がっている周波数」です。
 7MHzより低い場合はコイルをほどき、高い場合は巻き加えます。
B.7MHzに近づいたらマッチングを取ります、コンデンサーを付けてSWRを下げます。細かく容量を調整して[1.0]近くまで合わせます。
C.コイルにエポキシ樹脂系接着剤を全面に塗る(下側2〜3回を除く)。
D.共振周波数を7.050MHzになるようコイルの端を調整して合わせます。
 (この調整は回りに何もない所で、例えば河原の土手等で調整する事)
E.インピーダンスが分かる測定器を持っている方はRを測り、50Ωより低い場合はコンデンサーの容量が大き過ぎるので減らして下さい(逆の場合は増やす)。これで作業が早く終わると思います。
 なを、測定器は無くてもSWRが下がれば良いので、コンデンサーを少しづつ(例えば100PFづつ)変化させてやればSWRを順次下げる事が出来ます。

試しに使う

 出来たので早速CQを出して5局程QSOしました。
 いずれも[59]のレポートが戻って来ました。7MHzの事ですから正確な物とは思えません、まあ「それなりに飛んでいる」と思われます(QSO出来た事実がありますので・・・HI)。
 CQを出している局を呼ぶ方が効率は良いのですが、条件の悪い方で試してみました。
 夜中、新市誕生の時スキップ状態でしたが山の上からダイレクトでQSO出来、これを作って良かったと思いました。使って見て「メーカー製の物と同等の物が出来た」と思っています。
 2.5mの長さからか、SWRもSSBバンドを約[1.5]でカバーしてFBです。(2009年以後はまた考えなくてはなりませんが?)

完 成

完成
 調整も終り、試しQSOも出来たら、コイル部分が動かないように接着剤で固定します。
 アンテナが長いので走行中のQSOは無理ですが、車を止めて運用するにはFBです。ケースもふたをするとかなりしっかりするので、ふたは必ず必要です。

 大きなアンテナの時よりSメーターの振れは悪いが、それでも9+20dBの局もいるのでQRMの少ない時間を選んで運用すれば十分楽しめると思います。
 ほぼメーカー製の物と同じ程度の物が出来ましたので「大成功」と思っています。
 JCCやJCG、町村ハントや移動サービス等に利用して下さい。

99/3/10 変換  

[部品表]

材 料 詳細 数量
プラスチックケース 55x82x22 1個
Mプラグ MP−5 1個
Mジヤック MR 1個
銅線 PEW 0.6mm 7m
銅板 25x30mm 0.8mm or 1mm 1枚
マイカコンデンサー 390PF (要調整) 2個
グラスファイバー (釣竿の一部) 60mm
ビス 3X10mm 4個
ナット 3mm 8個
他に エポキシ樹脂系接着剤 少し

 10m FM用 ツエップアンテナ


ツエップアンテナ

概念図
 このアンテナはダイポール・アンテナを片側から給電する方法で、これを「ツエップアンテナ」と呼びます。
 厳密にいうと、本来の「ツエッペリン・アンテナ」とは少し給電部が異なるので、別のアンテナともいえますが、ここでは形がにているので「ツエップアンテナ」とします。
 普通ダイポールは中央から給電するのですが、端から給電するのが最大の特徴です。
 ダイポール・アンテナは中央が重くなるので垂れ下がります。この方式では片側から給電するので全体の重さは両脇の負担になります。この為設置は非常に楽になるのが特徴です。
 又、斜め設置も簡単ですから、移動等でアンテナが建て易い点が上げられます。反面端でインピーダンスが高いのでマッチングが難しいく、多少ロスがでるのが欠点です。
 これらの特徴の中で、最大のメリットはやはり「手軽にアンテナを設置出来る」 事でしょう。マッチング面を工夫して作って見みました。
 インピーダンスを高くするのに共振回路を入れます。これによって手軽に周波数を合わせる事が出来ます(多少強制的に合わせられる)。
 一方コンデンサー(バリコン) を使うのでここに使う耐圧の問題が新たに発生します。市販の物が手に入るので50Wなら利用出来ます。

売られています

全体の写真図
市販品は「サガ電子工業」から1.9-50MHz までシリーズで売られており、使っている局と何度かQSOした事があります。
 評判もFBで、ツエップはお手軽アンテナの一つのようすでした。
 コメット社から「ツエップ・ライク」として売り出されています(99/1作成時)。

構造と部品選び

回路図
 回路的にはダイポール・アンテナですから特別な物では有りません。ただ給電方式が片側から給電しているのでインピーダンスが高くなります。この為、普通のダイポール・アンテナとはマッチング方法が少し変わっています。
 やり方は数種類ありますが共振回路を使うのが簡単です、これにしました。
 共振はLとCで決まります。コンデンサーは市販のエアーバリコンを使うのとコイルは簡単に作れるので自作する事にしました。
 給電はコイルにタップをとってマッチングを取る方式です。若千同軸ケーブルに信号が乗りますがアンテナにエネルギーを供給する反動と思っています。
 アンテナのエレメントは1.2mm の銅線を使います(これはDIYのお店で売っています)。太い方が長持ちしますが長さが5m程度なのでこれを使いました。
 ワイヤーで作りますが、垂直で使いたい場合パイプでもかまいません。
 グラスファイバー製の釣竿に絡ませてやれば使えますね、これだと立て横自在に設置出来ますからアパマンハムにはFBでしょう。

製 作

コイルとバリコンの写真
 プラスチックケースにM型コネクターを付ける穴を開けます。ここは「シャーシーパンチ」16mmの物を使うと簡単です、持ってない方はやすりで開けて下さい。
 道具は有るときれいに早く仕上がります。あまり開ける機会も少ないかも知れませんが有ると便利です。
 外に取り付け穴を予め開けて置きます。基板には4mm のビスをヤスリで良く磨いて半田付けします(磨かないと半田が良く付かない)。
 本体とアンテナを支えるのに力が両方から加わるので、プラスチックケースが長期間持ちません、中に基板を入れて補強しました(写真)。
 片方は紐で縛る事にして、銅線2本を輪にしています。写真のように基板に半田付けして有ります。
 アンテナ線は銅線1.2mm を1/2波長の97%の5mとしました。先端には絶縁用に碍子(プラスチック)を入れて下さい。パイプで使う場合は95% 長と少し短くします。
 コイルは巻数13回で約0.8μH(150Ω) になります。正確でなくてもバリコンで大幅に合わせられるのでおよそでOKです。つまり作り方もだいたいで良いのです。
 インダクタンスはこの2-3倍程度にする事が多いのですが、今回はマッチングの関係でこの値を使いました。
 プラスチックケースには小さな水抜きの穴を幾つか開けておきます。これは中に雨水をためない為です。

コイルの作り方

コイルの作り方
 コイルは12mmのパイプにビニール(ラップ)を巻いて、その上に銅線を15回スペースを取りながら巻き付けます(巻幅3cm程度)。
 次に「エポキシ樹脂系接着剤」を付けてコイルがバラバラにならない様にします。この時コイルの一部に接着剤を付けます。
 固まったらパイプ、ビニールを外すとコイルが出来ます。やって見ると意外と簡単でFBな物が出来ます。

調 整

SWR表
 アンテナの調整には「SWR 計」と「デイプメーター」が必要です。
 まずコイルとコンデンサーで共振させます。これはデイプメーターで約29MHz に合わせ予め印を付ける。後は実際に調整する時にわずかな調整だけで合います。
 ここからは野外調整です。寸法通りのエレメントを付けると、SWRはバリコンを回すだけでかなり下がるはずです、29.15MHzに合わせて下さい。
 次に、タップの位置が問題です、1回から2回にポイントが有りました。[1.5回]前後を探して下さい。
 なをエレメントの先端、50cm程度に何も無い状態で調整します。又高さも1/4 波長の2.5m以上の高さに上げての作業が望ましいです。

完成して

出来あがり
 パワー的に見るとタップ1.3 回ですと10倍のステップアップになるので電圧が10倍になります。
 バリコンの耐圧が500Vの場合、Max Power 25W 対応となります(100W で使う方はバリコンの耐圧が1000V の物を使って下さい)。
 IC-575(10W) で使って見ました、SWRは表のように[1] 近くまで追い込めましたが共振回路を使っているのでバンド幅が取れません。
 ワイヤーからパイプに変更すれぱもっとバンド幅が取れると思います。欠点はここでしょうか、タップの位置を上げると多少改善出来ますがわずかです!
 一応、FMバンドはカバーしているのでそれなりに楽しめます。
  FB DX 73&88 (1999/1-2005/2)
 このツエップアンテナを他の周波数にする場合、コイルを600Ωで設計して下さい。
 本当はもっと高い方が良いのですが、作り易さからみると少し低めの450Ωなどにする方が良い。
 本来の性能面から見ると1000Ω以上にするとFBです。
材 料 表
項 目 説 明 数量
プラスチックケース 54X93X29mm 1個
銅線 1.2mmφ 7m
コネクター MR 1個
バリコン タイト、500V 50PF 1個
つまみ 1個
ビス 3X10mm 5個
ビス 3X5 mm 2個
ビス 4X15mm 1個
ナット 3mm 5個
蝶ナット 4mm 1個
基板 15X60mm 1枚
ラグ 3mm 1個

 50MHz用モービル・ホイップ
[入門用としておすすめ]
              予算1,800円


6m ホイップ・アンテナ

全体の写真
 始めて50MHzに出て、あると便利な物が「モービル・ホイップ・アンテナ」です。もちろん市販品もあって長さも色々売られています。
 人気のバンド50MHzは1/4波長でもたった1.5mしかありません。2mや430から来た方は「長い」と思うかも知れませんが、6mバンドは独特な飛び方をして楽しめます。

 最近DIYのお店が増え、色々な物が安く売られています。釣竿の売り出しがあったので購入してきました。
 太いの細いの一本1、500円ほどでありました。このグラスファイバー釣竿は韓国製でしっかり作られています。
 こコネクターに入る大きさで切ると、長さは手頃な1.2mになりました。
 細い物だともっと長く取れますが、先端が細くなり過ぎるのでその場合先を切って下さい。

動 作

 アンテナは1/4波長動作です。
 50MHzでは1.5mですからもこれでは全長が少し足りません。この場合アンテナの途中にコイルを入れると電気的に長くする事が出来、マッチングを取ることが出来ます。
 コイルの容量を増やせばどんどん短くする事が出来ますが、アンテナは電波が出る所ですから全体を短くするとその分、効率は悪くなります。飛びは長さに比例して悪化するのであまり短く出来ません。

 コイルは入れる位置により、次の3種類に別けられます。
A.トップ・ローディング これは上部に有る物で、中波放送の中継等に使われている。
B.センター・ローディング これは中間に有る物で、アマチュア用として良く使われています。
C.ベース・ローディング 最下部に付ける方式です。

 昔から「センター・ローディング式が飛びが良い」といわれてるので、今回もこの方式です。
 C.の方式も1988年頃作ってFBで、盛んにQSOに使いました。

部品と製作

 材料はグラスファイバー製の釣竿です、これをDIYやホームセンターへ行って探して下さい。
 コネクターは釣竿が太い時はMP−5、細い時はMP−3で1m少しの物が出来ます。これは釣竿に合わせて下さい。

寸法図

 銅線は0.8mmのエナメル線(PEW)か、ポリウレタン線(UEW)を使っています。
 作り方はまずコネクターに入る太さを見つけて切断します。
 切った物は紙ヤスリで塗装部分を削り、素地であるグラスファイバーを出してエポキシ接着剤でコネクターに固定します(この時中に入れる銅線を忘れないように)。

 継ぎ目はしっかりエポキシ接着剤で付けます、ここは一度付けると外せませんので慎重に付けましょう。
 コイルはとりあえず、18回巻いた物を作って、これを使います。
 全体で半田付けする所は4か所です。初め線はゆるく釣竿に巻き付けほぐれないようにセロテープで仮止めします。(コネクターの先、元の所、コイルの前後2ヶ所です)

調 整

SWR図
給電部  初め共振点を探します。SWR計で50〜54MHzのSWR特性を調べ、凹んでいる所が低い場合(50.0以下)コイルの巻数を減します(逆の場合増す)。
 50MHz帯に入ったらSWRが[50.7MHz]辺りで、一番下がるようにコイルを伸び縮みさせて合わせます。

 希望の所に合ったらセロテープで固定し、エポキシ接着剤でコイル部分を固定します。他の部分も何点か適当に接着剤で固定します。これで少し共振点が下がります。
 接着剤を乾燥させてから、もう一度SWRを調べます。今度は[50.5MHz]になる様に先端部分を切りながら合わせます。
 切り過ぎて、付け足しをするのはとても見苦しいです。ここは少しづつ(5mm)カットして下さい。
 なをSWRが完全に下がっていません(1.2MAX)が、普通使うには十分です。

 仮にマッチングを補正しても飛び、受けともほとんど変わりませんのでこのまま使います。
 完全に合わせるには、CやLを追加する方法も有りますが、全体があまり短くないのでこのまま使っても良いのではと思います。

出来上がって

[ 材 料 表 ]
品目 詳 細 数量
釣竿 グラスファイバー製 1本
プラグ MP−5 1個
銅線 0.8mmPEW(エナメル線) or UEW 2m
その他 2液式エポキシ系接着剤 -
 全長1.2mとあまり短縮していませんのでSWR特性もゆったりしています。これでSSBからFM帯までカバー出来て実用的です。
 全体がグラスファイバーで出来ているので、このアンテナは非常に軽く、コネクター込みでなんと52gしかありません。
 飛びの方は、94年正月のQSOパーテイで8の局とEスポで(2.5w)QSO出来ました。飛びの方は問題有りません、期待どうりFBです。
 2005年も現役で時折使っています。単純なので長持ちしています。
 このアンテナはくせの少ないアンテナなので初心者でも作り易いと思います、ぜひ1本は製作して欲しい物です。
 このアンテナに図のような変換アダプターを付けると21MHzにオンエア出来ます。 アダプターの写真

[おすすめ] 予算1500円
50MHz用 60cm長モービルホイップ・アンテナ


全体の写真  市販のモービル用アンテナは色々ありますが、1m前後の物が多く出回っています。
 ホイップアンテナは短くすると性能は低下するので、市販品は長いものを多く見受けます。でも車で走っると長いアンテナはけっこう邪魔です。友達同士の連絡用に短いアンテナが欲しくなりました。普通のドライブでは、車間距離が開いても1km程度ですから短い物で十分です。

 短いアンテナを持ってなかったので、この機会に作って見ました。色々と便利に使えるので紹介しますぜひ作って利用しましょう。

[ 6mバンドなので60cmなのだ ]

 グラスファイバーの釣り竿で、ちょうどコネクターに入る所が60cmの長さだったのでこれをそのままホイップアンテナにしました。この程度の長さが有ればEスポはもちろん通常のQSOにも使えそうです。
 6mバンドを運用してますと、何故か[6]とか[50]という数字にこだわりたくなります、これは病気でしょうか・・?

問題点

寸法図
アンテナを短くすると次の問題が発生します。
1.共振周波数が高くなる。
2.Rが低くなる。

 1]は、コイルを入れて周波数を合わせれば良いので、今回は銅線を螺旋状に巻き付ける方式にしました。又、コイルのスペースを取って熱を分散させ、50W運用にも対応出来るようにした。
 2]はLかCのマッチング方法が有りますが、L(コイル)マッチの方が簡単なので、マッチングは「Lマッチ」としました。エレメントのコイルは霧ぐらいでも使えるよう熱収縮チューブで防水仕上げにしています。

 電気的な問題は以上ですが、より飛びが増すように、アンテナ先端の電位を上げる為、20cmはパイプ状にし太くしました。ここのパイプは銅箔テープを利用しています。

[ 部品の材質と収集 ]

先端の写真
 コネクターはMP−5を使います。これに入るグラスファイバーの釣り竿が必要です。
 釣り竿は3.5m程度の物を使うとFBで、この中の適当な太さの所を切り出して使います。竿の一部しか使わないので、他は別のアンテナを作る時利用して下さい。
 今回は0.6m長で製作しますが、希望により0.4mや0.8mでも製作方法は同じに出来ますから長さの変更は自由です。

 先端はパイプを使っても良かったのですが、サンハヤトから出ている低周波シールド用銅箔テープを利用しました。200*25mmを切って付けます(写真は銅箔テープを張り付け、それにコイルを半田付けした物)。
 これはのりが付いたシールで、紙をはがしてそのまま貼り付けられます。手に入らなければ薄い銅板を接着剤で付けて下さい。
 コイル部分は1.2mmの銅線を使いました。1mmでも同じ様に出来ますので手持ちの物を利用して下さい。
 熱収縮チューブは黒色の物しか手に入りませんでした。探せば透明の物もありますので好みの物を利用して下さい。

[ 加工と製作 ]

マッチング部分の写真
 材料が集まったら製作です。構造は簡単で図を見れば分かると思います。
 始めに釣り竿から利用する長さを、コネクターに合わせて切り出します。緩すぎたり入らなかったりする場合が有りますが、ここは慎重に切ります。

 接着剤で多少の緩みは押さえられるので、少しきつめに切って、後で切り合わせるようにするとFBに出来ます。
 先端に銅箔テープを貼り付けてアンテナの形が出来ました。コイルの銅線を通す穴もここで開けておきます。穴はコネクターから20mmの所に線が通る太さです。
 コイルは銅線、2.4mを密着で約70回(グラスファイバーの太さで変わる)巻き付けます。しごきながら均等にスペースを取りながら伸ばし先端の銅箔テープに半田付けします。
 コネクターの所にマッチング用コイルを付けます。ここは5回巻いて穴の所に半田付けします。

[ 調整の手順@ ]

調整のし方@

調整のし方A
SWRを下げる
 SWRを合わせるのにアンテナアナライザーが有れば調整が効率良く出来ます、持っていない人は友達に借りるとFBです。

A》まず、共振周波数を50.0MHzに合わせます。車に付けてSWRを測り、周波数が50MHzに近ければOKとします。周波数が低すぎる場合、50MHzに合わせる為に先端を切リます。
 周波数はコイルを下部に集め、上部を荒くすると周波数を下げる事が出来ます。ここで前後1MHzぐらいの調整が可能です。
 周波数はSWRカーブの凹んだ点で、ここを50MHzに合わせます。もし周波数が低い場合は、コイルを少し切って周波数を50MHzに合わせます。

B》次にSWRを下げるのですが、マッチングのポイントは約4回に有ります。3.5と4.5回の点を測定すると73-41Ωとなりました。
 コネクターを回してSWRが下がる点を探します。この段階でSWRは1.2以下まで合わせます。

C》コイルを伸び縮みさせ、熱収縮チューブを差して(熱を加えない)SWRを測ります。ここで周波数を50.8MHzに合わせます。もしSWRが上がってしまったらBの調整をもう一度調整してSWRを合わせます。
 念の為、最終調整は回り10m程度何も無い公園や土手の上等で調整して下さい。

[ 調整の手順A ]

SWR図
材料表
材 料 詳 細 数量
Mコネクター MP-5 1個
釣り竿 グラスファイバー製の一部 60cm
銅線 1.2mm 3m
銅箔テープ サンハヤトから出ている低周波シールド用 *
熱収縮チューブ 釣り竿の太さより1回り大きい物 *
チューブを被せた所
D》ほぼ調整が出来ました。
 ここでマッチングの状態をメモして、コネクター部分を分解します。接着剤を使ってコネクターと釣竿を完全接着して、元のように組み立てます。

E》下から10cm程度の所に熱を加え、熱収縮チューブをちぢませて、SWRの変化を見ます。少し周波数が下がると思います50.5-6MHzになればOKです。
 熱収縮チューブは125℃と書いてあります。もしドライヤーの温度が上がらない場合、空気取り入れ口を押さえると温度が上がりますのでお試し下さい。

F》ここまでOKであれば、すべて熱を加えてチューブを固定します。先端部分は周波数変化はほとんど有りません。
 チューブはたて方向にも収縮するので60cmより長めにしておく必要が有ります。長さ2割程度余裕を見た物を用意して使って下さい。余った分は切り取ります。
 先端部分は加熱しながらチューブを中に押し込むとふたとなって固まります。
 アンテナの先端が細くなっているので、熱収縮チューブ1本では先が緩くなりました。この為一回り細いチューブを用意して重ねて使いました。

[ 試し運用 ]

 製作した物はSWR表の様にFBな特性です、以前製作した1.2mのアンテナと比較しました。
 結果は長さが半分なので、かなりゲインが下がるだろう!と思ったのですがSで一つ程度しか下がらず、まあまあの結果になりました。

 日曜日に使って見ると50Km程度の移動局とは2.5Wで59*59でQSO出来ました。走りながらはワッチ用としても十分楽しめます。危険ですから走行中は交信しないで下さい(必要なら、車を止めてQSOする事)。
 この調子なら6月頃のEスポでも十分使えそうです、今後もも楽しみです。6mでお会いしましょう!  88 & 73

50MHz ミニモービル・ホイップ
              予算2,000円


50MHzモービル・ホイップ

 最近、キャパシテイを付けた短縮アンテナが性能が比較的良くなるのに気が付き、更に追求しようとこのアンテナを作りました。
 製作のきっかけは以前「超短縮アンテナ」を作ったことです。
このアンテナは2.5W運用では何ともなかった、のですが20Wで送信すると「コイルが加熱し共振点がずれてしまた」ので改善したい、と思っていました。
 更に、超短縮ではバンド幅も狭く、条件が少し変ると使えず「使いづらい面」もありました。
 これらの欠点を改善する為に、「全体を少し長くした」物を作って見ました。
 結果は予想通りVY−FBで1ランク上の性能が得られて、びっくりでした。
全体の写真
 なを、このアンテナもコイルを使っているので、パワー20W以下で使って下さい。50Wでは休み々使っても発熱します。
 短いアンテナにしては、フルサイズのホイップアンテナと比べて-3dB程度しか下がってないので、バンド幅を我慢すれば飛びの方は十分で、結構使えました。
ただ、この手のアンテナはちよっと調整が難しいのが欠点です。

動 作

寸法図
 アンテナは1/4波長のGP系アンテナです、動作は長さを短くしていますから、不足分をコイルで補っています。特徴は写真のように先端にキャパシイテイ・ハットを付け、効率を上げています。
 下の方はマッチングの半田付けを容易にする為「はだかの銅線」を使いました。

 上部は初めスペース巻き、次が密着巻きにしてあります。これは下の方が電流が主に流れるのでこのような構造にしました。上の線はあまり電流が流れませんので太さは少し細めの1mmの銅線を使っています。
 下部はパワーを入れた時に発熱するのでスペースを取って、「放熱の作用」もさせています。逆に上部は電流が少ないのですが電圧は上がっているので少し発熱します。
 マッチングは「Lマッチ」の変形で、タップ式で取る事にしました。この方式は少し調整が面倒ですが、単なるコイルなのでコストが掛らないのが魅力です。

材料は並みの物を使いました。

回路図
 コネクターは8D-2Vの物に、ちょうど釣竿(グラスファイバー製 )の一部がかぶさる部分を切り出して使いました。
 それにエナメル線(PEW) と、はだかの銅線を使いました(太さは多少変っても作動します)。
 巻き初めはタップビスとラグを使い、先端は銅板を貼り付けています。エポキシ樹脂の接着剤を塗って固定していますが、これとコイル全体も最後に接着剤を塗って保護しています。
[材 料 表]
品目 詳 細 数量
コネクター MP-7(8) 1個
釣竿 グラスフアィバー製 1本
銅線 PEW 1mmφ 3m
- 1.2mmφ 1m
銅板 0.3mm 25X50mm -
タップビス 3X5mm 1個
ラグ (圧着端子) 1個

製 作

コネクター部分 拡大
 まず、釣竿からコネクターにちょうど入る部分を、約 150mm切り出します。
 コネクターの下にタップビスが入る穴を開けて取り付けます。3mmなら2.5mmの下穴を開けます。
 次に、マッチング部分の銅線を巻き付けます。ここは手持ちの1.2mm の銅線を穴に引っかけて8回巻きました。

 「下から2回前後にマッチングのポイントがあります」、その近くに引き出し線用の穴を予め開けて置きます。
 コネクターに銅線を付けてその穴から出して置きます(コネクターに接触しないようにビニール等を付ける)。
 銅板を先端に巻き付け、エポキシ樹脂系の接着剤で付けて固定します。これにエナメル線(PEW or UEW)を使って、図のように巻き付けます。

 初めは巻き数を5回程度多めに巻いて置きます(調整はほぐしながら周波数を合わせます)。巻き加えるのはきれいに仕上げるのが難しいので、予め多めに巻いておくわけです。
 取りあえず出来上がったら、一部に接着剤を使ってコイルを仮固定します。
給電部
半田付けの位置

調 整

SWR図
 初めは給電部です。下から 2.5回の所に半田付けして置きます。
 これでSWRを測定し共振点を求めます。この時のSWR計はバンド外も測定出来る物でないと分かり難いと思います。
 次に、共振周波数を51MHz (後で50MHzに戻す)にする為、先端をほぐして合わせます。その時めんどうですが1回づつ作業して下さい。「ほぐし過ぎ!」なんてことになり兼ねます。

 51MHz に合った所でSWRを下げます。ここはインピーダンスを50Ωに合わせるわけです。
 実際にはタップの位置を動かしてSWRが最も下がる所を探します。
 [1.2] 以下に下がれば合格としましょう。この作業は結構手間が掛ります。私の場合発表する関係からSWRは[1.0] 迄追求しましたが、車と半田ごての間を数十回も往復しています。飛びの方は1.3 以下なら1でもほとんど同じですから適当にして下さい。

 先端は銅板で蓋をして、前面にエポキシ樹脂系の接着剤を前面に塗って保護します。初めは接着剤を90%程度付けて周波数を合わせます。
 この時周波数がずれますので、SWRのチエックをして巻き数を変更しながら、最終的に共振周波数を[50.200]に合わせます。
 ちなみに接着剤を付けて乾燥後(直ぐはだめ)に測定すると、なんと共振点が[1MHz ]も下がりました、この為当初 51MHzに合わせるのです。

出来上がり

出来上り写真
 出来上がったのでさっそく試して見ました。普段あまり聞こえない50MHzですが休日には移動局がたくさん聞こえます。
 車で河原の土手に上がり2.5Wで呼んでみました。すると直ぐ応答が有って簡単に3局程QSO出来ました。
 この中でSメーターを半分振って来る局をモニターしながら、手持ちの外のアンテナと比べて見ました、これが「比較」です。以外と結果はFBで予想以上の性能に仕上がっていました。

 1.2 m長のアンテナと比べ[-3dB]は出来過ぎの感じがしますが、同じ条件で測定したので「FBの一こと」です (水平と垂直編波の関係が有りますので一概にはいえませんが!)。
 マッチングにはかなりて手間どりましたが、図のように作れはかなり簡単にSWRは下がってくれると思います。
 ただ、共振点合わせが初心者には難しいかも知れません。
 2.5WではSメーターを振って来る局としかQSO出来ませんでしたが、10や20Wで使えばもっと弱い局へも飛んでくれるでしよう!
 FB DX!

アンテナ比較

[アンテナ比較表]
品目 詳 細 利 得 参考
1.2m の物 +10dB 簡単に作れる
今回製作した15cmの物 +7dB 写真は上のものを見て下さい
以前水道管で作った物 +3dB ほぼ今回作った物と同じ長さ
超短縮6cmの物 0 これが基準
 以前作ったミニタイプのホイップアンテナを出して来て比較してみました。
a/アンテナ c/アンテナ d/アンテナ(基準)

 結果、かなり面白い事が分りました、それは短いのにもかかわらず今回の物は比較的信号を拾っている事です。
 たぶん上部のキャパシテイ・ハットがうまく作動している物と思われます。
 [ リグにATTを付け、Sメーターの振れが同じに成るようATTを操作してその値を読んだもの]

 50MHz 超短縮モービルホイップ


50MHzモービル・ホイップ

全体
6mバンドではホイップアンテナも結構長くなります。そこで「性能は多少悪くても短いアンテナが欲しい」と以前から思っていました。

 ハット式の物を作った時、もしかしてこの方法で6mも出来るのでは何いかと考え、早速作って見るとこれがFBでした。
 全長はたった9cm(コネクターを含む)と短く、飛びの結果もFBで、大きさも手頃ですからお薦めです。ぜひ試って下さい。

[アンテナの特徴]

全体の構造
 このアンテナはトップローディングのような動作をさせています。
 頂上部に「環(環というより板?)を付け、これと車体との容量によって50MHzに共振させて使おう」という物です。
 従って、車体によって条件が変る為にその車専用アンテナになります(外部の影響を強く受けるため)。

[構 造]

 全体は「コネクター」、「コイル」そして「容量環」の3つに別れており、コイルは「マッチング部分」と「短縮部分」の2つから出来ています。
 コイルのマッチング部分は単んに給電ポイントの位置を求めるだけです。

 短縮部は全体を50MHzに共振させます。アンテナの共振点を決めるのは「コイルと容量環」で、一番大きく影響するのはコイルで次は容量環です。

「材 料」

 材料はコネクター(MPー7)とそれに入るグラスファイバー。ここは釣り竿から適当な太さの部分を60ミリ切って使います。
 下の給電部分に使う太い銅線(1.2ミリ)とコイルに使う細い銅線(0.8ミリ=UEW)、それに線を止めるタップビスと圧着端子を使います。容量環部分に使うのは0.3ミリ厚の銅板です。
全体図

[製 作]

 全体の様子は写真や図面から把握出来ると思います。そう複雑な物ではありません。
 短縮コイルはすき間無く巻き付けます。上部はあらかじめ銅板を接着剤(エポキシ樹脂系)で付けてこれにコイルを半田付けします。

 図面寸法より少し多きめな銅板を頭部に半田付けして、全体が出来上がります。給電部は説明では長くなりますので図面見て下さい。

[調 整]

A.まずアンテナを「50MHzに共振させる」ことが必要です。
 ここはコイルの巻き数を変更して合わせます(容量環の大きさでも多少共振周波数を変更で来る)。
B.SWRを下げる為にタップの位置を変化させます。具体的には下から2回目前後に最適ポイントが有ります。
C.これを1ー2回繰り返すと、周波数を合わせることが出来ます。
D.ほぼ調整が出来たら、コイル全体をエポキシ樹脂系接着剤を使って、塗り固めます。

 この時共振点が3%ぐらい下がります、容量環である銅板を少し切って又はヤスリで削って共振周波数を[50.2MHz]に合わせます。
SWR図

[出来上がり]

材 料 表
品 目 数量等
釣竿 グラスファイバー 14mmX10cm
銅線 1.2mm 20cm
銅線 0.8mm UEW 2m
銅板 0.3X100X100mm 1枚
タッブビス 3X6mm 1個
コネクター MPー7 1個
圧着端子  3mm 1個
 非常に短いアンテナなので「どんどん飛ぶ」わけではありませんが、Sメーターを振って来る局とはQSO出来ます。FBなロケーションでの運用なら、期待以上に飛んでくれると思います。
なを、Maxパワー は一時的には50W も可能ですが、コイルがかなり発熱するので5W以下で使うのが望ましいです。

 実質6cmの長さですが、移動局とは何局も交信出来ています。短いこのアンテナでQSOを楽しんで下さい。 73

50MHz "SKYDOOR" JA1HWO ORIGINAL ANTENNA


The SKYDOOR is 6m band antenna.It is 1 loop simple Antenna.
Antenna size =Width 90mm Height 240mm(for tuning Frequency)
Series resonance (31 ohm+24j) = Parallel resonance (50 ohm-64j) to coaxial cable
-64j=1/(64*2*3.14*50.3MHz) =49PF(adjustment Capacitor. use 50PF)


始めに

ヘンテナとの比較
 50MHzの移動は簡単に出来て、良く飛ぶ事から「ヘンテナ」が入門用として、作られ使われて来ました。
 ヘンテナって給電部が別ループになっているので、見かけ上2つのループになっています。

 小さいループは主に「マッチングとして作動」していますからマッチングは別の方式ですれば、もっと小さくて同じ性能が得られるのではないのか!
 また「構造が簡単になればそれだけ移動に行った時、組み立てや撤収時間も掛からず便利になるはず」という見方も出来ます。

 飛びはパソコンのDATAではほぼ同じです。作って見ると小形のため製作も簡単です。
 「まったく同一」とはいえませんが、寸法が2割も小さくなるのは魅力です。使うとこのアンテナは「従来のヘンテナと同じ」という感触を得ました。
 構造は図の通り簡単で性質も素直だし、性能もヘンテナに極めて近い親戚です。

ループアンテナの利得

ヘンテナとの比較表

SWRの幅 ヘンテナ NEW LOOP
1.5 0.64 0.88 MHz
2.0 1.08 1.4
3.0 1.83 2.5
利 得 3.0 dBd 3.0dBd
たての長さ 2.9m 2.5m
よこの長さ 88cm 88cm
 簡単なループは「どこまで利得が上がるのか」と以前から気になっていました。
 MMPC(パソコンソフトJA1WXB 松田氏作成)によると、ループアンテナのインピーダンスが50Ωで約2.5dBd、10Ωで3.5dBdと出ました。
 1ループ50Ωのアンテナは何回か作ったことがありますが、この方式は同軸ケーブルに直接接続出来るのが最大のメリットです。
 それと、縦長にしていくと、今度はインピーダンスは下がりますが利得は増加します。
 このインピーダンスを下げた物も以前作って(スリムヘンテナ)、その性質を調べました。

 この時得た教訓は「利得は取れる物の、それはわずかで。ノーマルヘンテナ(3dBd)と比べ飛びはあまり変わらない」でした。
 更に、電圧が上がっている部分が接近して来るので、わずかな振れでインピーダンスが変わり、「初心者には調整や使い方が難しい」等々問題を含んでいました。

 今回の物は、これらの問題を色々と加味して製作した物で「新しいアンテナ」といえます。

アンテナの動作

寸法図
 アンテナは「1ループなので帯域も広い」事が見込まれ、中心周波数を50.7MHzあたりに決めました。
 ヘンテナに近い利得とする為3dBを目標にパソコンで寸法を選びます。何回か計算して求めた結果図のような物になりました。
 インピーダンス31Ω、リアクタンス24jです。これをパラレル変換してインピーダンスを50Ωに合わせます。
 この時リアクタンスが生じるのですが、うまいことにちょうど50PFの容量で補正出来て覚えやすい値になりました。
 マジックのような感じですが、逆算出来るのはパソコンのおかげです・・HI。
 DATAでは長さ250cmとなりましたが、作った物は周波数が下り230cmとなりました。これはバランの引き出し線等で幾分使っている為です。
 図のようにバランまでの線もアンテナの一部ですから、全体の長さに関係して来ます。
 実際の引き出しに10cmの線とバランの中にコアを使っており、コアの所も3cmぐらいはあってそ、れぞれ共振周波数に影響を与えているようです。

*****

★★★ 設計(1EL LOOP) ★★★
項 目 DATA
よこ(width) 88cm
たて(height) 2.5m
周波数(frequency) 50.7MHz
利 得(gain) 3.0dBd
シリーズ(series) 31ohm 24j
パラレル(parallel)
(adjustments capacity)
50ohm-65j
(容量は 6m=49PF)
半値角(-3dB) 87(deg)
6m SKYDOORのMMPC DATAです。(1Kb)
 MMPCをお持ちでしたらコピーし「50skyd.txt > 50skyd.ant」とファイルの拡張子を変更して実行させて下さい。
 パソコンソフトにMMANA(Windows95/98)がありますが、これでも同じように計算出来ます。最近の物(1999.5.21 Ver 1.48以後)には内部のAntenna dataにSKYDOORを入れてもらったのでDATA(6skydoor.maa)はサンプルの中に含まれています。(CQ誌99/6月号の付録の物には含まれていません)

 MMANAはJE3HHT 森 誠 OMが作られた物でここからダウンロード可能(フリーソフト)です。

製作編 部品集め

 写真上はエレメント先端、目玉クリップ(豆)
 写真下はエレメントを押さえる目玉クリップ(中)

上下のクリップ

 アンテナを取り付けるマストは、グラスファイバーの釣竿を使います。
 上下のエレメントはアルミパイプを使います。作った物は移動用として6mmφの物を使いました。

 給電部は左右を絶縁する必要が有り、ここはボールペンの軸(9mmφ)を使いました。
 パイプを保持する方法は以前ヘンテナで使った方法を取ります。それは目玉クリップでつかむ方式です。
 左右のワイヤーは銅線又はACコード等を利用して下さい。先端は豆目玉クリップを取り付けておきます。(写真参照)
 給電部はコネクターを付けるか同軸ケーブルを付けて、引き出しておきます。
 移動で素早く組み上げられるようにケーブルを付け、バランは自作の物でコアを使たソーターバランを使いました。この中にコンデンサーを内臓させています。ここは市販の1:1バラン(普通売られている物)を使っても良いでしょう。
 コンデンサ50PFは10W程度の出力でセラミック、50Wでマイカンデンサーを使います(市販品では51PFになるかも知れない)。
 耐圧は10Wで30V以上、50-100Wで100V以上、普通マイカコンデンサの耐圧は200V程度あります。
 電気関係はハムシヨップ、それ以外はDIY(ホームセンター)で購入出来ます。
材 料 表(LOOP)
材 料 数量
釣り竿 5m程度 1個
アルミパイプ 6mmφ1m 2本
ボールペン軸 1個
目玉クリップ(中) 3個
目玉クリップ(豆) 4個
タップビス 3*8mm 3個
ビスナット 4*10mm 1組
ACコード 3m
銅線 1.2mm 1m
マイカコンデンサー50PF 1個
外ビニールテープ -
材 料 表(BARUN)
材 料 数量
プラスチックケース 1個
コネクター MR 1個
コア FT-114-43 1個
銅線 0.3mm エナメル又はuew 1m
ビスナット 3*10mm 2組
ラグ 3mm 1個

バランの作り方

バランの作り方
 ループアンテナなので給電部はバランを付ける必要が有ります。市販品もありますが今回は自作した物を使って見ました。
 構造は簡単です、銅線をよってコアに5回巻いただけです。図を参考にして下さい。特にコア材は間違えないで下さい、FT-114-43(coil 5T)を使っています。

 マッチングのコンデンサーは手持ちの関係で30+20PFを使いました。

 コンデンサーの代わりに同軸ケーブル1.5D-2Vを50cmを使っても良い。この場合始め60cmでSWRを計り、同軸ケーブルを切りながら合わせます。調整出来たら丸めてバランのケースに入れます。
 製作したバランの写真(jpg 13KB)

組み立て

パイプ
 アルミパイプの写真(jpg 12KB)は図を見ながら寸法を切り合わせます。給電部はボールペンの軸を使って作りますが、割れ易いので小さい穴から順次大きくしながら丁寧に穴を開けて下さい。
 ワイヤー部分に豆目玉クリップを半田付けします。ここまでは簡単に出来ると思います。
 設計時点では少し長めでしたが製作した物は幾分短くなりました。始め長さは2.35mに作って調整で少し短くします。
 調整後、短くなったのはバランに接続するのに、引き込み線(約10cm)が影響している為です。

パイプ止め用クリップ

 アルミパイプをつかむ目玉クリップは、上をクロス状に(ビスナットを使って)組み立て、下は銅線を半田付けして、その銅線を釣竿に巻き付けビニールテープで固定します。この辺の仕組みは写真を参考にして下さい。
 止め方(図)(gif 5KB)は簡単ですがしっかり止まり。20回以上の移動にも耐えて使っています(銅板をボンドで張り付けそれに半田付けしても良い)。

調 整

50.5MHzに合わせた
 調整は周りに何も無い所でする事が望ましい。公園とか河原等周囲2−30mスペースのある所で、出来れば地上3m以上に上げて調整して下さい。
 このアンテナは図の寸法で作れば、ほとんど50MHzSSBで問題無く、無調整で運用出来ると思います。

 SWRが[2]以上ある場合、まず寸法を調べて下さい。次にコンデンサーが外れてないか、接触が悪くはないのか等を調べます。
 ワイヤーの長さは共振周波数を合わせる為に変更するものです。1MHzあたり約6cm変化するので細かい調整はここで合わせて下さい。
 調整は一度だけです、しっかりSWRを下げましょう。

調整のポイントはここ
  • まわりに何も無い所で調整する!
  • 周波数は縦の長さを変化させて!
  • SWRはコンデンサーの容量で(6mでは50PFのままでOK)。

出来上がり

ビームパターン
 このアンテナは横幅も十分取ってあるので、初心者でもうまく動作するはずだし6mバンドを十分楽しめると思います。
 河原の土手等で運用すれば、思わぬ所まで飛んでハムライフをエンジョイ出来ます。

 使って見た最初の印象は!「ヘンテナに比べサイドの切れが少しあまい」感じを受けたのと「デルタループほど地上の影響を受け難い」気がしました。
 河原で調整した後(足利市から)聞こえていた局と交信、1エリア以外では宮城県名取市や愛知県蒲郡市等と10WでQSO出来ました。
 テストは上々で「出来はヘンテナと同じ飛び」の感触を得ました。「八木系のアンテナは聞こえていても飛ばない事がある」のですが「ループ系の飛びは一般にFB」です。 FB DX

その後(約1年半:99/1追加)

Cの代りの同軸ケーブル
 ポールは前記のように釣竿を使いましたが、その後の実験で給電部分を浮かせば、アルミパイプでも同じように作動しました。
Cマッチのコンデンサーの代りに「同軸ケーブルを代用品」とした所、うまく作動したので現在1.5D-2Vをバランの中に丸めて押し込んで、使っています。
 この方法を使うとエアバリコンを使っているのと同じでマッチングは完全です。SWRを[1.0]まで合わせられます。
 飛びはビッグアンテナには対抗出来ませんが、ロケの良い所へ移動すれば以外と(並の固定局より)飛んで喜んでいます。
 全体の評価として、国内の他DXもQSO出来て、簡単なアンテナにしては満足しています。
 98/秋に10m版を製作しました、パイルになるとだめですがDXも入ってDPよりもはるかにFBだと思います。

Skydoor と Hentenna の比較


Skydoorとヘンテナって!

各部の電流分布図
 このアンテナ(Skydoor)はループアンテナの利得を追求する為に開発したアンテナで、つくり易さや安定度等から、結果的に「ヘンテナ」とほぼ同形になりました。
 説明のし易さからヘンテナを利用していますが、始めからヘンテナを改良しようとして作った物ではありません。

 ヘンテナとSKYDOORはおなじょうな動作です。ヘンテナに付いてパソコンソフト、MMPCで計算すると利得は3.0-3.2dBで、どちらも利得的には変わりません。
 これはヘンテナが下側にマッチングループを抱えているのに対し、SKYDOORはそれを取り去り、代りにマッチングを別の方法でやっています。
 この辺はMMPCの電流表示を見ると分かります。A点に流れる電流はB+Cにほぼ等しく、C=0にすると(下のループを取り去る)A=Bとなり、流れる電流はかなりシンプルに成ります。

利得が同じなら小形の方がFB

以前作ったヘンテナの写真
 利得的にほとんど変わらないのなら、形が少し小形になるSKYDOORは作り易いです。移動も小形で持ち運びに便利です。
 写真で。下のループが取り除かれます。どうです、小さくなると思いませんか!この分高く設置出来るし第一、ひと一人分のスペースがあれば運用出来るので、山岳移動にも最適かと思われます。八木アンテナでは木の枝にぶつかる、などがあります。
 6mで約60cm(1/10λ)小形に出来ます。このことは「7MHzで製作する場合、全体で4mも短く出来る」事を意味しています。しかも利得的にはほとんど同じです。

 これでは「使わない手はない」と思いますが?QSO中にこのアンテナを使って説明しても、知られてないので「その後作った」という方が少ないです。でも、インターネットでお願いし数人が試してくれました。
 以前QSO中に「ヘンテナを作る」という方を見つけ、30分ぐらい掛けてSKYDOORに付いて細かく説明したことが有ります。
 その方は終わりに「ヘンテナを作ってからにします」といったのを聞いて、がっかりしました。このアンテナはメジャーでないので仕方が有りませんが・・・・。

あきらめずに宣伝しています。

 その後6mでのQSOを重ね、機会があれば宣伝しています。最近は数人の方が作るといってましたので、近いうちに使ってもらえる物と、期待しています。
 ヘンテナのユーザーがSKYDOORに移ってくれるのを待っているわけです。早く2*SKYDOORでQSOしたい物です。
 まだまだ宣伝が足りません、これを見た方はぜひ製作してこのアンテナを宣伝して欲しいと思いますのでよろしくお願いします。

 10数年前ヘンテナを作り使っていたのを思い出します。当時はSWR1.4前後で使っていました、SWRを下げる方法は一部の方しか知らずSWRの高い状態で使っていました。それでも飛びには結構満足していました。
 最近では(1994年頃)また移動用として作り、お手軽移動として使っていました。下のループはマッチング用して動作しているのはわかってましたが、当時は無くても良いとは気が付きませんでした。
 無駄な物をぶら下げて移動していたわけです。今考えると(^_^)ますが当時は真面目に使っていました。

マッチングに付いて質問が多いので!

 SKYDOORのマッチングはコンデンサーを付けてマッチングを取ります[キャパシティ/Cマッチ]。これはリアクタンスの補正を利用するマッチング方式です。
 具体的には始め「アンテナの長さを調整して目的の周波数で共振させます」、この時のインピーダンスは約31オーム程度になります。同軸ケーブルの50Ωから離れているのでこのままではマッチングしません、この為マッチングを取る為に少し細工をします。

 アンテナは直列共振回路として表せますが、これを並列共振回路に変換する事が出来ます。
 アンテナを少し1-2%大きくすると共振周波数がずれます、このずれをリアクタンスで表しますがちょうどリアクタンス24jになった点で「直列並列変換すると31Ωが50Ω」になります。
 この時リアクタンスは65jとなり、このリアクタンスと逆の物を加えるとリアクタンスが消え、50Ωだけが残り、SWRが下がるという仕組みです。

整理すると
  1. アンテナのインピーダンス31Ωの時アンテナを少し大きく(MMPCによると50MHzで長さを3cm延ばす)してリアクタンスを発生させる。
  2. リアクタンス24jの所で、直列並列変換すると50Ωと65jとなる。
  3. これを50MHzに換算すると、約50PFとなるのでコンデンサーを並列に加えると抵抗分のみとなります。
  4. 実際には50PFのコンデンサーを付けてSWR計が下がるように、長さを調整します。
 リアクタンス24jをどうして求めたのかは「直並列変換表」を用意したのでそちらをご覧下さい。これには各抵抗値を50Ωにする為の表があります。
 計算式もありますし、ジャバ・スクリプト(javascript)を利用してここで計算も出来ます。
 周波数を変更したい時等、必要な容量がすぐ出て来ますので利用して下さい。

[ 99/2/18-3/26 制作 ]

ヘンテナを否定するのでは有りません。

 ここではSKYDOORを宣伝する為に、「ヘンテナがマッチングに使っているループより別のマッチングの方がFBではないか!」と提案しているもので、ヘンテナを否定するものでは有りません。

 過去、私もヘンテナを使って来ました。でも「現在はパソコンを利用出来る環境になりました。」そしてより便利で効率の良い物を追求する手段を誰でも持てるようになました。パソコン上で新しいアイデアを試してみる事が出来るようになったのです、時代が変わったのです。

 これでSKYDOORが出来たわけですが、「パソコンの発達によって新しい世界が開けて来た」ともいえます。
 だからといって「ヘンテナがだめ」と言うのではありません。今までアマチュア無線界にたくさん使われ、役立って来た事実があります。
 それは歴史として記憶に残しておかなければなりません。今後も更にFBなアンテナが開発されるものと思われ、今後の発展を期待しています。(2000/12/15)

50MHz用 4EL HB9CV・アンテナの製作
(コメット社タイプ)予算 9000円


 HB9CV・アンテナ

本体の写真
 最近50MHzの移動スタイルが、少し変わって来ました。
 以前(1990年頃)はHB9CV(2EL)を持って、皆さん山や丘に移動しておりました。ほんの一部の人が固定用のアンテナを持って、大型移動をしていたものです。

 所が最近、初心者のお手軽移動も2ELから4ELのHB9CVに変わっています。
これはコメット社から4ELのHB9CVが発売されて以来、アンテナが持っている高性能が皆さんに認められ、移動用アンテナとして普及して来たためです。

 【 すごい4EL 】

 HB9CVはそれ自身小型で軽く、結構飛びもFBで多くの方に愛され使われて来ました。そして「50MHzの移動といえばHB9CV」と定番になって来たのです。
 1985年頃JA1GHP・大野氏が4ELを実験し、かなりFBだったことから口込みで広まりマニア間で使われて来ました。

 4ELを使うとノーマルのHB9CVに比べSで1つは上がって来ます。これは10W局が50Wに増力したのと同じで、その威力は素晴らしいものです。
 アンテナですから送信だけではなく、受信信号も上り「ターボHB9CV」とでも呼びたいぐらいな性能です。当然HB9CVフアンが増加したのはいうまでも有りません。
 ただ、八木アンテナに比べると、給電部が2か所あるので組み立に手間どります。この辺の兼ね合いでゆっくり普及して来ました。

 【 メーカー製のアンテナが出た! 】

メーカーロゴ
 HB9CVよりも良いアンテナが欲しい、という潜在的な要求が有りました。
 巷の噂が届いたのか、コメット社から4ELのHB9CVが発売され、移動のパターンが2ELから4ELに変わって来ました。
 これは性能からいっても当然で、重さも0.9kg から4ELで2.1kg と約倍程度と、比較的軽く片手で楽に持てます。

 移動用のアンテナは「重さ」と「使い易さ」が重要ポイントです。「このアンテナはかなり得点が高い」といえます。
 因みに、同社の6ELと比較すると6.3kg と更に3倍も大きく重くなっています。
 これでゲインもドーンと上がるわけでは無いので魅力は減ります。まあ性能が十分あるので移動としては4ELでも十分でしょう。

 ロケーションの良い所で運用すれば、ゲインの低下は十分カバー出来るし、本体が軽い方が設置は楽でその分高く上げられ、高さのゲイン増加も馬鹿になりません・FBです。
 平地や河原の土手移動では高さが物をいうので、出来るだけ軽いことが移動アンテナの条件です。

 【 FBなら作ろう 】

 HB9CV本体を作るのは手間が掛かります。ここは市販の物を使います。
 手持ちの関係で「マルドル」の物を使いました、他社の物でも考えかたは同じです。お店で売っている物を使って下さい。
 寸法は図の通りです。特徴は出来るだけ軽く作りたいので、細目のブームとエレメントを使いました。

 マストクランプは手持ちの物を使いました。HB9CVに付属しているものを使っても良いでしょう。

目玉クリップの取り付け(表) 目玉クリップの取り付け(裏)

 エレメントは6mm、8mmのアルミパイプを使います(ハム・ショップではこれが一番細い)。
 ブームは16mm、19mmのアルミパイプです。これにエレメントを付けますが方法は移動局で良く使われているクリップ方式を使います。
 これだとエレメントに噛ませるだけなので5秒でOK。まったく時間が掛かりません、だれが考えたのかうまい方法です。
 これで、軽くて・組み立ての簡単なアンテナが出来あがりました。

 【 作り方 】

2重パイプ
 まずアルミパイプを寸法通りに切、エレメントとブームを作っておきます。接続はタップビスで止めます。
 HB9CVは車で移動する関係で基本部分を組立ておき、エレメントの先を現地でネジ止めする方式にしました。
 もちろん購入したままでもかまいません。その場合、組み立てに時間が掛かります。

寸法図

 デイレクターのエレメントは組み上げて置き、移動先で止めるだけです。
 止めはブームに力が加わるので写真のように1回り太いパイプ(19mm)を付けます。Uボルトで目玉クリップをめます、この辺は写真などを参考にして下さい。

 この時Uボルトが長い場合、ナットが締まる程度の長さに金のこを使って切り取ります。
 これで出来上がりです。固定(家)で使う場合は目玉クリップでは取れ易いのでエレメント・ブラケットを使います。
 製作上のポイントは「エレメントの寸法」と「間隔」です。ここをしっかり決めてやれば予定の性能が期待出来ます。

 【 測定と仕上げ 】

SWR
 給電部のショートバー位置はオリジナルの物からコメット社の寸法に変更します。
 このアンテナのSWRは作っただけで、図のように、50〜53.5MHzまで実用範囲内に入っておりFBの一言(コメット社さんTNX)。
 幾分コメット社の物より共振点が低めになっているが、実用上まったく問題ありません。

 ショートバーの関係でしょう、SWR表のように共振点が2ヶ所有ります。前後のエレメントの共振が異なる為でしょうがこれでも「利得は低下してない」ので問題ありません。
 それから、目玉クリップは雨ですぐ錆びますから、スプレー(塗料)を掛けて防ぎます。
 エレメントは色ごとにスプレーしておくと、組立て時に便利です、試して下さい。

 【 出来上がって 】

 メーカー製4ELの重さが2.1kgに対し、作った物は1.6kgと75%の軽さで出来ました。運用も、現地でのセットアップ時間が8m高で約7分と素早くオンエア可能です。Eスポやグランドウエーブ等なんでもOK、実に良く飛ぶアンテナです。

 現在(94年)の移動は飛びと使い易さで、このアンテナを主に使っています。
組み立て前の写真/16Kb)と(組上がった物の写真/13Kb)です。
 作るか、買うか!とにかくこの4ELのHB9CVは一本欲しいアンテナです。6mマンに超おすすめです・・・HI。

 この後、この「HB9CV+2ELのバージョンアップ・アンテナを作った」方とQSOしました。何人かの方が作られてうまく作動したようです。
 このアンテナは94年に作って使っていました。2005年3月現在でも、直ぐに使える状態で家にあり、現役のアンテナです。たまにローカルコンテストがあると使っています。
出来上がり
[材 料 表]
品目 詳 細 数量
HB9CV マルドル(他社でも可) 1組
アルミパイプ 19φ 1m 1本
アルミパイプ 16φ 2m 1本
アルミパイプ 8φ 2m 1本
アルミパイプ 6φ 2m 2本
アルミパイプ 22φ(スペーサ用)30mm 1本
マストクランプ MC−70 1個
Uボルト 33mm ナット付m 2個
タップビス 3.5X10mm 3個
タップビス 3X6mm 6個
マストクランプ 金具 2個
目玉クリップ 4個
[4EL HB9CVの寸法]
項目 メーカー製 作った物
半値角 54°
利得 10.4dBi
重さ 2.1kg 1.58kg
回転半径 2.3m
Re 2970mm 2970mm
Ra 2720mm 2760mm
D1 2610mm 2630mm
D2 2560mm 2580mm
Re-Ra 750mm 760mm
Ra-D1 1050mm 1050mm
D1-D2 1400mm 1400mm
ショートバーRe 600mm 600mm
ショートバーRa 310mm 310mm

50MHz用 1EL デルターループ・アンテナの製作
【 T 】

関連ソフト:2EL デルタループ
3EL デルタループ


 アンテナ

本体の写真
 6mではループ系のアンテナは市販されておりません。無いといわれると逆に使ってみたくなります。 
 6mで自作アンテナといえば「HB9CV」が多いのですが、あまり使われないデルターループは「どんなアンテナだろう」と疑問になって、いじり始めたのがきっかけです。
 当初2ELにして使おうと思ったのですが「基本性能を調べてからにしょう」と1ELで調べました。すると結構実用になるので「こんな簡単な物で飛ぶのならこれで良いのでは!」と思いました。

 【 いがいと簡単な構造 】

Qマッチ
 このアンテナは1波長のループアンテナです。
 全体は予想より大きく、作った時「6mにしては、でかい!」が第一印象でした。
 SWRを測ってびっくり、何と4MHzもある6mバンドをSWR[1.5] でカバーしています、そこで主にSSBで運用するので51MHz に合わせました。
 かなりラフに作ってもOK、作りぱなしでも十分で、まず失敗は考えられません。
 このアンテナはインピーダンスが110Ω程度になるので、50Ωの同軸ケーブルに合わせるにはマッチング回路が必要です。
 方法は色々有るのですが、最も簡単なQマッチ+シュペールトップ方式としました。これは75Ωの同軸ケーブルを3/4波長(3m)にして作ります。
 6(m)*3/4*0.67(短縮率)=3(m)

 【製 作 】

ワイヤーの止め方
 デルタ・ループ(三角)部分はアルミパイプ10mmを使いました。上部は銅線で 1.4mmエナメル線に圧着端子を付けて使います。
取り付けは写真のように少しつぶすと、取り付けは簡単になります、金槌でつぶしますが完全にたたくと割れるので、少し凹んだ程度にします。
 パイプはハムショップか、DIY(ホームセンター)のお店で扱っています。
 長さ不足でアルミパイプを接続する場合、一回り大きな(又は小さな)パイプを使って延長し、タップビスを使って止めます。

寸法図

 一番面倒なのは給電部の穴の所です。移動運用が簡単に出来るように、水道管を使った差し込み方式にしました。角度は約75°です。
 大事な事は材料よりも寸法です、長さを守って下さい。これで間違いなく作動します。

 【 穴あけとマッチング回路 】

穴の位置図
 ここは図を参考にします。穴の位置が分かりましたら初め少し小さく開けます。それからヤスリで必要な大きさに広げていきます。
マッチングケーブルは75Ωのケーブルに、一回り太い同軸ケーブルの網線をかぶせ、約1.4mの所で下に半田付けします。ここはビニールテープを巻いて保護します(これって結構めんどうですねー)。
 穴の開け方
  1. ハガキを2cm幅に切りパイプに巻き付ける。
  2. 寸法を測り半分にすると中央が(後ろ)が決まる。
  3. 中央が 180°だからその半分が90°これを3等分すると30°づつになる、その半分に印を付けるとスタートから75°の位置が決定する。
  4. 穴の位置(X)をパイプに付け、あなを開け更に後ろの部分を開けて完成。

 【 調整する 】

SWR
 マストクランプは市販の物を使いましたが、手持ちの物を使って下さい。コスト的に半分以下になります。
 共振点は銅線の長さで調整しますが、かなりブロードなのでその必要は無いと思います。一応合わせ込んだら、SWR特性のようになりました。
凹んだ部分が51MHzになる様に、長さを調整するのが正式です。
クランプ(取り付け金具)

 【 出来上がったので比較する 】

 このアンテナを1λ(6m)の高さで、HB9CVと並べて比較しました。
 その結果、山の上ではHB9CVの方が約3dBほどFBでした。
 河原の土手の実験でも同じ様に比較した所、やはりHB9CVの方が約3dBほど上でした。
 河原では更に高さの変化も調べました。30Km離れた局にレポートをいただき、2m高から6mに上げたら7dB程信号が上りびっくりです。更に地上高を上げると信号が上りそうなので面白そうです。
 元々このアンテナはダイポールの変形ですから利得はあまり有りません。でも「打ち上げ角はかなり低いと思われるのでDXには有利!」と思っています。
 今後どれだけ使えるか楽しみです。組み立ても簡単で軽いし、手軽な移動にもFBです。
 それにビームはダイポール同様「8の字形」ですからアンテナをあまり回す手間は有りませんのでホームに固定して利用するのもFBかと思います。

93/1/16 作成 : 99/2 Ver 3.0 HTML(2005/2)

 
材 料 表
品目 詳 細 数量
アルミパイプ 10mm 205cm 2本
(ジョイント) 12mm 8cm
(ストッパー) 12mm 3cm
水道管 VP-25 30cm
ビス 4mm*10
ナット 4mm
タップビス 3mm*8
銅線 PEW1.4mm 2.5m
圧着端子 4mm
圧着端子 3mm
ケーブル 3C-2V 5m
プラグ MP-3
マスト・クランプ MC-90

50MHz用 2EL デルターループ・アンテナの製作
【 U 】

関連ソフト:1EL デルタループ
3EL デルタループ


本体の写真

2EL デルターループ・アンテナ

 1ループのアンテナを作りましたが、固定で使うには少し利得が不足します。そこで2ELを試して見ました。
 QSO中に「こんなアンテナを使っています」と話すと、話が弾んで評判も上々です。
材 料 表
品目 詳 細 数量
アルミ管 28mmx14cm 1本
アルミ管 25mmx80cm 1本
アルミ管 12mmx100cm 1本
アルミ管 10mmx200cm 5本
水道管 VP-25 20cm
タップビス 3mm*8 12個
タップビス 4mm*10 2個
ビス、ナット 4mm*12 4組
銅線 PEW1.4mm 5m
圧着端子 4mm 4個
ケーブル 3C-2V 5m
プラグ MP-3 1個
マスト・クランプ MC-90 1個

【 方式と構造 】

 エレメントを2本にするには、ラジエターの外に電波を「反射をさせる為のリフレクターを付ける方式」と「導入させるデレクターを付ける方式」があります。
 エレメント・スペースは普通 0.12-0.15λが使われています。デルタ・ループを使っている方に聞きますと、0.15λを使っている方が多いのでこれに決めました。6mでは90cmと手頃です。

 マッチング方式はガンマーマッチが一般的です、今回は1ループ式の延長ですから「とりあえず1ループの物をテストした上で考えよう」と作り始めました。
 所がこれでもSWRはかなり下がっているので、このまま使う事にしました。

【 材料と製作 】

エレメントの加工
 材料はお近くのDIYのお店で入手出来る、と思いますのでリストを参考に集めて下さい。
 エレメントの作り方は1ループと同じです。構造が簡単なので図だけで理解出来ると思います。
 上部が銅線で、両脇がアルミパイプです。これをアルミパイプのブームで全体をささえています。

 リフレクターの寸法は共振周波数を低くする為に少し長めにします。ブームは手持ちの25mmのアルミパイプを使いました。リフレクターはこれに28mmのパイプを差し込んで補強しています。
 ラジエター(給電部)は1ループで使った物をそのまま使いました。ここは絶縁の為水道管(VP-25)を使っています。

【 穴開け 】

水平の出し方
 エレメントをブームに取り付けるのですが、三角形の上部をそれぞれ平行にする必要があります。この為の穴開け加工はかなりの精度が必要です。
 両脇にエレメントを差し込む方式にしたのは、図の様に平行度が簡単に出せる為です。これで精度が悪くても調整でカバー出来ます。

 2EL程度なら、部屋の中で平行度が出せてタップビスで固定出来ます。もし失敗してもビス穴を開け直すだけで補正出来ます。(今回作った物は1発でOKでした。)
 給電は1ループ同様、ストッパーのネジに取り付けます。

【 調 整 】

SWR
 2ループにすると少し共振点が下がりました。従って、全体を短くして51MHzに合わせます。
 寸法は調整後の物です。かなりラフに作っても同じ性能の物が出来ると思います。このアンテナは寸法を間違えなければ必ず作動します。

 マッチングは75Ωケーブルで作ったQマッチ(1ループ用)をそのまま使っています。SWRは共振点で[1.2-1.3]でした。
 これだと寸法を合わせるだけで、調整の必要は有りません、(インピーダンスは65Ω前後なので50Ωのケーブルに直接付けても作動します)。

 気になる方はガンマーマッチに変更して、合わせ込んで下さい。2ループにすると少し共振点が下がったので全体を短くして51MHzに合わせました。
 寸法は調整後の物です、かなりラフに作っても同じ性能の物が出来ると思います。このアンテナは寸法を間違えなければ必ず作動します。

 マッチングは75Ωケーブルで作ったQマッチ(1ループ用)をそのまま使っています。SWRは共振点で[1.2-1.3]でした。
 これだと寸法を合わせるだけで調整の必要は有りません。(インピーダンスは65Ω前後なので50Ωのケーブルに直接付けても作動します)。
 気になる方はガンマーマッチに変更して合わせ込んで下さい。

【 性能と仕上り 】

ビーム方向
 ビームの半値角は約70°、FB比は18dBでバックやサイドの信号はかなり弱くなります。
 実力は、直接対決でHB9CVアンテナ、2ELと4ELの中間程度でした。
 ただ、信号は独特な入り方をしてGP系の信号も入るし、Eスポの信号も強力に届いたりでFBです。

 利得的には2ELなので思ったほど取れませんが(パソコン/MMPCの計算では5.1dBd)取り付けブームからエレメントが上に伸びているのでその分地上高がかせげ、打上げ角に対し有利と思われる。
 また、構造的に2段式なのでスタック動作をして、打上げ角が更に低くなっているのでしょう。
 都合で、アンテナの高さを10m以上に上げられない局には、FBなアンテナではないでしょうか。

【 風に注意 】

移動運用の写真
 上部が大きいので風圧には弱い感じがします。多少の風は平気ですが「春一番」とか「台風」の時でしょうか、安全の為強風が来そうな時には本体を降ろすかエレメントを外して下さい。

 それから設置ですが、地上2m程度から作動します、6mに上げるとSで一つは上がります。やはりは高く上げるとFBですね、アンテナは出来るだけ高く上げて下さい。
 94年のEスポシーズンはホームでこのアンテナを使ってQSOしました、500局以上の交信実績を作りFBに作動してます。
 FB DX 88&73

【 作ったぞー! 】

 この記事を見て実際に製作した方が3局私におしえてくれました。
☆エレメントを保持しているブームを水道管で作った。私は25mmのアルミパイプを使ったのですが単なる保持だけなので材質が変わっても動作は変わりません。
☆マッチングをガンマーマッチにして、SWRは1.3程度で使っている。との事。
☆材料の関係でブームの寸法を短くしている。50Ωのケーブルに直接つないでSWRは1.1近くになっている。

 「移動にとても便利で組み立てに5分程度と簡単、且つ飛びもFB!」とのメールをいただいた。
(各局、情報ありがとう御座いました。)

50MHz用 3EL デルターループ・アンテナの製作
【 V 】

関連ソフト:1EL デルタループ
2EL デルタループ


 アンテナ

本体の写真
 1EL、2ELのデルターループ・アンテナを作りました。使っていると欲が出る物で「もっとゲインのあるアンテナが欲しい」、ということでグレードアップした3ELを作りました。試して見ると結果はとてもFBです。

 2ELにもう一つエレメントの追加するだけで、利得もかなりアップして「感度が上がった!」。という実感が持てるアンテナになりました。

 【 3ELが適当な大きさ! 】

 八木アンテナでもそうですが、2ELから3ELにすると「グー」と利得が上がります。
 3ELから4ELにしても、その上り方はわずかで測定機で調べて始めて「上っている」と分かる程度です。更に「上った」という感触を持てるのは、5〜6ELにする必要があります。こうなるとブームも太くしなければならず大変です。

 もともと、受風面積の大きいこのアンテナは保守の事を考えると、強風に耐えられる構造を作るのは簡単ではありません。
 おまけに帯域も更に狭くなるし、何か対策を立てないと「作っても調整が困難」・「思った性能がなかなか得られない」ことになります。

 一方、3ELというのは大きくならないし、比較的簡単に作れ良く飛びます。「自作派、アマチュア向きのアンテナ」といえそうです。

 【 製 作 @】

材 料 表
品目 詳 細 数量
アルミ管 28mmx14cm 2本
アルミ管 25mmx250cm 1本
アルミ管 22mmx20cm 1本
アルミ管 12mmx100cm 1本
アルミ管 10mmx200cm 7本
水道管 VP-25 100cm
タップビス 3mm*8 18個
タップビス 4mm*10 5個
ビス、ナット 4mm*12 6組
銅線 PEW1.4mm 8m
圧着端子 4mm 4個
ケーブル 3C-2V 1.2m
ケーブル 3D-2V 1.2m
コネクター MB-R 1個
マスト・クランプ MC-90 1個
 作り方は1ELや2ELと同じです。材料もその延長線上ですから手に入ると思います。
 ブームは25mmのアルミ管を使い、エレメンを差し込む所は一回り太い28mmの物を使いました。(エレメントの製作に付いては、「1EL」の製作を合わせてご覧下さい。)
 止めているのはタップビスです。これにラジェター部分を絶縁をさせる為、塩化ビニールの水道管(VP-25)を使いました。
 各エレメントは10mmのアルミ管を使い、接続は12mmの物を使います。これはストッパーとしても使います。

 組み立ては10mmのアルミ管を穴に差しこむ方式です。そのままでは止まりませんから12mmのパイプを10mmのアルミ管に付けて、STOPさせています。
 一回り太い物で止めていますが、方法は単にビスを付けて止めても良いと思います。各部を止めるのはやはりタップビスで、こちらは小さい物を使いました。
エレメントのDATA

 【 製 作 A】

ブームの寸法図
 ブームは2.3mとあまり長くありませんから、25mmのアルミ管を使います(2ELのブームに追加しました)。
 延長の仕方は22mmのパイプを差して補強しています、外側にする28mmでもOKです。
 マストクランプの所は、力が加わるので25mmの水道管を差して外形を太く(32mm)しています。これでしっかり取り付けられます。
 大きな台風が来て無いのですが、春一番にも耐え、ほぼ1年間このアンテナは屋根の上でFBに頑張っています。

 【 マッチング合わせ 】

Qマッチ部分の写真
 始め2ELから3ELにしてそのままSWRを測ると、上がったままで下がりませんでした。
 そこで、どんな状態になっているのか調べて見ると、共振周波数は下がり(49.45MHz)ぎみでインピーダンスもかなり下がって (20Ω )いました。
 この対策として、全体の寸法を縮めて共振周波数を上げました。インピーダンスも「1/4波長のQマッチ」で合わせることにしました。

マッチング合わせ

 方法は75Ωと50Ωの同軸ケーブルを重ねて30Ωの同軸ケーブルを作ります。これでQマッチを作ると50Ωが18Ωになり、ほぼインピーダンスが合います。
 ここはシュペール・トップのようにした方がFBですが、ループ3回巻きで代用させます。
 止め方は防水を兼ねてビニールテープを巻き付けています。
 これで実際に屋根上(タワー)に上げると、少し共振周波数が変りますから、給電部のワイヤー部分を更に調整して[50.3MHz]に合わせました。
 10cmで約100KHz変化するので調整の参考にして下さい。

 マッチングは「Qマッチ」の他に「ガンマーマッチ」も考えられます。それぞれ一長一短が有りますが2ELに続きQマッチ式を使う事にしました。

 【 利 得 】

ビームパターン
 気になる利得ですが、自由空間上での利得はMMPC(JA1WXB松田氏作成のパソコンソフト)によると2ELの5.1dBdに対し、3ELは7.5dBdと2.4dB も上っています、FB比は15dB半値角60°と出ています。
 実測でFB比18dB、半値角約60°ですからかなり合っていると思われます。

 ただ、共振周波数は計算とは少しずれていますが、これはエレメントが少し弓状に曲がっている為でしょうか。
 水平面、垂直面のDATAは図の通りです。実測は困難ですからパソコンの物を参考にして下さい。垂直面は自由空間上のDATAなので、実際の使用には打ち上げ角が上がります。

 【 結 果 】

SWR
 前記の様にかなり利得のアップが感じられ、FBになりました。
 当局から新潟や山形の局とはなかなかQSO出来ないのですが、それが聞こえたり2や9エリアとQSO出来たり「2ELの時よりカバー範囲が広くなった」と実感しています。
 以前、7EL八木を13m高に上げてましたが、利得的には低いデルタループの方が八木より飛んでる感じがしています(7mHで使用)。

 飛ぶといっても地上高が低い場合です!3波長を超えるような高さが保てればゲインのある八木アンテナの方が有利になって来ます。
 欠点はSWR[1.5]の範囲が0.45MHzしかありません。従って「バンド幅が十分取れない」のと「受風面積が大きい」所でしょうか。

 新市誕生ではHomeで愛知県日進市、移動で京田辺市のNEWをこのアンテナでゲットしました。
 99/4移動し、このアンテナで兵庫県篠山市もゲット出来ました(役に立っています)。
 私としてはお薦めアンテナの一つです、ぜひ作って利用して下さい。

 【 ヘアピン・マッチ 】

 このアンテナは2年ほど使って来ました。「台風が来る」との予報でアンテナを一時的に避難させたのです。
 この時各部を見たら、ビス・ナット部分に鉄を使った所が少し「さび」出して来ました。
 新しい物と交換しましたが他に異常は有りませんでした。またまだ使えそうです。

 せっかく降ろしたので、この機会に以前から考えていた別のマッチング方式を試して見ました。
 ヘアピン・マッチは「アンテナを少し短めにし、リアクタンス(-J)を持たせ、それをヘアピン(コイル)で補正する。ついでにインピーダンスも50Ωに合わせよう」とする物です。

 これも方法は何種類かありますが、図に示した物[1]と[2]を試しました、どちらもSWRは[1.0]まで下がりました。
ヘアピンマッチ(1)ヘアピンマッチ(2)

 【 調整の仕方は 】

周波数を仮に合わせる
[A] 「共振周波数を少し高くする」これは、調整の時Raのパイプに線を巻き付けて、全体の寸法を短くして調整します。
[B] 銅線の先を折ってパイプに差し込み、この部分全体を「ヘアピン」として動作させます。
 A及びBを調整してSWR を下げます、説明は分かりずらいかも知れませんが実際は簡単です。マッチングはすぐ取れると思います。

 調整が終了したら、パイプにしっかり固定させる為に圧着端子を付けてビス止めします。
 なを、ループの寸法が全体に短くなりますが、共振周波数を変更している訳ではありません。リアクタンスを生じさせてそれを補正しているだけですから、動作に付いては同じです。
 図に示した通り1:1 のバランが必ず必要です。市販品や自作を問いません、必ず入れて下さい。
 このマッチング方法はインピーダンスを上げる為にするので、以前の「1.2エレメントのようにインピーダンスを50Ωに下げる方式のアンテナには使えません」3エレ用です(念の為)。

 99/3 最近マッチングはヘアピンを使わずQマッチの状態で使っています、捨てるのがもったいないので・・・HI。

144MHz用 4EL HB9CV
予算3,000円


 HB9CV・アンテナ

全体の写真
 ハンディ機にホイップ・アンテナ(おまけに付いて来る物)でローカルQSOをしていますが、少し遠い局が聞こえません。何かゲインのあるアンテナが欲しいと思っておりました。

 GP系でも間に合うのですが、6mバンドで良く使われている「HB9CVを作ろう!」と思い4ELにすることにしました。これなら期待出来そうです。

 大きなアンテナを持っている方も移動にも使えるので、小型アンテナがあると便利です。

 動 作

寸法図
 HB9CVは作者のコールがアンテナの名前になっています。給電部分は1/8λずらしたエレメントに180°位相をずらして給電する方法です。2エレメント(EL)でも3EL相当のゲインが有るアンテナとして知られています。

 このアンテナはHB9CVアンテナにデイレクター2本追加し、全体を4ELにし性能を八木アンテナの5ELに相当させようという物です。

 材 料

寸法図 給電部
 ブームは寸法が 1.09mなので、太さ19mmのアルミパイプを長さ1.15m 使います。
 エレメントは手持ちの関係で10mmパイプとし、寸法は図の様に1.03-0.9mとなります(市販の1m物を使う場合つなぎ合わせて下さい)。

 マッチング・ロッドは少し細い7mm の物を使い、先端をつぶして3mmのビスを通す穴を開けます。
 ショートバーは10mm幅のアルミ板を使って[Sの字型 ]に作ります。ここに使うねじは止め易いようにワッシャーを入れました。

 エレメントを止めるエレメント・ブラケットは市販の物を使いました。ここは中古のTVアンテナから流用しても良いでしょう。
 給電点の前後を結線するのに 3mmの圧着端子(電気工事で使う物)を使います。線は小判コードを使いました。他にも部品表のような材料が必要です。

 製 作

給電部
 寸法通りアルミパイプを切って、給電部から組み上げます。アルミパイプの接続は、中に細いパイプを入れてタップビスで止めます。
 メカ部分は写真を見ると理解出来る、と思うのですが給電部は込み合っているのでゆっくり作って下さい。

給電部

 エレメントの取り付け穴はずれると平らに並びません、穴が直線上に並ぶように開けます。これは少し難しいです。
 組み上げてからエレメントを見て、並んで無い場合には取り付け穴を少し大きくしてすべてのエレメントが平行になるようにします。

 給電部のコードは「各マッチングロッド」を結線します。これにリグへ行く3D−2Vが付きますがこれらはすべてビス止めになります。
 写真のように小判コードの白線を取り付け、位置に注意します(線がクロスする)。ブームに止めるのはタップビスで(黒線の方)止めます。
 全体が仕上がりましたら重さの中心を調べ、そこにマストクランプを取り付けます。この時コードの重さも考えに入れて下さい。

 難しいかも知れない調整

SWR
 ショートバーの位置は中央から170cm です。前図を参考にして下さい。
 SWR は[1.3] 以下まで下がれば合格。なかなか下がらないと思いますが最悪SWR[2]以下なら使えます。
 私もだいぶ調整に手間どりました、作った物は図のように下がっていますのでトライして下さい。

 最終調整は10m内に何もない所で実際に上げる高さで調整して下さい。かなり回りの影響を受けます。
 高さ2mの所で調整してもアンテナを4m、6mと上げるとSWRは変わります。
 作業はかなり時間が掛かります、連休などを利用して調整します。寸法通りに作ればそうずれないで調整出来ると思います。

HB9CV部分

 手間取る調整も「アンテナ作りの楽しみの一つでしょうか」楽しんで下さい・・・HI。
 なをパソコンで計算すると利得や特性は次の様になりました。
 [GAIN=7.7dBb 		F/B=19.8dB(自由空間)]
 [半値角/-3dB=54.3		F=145MHz]

 仕上げ及び結果

調整中の写真
 設置場所によってSWRは変わります。調整の仕方は前記の通りですが場所が変わっても少しの変更で合うはずです。
 それに防水の為に給電部に接着剤とか、水漏れ充てん剤等で処置をして下さい。

 比較の為、当方のルーフタワーにマスプロ電工の144WH8を上げ、その横に取り付けて見ました。同軸ケーブル及びその長さが同一では無いので単純比較は出来ませんが、少し短いアンテナにもかかわらず信号は同じ程度に聞こえました。SSBでは8ELと同じ様にQSO出来、局によってはHB9CVの方が良かったり悪かったりで、かなり善戦しています。
 アンテナパターンも取って見ましたが、アンテナどうしが近付き過ぎるので、予想パターンよりも悪い感じでした。

 QSOも適当に出来ているので、うまく出来上がったと思っています。
 '97/1に再調整しSWR[1.0]近くまで下げ、埼玉コンテストに参加'97/5東京コンテストに参加して短時間で50局以上QSO出来ました。
 小形でそのまま車に入るので移動では設置や撤収がすごく便利です。その後もたびたび出して使っています、2mを十分楽しめました。実戦でも使えるので皆さんもどうぞ。 

99/3/10変換  

 
材料表
材 料 詳細 数量
釣竿 グラスファイバー製 14mmx20cm 一部
アルミ管 19mmφ- 1.2m(ブーム) 1本
アルミ管 10mmφ- 1m(エレメント) 4本
アルミ管 7mmφ- 1m(マッチング用) 1本
同軸ケーブル 3D-2V 1m
エレメント・クランプ 19-10mm 4個
マスト・クランプ TV用) 1個
アルミ板 10mm-100mm(ショートバー用) 2個
ジャック MR 1個
タップビス 3mm-10mm 4個
ビス 3mm 4個
ナット 3mm 4個
ワッシヤー 3mm用 8個
圧着端子 3mm(3.5mm) 6個
小判コード 50cm(又はFケーブル) 1本
ガラス基板 20mmX40mm 2個

144MHz ボールペンの軸を使った
 短縮モービル・ホイップ


短縮モービル・ホイップ

 2mではホイップアンテナが小形になります。1/4波長で50cmですから手軽に作れます。
 アンテナ作りも、長い物は材料がなかなか手に入りませんから市販品を使う事にります。しかし、短い物なら「私たちでも作れそう!なので作って使う」こんな使い分け方がアマチュア的ではないでしようか。

材 料

全体の写真
 初めボールペンのインキが無くなり捨てよう、と思ったのですが「もしかしてアンテナになるかも」と思いコネクター(MP-5)に差し入れたらちょうど入りました。この時「ピカー」とひらめいたのです。
 少し長い感じがしますが、ボールペンの軸をそのまま使う事にしました。他に材料は銅線と上に貼り付ける銅板を少しを使います。
 ボールペンの軸は「太さ9mmの物が多い」ので、手持ちの物を利用して下さい。
 銅板がアンテナになり、コイルが短縮コイルとして動作しますが、実際はコイル部分からも電波が出ている物と思われます。

マッチング

 アンテナを短くするとインピーダンスが下がりますが、同軸ケーブルの50Ωにマッチングさせる為に、ステップアップさせる必要があります。
 方法は色々有りますが、「タップを取る方式」にしました。作った物はSWR1近くまで下がっています、この方法は材料が少ないので費用も掛からず便利ですね。

構造と作り方

組み立て図
 全体は図の通り簡単な作りですが、マッチングの方法が変っています。
製作手順は次の様にして作りました、参考にして下さい。
1.予めコネクター(MP−5)に、10cmの銅線を半田付けして置きます。
2.ボールペンのインキの部分を引き抜き、軸下から20cmあたりに穴を開け銅線90cmを差込んでおきます。
3.コネクターにボールペンの軸を回転させながら、奥まで入れます。
4.次にコネクターに銅線を半田付けします。
5.銅線をボールペンの軸にゆっくりと巻き付けて行きます、方向はどちらでもOK。
6.上部は銅板20X30ミリ を丸めて、軸にボンドを付けて接着させます。ここはゴム系の接着剤を使います。
7.銅線の上部を付けた銅板に、素早く半田付けします。
8.コネクターに付けた線は[2回]巻いて、コネクターから穴を通った銅線の巻き始めに半田付けしま。この時半回転分ぐらい余裕を取っておきます。これで外観的には出来上がりです。

調整方法

給電部の図
 普通のSWR計では、共振点がバンド外に出た場合は分かりません。ンド外でもSWRが計れる物を使って下さい(例えば MFJ-259等、最近数社から同様な製品が出ています)。
 まず、共振周波数を探し145MHzになるように、コイルを延び縮みさせて合わせます。
 少し動かすと、数MHz動きますので直ぐ見つかると思います。これでSWR[1.3]以下になっているはずです。
 最終調整はコイルを接着剤で7割程固定して、周波数を合わせます。この時接着剤が乾いてから測定します(これ大事)。
 初めマッチングコイルは2回で調整しますが、もし「SWRが下がらない場合」半田付けを外しボールペンの軸を回して1.5とか2.5回にして、SWRを再度計ります。回すのは大変ですが、一度だけですのでしっかりSWRを合わせましょう。
 なを、調整は必ず使う車で調整します。多少外部から影響を受ける為で、外の車ではSWRがずれる場合があります。
 SWR図

完 成

 出来上がったので他のアンテナと比較しました。以前作った短いアンテナでは「聞いた感じ、同じ」でした。
 ローカル局を呼んだら応答が有り、問題なく使えそうです。
 ただ、ボールペンの軸なので熱に絶えられません、ハイパワーには向きませんので注意して下さい(10W以下で使って下さい)。
 現在ハンデイ機を使ってローパワーで運用しています。ボールペンの軸を使ったホイップアンテナ(430MHz版)も作りました。そちらも参考にして作って楽しんで下さい。

144MHz用[MLアンテナ−]予算1,000円


144MHz 版

全体
 50MHzの「MLアンテナ」を作って、その便利さを2mでも味わおうと作ってみました。すると、予想以上にFBに出来ました。
 飛びの具合いも、相手のアンテナに助けられていますが、これ又バッチリの飛びでFBでした。

特 徴

マッチング部分
 このアンテナは「共振部」と「給電部」で出来ておりなす。共振部は外枠ですが、ここはコイルと見なせ、コンデンサーとの組み合わせで、目的の周波数に共振させます。
 給電部は外枠である共振部の信号を、電磁結合で受けてリグに信号を伝えます。送信では共振部から電波が出る、という仕組みです。
 動作としては、普通使われている電界形のアンテナでは無く、磁界形動作(正しい表現ではないがこれの方が判りやすい)なので動作の性質が少し違います。

 一般のループ・アンテナは、ループ面の正面にビームが出ます。一方「磁界形アンテナ」は横方向にビームが出るのが特徴です。
 一般のアンテナは近くに金属が有ると、その影響を強く受けます。磁界形アンテナはその影響は少ないようです。
 ロケの良くない室内からの運用では、普通のアンテナではほとんどローカル以外はQSO出来ません。所が「MLアンテナ」だと出来るんです。後記のように10WSSBでかなりの局とQSO致しました。

作り方

寸法図
 このアンテナは「50MHzMLアンテナ」をスケール・ダウンした物で、作り方は同じです。
 6ミリの銅パイプ47cmを曲げて輪にします。木の縁でこすりながら力を加え、少しづつ円形にして行きます。

 端は曲げづらいので自信の無い方は、少し長めに切って曲げます。この場合出来上がってから、両端を目的の長さまで切って仕上げます。その時はあらかじめ切る所に印を付けておくと便利です。
 上部のコンデンサーは同軸ケーブル(5D-2V) の芯線を使て作ります。銅パイプに3cm入れた所で共振しました。

 共振部にコネクター(MP-7)を付けるのですが、少しペンチで凹ませて、タップ・ビスを使って止めます。それから半田付けをすると簡単に付きます。給電コイルは1.6mmの錫メッキ線を14cm使いました。
 コネクターには5D-2V 芯線を 5cm使います、これに給電コイルを半田付けして出来上りです。

調 整

SWR
 組み立てが終わったら、外側の共振部を144MHzに共振させる必要があります。
 予備調整として、デイップメーターを持っている人は144.2MHzに共振するように、コンデンサーの所を調整して下さい。
 別の方法としてはあらかじめ144MHzの信号を受信し、その信号が大きく聞こえるようにすると合わせられます。

調整  仕上はSWR計でSWRを下げるわけです、共振点でSWRが完全に下がらない場合、給電コイルの大きさを調整します。
 初め、大きめに作ってSWR計を見ながら小さくして行く、と効率良く調整する事が出来ます。SWRを下げると共振点も動くので、目的の周波数でSWRが下がるようにします。

 最終的には[1.0] まで合わせられます。でもかなりクリチカルなので[1.2] まで下がれば良いでしょう。
 SWR[1.5] の範囲が400KHzしか無いのでSSB用にしか使えません。FMでは特定の用途(クラブ・チャンネル等)に使える程度でしょうか。バンド幅はあまり取れません。

使うと

BEEM
 FM10Wで3分間送信していると上部が少し温まって来ました。10W以上のパワーでは無理のようです。
 SSBでは短時間の運用なら50Wでも使えます。
 平屋の室内からですが、手で信号の強くなるポイントを探りながら運用して見ました。アンテナは垂直偏波なので立て使います。
 10WSSBで50Kmの固定局、移動局は70Km離れた局とQSOが出来ました。

BEEM  50Wでは移動局130KmとQSO出来、さらにコンディションが上がれはかなり伸びると思います。
 室内手持ちでこれだけQSO出来るのですから「リッパ」ではないでしょうか。
 使った感じとして、10Wでは弱い局とはQSO出来ないが50Wなら聞こえていれば、弱いCQ局でもQSO出来ております。
 ただ、超小型なのでこのアンテナを外部に出して使うには能力不足です。このアンテナで「遠距離QSOもビシビシ出来る」とは行かないのが残念です。適材適所で使うべきでしょう。

 このアンテナは面白いと思います。直径約15cmと超小型なのでアパマン・ハムにはFBではないでしょうか。
 磁界エネルギーが多く出る様なので他の機器に影響を与えるかも知れません。インターフェアには注意して下さい。
 固定局でもひま見て「MLアンテナ」を一本作っておく事をおすすめします。  73/88
材 料 表
コネクター MP−5 1個
タップビス 3X5mm 2個
銅線 1.6mmφ 15cm
銅パイプ 6mmφ 0.5mm 50mm
同軸ケーブル 5D−2V 10cm

00/3/1 制作 


430MHzGP オフセット給電


簡単GPアンテナ

GPアンテナ

 GPアンテナはダイポールアンテナの半分ですから中央から給電すると、ダイポールアンテナの(73Ω)半分で35オームになります。
(正確にはもっと低くなりラジアル4本で24Ωぐらいになりますが、ここでは35オームで説明します。)

 給電部では50Ωでは有りませんのでこのままではマッチングが取れません、マッチングの取り方には色々な方法が有りますがここでは「アンテナのインピーダンスは給電部で低く、先端で非常に高くなる」点に注意します。

 つまり給電点を「中心ではなく少し先端の方へずらしてちょうど50Ωになる点に給電する」と同軸ケーブルとマッチングが取れる事になります。
 このように少しずらしてマッチングを合わせる方法を「オフセット給電」といいます。

 この辺の関係は図をご覧下さい、赤い丸印が給電点です。赤線、青線は電流分布図でパソコンソフトMMANAで計算された物を抜き出した物です。

GPアンテナ

GPアンテナを試す

 ほんとにこれで作動するのか試して見ました、テストですからラジアルは2本(1.6mm)にしました。
 パソコンのDATAからラジアルの長さを各18cm、給電部分の所が8.5cmで先端にアンテナエレメントを全体で18.7cmになる様に少し長めに銅線を付けてSWR計を見ながら切って行きました。

 これでマッチングはOKでSWRは1.0近くまで落ちました、意外と簡単にSWRは下がります。

 製作のポイントですが同軸ケーブルとラジアルが出会う所は電気的に接触させて置く必要が有ります。
 ラジアルが浮かんではいけません、ケーブルはラジアルと接触する所までがアンテナとして作動します。
 私のはここの所だけ皮をむいて接触させています。

 このアンテナはGP動作なのでバンド幅も広くSWRの低い範囲が広いのでかなりラフに作っても作動します、つまり寸法的にずれてもSWRは下がってくれます。

 暇な時にこのGPアンテナを作ってみませんか、ちょうど給電部は半分よりやや低い程度の位置に給電するとSWRが下がる様です。

オフセット給電のGPアンテナのアンテナDATAです。

 次のDATAを全てコピーして「430GP_50ohm.maa」としてファイルを作ればMMANAのソフトに掛けて計算出来ます。
 又周波数を変更して他の周波数でも使えますので利用して下さい。

注意!*MSのIEはコピーしてそのまま作動するのですが、ネットスケープでは何故かコピーすると各行の先端に2つ「スペース(改行のコマンド?)」が入ってしまいます、これを消せば作動します。
サンプル 始めの行は正常(□□これを削除する)
 □□* > *
 □□435.0 > 435.0
 □□*** ワイヤ *** > *** ワイヤ ***
 以下全ての行

2001/4/19 -4/27 BY JA1HWO

GP 435MHz 50ohm type BY JA1HWO 2001/4/19
*
435.0
*** ワイヤ ***
6
0.0,	0.0,	0.0,	0.0,	0.0,	0.085,	0.004,	-1
0.0,	0.0,	0.0,	0.0,	0.18,	0.0,	8.000e-04,	-1
0.0,	0.0,	0.0,	0.18,	0.0,	0.0,	8.000e-04,	-1
0.0,	0.0,	0.0,	0.0,	-0.18,	0.0,	8.000e-04,	-1
0.0,	0.0,	0.0,	-0.18,	0.0,	0.0,	8.000e-04,	-1
0.0,	0.0,	0.085,	0.0,	0.0,	0.187,	0.001,	-1
*** 給電点 ***
1,	1
w6b,	0.0,	1.0
*** 集中定数 ***
0,	0
*** 自動分割 ***
400,	40,	2.0,	1
*** 計算環境 ***
0,	20.0,	0,	50.0,	120,	60,	0

超お手軽、実験に最適
430MHz SKYDOORの製作

430MHz SKYDOORの製作

全体の写真

 このアンテナは以前50MHzで製作した時、作動するのか430MHzで試作した、アンテナです。
 430MHzで動作が確認出来たので、50MHzの物を作りました。いわばSKYDOORの記念すべき第一号アンテナです。

 その後、28MHz版(99/1月号)を作り、SKYDOORが皆さんに少しづつ受け入れられました。「小形でレベル以上の性能を持ったアンテナ」という事が認められて来ました。
 そこで430MHzを愛好されている方に手軽に実験をしてもらおうと、更に簡単に作れるように仕上げてみました。
 皆さんに試してもらいたいとおもいます、これでSKYDOORの性質や調整の仕方がわかります。

《》材料はたったこれだけです!《》

寸法図

 材料として、アンテナ本体になる1.2mmの銅線(太い方がしっかり出来る)と1.5D-2V(3D-2V)の同軸ケーブル、M又はBNCのコネクターです。それに給電部を固定させる為に基板を少し使いました。

給電部  構造は図のように超簡単です。作るには材料があれば30分も掛からない感じです。
 縦長で給電部分は同軸ケーブルで作るコンデンサが付いています。このコンデンサでインピーダンスを50Ωに合わせSWRを下げています。
 周波数はアンテナの大きさで合わせます(縦の長さを調整する)、利得は3dBdでホイップアンテナ比約5dB以上とFBです。以上がこのアンテナの基本です。

 電気的にはダイポールアンテナ2本がパラレルに付いた感じです。お互い離れているので動作はスタック動作をして給電部及び先端方向へ電波が出難くなっています。前後にエネルギーが放射され、信号が強く出るのが特徴です。
マッチング拡大

《》作る手順《》

 部品が集まったら製作です、次の手順で作れます。

A.銅線を寸法図のように(10*29cm/少し長め)曲げます。
B.基板を小さく切っておく。
C.コネクターに同軸ケーブル23cm(又は必要な長さ)を付けます。
D.これに小さな基板を付ける。
E.更に調整用の同軸ケーブル約7cmを付ける。
F.先を丸くした銅線を基板に半田付けする(給電部)。
G.付ける位置は、取りあえず寸法図の位置に半田付けする。

 これで組み立て完了です。説明分より図を見た方が簡単かも知れません。
 写真は一本の線を曲げてループ状にしましたが、図の方式の方が調整が簡単なので、製作は図を参考に製作して下さい。

《》次に調整です《》

マッチング方法
 調整にはSWR計が必要です。430,432,434,436,438,440MHzの各周波数のSWRを調べ、表に書いて見ます。

 この表の凹んだ所が「共振点」です。調整の目的は「この凹んだ共振周波数を433MHzに合わせる」ことです。
 もし、430MHzより下がっている場合は、「アンテナが大き過ぎる」ので半田付けの位置を、上に5mm移してSWRを計ってみます。これで433MHzになればOKです。
 当然440MHzの方になっていれば周波数が高く、ループの大きさが小さいので半田付けの位置を下にして広げれば良いわけです。

SWR  次に、凹んだ周波数でSWRが[1.0]に成るように、マッチング用の同軸ケーブルを2mm切ってSWRを計ります。下がったらもう少し切って、再度SWRを計りSWRを完全に下げます。この時、SWRを下げても周波数がずれているかも知れません。その時はループの大きさを再調整します。時折SWRの下がる点とSWRの値をチエックしながら調整して下さい。

 最終的に433MHzで共振して、SWR計の表示が[1.1]以下になれば終了です。
 実は、この調整は部屋の中でも出来ますが、どうしても回りの影響を受けるので最終チエックは室外でSWRの確認をして下さい。

《》完成と運用《》

ビーム
 430MHzは垂直偏波を使っているので横長にして使います。この為、使うには少し使い難いですね、窓ガラスの中央等にテープで固定するとFBでしょう、色々試して下さい。
 ビームはループ面に対し前後方向8の字形です。このアンテナはハンディ機2W程度のパワーでも家外で使えば10Km程度は簡単に飛んでくれます。

 おまけの付属ホイップアンテナより飛んでくれ、比較すればかなり信号が強くなるのを実感出来るはずです。
材料表  何度が実験し飛びが確認出来たら、調整後のあまった線を切り取って下さいこれで完成です。

 このアンテナは銅線だけで作りました。手で持てるようにプラスチックの棒などを取り付けるとよリ使い易くなると思います。
 今回実験という事でバランを付けませんでしたが、SWRも下がり飛びも実感出来ます。もし気になる方はシュペールトップ式バランを付けて下さい。

 ループアンテナは八木アンテナのように先端が切れて無いので電界(電位)は上がっていません。その分磁界エネルギーが多い。従って、ケーブル上に電位が乗るのも少なく、バランを付けなくてもこれによる性能低下は少ない物と思われます。
 しかし、基本的にはダイポールなので1:1のバランを入れた方が良い。

1999/5 - 2005/3 変換


430MHz ボールペンを使った
短縮モービル・ホイップ


短縮モービル・ホイップ A

 ボールペンの軸を使ったアンテナは2mの物を作りました、これは430MHz版です。
 1/4波長のこのアンテナは、小型なのでボールペンの軸にそのまま入る感じですが少し無理で、写真のように銅線を螺旋状に丸めて入れています。

動作は

全体の写真
 2mとまったく動作原理は同じで「1/4波長のGPアンテナ」です。でも寸法が違うので単純に縮小しただけではうまく行きません。そこでゆるく螺旋状に銅線を加工してボルペンの軸の中に入れました。

 マッチングはコイルでステップアップする方式です。コイル部分は共振させますから上のエレメントにも微妙に影響して来ます。
 エレメントの長さで[周波数]を、コイルで[インピーダンス]をそれぞれ受け持たせるので、理論的にはSWRを[1.0]まで下げられます。でも実際は[1.1]程度まで下がれば上出来です!

材 料

 特殊な物は使っていません。Mコネクター(MP-5/5D用)に銅線(1.2mmφ)、それにボールペンの軸です。
 半透明の軸(SAKURA PGB)が有ったのでこれを使いました。太さ9mmの物が多いので他の物でもOKです。
 これらは簡単に手に入ると思います。当然費用も500円玉でお釣が来るかも知れません。
 この程度の部品なら、アクティブハムの貴方なら机の中に有るのではないでしょうか。もしかして今晩中に出来てしまうかも知れない!

作り方

給電部
 始めにコイル部分をコネクターに半田付けしておきます。これにコネクターの中心部に銅線を付けます。
 ボールペンの軸に下から20mm程度の所に穴を開け、コネクターに差し込み、そこから銅線を引き出します。

 銅線18cmを予め螺旋状に加工して、エレメントを作っておきます。開けた穴は上から螺旋状のエレメントを差込み、ここから出しておきます。
 最後に、始めコイル用として半田付けした銅線をボールペンに2回巻き付け、あまった物を切り捨てます(巻方向はどちら巻でもかまわない)。
 約1.5回の所に先ほどの穴から出した2本の銅線に半田付けします。ここは線が3本集まりますがすべてを半田付け(写真)します。

調整方法

マッチング部分
 始めにSWR計でバンドのSWR特性を調べます。435MHzでSWRが下がるように先端を切りつめて行きます。切り過ぎるとSWRは逆に順次高くなりますからこの場合、もう一度螺旋状に銅線を加工してやり直します。

 SWRが下がらない場合、ボールペンを回して、コイルの巻き数1又は2回の所に変更してSWRの下がる点を探して下さい。
 作った物は、SWRが下がっている所(共振点)を437MHzとしました。これにボールペンのふたを付けると波数が下がり、ちょうどFMメインの433MHzになりました。
 調整の目安はSWRの最も下がっている点が[1.3]以下になっていれば一応合格です。

完 成

SWR
 調整が終わったら、銅線の一部が外に出ているので接着剤か塗料を塗っておくと、FBな状態が保てます。
 また、変換コネクターを付けてハンデイ機に付けても、付属のホイップアンテナと同等に使えます。
 長いアンテナには負けますが、車の中に非常用として入れておくのも良いと思います。自作のアンテナで楽しんで下さい。
 FBハムライフを!

ラジアルに付いて

ラジアル
 430MHzの場合、モービル基台のラジアル効果が普通良くありませんから「仮設ラジアルを付けて調整する」事をおすすめします。

 ラジアル効果の無いアンテナ基台をそのまま使って「SWRが下がらない?」と困っている方を数多く見かけます。そんな場合はラジアルを付けると簡単に調整出来ます。
 ラジアルの写真を見て下さい、目玉クリップの両端を切って(やすり等で)1/2波長のエレメントを半田付けした物です。

 実際の運用にはじゃまなのではずしても良いのですが、その場合アンテナの性能は幾分低下します。
 エレメントの長さは34cmで、中央をはんだ付けします。
 クリップをコネクターに付ければ、ラジアル効果が出てSWRは予定通り下がります。この場合取り付け位置によって周波数は動きます。出来るだけ下げた状態で調整して下さい。

144/430MHz用 モービルホイップ・アンテナの製作


本体の写真

 モービルホイップ・アンテナ

 お店へ行くとモービル用のアンテナが色々と売られており、人気のバンド144,430MHz用はデュアルバンドとして、安売りの目玉になつています。

 普通430MHzで5/8λ2段の物が多く並べられています。このクラスは長さ90cm前後と手頃なのですが、残念ながら材料が私達には簡単に手に入りません。
 そこで手持ちの材料で簡単に出来る、全長約50cmの5/8λ1段の物を作る事にしました。
 これだと短くて単純ですから、誰にでも出来そうです。手元に一個あると便利です、作って見ませんか。

 【 動 作 】

電流分布図
 図のように、電流は144MHzで1/4波長動作ですから、最下部で最大電流になります。
 430MHzでは5/8λ動作で144MHzと同じく電流が大きくなります。
 完全に1/4及び6/8λでないのは、幾分短くして容量性のリアクタンスを作り、コイルをいれて補正する。また、合わせて同軸ケーブルの50Ωに近づけよう、とする物です。

 【 材料と作り方 】

寸法図
 コネクターはどこでも手に入るMP−5を使いました。
 アンテナ部分は銅線でも良いのですが、少し硬いステンレス線(#16)を使いました、メーカー製のようにステンレス棒が手に入るとFBなのですが、当地では見つかりませんでした。
 ここで使うステンレス線は細いのであまり硬くはありません。そこで1/3まで園芸用グラスファイバー棒を添わせて補強する事にしました。
 コイルの巻き数は4.5mmの棒で3−4回です。線の太さは0.5-1mmぐらいの銅線(UEW)を使います。この辺は写真をご覧下さい。

 半田付けを簡単にする為、7mm幅の銅板を張ってこれに半田付けをします。
 この時コイルをこの近くに付けので銅板を一回転させてショートさせると、性能が悪化しますから必ず、すき間を取るようにします。
 ステンレス線は半田付けが難しいので銅板を巻き付け、それに半田付けします。
 補助棒であるグラスファイバー棒に固定するには、ステンレス線を添わせ細い銅線を巻き付け、エポキシ接着剤を付けて固定します。

 【 調 整 】

マッチング部分の写真
 144MHzは少しぐらい基台にスペースがあっても動作するのですが、430MHzでは動作が不安定になる事があります。
 そこで、コネクターにラジアル(1/4波長)を2本、70cmを付けて調整するとFBです。
 始めコイルは3回にして430MHzでSWRが[1]になるように、コイルのスペースを調整します。縮めて改善されるようなら巻き数を4回にして見みます。
 これで周波数を145MHzにしてSWRが[1]近くになっていれば合格です。

 このアンテナは430MHzで合わせると、144MHzが悪くなり、144MHzで合せると430MHzが悪化します。この辺はどちらのバンドを良く使うか、で判定しましょう。
  参考(全長440ミリで144MHzが470ミリで、430MHzがFBになります)

 調整が終わったらエポキシ樹脂系接着剤で固定して、出来上がりです。

SWRの図

 【 出来上がった 】

 調整が終わったらラジアルは不要です、取り外して下さい。この場合多少430MHzでSWRが悪化します。
 作った物はラジアルをはずしてバンド内のSWRが[2]以下になっています。この程度なら文句無く使えますから安心して下さい。

 自分で作った物で交信出来るのはとてもFBでうれしいです。ぜひ、こんな気持ち味わって下さい。
 FB DX  73
[材 料 表]
品目 詳 細 数量
コネクター MP-5 1個
銅板 0.3mm 7X30mm
銅線 0.8mm UEW 100mm
銅線 0.5mm UEW 500mm
ステンレス線 1.6mm(#16) 600mm
園芸用グラスファイバー 5mmφ 200mm
 

430MHz帯用J型アンテナ


短縮モービル・ホイップ

アンテナの中央部の写真
基本説明図
 アンテナの形がアルファベットの[J]に似ている所から、「J型アンテナ」と呼ばれている、アンテナがあります。
 このアンテナは430MHz帯の場合小形に作れ、モービル用として最適です。
 アンテナはダイポールアンテナと基本的には同じです。普通のダイポールアンテナが中央から給電するのに対し、1/4波長の回路を使って、端から給電するのが特徴です。

 動作は良くいわれている「ノンラジアル」アンテナとなり、ラジアルはありません。

マッチング

マッチング図
 市販の300ΩTVフイダーを使って、マッチングを取りました。
 下から3cm前後の所にインピーダンスのマッチングポイントが有ります。これで50Ωに合わせます。
 TVフイダーは平衡形なので、不平衡の同軸ケーブルに直接付けるのは良く有りません。

 そこで、良く使われている「シュペールトップ」を使います。これは1/4λの線(編線)を同軸ケーブル上に付けて作りました。
 3D−2Vを使いましたので、一回り大きい5D−2Vの編み線が必要です。
 この様に「インピーダンスのマッチング」と「平衡マッチング」の二通りのマッチングが、このアンテナでは必要です。

材 料

[ 部品表 ]
項 目 説 明 数量
コネクター MP−7 1個
ビス 3mmx5mm 2個
ビス 3mmx7mm 2個
ナット 3mm 2個
TVフイダー 300Ω 20cm
同軸ケーブル 3D-2V 20cm
(編線を使う) 5D-2V 20cm
鉄線 3mm 40cm
水道管 VP−13 28cm
 特別な材料は有りませんので、DIYのお店とハムショツプで手に入るでしょう。
 コネクターはMP−7を使います。これは筒の部分に使う水道管(VP−13)が、ちょうど入る大きさです。

 マッチング部分は300ΩのTVフィダーを使います。上の1/2波長部分(エレメント)はTVフィダーでも良いのですが、モービルホイップとすると、ブラブラするので手持ちの鉄線を使う事にしました。これだとしっかりします。
 同軸ケーブルは手に入る物でかまいません、手持ちの関係で3D-2V(50Ω系)を使いました。

製 作

エレメントの止め方
 鉄線はビス2個を半田付けして、後で水道管に取り付けます。この辺はいがいと面倒です。
 ビスに力が加わるので「普通の半田」では少し強度が不安です。出来れば「強力ハンダ」を使って付けましょう。
 同軸ケーブルはシュペールトップ型にし、これにTVフイーダーを図の様に加工した物に付けます。カット部分は周波数調整時に切ります。

 下部のマッチング部分は水道管(VP-13) に入れて、この部分を保護します。
 もし、コネクターが入りにくい様でしたら、水道管をガスコンロ等で暖めるとやわらかくなるので広げて入れる事が出来ます(必ず手袋を使い火傷に注意する、誰かは火傷してます(^_^;)。
 コネクターは2.5mmの穴を開け、3mmのタップビスでネジを切ります。これで 3mmのビスで前後から水道管をしっかり固定出来ます。ビス止めするのは、水道管に接着剤が効かない為です。
全体組み立て図

調 整

SWR図
 全体が組み上がったら調整です。上部の長さを一応[ 335mm]にして、SWR計を見ながらTVフィダーを 5mmづつカットして、SWRを 1.5以下にします。
 次に、上部の鉄線を1-2mmづつ切りながらSWRを下げます。切り過ぎたら残念ですが初めから作り直しになるので、SWR[1.3] 以下で合格としましょう。

 SWR表の凹んだ位置を433MHz に合わせます。ここで給電部の位置(TVフィダーと同軸ケーブル)を調整して[1]近くまで追い込みますが、一方を変更するとお互い影響し合うので数度の調整が必要です。
 もし、SWRが 1.5以下に下がらない!のは、何処か寸法が間違っているので全体を調べて下さい。
 調整が終わったら、水道管の上部をエポキシパテ(市販されている)でふたをして、完成です。

出来上がりましたか!

完成図
 飛びは5/8λ(1段)GPよりも少し良い程度です。ローカルのレピーターがよけいにアクセス出来ました。
 このアンテナはマッチング回路が付いてますからその分、車に取り付ける位置が高くなる為でしょうか、飛びの効率が上がってる感じがしました。
 このアンテナをモービル用として、活用して下さい、FB DX!
 2005/2 現在、このアンテナを時折出して使っています。しっかり作っておくといつまでも使えます。
 お薦めしたいアンテナです。

430MHz用 スタックループ・アンテナ
予算 2000円です!


全体の写真

430MHz スタックループ・アンテナ

 ハンディ機に手頃なアンテナといえば、付属のホイップアンテナですね。これを使うと直ぐに気が付くのは、少し動かすと信号が弱くなって聞き難くなる点です。
 ローカルとのQSOでも動かすとかなり信号は変化します。そこでもう少し利得のあるアンテナを使いたいと思っていました。

 簡単で、たまの移動にも使えるように少し大きめなループアンテナを作りました。結果が良かったのでおすすめします。
 写真は河原で調整し、SWRのDATAを取った後で撮影しました。

ループの図

なぜループ

 アンテナの代表は八木かGPと相場は決まっていますが、430MHzの信号は反射を使ったQSOが可能になるほど反射波が使えます。
 一度電波が反射すると偏波が変わることもあって、普段使っている垂直偏波の外に水平偏波成分も作られ飛んで来ます。
 そこで、もし両方の信号を捕らえる事が出来れば、交信効率も上って快適になるかも知れません。
 こんなうまい動作をしてくれるのがループ系のアンテナです。垂直偏波オンリーの八木系アンテナとは少し違った感じで使えるのが特徴です。
【 材料表 】
材 料 詳細 数量
水道管 VP-13 1.2m 1本
アルミ管 5mmφ160mm 2本
アルミ管 6mmφ160mm 2本
タップビス 3*5mm 12個
圧着端子 3mm用 12本
錫メッキ線 TA 1mm 1.5m
同軸ケーブル 3C-2V 1.5m 2本
同軸ケーブル 3D-2V 1.5m 1本
同軸ケーブル 5D-2V 0.2m 1本
クロス金具 TV用 1個
プラグ BNC-P(3D用) 1個

部品と製作

 ブームは市販の水道管(VP-13) を1.2m使いました。アンテナ間を約1波長取れる寸法です。
430MHzになると、アンテナの形は小型になり直ぐに作れます。簡単ですから「もう一つ作って2個重ねれば性能も2倍になる」ということで、「スタック式アンテナ」にしました。

ループの図

ループの片側  実は、予備実験を針金で作って見ました。SWRを下げて目安を付けて作ったのですが、なんとSWRが下がらずあわてました。
 結局、使った材料が初め作った物より細い1mmの線を使いました。このため、寸法を大きくしないと共振点をバンド内に持って来られなかったのです。
 従って、「使用線材は1mm」と限定します。もしこれより太い材料を使う場合は、全体の寸法を小さくする必要が有ります。

 取り付けに使ったアルミ管は、手持ちの関係で5ミリと6ミリの物を使いましたがどちらでも使えます。こちらは共振点にあまり影響を与えないので、変更しても問題ありません。
ワイヤーの取り付け図  アルミ管の取り付けは、ボンド(接着剤)を十分付けて固定します。これは固まるとしっかりしたストッパーになります。更に何か金具で補強するのも良いと思います。
 アルミ管を取り付ける穴は慎重にしましょう。少し小さい穴を開け、細いドライバーを差し込んでやすりで広げて「垂直出し」をします。
 多少の凸凹はSWRの調整で電気的に合わせられますが、見てくれは直せません。あまりひどい時は作り直しが必要になるかも知れません(でも、それって自分で容認すれば済みますけど・・・!)。

 エレメントは1mmの錫メッキ線を使いました。圧着端子を先端に付け3mmのタップビスで止めます、予めアルミ管には2.5mmの穴を開けておきます。
 給電部も同様錫メッキ線と圧着端子を使いここもタップビスで止めます。あまり「ギュー」と締め付けると穴がバカになるので気を付けましょう。
 ケーブルの接続は芯線が上、編線が下側としたらもう一方のループも同様にします。これで位相が合う事に成ります。逆にするとビームが変形したり、利得が下がる場合があって特に注意が必要です。
結線図

マッチング部分

 各アンテナは50Ωで出来てますから合成器(Qマッチ)が必要です。
シュペールトップ  まず75Ω系の同軸ケーブルを、577mm(5/4)波長に短縮率67%を掛けた物)の長さに切って、これを2本作ります。これに50Ωのケーブルを付け手おきます。ハンデイ機に使うので先端には BNCプラグを付けます。

 長さは任意ですが、普通短縮率を加味した1/2波長の整数倍の長さにして使います(例えば924mm)。
 ループアンテナは平衡のアンテナなので、このままだとケーブル上に電波が乗りますが、これは良く使われている「シュペールトップ」で対応します。長さは1/4波長で約165mm(精度は要求されません)です。

 同軸ケーブルにSan Hayato 社の「磁気ガード(銅はく)」を張って作りました(ここは図の様に1回り太い同軸ケーブルのあみ線でも良い)。仕上げ後は防水の為テープを巻いておきます。
SWR図

調 整

 エレメントごとにSWRを測り、予め[1]近くまで下げておく事が大事です。
 共振点(SWRが下っている所)合わせは、アルミ管の先端に5mmおきに取り付け穴を開けておくと、取り付け位置をづらしながらSWRを合わせられます。幅は約 155mmで合うはずです。

 両方のエレメントを電気的に合わせたら合格です。メカ的な寸法は両方のエレメントで異なる場合も有ります。これはアルミ管の取り付けが正確で無い為で実用には問題ありません。
 もし、共振周波数が下がらない場合は1mmから1.4mm のように太くすると少し周波数を下げる事が出来ます。
完成写真

仕上げと調子

 出来上がったら、給電部は防水の為エポキシ系の接着剤で保護して下さい。同軸ケーブルはビニールテープを使って固定します。
 SWRは図のようにバンド内[1.0]近くまで下がります。

 信号ですが、ローカルのレピーターは、ホイップアンテナでは動かすと信号が下がったりするのですが、このアンテナではどちらへ回してもSメーターが振りきれです。利得は大幅に上がっているのが解ります。
 予想利得は8dBiほどですが、反射を拾う能力が強いので八木の 3-6EL相当の実力があると思われます。
 ビームは8の字形です。転させると思わぬ方向から信号を拾うことがあります。

99/3/23変換


 144/430MHz用
スーパー・ミニ・アンテナ(SMA)
              予算300円


50MHzモービル・ホイップ

全体の写真
 先日ハンデイ機のBNCコネクター(アンテナ)にゴミが付いたので、ドライバーでこすっていたら結構ローカル局が聞えます。「有れ!これってアンテナの代わりになる」と思いアイデアが浮かびました。

 5cmの長さなので電波は乗りません、そこで「コイル式にして」と思ったのですが、以前作ったのと同じ形になってしまうので変った物にしたいと思いました。そこで、コンデンサーを逆にすることを思い付きました。

 早速試した所、SWRが[3]程度になり調整で何とか出来そうな感じです。その後実験を続け、この方式でもSWRが十分下がることが確認出来ました。
 430用も作りましたので、いつも使うバンドの物を作って利用して下さい。

[たったこれだけの部品です]

[部品表]
品目 詳 細 数量
コネクター MP−5 1個
芯線 5D−2V 5cm
銅線 1mmφ PEW(UEW) 1m
コンデンサー セラミック/144MHz 30PF 1個
コンデンサー セラミック/430MHz 10PF 1個
 アンテナのおもな部品は[コネクター]と[コイル]それに[コンデンサー]です。
 コイルはPEW線(エナメル)を使いました。コネクターは一般的な「Mコネ」です。これにマッチング用コンデンサーとしてセラミック・コンデンサーを使いました(10W以上で使う場合はマイカ・コンデンサーに換えて下さい)。
 容量は144MHzが30PF,430MHzが10FPです。それとコンデンサーの取り付け用に、同軸ケーブル(5D-2V)の芯線を少し使います。

以外と簡単な製作方法

回路図
A.MP−5に5cmの芯線を入れ、これの上部とコネクタ上部にコンデンサーを半田付けします。コンデンサーは芯線とのすきまに入れます。
B.9mmの棒に1mmのPEW線を30回巻き付けて(430MHzは8回)コイルを作る。
 下の20回は密着巻、残りはスペース巻き(1mm間隔)とします(430MHzはスペース巻きで上部を荒くする)。
C.コイルをコネクターに付け、コイルを伸ばし又は縮めてSWRを下げます。
D.SWRが下がったら、下半分をエポキシ樹脂系接着剤で固定します。ここに使う接着剤は「5分硬化型」が使い易いです。
 上部スペース部は押さえる程度にします。エネルギー的には上部のスペース部分から出ると思われ、接着剤は少なくします。

調整の仕方 144MHz

SWR図
 共振はデイップメーターでも分かりますが、SWR計だけの場合144,145,146MHzの3点を測り、SWRの下がり方で共振している方向を探し、コイルを伸び縮みさせながらSWRをバンド内に追い込みます。

 目的の周波数よりも少し高めに設定し、コイルの下半分に接着剤を付けて固定します。
 次の調整は完全に乾燥させて(半日程度)からします。途中で測りますと周波数がずれる事がありますので注意して下さい。
 最終的に共振点を希望周波数に合せる為に、先端を切りながら合わせ込みます。製作した物は下側が18回、上のスペース部分が8回でSWRが下がりました。

調整の仕方 430MHz

SWR図
 430MHzの場合はかなり微妙で、SWR合わせが不安定です。そこで図の様にラジアル(34cm)を付けて調整する事にしました。結果は全体の巻き数が [7.5]回になりました。(調整後は外します、その場合多少性能は低下する)

 もし、SWRが [1.3]以下に下がらない場合。マッチングが合って無いわけですから、コンデンサーの容量を少し(±30%程度)変更して下さい。これで下がるはずです。
 実験は10%おきに準備してコンデンサーを選びました、あまり異なる事は無いと思います。
144MHz 30PF/430MHz 10PF)
ラジアルを付けて調整

完 成

 144MHz版ではモービルで使うのが目的ですから、ルーフサイドで測りました。
 SWRが[1]近くに下がったのでFM局をワッチすると色々な局が入って来ます。
 念の為、ハンデイ機に変換コネクターを付けて見ると、ローカル局がSメーターをかなり振って入って来るので使えそうです。

 性能はハンデイ機付属のホイップアンテナ(20cm)と比べると、Sの振れは少し悪い程度で極端に悪化することはありませんでした。
 モービルで使う場合、接近した車間での交信はまったく問題無く使えます。
 ハンデイ機の場合ラジアルが無いので信号は弱くスーパーローカル以外は駄目でした。
 最もFMではなくSSBモードにすれば交信範囲は伸びるかも知れません、でも「超、短いアンテナに飛びを期待するのはかわいそう」です。

ハンディ機に付ける

M-BNC変換コネクター
 430MHzの方は1/4波長でもたいした長さでは有りません。このアンテナを車で使うメリットはありません。
 こちらはハンデイ機に付けて使う事にしました。ローカルとのQSOはOKだし、近くのレピターも1Wでアクセス出来て連絡用には問題有りません。小形ですが十分使える実力が有るので満足出来ると思います。

 始めの写真の様に両方とも、見てくれは良く有りませんが、いかにも自作という感じです。
 どうですこのアンテナ!今度のお休みに作って見てはいかがでしょう。
 熱収縮チューブをかぶせるのもFBでしょう。この場合共振周波数が少し変わるので長さを再調整する必要が有ります。

 12EL八木アンテナ1200MHz用 
              予算2,000円


はじめに

全体の写真
 このアンテナは、私の所に1200MHzのリグが来てQSOを楽しんでいた頃、ふと移動に便利な小型の「八木アンテナが欲しい」と思い、作ったアンテナです。
 当初、マッチングが悪くSWRが高く(3近く有った)、使い物になりませんでした。その後そのマッチングをやめて、「ガンマーマッチ」に変更しました。結果、SWR計もほとんど振れずFBな動作になりました。
 このアンテナは移動で何度も使っています。UHFコンテストに参加して、何度か入賞の実績が有るFBなアンテナ(と思っている)なので安心して使えます。

 市販品では小型な八木アンテナは少なく、あってもかなり高価です。このアンテナは非常に小型ですから材料も身近かにあるもので作れます。
 日曜大工で簡単に出来ますので「おすすめアンテナ」といえしょう。もちろんHOMEでの使用も十分使えますのでぜひ作って下さい。

材料に付いて

[材 料 表]
品目 詳 細 数量
角棒 プラスチック25x25x700mm 1本
パイプ しんちゅう 3φx150mm -
ステンレス線16番(1.5mm) 2m
銅板 0.3x4x50mm -
同軸 1.5D−2V 5cm
同軸 5D−FB 3m
- ひも 1m
コネクター NP−5 1個
- エポキシ系接着剤 -
- マストクランプ/個別に購入した -
- Uボルト90x35x5mm 1個
- 座金
- ワッシヤー
- 蝶ナット
 ブームはDIYショップで売っていた、プラスチックの角棒(25x25x700mm)を使いました。
 プラスチックの角棒ならなんでも良いと思います。丸棒だとエレメントの取り付けが少し面倒になりますが、入手出来ない人は使って下さい。
 エレメントはステンレス16番線(1.5mm)を使いました。他の銅線や真ちゅう線でも良いと思います。

 ラジエター(Ra)は3φの真ちゅうパイプを使用し、SWRはガンマーマッチで合わせています。ここも同じ3φのパイプを使います。
 マッチング用として、3φパイプの穴に入るビニール線(細い同軸ケーブルの芯線など)が必要で、コンデンサーとして作動します。
 給電用に5DーFBを3m使いました。短かく使うのであれば3Dー2Vでも良いでしょう。

 マストクランプはブームが短いので最後部に付けました。近くのDIYショップで単品を組み合わせています。
 他の材料もお店で探して下さい。午前中に買い出しをして、午後製作すれば一日でアンテナが出来そうです。

製 作

寸法図
 先ずエレメントを寸法通りに作ります。ステンレス線をペンチで切りますが固いのでかなりラフに作りました。でも誤差は1mmぐらいにします。
 気になる方は切断砥石で正確に加工して下さい、ステンレス線は固いのでアルミ線の方が作り易いかも知れません。
 ラジエターは真鍮パイプを切って、予め組み立ておきます。

 エレメントをブームに付けるのは、プラスチック接着器「ピタガン(商品名)」で接着させます。
 ピタガンよりも「ホット・メルト」の方が知られているようです、これは「プラスチックを熱で溶かし、熱い内に接着する」ものです。
 あらかじめ角棒に接着すべき位置にマジック等で印を付け、そこにエレメントを置いてピタガンで止める方式です。慣れてくると12本ぐらい直ぐに(5分か!)接着出来ます。
 この方式の良い点はカッターで簡単に剥がれる事です。ミスが後で分かっても簡単に取り外せ、修正が出来て便利です。

マッチング部分  エレメントを付ける前に、角棒にマストクランプ用の穴を開けて置きましょう。
 ラジエターに同軸ケーブルを付け、押さえとしてひもで縛って固定すると出来上りです。

調 整

SWR
 SWR計でSWRが下がるように、ビニール線の長さを加減します。もし調整出来ない時にはショートバーの位置を変更しますが、多分この寸法で(外側から30mmの位置)SWRは下がってくれるはずです。
 調整は「ビニール線のはんだ付けを外し、少しカットしてSWRを測る」これの繰り返しでSWRを下げます。
 ビニール線を初め長めにして、切りながらSWRを下げると簡単に合います。
 SWRは、使う周波数でSWR[1.2以下]を目標に調整します。
 寸法ミスが多少あっても、このマッチング方式だと合ってしまいますので便利です。
 出来上がって調整が終わりましたら、マッチング部分の防水加工が必要です。ここもピタガンで覆ってしまうとFBです。
☆ ☆
DATAとして「オリジナルDATA」をパソコンで計算した結果を入れました。それにパソコン上でFBな点を求めたDATAも[better]として入れました。

完 成

全体の写真
 ビームもなかなか利いて、レピターのアクセスも5/8λ×3よりもぐっと伸び、ちょっとした運用には十分です。
 移動には地上高2m以上にすれば十分で、車での運用なら窓からケーブルを引き込んで使いましょう。
 周波数も高いのでロスの事を考えると、出来るだけリグとアンテナ間を直結にして、他のケーブルを使わないようにします。

 運用ですが、山が見える所でしたらアンテナを向けてCQを出すと、山がムチャクチャ電波を反射してくれるので、思わぬ方向へ飛びます。
 アンテナを回す手間がはぶけ一石二鳥です、お試し下さい。弱い局が呼んで来た時だけアンテナを回せば良いのです。
 430MHzよりも更に反射の多いバンドですから、そんな使い方も出来ます。このアンテナはあなたを十分楽しませてくれる事でしょう。FB−DX 73
ELEMENTS DATA
No spc org bett size
1 0mm 120mm 118mm 1.5mm
Ra 47 111 108 3.0
3 44 101 104 1.5
4 44 98 104 1.5
5 44 98 100 1.5
6 44 98 100 1.5
7 44 92 98 1.5
8 44 92 96 1.5
9 44 92 96 1.5
10 44 90 96 1.5
11 44 90 94 1.5
12 48 86 94 1.5
ELEMENTS DATA-2
(Soft YSIM)
項 目 orgDATA bett
Gain 10.77 11.41 (dBd)
F/B -18.3 -25.5 (dB)
-3dB 40.8 36.9 deg
Inp 42.4 31.8 ohm
* +27j +2.2j

[ひとり言!]

 このアンテナを作った時(1992年)、まだアンテナ計算ソフトは私の所には有りませんでした(ものすごくDATAを入れるのは手にしたのですが、面倒で使わなかった)。
 この表では、Orgが製作したDATAでBettがパソコンソフトで計算したものです。
 利得もその差-0.64dBでまあまあの出来かと思っています。測定器で測らないとないと分からない程度の差ですから・・HI。

1200MHz用 デイスクアンテナの製作


 HB9CV・アンテナ

本体の写真
 デイスクアンテナは簡単に作れる基本的なアンテナです。一つ作っておくと何かと便利なのでおすすめします。

 このアンテナは一般に「グランドプレーン(GP)アンテナ」といわれてるアンテナです。
 200MHz帯は波長が短いので、HFではラジアルをワイヤー数本で代用してますが、ラジアルをデイスク状にしてもこのバンドではたかだか11cm程度です。これは気軽に作れますねー。

 【 動 作 】

 このアンテナのインピーダンスはダイポールアンテナの半分なので73Ωの半分、約37Ωになります。
 これを50Ωの同軸ケーブルに直接接続するとSWRは良くて[1.3]程度になります。これでも十分使えますがマッチングを更に取ってみました。今回はLマッチを使ってSWRを合わせます。

 1200MHzバンドではバンド幅が広いので広帯域にする為に、給電部をデイスクの中心から少しづらして付けてみました。
 これによって、ラジアル部分は次のように作動します。
「広い部分で低い周波数」を「狭い部分で高い周波数」をそれぞれ対応するので結果的にSWRの低い部分が広がります。

 【 部 品 】

寸法(イラスト)
 部品は簡単ですから写真の通りです。一番高価な物がNコネクターで、これに付ける同軸ケーブル10cmと真鍮板(110mm角0.3mm厚)、銅線(1.2mmφを300m)です。手持ちの材料を使って下さい。銅板、真鍮線でもけっこうです。

 同軸ケーブルは太目の物を使って下さい。エレメントに負担が掛りますので太い方がしっかり作れます。
 使ったのは10D-2Vですが、接着剤で固定するので細くても(5D-2V程度)作れます。手持ちの物で製作して下さい。

 【製 作 】

給電部の拡大写真(反射して2重に見えています!)
 始めにコネクターに同軸ケーブルを付けます。長さは好みで決めます。
 Nコネクターの接続はHF等で使っているMコネクターに比べ少し難しいです。ていねいに作業して下さい。

 次にディスクですが、1290MHzの波長が約232mmですから、1/2波長と短縮率を考慮して直径110mmの円盤を真鍮板から切り出します。
 ディスクの中心に印を付け、すぐ脇(約10mm)に同軸ケーブルを付ける穴を開けます。10D-2Vの場合、直径約12mmでした。
 コネクターに真鍮のディスクを付け、「放射のエレメント」を付けます。これは始め1.2mm銅線を2本よって使いました、が少し細い感じでしたので1本追加して3本線にしました。
 加工には熱が逃げるので、少し「パワーのある半田ゴテ」が必要です。
 これにマッチング用の線を付け、ほぐれないように先端や中間を軽く半田付けしておきます。これで組み上がりました。

 【 調 整 】

調整の仕方の図
 調整は次の2ヶ所有ります。始めは周波数を1290MHzにするのですがこれはエレメントの長さを調整します。SWR計の表示が下がるように先端を0.5mm単位で切って行きます。
 次にインピーダンスを合わせます。これはマッチング線の長さを調整してSWRを[1.0]近くまで追い込みます。

 片方を合わせると一方がずれるので、数回この調整を繰り返すとSWRは1290MHz辺りで下げる事が出来ます。

SWR図

 ここで調整の労力を惜しまなければ、SWRは[1.0]近くまで下げられますが[1.1]まで下がれば「はなまるで合格」としましょう。
 もし、先端を切りすぎた場合は新しくエレメントを付けるか、またはエレメントを太くする(3>4本)と周波数が下がるので再調整して下さい。
 出来上がった物はSWR図のように、バンド内でかなり下がった状態で使用が可能となりました。

 【 完 成 】

本体の写真(斜め上から)
 調整が終わったらエレメントを補強する為に、エポキシ樹脂系接着剤を塗っておきます。低い部分はインピーダンスが低いので付けても影響はありません。
 しっかり接着しておきましょう。ディスク部分はそのままだと錆びるので透明塗料(ラッカースプレー)等掛けて保護するとFBです。
 利得は有りませんが「無指向性のアンテナとして確実に動作する」ので安心です、いざという時使えますので作っておくと便利でしょう。


FOR 6m "W6SAI" TYPE
11EL YAGI ANTENNAのDATA


こんなアンテナはどうかなー

 机の中を整理していたら古いアンテナ資料のかけらが出て来ました。
 アフターライト・ハムグループの会誌です、JQ1BSQ氏が書かれた物で当時(この部分しか残ってないので何時の物か不明、1990年頃か?)このアンテナで移動サービスをしていたようです。(資料はハムフェアで分けてもらった)

 アンテナDATAが出ていたので「参考になる!」と思い寸法を写して見ました。
 現在このアンテナを見るとマッチングが片側給電のガンマーマッチですが、全体の作り方等は参考になると思います。
 新規に製作するのでしたら片側だけでなく「Tマッチにする」事をおすすめします、片側給電はどうしても電波の乗りが偏ります(Raをブームから浮かせればこのままでOKでしょうけど!)。

 資料によりますと性能はブーム長11mでF-GAIN約14.5dB(at 50.2MHz)、F/B比26dBと有りました。
 MMPCを使って少し寸法を変更してますが計算(自由空間)すると(29−7j)Ω,10.5dBd,F/B比25dBと出ました、実測ですと記入されている通り利得は15dBぐらいになると思われます。

 このアンテナの寸法のみを紹介しようと思ったのですが、要点を少し入れて置きますので参考にして下さい。
 当方で作ってないので何とも言えないのですが大型のアンテナなのでそれなりに飛ぶものと思われます。
 F/B比を上げているのでサイドやバックからの信号が切れ、TVI対策にはFBと思われる。

 当時運用していたのはJM1WPT(水野),JP1TPD,JQ1BSQら移動グループで水野軍団と呼ばれていました。
 私もあちこちのJCCやJCGのサービスをしてもらいました! TNX


■ 製 作 資 料 ■

エレメント 長さ
Re 150.0cm
Ra 142.0cm(調整)
D1 135.0cm
D2 130.5cm
D3 129.0cm
D4-9 123.0cm
各スペース 109.2cm

【ブーム】
 ブームは各2mをつないで全長1120cmで接続部分は各20cmを取ってオーバーラップさせている。
 中央は38mmのパイプで中に35mmのパイプを入れて結合させているので重ね部分は無い。
 ブームを止めているボルトは5*40mm、ナットは蝶ネジを使って止めている。
 パイプは4mだか購入して測ると実際の寸法は4m+αと少し長くなっているはずだ。

主な部品 長さや数量
アルミパイプ38mm 4m
アルミパイプ35mm 4m
アルミパイプ32mm 4m
アルミパイプ16mm 1m
アルミパイプ14mm 2m
アルミパイプ12mm 10m
アルミパイプ10mm 21m
50PF/1KVエアーバリコン 1個
プラスチック弁当箱 1個
他ボルトなど 必要量

【エレメント】
 各エレメントは共通で中央が12mmのパイプ、外側が10mmを差し込んでタップビスで止めている。
 Raは中心16mm、外側14mmで有る。

 エレメントの止め方は目玉クリップを利用した方法で、Uボルトで止めて目玉クリップを付ける方式だ、これでワンタッチでエレメントが取り付け出来る(JR2HCB水谷OMが考えた物らしい:CQ誌'85/4)。
 この方式は私も使った事が有る(例 4EL HB9CVを参照)が、組み立てははさむだけなので非常に簡単で移動に便利だ。

 エレメント間のスペースは等間隔で109.2cmで全長10.92mと成る。
 スペースが等間隔と言うのがこのアンテナの特徴です。

【マッチング部分】
 マッチングロッドは10mmパイプ50cmにべーク板を(4*1.5cm)を付ける。
 シヨートバーはアルミ板で作りRaとのすきまは8cmだ。
 ガンマーマッチのコンデンサーは50PFで1KV耐圧のエアーバリコンを付けコネクターに接続している。
 これらバリコン、コネクターはプラスチックの弁当箱の中に入れている。

ブームの図

【材料の調達、他】
 アルミパイプはブーム用に38,35,32mmを使っている、4m物だが「購入は肉厚を考えて下さい」とコメントが付いていました。

 パイプの購入先として次の所が出ています。

  天野アルミ(あまのあるみ)
  東京都台東区上野3-7-5 TEL 03-3832-3331


 秋葉原の半額で2倍分買えるとの事です(アルミは材質が有るのですが、アンテナに使うといえばわかる様ですが詳細は問い合わせる事)。

 注文は材質や長さ(4m)の他に太さ(外形で表示10mm,32mm等)、肉厚の指定(1mm,1.5mm,2mm等)も必要です、標準在庫以外の物はお値段は上がると思います。
 私もここで購入した人にパイプを分けてもらったことが有ります。

 アンテナは現物を見てないので細かい点の説明は出来ません、説明文から想像して下さい。
 原文はもっと細かく部品などリストされてますが要点を伝えるだけにしました。

99/5 製作  


MMPCで「ピラミッド型アンテナ」を探る


 TVのアンテナに使うステー線を利用して、これをアンテナにしようと誰もが考えますが本当にアンテナにする方は少ない様です。
 一度雑誌で見たことが有るのですがかなり古いことで記憶が定かではありません。

 以前からこのアイデアは持っていたのですがなかなか実現出来ませんので「何方か試していただけませんか!」
 と言うことで、ここにアイデアを並べて見ました参考にして下さい。

 パソコンソフトMMPCを使ってこの「アンテナはどんな特徴を持っているのかを調べて見る」事にしました。
 ここで使ったMMPCはJA1WXB、松田OMが作ったソフトで詳細は松田OMが開設しているサイトをご覧下さい(ここでソフトも手に入ります)。

形がピラミッドなのだ!

 このアンテナは中央に主柱があって回り4方向にステー線が図の様にあります。(図ではTVアンテナを省略)

 「ステー線がアンテナになっている」とは一般の人には分かり難くFBなアイデアですね
 給電部はデルターループの下側に付けています、これの方が調整するのに作業がし易く楽だからです。
 このアンテナは通常屋根の上に設置する感じですから、そんなイメージでご覧下さい。

 周波数は慣れている50MHzで各部を検討しました、これはHFでもかまわないので作る方は周波数の変更をして下さい。

 ボタンは少し位置をずらして見ることが出来るようにしました、これで少し立体感がつかめると思います。
 (この図はMMPCで描いた物を写した物でDATAも有りますのでMMPCを持っている方はコピーして(File名を'pm6m.ant'にする)作動させて下さい。
 XYZの簡単な計算道具(斜辺の長さを求めるのに使う)

アイデアはFBだが!

 このアンテナはデルタループを2個重ねた構造で一方がリフレクター(反射板)として働きます。
 通常デルターループ1ELの利得は0.9dBdです、デルタループ2ELでは約5dBdになり大幅に増加します。
 でもこのアンテナは図の様に上部が接近しているので利得の上昇は期待出来ません。

 このアンテナをMMPCで計算すると図の様に3.37dBdとなりました、1ELのループより利得は増加しているので、まあこんなものかもしれません。

MMPCの計算結果【 この図(MMPCの計算結果)の見方 】

アンテナの評価

 この表を見るとリアクタンスが122Ωに成るのでマッチングが必要になるのとFB比があまり取れないのが気になります(計算事態は色々試したのですがFBな点を発見出来ませんでした)。

 利得、FB比があまり取れないのが触手が伸びない原因でしょうか。
 逆に見れば「FB比が取れない事は」アンテナが固定されてしまうこの方式(ステー利用)には利点と言う見方も出来ます。
 一方、ループアンテナなので八木系より飛びは地上高が取れない時有効でしょう、屋根上を利用出来ると言うメリットも有るのでスペースが取れない方に全体として見れば、このアンテナは朗報かもしれません。

作るには

マッチング用LC

 マッチングはLCを使った回路が簡単です(50MHzではQマッチも利用出来ますね)。

 50MHzの場合 L=0.19μH(60Ω) C=31PF(101Ω)
 21MHzの場合 L=0.45μH C=75PF と成る。
 コンデンサーはエアーバリコンで調整出来るようにして置くと便利でしょう。

 実際の設置場所は屋根の上になると思われるので、多小影響を受けるので計算よりも調整はずれるかも知れません(場合によってLの方も少し調整が必要)。

 給電部はループアンテナなので1:1のバランを入れて下さい、市販品、自作を問いません必ず使用して下さい。

 ここではMMPCを使って50MHzで計算しました、HFでも同様の性質が得られるはずです。
 TVアンテナなどステーをとっている方は利用出来ると思うので寸法を変更して試し下さい。

 アンテナは立体構造をしているのでMMPCのDATAを変更するには手間取るかも知れませんが、計算したい方は周波数比から割り出して下さい。

 ここに出した例を直ぐ使えるものでは有りません、各自のアンテナの角度はそれぞれ異なると思うのであくまで参考として下さい。
 このアンテナの性質を知る上で「今回の計算レポートが役に立つ」事と思います。

99/03/30 


ラジエータが短くてすむ!
Micro Vert Aantenna (from CQ 2004/12)


 このアンテナはDL7PE氏が発明した物です。CQ誌2004年12月号にJA1SCW 日下氏が発表(全体の構成や計算式など詳しい)、2005年2月号にJH1JEJ 冨田氏が7MHzでの製作実例を発表された物です。
 マイクロソフトのExcel上の計算例が出ていたのですが、Wab上では使用出来なかったので移植版を作ってみました(2005/1/23)。

 CQ誌には色々なノウハウが記載されています、読まないと、細かい所が解らないかも知れません。

 実際には計算通りに行かないと思います。あくまで数値は参考で「この前後で調整が出来る!」ということだと思います。そのつもりで計算して下さい。
 Antenna
[高い周波数ではCの計算が出来ません(50MHz程度まで)、後はスケールダウンをさせて対応させます。]
 ここでラジエータ(アルミパイプ@・A)の長さ・コイルのインダクターや線材の選択・カウンタポイズの長さ計算ができます。

グレーの枠内のDATAを変更して下さい。(とりあえず[ Enter ]を押すとサンプルDATAが出る)

周波数?(60MHz以下で) ラジエータの長さ?(m) (推奨値 @+A)
パイプ@の長さ?(Long m) パイプ@の太さ?(φ m) C=
パイプAの長さ?(Long m) パイプAの太さ?(φ m) C=
計算実行/Enter パイプ@+AのC
カウンタポイズの算出(m)
(同軸ケーブルの長さ)
  コイルの算出(μH)
C@で共振する周波数   C@+CA*1.5で共振
コイルの直径 CR?(mm) コイルの横幅 CL?(mm)  
そのコイルの巻数は 線の太さは(mm) 線長
コイル?(μH) Enter コイル3個のDATAを入れる

[ アンテナを設計する場合のヒント ]

★初めに数字が入っている所を修正して、[計算実行]ボタンを押して下さい。
★ラジエータの長さはパイプ@とAの合計になります[ラジエータは長い方が帯域幅は広がる]。
 ラジエータの長さはおよそで、最終調整はAの長さを調節して周波数を合わせます(共振)。
★CQ誌2004/12月号でポイントが記載されています、詳細はそれをご覧下さい。
1.ラジエータの容量:周波数から上記の通り計算出来ます。
2.共振コイル   :CからLを計算します。
3.カウンタポイズ :長さも計算出来ます。
4.RFチョーク   :高周波的に分離する為、ここでのインピーダンスは使用周波数で50Ωの100倍の5KΩ以上を目標にします。

★初期設定の数字は雑誌2004年12月号/2005年2月号の物です、同じDATAになる様にしました。
 アンテナの製作・アンテナの設置など貴重なノウハウが出ているので雑誌をご覧下さい。
★巻数はスペースを考慮していませんので、少し細めの線を使わないと巻けません。

コイルの計算だけでも作動
★「使う線の太さを決めて」から横幅などを決めて下さい。
★線の太さは少し細めを使う、又は横幅が増える。
★計算は単なる巻数だけです。リード線などは想定していませんので、「線の長さは少し余裕をもって意」します。
★最終的には実測が必要です。


よく使う・塩化ビニールの水道管
 VP16は内径16mmで外形は19mm、VP20は内径20mmで外形26mm、VP25は内径25mmで外形は32mmです。

 アルミパイプは外形で表すが水道管は内径で表示されている。
(例、VP16の場合16mmのアルミパイプが入るが余裕は無く、入らない事も結構ある。この時は水道管をガスコンロであぶって軟らかくし、無理やり差込む手があるが慣れないと難しい。)

BY JA1HWO ----- 05/2/24 制作  


測定機 MFJ-259B

MFJ ENTERPRISES,INC.
300 Industrial Park Road
Starkville,MS 39759 USA
Tel:601-323-5859 Fax:601-323-6551
e-maile:teckinfo@mfjenterprises.com

入 手 方 法

 この測定機は1998年9月に手に入れました、当時円安で少し割高の物を購入しましたが現在では(99/1)、40,000円以下で手に入れることが出来ます。
 米国から直接輸入した方が安いのですが、英語の下手な私は何か有った時うまく交渉が出来ませんので日本の商社から購入しました。
 国内の業者だと簡単に文句も言えますし、何しろ英文の説明書では理解力の無い私は解読にえらく時間が掛かりBFです。
 その点日本語にマニアルが翻訳されてるものが付いて来て、こちらとしては「如何使うのか!」に全力が注げます、まあ「無駄な(?)エネルギーを消費しないだけの費用が値段に入っている」と思っています。
 日本では 日本通信エレクトロニック(株)、T.ZONE、RFインクワイアリー等数社で販売されている。

使い道は一杯!

 同社の説明書にはあれこれ「これでもかー」と言う感じで色々な使い方が出ている、ちょっと見ると「なんてすごい測定機なんだー!」と思いますが、結局使うのはアンテナのマッチングを取るのにSWRの測定が基本で他にプラスαが付いている程度になると思います。
 もちろん人によっては送信機のネットワークの調整だけとか、周波数の測定だけとか使い方は分かれますが、アマチュア無線の方ではアンテナの調整が主かと思います。

[使用例 /こんなに使いこなせないよー! (^_^;)]
項 目 測 定
アンテナ SWR、インピーダンス、リアクタンス、レジスタンス、共振周波数、バンド幅
アンテナチューナー SWR、バンド幅、周波数
アンプ 入出力のマッチング、チョーク、トラップ、部品
同軸ケーブル SWR、長さ、速度係数、概略のQ/ロス、共振周波数、インピーダンス
フイルター SWR、減衰量、周波数範囲
マッチング/チューニングスターブ SWR、概略のQ、共振周波数、バンド幅、インピーダンス
トラップ 共振周波数、概略のQ
同調回路 共振周波数、概略のQ
スモールキャパシター C、自己共振周波数
RFチョーク 自己共振周波数、直列共振
送信、受信機 周波数

本体の構成

MFJ-259Bの写真

 同社では「MFJ-259B SWRアナライザー」と呼んでいます。 内臓バッテリー(乾電池単3型10本)、外部電源(11-16V MAX=150mA)で動作し内部は次の4つに分かれています。


マッチング用バリコンBOX


こんな物が欲しかった!

バリコンBOXの写真

 最近、アンテナマッチング回路にコンデンサーを使ったCマッチ(Capacitor Tuning)を良く使います。
 他の人があまり使って無いのでよけい使ってみたくなりますね。
 少しCマッチにかぶれているかも知れませんが・・・・?

原理は簡単、中は「ポリバリコン」なのだ。

 HF帯ではコンデンサーの容量も多くかなりラフでも作動します、Cを可変してSWRを合わせたい時が有りますが今まで手持ちのコンデンサーを数多く用意して交換しながらSWRを調べていました。 21MHzに運用する機会が多くなって、アンテナも50MHzと比べると大きくマッチング用のコンデンサーも大きくなります。
 そこで「ポリバリコンを買って来てケースに入れて使うようにしたら便利だろう」と思い早速作って見ました。
 すると、調整の手間が半分程度と簡単になりました、そうですバリコンを回してSWRの下がった容量を調べ固定のコンデンサに交換すれば出来あがりです。
 アンテナの高さを変えると最適容量も変化するのも分かりFBです。

作 り 方

コネクター部分

 材料はケース、ポリバリコン、SWとコネクターの組み合わせです。
 ポリバリコンは2連の物が有ったのでこれをパラに接続して使う事にした、スイッチ(SW)はポリバリコンを直列と並列接続の切り替えと7MHz等容量が不足する場合コンデンサーを追加するSWだ。
 コネクターはプラグとジヤックの両方を付け、アンテナの所に付けて利用し易くしている、これで変換コネクターの必要が無く使える。
 プラグの方の取り付けは少し工夫している、それは取り付け金具を銅板で作り半田付けした物を使っているのだ。

コネクター部分

仕 上 げ

 問題はめもり付けだ、写真のように紙(無地のシール)を貼り付けそれに書き込む方式にした。
 コイルを付けてデイップメーターで測る方が正確だと思うが面倒なのでアンテナアナライザーでCを測定し、その値10PF間隔を鉛筆で書き込み再度確認して黒ペンで上書きした。

 HFではかなり乱暴な書き込みでもそう狂ってない様だ、これで測った21MHz2ELの八木はガンマーマッチだがSWRもピッタリ下がっている。
 何とか使える様だ!最大容量が440PFなので「3.5MHzは使えないかなー」と、この点が悩みの種だが、必要な時が来たらその時考える事にした。

 引き回しの為か最低容量が30PF近く有って結局30−220PFの可変幅+220PFの固定コンデンサーで440PFになっている。(200PFのコンデンサーが欲しい所)

ポリバリコンは2連の物を接続しているので、これをSWで片方切り離せば別バンドとなり、最小容量が減ったものとして使える。
 今の所30PF以下が必要となる事もほとんど無いのでバンドSWの取り付けは省略した。

 可変幅で220-250PFが抜けているので、ここも直すか問題有り。

注意事項

 ポリバリコンなのでQRPP以外付けたままでは運用出来ない、送信すると中のプラスチックが溶けるかもしれない。
 従って、これはマッチングを調べる道具です、もし送信したい場合はそれなりの耐圧が有るもので作る必要が有る。


容量可変(測定)範囲 材 料

予算 1000円

☆☆ バランの作り方 ☆☆


 ダイポールやループアンテナは平衡型のアンテナなので同軸ケーブルのような不平衡なけーブルに接続するにはバランが必要です。

 市販品も有りますが100W前後の物なら自分で簡単に作れます、売っているものは2KW用とかハイパワーの物しか有りませんので10Wで使うにもこれを購入して使っているのが現状です。

 たまに移動した時見るのですが皆さん巨大なバランをお使いの様子!で、少しもったいない感じを何時もしています。

 バランもコアを使うものや使わないものが有り、コアを使う物にも3線式の強制バランやフロート・バラン(ソーターバラン)が有る。
 ここではフロートバランを紹介する、構造は簡単なので容易に作れますのでぜひ製作して使って下さい。


コアを使ったバランの製作

 ここでは簡単に作るためにμsの高いコア材を使ってHF帯(3.5-50MHz)で使えるバランを作ります。

 使う線材はウレタン銅線[UEW線で売っています]で0.3-0.5mmの物を、よって(ねじる)使います。
 たった5回、市販されているコア(FT-50-43)に巻き付けるだけと簡単に作れます。
 ここでは線を使いましたが細い同軸ケーブルでも使えます、例えば1.5D-2V等です、この場合大きいコアを使わないと巻けない。

 このバランは単にコアに巻き付けただけの物で一般に「ソーターバラン」と呼ばれています。
 50W(7MHz以上は100W)程度はOKですがハイパワーを通過させる場合、大きなコアと使用する線を太くする必要が有ります。
 なを、周波数特性が有るので低い周波数で注意します、例えば3.5MHzで100W通過させるにはFT-114-43と一回り大きなコアを使います、高い周波数は問題無く通過します。


製作図 材 料 表(BARUN)
材 料 数量
プラスチックケース 1個
コネクター MR 1個
コア FT-50or114-43 1個
銅線 0.3mm エナメル又はuew 1m
ビスナット 3*10mm 2組
ラグ 3mm 1個



別の製作例

 このバランは「SKYDOOR」アンテナに使っているバランです。
 作り方は同じです、ケースの方が大きいのでもっと小形に作れるのですが適当なのがありません。

バランの写真

 写真ではリード線が出てその先に端子が付いています、ここでネジ止めして使います(コンデンサーはSKYDOORのマッチング用で普通は使いません)。
 横の端子は以前ダイポールに使っていた物です、こちらも使えるようまだ残っています、一つ有ると色々と使えますね。

 21MHz以上で使う場合巻数は3回でOKですが、他の周波数(3.5MHz以上)にも変更なしで使えるように5回巻にして使っています。
 巻数は多い分には問題ありません。

 21MHzで3回なら50MHzではどうなる?と言うことで考えたのが次の「超簡単バラン」です。


超簡単スリブ式のバラン

 コアを選んでいる時、50MHzでは巻数1回でも良いのではと思いコアのカタログを調べて見ました。
 この時少し長めのコアを使えばバランで要求するインダクターを得ることが出来る事に気が付きました。

スリブバランの写真

 コアにはノイズ防止用として細長いコアが売っています、そしてそのコアの材質がバランで使用しているものと同じです。
 だとすれば、この細長いコアを使えばバランに成るのではと思い使うようになりました。
 このスリブコアは1回巻のバランと同等になります。

 色々調べると50MHzでは約20mmの長さでよさそうです、ちょうどノイズ用のコアが23mm有ってこれ1個で使えます、それどころか28MHzではこのコア2個使えば使えそうで、我慢すれば21MHzでも使えます。
 てなことで、最近「スリーブコアのフアン」になっています。

スリブバランの使用

 コアは硬いので衝撃には弱くぶつけたりすると破損します、使うには熱収縮チューブを被せるとFBです、実際チューブを被せた物も市販されています。

 コアの太さは色々有って手に入るのは3D−2Vが入る物と5D−2Vがちょうど入る物が手に入れ易いようです。
 ただ太いものはお値段が急に上がるので、細い物がコストも安く使い易いですね、パワーを入れなければ細い物でも十分使えます。

 写真は6m用HB9CVの給電部に使った例ですがコア1個で代用しています。
 この後防水用として接着剤を付けたり、更にテープを巻き付けています。


FBを使ったバラン

更にローコストで簡単なバラン

 QRP用としてはFB-801-43を使うとFB(これはだじゃれ)、これに3回程度巻けば(コア1個ですよー)HF用として使える。

 また、このコアを2個直列に入れると50MHzでは周波数が高いので50W程度まで使える、念の為3個使用すれば長さが20mm以上となり十分である。
 アンテナが外れたりすると発熱するが普通に使うのならこれで問題無く移動局用として使える。

 写真にはコイルが付いてますが、これは別のマッチングに使っています、バランとしてはコアの部分だけです。
 コアの穴が細いのでケーブルは細いものを使っています、0.3mmの銅線をツイストして(2本よじって)使っても良いでしょう。


PC soft "自作Trリグ設計用"応援ツール


始めに

 このソフトはリグ自作用に使っていた物をまとめた物で、あまり使わない物も含まれています。

 当初他人に公開するつもりは無かったので説明文(HELPファイル)は付けませんでしたが、それが現在に至っています。

 このソフトは自分で計算を実行し利用出来る方だけに使ってもらいたいと思います、作者(私)の方から積極的に動作の説明などはいたしません。

 従って、回路や計算式の解説などはまったくしませんし、公開もいたしませんので自己責任で利用して下さい。
 使うには多少の予備知識が必要です。

各ページは!

 ページは簡単な図とDATAの入力窓が有って、窓をキーボードで数字を入れて下さい。

 計算開始は[実行]ボタンを押せば計算を開始します、DATAを変更して何度でも実行は可能です。

 途中計算をする場合「ボタンが見えない場合」が有ります、この時はマウスで[実行又は変換]文字の上に接近させるとボタンが表されます。

 その時DATAを[から]又は[0]では作動しない場合が有りますが、その時は数字を入れる、又は指示(コメント)があった場合それを参考にして下さい。

 条件を変えて計算する場合、前のDATAが残りませんので新規にプログラムを実行し複数の画面にして実行すると分かり易い。

項目は次の通り

自作応援TOOLの画面表示

画面の簡単な説明

「Tr リグの自作応援TOOL」のダウンロード

 このプログラムはWindows95,98,MEで作動します(Windows3.1は不作動)。
 ソフトは[tool25.lzh/270KB(Ver 2.5)]で自分のハードデイスクにロードして下さい。
 解凍すると[CAL.exe(652KB)],[Page.txt],[To_User.txt]の3つのファイルが出てきます、各ファイルは次の通り。

T CAL.exeが実行プログラム。
U Page.txtはページDATAですがプログラム中で使っています。
V To_User.txtは説明です、プログラム実行後にも見えます。

[最終 2002/3/25 変更 ]  


29MHzFMトランシーバー
[ラジオの製作 1988/12月号]


全体の写真

 このトランバーは1988年夏に作って、暮れに雑誌の方へ載せていただきました。
 その後89年と90年に多少の改良を加えて現在に至っています。

 10mFMでの運用は最近少ないですが、たまに出して運用している現用のリグです、正確な記録は有りませんが500局以上はQSOしているはずです。
 貴重(?)な栃木県安蘇郡サービスなんてしたことも有ります。

 既に10年以上経過しているので回路図などは省略し、簡単な紹介程度にしておきます、詳しく知りたい方は同雑誌を図書館などで見て下さい。

《》周波数関係《》

チャンネル部分の写真

 周波数は手持ちのスイッチを使ったので12チヤンネルMAXと成りました。

 また、中古PLL基板(金石舎製−秋月電子から購入)を利用するのでIFは良く使ってる10.7MHzでなく9.790MHzにしています、これで内部の改造が小幅で済んでいます。
 ただ第二IFに落とすのにあまり出回ってない周波数の水晶が必要で注文して作らなければ成りません、これが欠点でしょうか。

 第二IF以下はおなじみの455MHzですから一般的なフイルターや発振用水晶が使えます。

送受信周波数

29.3-29.06MHz

第一局部発振

39.06−38.85MHz

第一IF

9.790MHz

第二局部発振

10.245MHz

第二IF

455MHz

《》回路構成《》

ブロック・ダイアグラム

 受信部は簡単なRF1段でFM検波はモトロラー社のMC3361Pを使っています。

 通過帯域は15KHzのフイルターを使っていました。

 私が作った回路では少しスケルチの利きが悪いのですが、私自身スケルチは使わないので使うには問題無かった。

 スピーカーからの音も適当で使うのになんら問題無く、私としては上出来である。

 送信部はPLL部のVCOに音声を混ぜて直接変調する物です、この方式で今まで誰からも「声がおかしい」なんてレポートは一度も受けてませんのでこの方式で問題は無いようです。

 パワーアンプは終段C級動作で2SC1969を使った一般的な物に、定K型ローパスフイルター4段を付けています、最終的に12.5Vでパワーが9W、15Vで11W程度出ます。

4段LPF

 第二高調波はまあまあ(−50dB以上)押さえられていますが近接スプリアスが多少(29.37MHzで−35dB)出ています、これはミキシングの関係で「発振周波数の高調波がいたずらしている」のがわかっています、周波数もハムバンド内に入っているので深い追求はしませんでした。
 その後、発振回路にLCのコイルを追加して近接スプリアスも-40dB以下に押さえています。

 10mはノイズが多いので電源から入って来るノイズカット用のフイルターを付けました。
 リグ内部の写真(jpg 13Kb)で全体の組み立てをご覧下さい、ケース上部に送信関係を付けています。

《》その後の改善《》

雑音防止用フイルター

 雑誌に発表後次のような点を改善しています。

1.出力トランスの実験の為TVメガネコアを使った、これで発熱は少し改善された。
2.入力トランスは4:1から5:1のトランスにした。
3.ミュートを加える為にLM-386のFピンに送信+を抵抗を入れて加えた。
4.メイン(CALL)SWにLEDを付けてCQを出す時に29.300MHzとわかるようにした。
5.チヤンネルのつまみをメカ的に削ったところ、かなり使い易くなった。
6.受信感度を上げる為にプリアンプを追加した、3SK121だ(FCZ[?]6m用を改造)。
7.前記のように、発振回路にLCのコイルを追加して近接スプリアスを改善した。

《》今後の問題点《》

1.プリアンプを追加したので混変調に弱くなり、強い局がバンド内に出るとわかるようになった。
 QSO中でもローカルがCQを出すとわかるので逆に便利な面もある。

2.感度が上がって弱い局が聞こえるのはFBだが呼んでも応答が無い事が何度も有った、QROしたいと部品を集めたのですが10mのアクティビティが低下してStop状態、既に何年も過ぎてしまった。
 Eスポの場合モービルホイップでも9W出ればけっこう飛んで楽しめますね、従って延期々になってしまったのです・・・・HI。

 固定で使うリニアアンプが有るので必要な時はそれを使つている、これが悪かったみたいですね無ければ直ぐ作ったでしょう。


[ ひとり言 ]

 ここで使った部品で現在手に入らないのは中古PLL基板です、秋月電子では雑誌が出てから半年後に聞いた所「PLL基板は全部売れた」と言っていました。

 私が始めて購入した時は山と詰まれていたのですがだんだんと少なくなり雑誌が出る頃は値段も下がって、たしか2個で500円程度かなー。

 私が購入した時は1個700円程度だったと思います、何台か作るつもりで購入してますが・・・・。
 「少し待てば良かったなー」でも、だいぶ古い話です。

(99/02/04 html 変換)


10W 6m用リニアアンプ

6m SSB用リニアアンプ
13Vで10−15W/15V近くで20W前後


全体の写真

【 はじめに 】

 このアンプは0.5-1W出力のリグから10W出力を出す為に製作した物で自作リグの増幅に適している。
 ftの高いトランジスター(2SC1729)を使い6mでも十分増幅能力の有る状態で使っている。
 その分発振し易いと言う恐れは有るが、設計をしっかり守れば平気だ!
 もし製作しようと思う方は以下の文章を見て参考にして下さい。


☆ 全体の回路は簡単なCRの組み合わせである。

LPFの図

 50−51MHzまで増幅出来れば良い、これは入出力を共振させているのでバンド幅はあまり取れないのです。

 バンド幅を広げるのにQを下げるという手も有るが知れているので、用途は50MHzSSBオンリーとした。

 出力のローパスフィルター(LPF)は5段取っているがここは図のように4段で十分だ(出力マッチング回路にLC共振を使っているから)、作った物はDATA取りに5段の物を作ったのでそのまま使った。

 以前メーカー製のリグを見た時5段構成に成っていたのでまねをして製作した、LPFの良い点は通過ロスが少ない点だ、従ってQの低いコイルでも使えて無銭家にとっては最適なフイルターである。

 スタンバイのコントロール信号はリグから送信時に+が加わっているのでこれ検出してリレーを作動させている。

 回路的には図の様に簡単だが、銅板の加工に手間取るかもしれない。

 使ったトランジスターは2SC1729で10Wは軽く出る、おまけにftが高いので6mではドライブ電力は少なくて良いのです。
 他のトランジスターは単なるスイッチとして使っているだけで2SC1815と2SA1020で手持ちの物を使った。

回路図

☆ 組み立てはランド式

 組み立ては基板を8mm角に切ったものをベタ基板に貼り付けてそれに半田付けして行きます、出力部分とフイルターは0.3mmの銅板で囲いシールドとしている。

 無くても発振はしないと思うが念の為にシールド板を使う(フイルターはむき出しなので必要)。

 放熱は50*115*5mmのアルミ板にアンプ部分を乗せてトランジスターを放熱させている、その上で熱がケースに逃げるようにしている、これで10W出力でも熱くなる事も無く使える。

 20W連続出力の場合放熱用としてフイン又はファンを付ける必要が有るので各自工夫してくれ、20W出すには15V程度の電圧が必要かもしれない。

☆ 調 整

入力部分の写真

 予めLPFは「電力10W出力が通過するか!」を確認しておくと調整が早く終わる、パワーが出ない場合回路定数(コンデンサーの容量)が間違っている事が多い。

 調整中は必ずダミーロード又はアンテナを接続する事(保護回路を入れてないので)忘れるとトランジスターが極端に加熱する、気が付かないとトランジスターはまもなく破壊する。
 ケースに触って、さわれない程熱く成っている時は異常だ。
 特に夏場日光に当たっている場合、何もしなくても触れない程温度が上がるので使用は注意が必要。

 アイドリング電流は(信号無しで流れる電流)は50-100mAとする、少し多めの方が音質はFB、反面発熱するので80mA前後に抵抗で合わせます。
 始めは100Ωからスタート、これにパラにどんどん追加して行けば(例えば200Ωの抵抗)電流が増加する。

 基本はベース電流の10倍をダイオードに流すと言われているが、これだとパワーの出が悪いのでアマチュア規格ではダイオードに電気的にパラに抵抗を入れるとFBだ。
 ただ、アイドル電流のコントロールが悪くなるのでこの点は放熱板に吸収してもらう(発熱状態でアイドル電流が数倍に増加するが!)と良い(このセットでは使っていない)。

 トリマーは信号を加えてパワー最大に成るように回せばOK、1Wドライブで20W程度出るのでパワーが出すぎる場合は、入力側にアッテネーターを入れてパワーを押さえて下さい。

 異常発振を起して無いか、モニターで聞くか送信音を誰かに聞いてもらい確認しておく必要が有る。

 運悪く「声がガサガサする」など発振している場合コンデンサーが外れていないか、回路の配線ミスが無いかを確認する。

 パワーが出ない場合「TRが悪くなってしまった」可能性が多いので製作途中では電圧を加えない事、悪くなる時はスイッチを入れた一瞬でいかれる事が多い。

 安全の為電源コードに5A(20Wで7A)のヒューズを入れて置こう、これで多少のミスは防げる。

☆ 完 成

ケースの背面

 無事パワーが出たら「おめでとう!」、以上で完成したのでケースに入れて出来上がり。

 当方はこのアンプを自作のリグに接続してたまに使っている、また手持ちのFT−690にも使う事が有る(この時ドライブは1Wとしている)。



[トランジスターのDATA]


50W 6m用リニアアンプ

13Vで50W/15Vで80W 


【 はじめに 】

正面

 このアンプは1-2Wの出力リグから50W出力を出す為に製作した物で自作リグの増幅に適している。

 主にFT-690用に使っており移動で利用している。
 以前30W出力の物(電気を消費しないのでFB)を使っていたが、最近市販のリグが50Wや100W塔載が普通になって30Wでは少し馬力不足を感じて作った物のである。(1994/APR)

【 回路について 】

 回路は基本的に10W出力と相違は無いので10Wの物も参考にして下さい。

全体の回路図(16KB)です。

 コネクターから入って来た信号はLCのマッチング回路を通りトランジスター(TR)のベースに入る。

 ベースのバイアスはTrを使った簡単な方式でダイオード2個使った一般的なものを使った。
 このダイオードに流す電流によって(半固定抵抗で)アイドル電流(無信号時の電流)をコントロール出来る。

 TrはUHFで使えるもので非常に発振し易くベースには220PF*3のコンデンサーと抵抗を入れてインピーダンスを下げている。
 出力側にも68PFと47Ωの抵抗を入れている、出力側はここでパワーが消費され多小発熱する為3Wの抵抗を使っている。

 出力回路に使っているトリマーはプラスチックでは溶けてしまったのでマイカトリマー(300PF)を使っている。

 出力フィルターはローパスフィルター(LPF)3段を通している、第2高調除去率は-50dB程度期待出来る。
 このLPFと出力マッチング回路を合わせると-60dBを軽く超えているはずだ。

 スタンバイのコントロール信号はリグから送信時に+が加わっているのでこれを検出してリレーを作動させている。

 電源は約10A程度流れ、15V時最大12A流れるのでヒューズは15Aの物にする。

 安全の為ダイオードを入れているがこれは電源を逆に接続するとヒューズが切れ、Trを破損から防いでいるので有る。
 以前電源を逆に接続して何回かTrをほかしたことが有る。

周波数とパワー

 放熱板は180*125*65のケースを使っているが、コンテスト等でがなるとかなり発熱する。
 ハードに使う場合はフアンを付けると良いが鶴の一声式運用には(呼びに回る)必要は無い。

 入出力コイルは共に2回巻である、写真の様に結構小さいがこれで十分パワーは出る、
 入力側が1.2mm線2本、出力が1.8mmの線を使ったもっと太い線にしようと思ったが予備実験で作動したのでそのまま組み込んだもの。

 入出力に共振回路を入れているので効率と言う点からするとFBだか帯域が十分取れない
 従って、52MHzなど上の方ではパワーはほとんど出ないのでそちらまで信号を出したい方は「再調整か回路変更」が必要となる。

【 組み立てる 】

内部写真

 入力側はMPを同軸に付けリグに直接接続する、これの方が使い易い為です。

 組み立てはベタのガラスエポキシ基板を貼り付けてそれに半田付けして行きます。
 出力部分とフイルターは0.3mmの銅板で囲い、シールドしている。

 リレーなどコントロール回路は4つ目穴の基板を利用して、基板に直接半田付けする。

 メインTrは中央に付け、レギュレーターと熱検出用ダイオードは放熱板に付ける。
 ベースバイアス用Trも付けるが他のTrは発熱しないので単に半田付けのみとする。

 リレー、コントロール基板、LPFは別小形基板で予め作り、それをメイン基板上に載せる方式だ。
 これでかなり簡単に製作出来る感じだ。

 基板はケース(放熱板)に3mmのネジを切ってビス止めした。

【 調 整 】

 別リグを用意し予めLPFを調整します。
 パワー計を見て出力最大にトリマーを調整する、パワーが出ない場合部品が間違っている事が多い。

 調整中は必ずダミーロード又はアンテナを接続する事(保護回路を入れてないので)。

 何もつながず、アイドリング電流を(信号無しで流れる電流)130mAとする、少し多めの方が音質はFBだ、半固定抵抗で合わせます。
 ここで1A以上流れるのはどこか間違っているので直ちに停止し各部ミスが無いか点検する。

 出力計を付け、電源を10V程度にしてパワー計を見ながら、0.1W程度のパワーを加える。
 各トリマーを調整しパワー最大になるように回せば良い。
 これでOKなら電圧を13V程度まで上げてパワー最大に調整する。(この段階でドライブは0.1Wである)

 ここで「異常発振は無いか!」をリグで確認する、リニアをOFF−ONの時で声が大きくなるだけで「声質が変わらないか」を確認する。
 念の為TVスイッチを入れ全チャンネルとも異常無いかを調べておく。

 運悪く「声がガサガサする」など発振している場合コンデンサーが外れていないか、回路の配線ミスが無いかを確認する。

 各部OKなら1W-2Wのパワーを加えて規定のパワーが出ればOKだ、15V加えると80W前後出るので通常使う電圧で免許内のパワーになるようアッテネーターを入れてパワーを押さえる。

 パワーが出ない場合「TRが悪くなってしまった」可能性が多いので製作途中では電圧を加えない事、悪くなる時はスイッチを入れた一瞬でいかれる事が多い。

 当然のことだか電源コードにはヒューズを入れておく事、ノイズ防止用のコアなども入れておくと日頃のTVI防止にもなって一石二鳥。

【 完 成 】

全体

 増幅度が高いのでリニアリテイは悪い様だが、パワーは90W程度で飽和するので50Wで使えば音質的にはFBだ。(たしか、YESU FT-847も430MHz用として使っている。)
 アマチュア的には70W程度まで仕える様だがこれ以上では音が悪くなるので無理をしないこと。

 移動用として使う為に作ったが固定でも使える、特にドライブパワーが少ないので(効率的)すこぶるFBだ!。
 効率が良いのは移動にとって最適で、少ないエネルギーで運用出来るので「このアンプは魅力的なアンプで有る」と思っている。

 コンテスト等で怒鳴るとけっこう発熱するし「長時間運用する場合、放熱用のファンを取り付ける必要が有る」、FMで使うと猛烈に熱くなるので更にパワーセーブも必要だ。

 車のバッテリーを使った時パワーは約50W、15V加えられる家では80Wの出力が出る感じだが、ここまで引き出すと音も悪くなっているはずだ。
 将来的にはファンやALCを付けたいと思っている。

【 製作してその後 】

 97/7 入力リレーを交換した(9V>12V)。
 98/4 動作不安定の為、出力用リレーを交換した。(これは秋葉原出身の中古リレーを使った為で、接点が付いたり離れたりしていた。)

 その後、時折「異常発振のチエック」をするも正常に作動している現用のアンプである。

 2.5W(FT-690)でドライブすると少しドライブがオーバーぎみで1W程度でちょうど良い感じだ、スペアナで見るとあまりおかしくないが、ローカルの評判(音が悪い)が良くないので最近(99/4)パワーを1Wに下げて使っている。

99/06/03 html変換  

[トランジスターのDATA]
  • 2SC3102 (三菱/本格的なUHF用TR)
  • Vcbo 35V
  • Ic 18A
  • Pc 170W
  • Tj 175℃
  • Out-65W In-20W 520MHz-12.5V

ARDF 80m用「PJ-80」を作る


全体写真

始めに

 CQ誌2004/5月号に「ARDF用のPJ-80」が出ていました、安価で配布されているというので早速取り寄せて作って見ました。2000円程度ですがこちらからの送金や送ってもらう費用もあるので少し増加します。
(詳細は記事作者のページ[ハミング・ネット]をのぞいて下さい)。

 これは3.5MHzを使ったDC用の受信機で、構造は高周波増幅(NPNトランジスタ9014)+検波(ダイオード)+低周波増幅(9014)+低周波増幅(LM 386)それにビート用の自己発振部(9014)です。

 私自身ARDFやFOXハンティングなど一度もやった事が無いので全ての情報が新鮮味を持っています、以前から少し興味がありましたが今回のCQ誌の記事はそのきっかけになりました。

組立て!

 作り方は簡単です、全体の部品数も少なく自作経験者なら作れると思います。ただ部品が小さいのでコンデンサー・ダイオードの文字が見難い(老眼が進んでいる私にはめがねが欠かせない)。

 半田付けは基板のレジストがFBに作動し部品は付け易いです、唯一のポイントはバーアンテナを固定する所です、指定の物を付けるとケースにあたるのでそれを外して紐で軽く固定し、スポンジで上から軽く押さえ固定しました。

 単3乾電池4本の6V動作で(無信号)約20mA流れます、チューニングVRにクリックが付いていて中心を3.540MHzに調整しそこを最大感度に合わせました、ノブを回すと3.47-3.62MHzぐらい動けます。
 競技では3.520MHz/3.570MHzが使われるそうですので十分過ぎます。調整は手持ちのデイップ・メータと受信機を使って調整しました。

 イヤフォン・ジャックを差すと電源SWが入り、引き抜くと切れます、それと耳にかけるプラスチックの道具が付いているのですがこれって使った事が無いので耳が少し痛くなりました。

 考えながら作ると3時間程度掛かります、部品の抵抗値(色コード)がわからないとテスターで確認しながらの取り付けとなるので時間をどんどん使います、それも楽しみの一種と思えば良いのではないでしょうか。

 調整は周波数合わせ(ノブ中心を3.540MHzになる様にコアを回す)とバーアンテナのトリマー及びダイオードの所のコアで直ぐ終わってしまいます。(部品の取り付けミスが有ると、てこずるかも知れません。)

出来上がって聞いてみる

 構造は簡単ですが出来上がって、使って見ると信号は結構聞るし方向もポケットラジオ同様動かすと「信号方向がある程度解ります」。
 ただ、CQ誌に出ていた信号の強さ図は90°ずれていました、やはり使うには練習して体で覚える事が必要です(長く伸びている方向から来る信号が強い、これは使うと直ぐ解る)。

 夕方や夜になると強い局が結構内蔵のアンテナだけで聞えます、DSBになるのとOSCが不安定なのでチューニングは難しいのですがそれでも何局か3.5MHzのラグチューが聞こえます。
 スイッチオン初めの5分程度は周波数がふら付きます、ここを過ぎればどんどん動く事もありません。山形県の局がCQを出していて「方角はこっちかー」等と試して遊んでいます。

 少し触って感じた事ですが、このセットはかなり研究され尽くした受信機でこれ以上の改善は少ないと思いました。
 実際の競技で使った事はありませんから解りませんが「遠方での感度や接近した時の感度の絞込みなど必要とされる性能を持っている」と思われます。

 2004/JUN/9 


その後、気が付いた点

○受信で信号源に近いと、音が大きくなり何故か大電流が流れます。乾電池の消耗が激しくなるので20Ω位な抵抗を直列に入れて防ぐと電池は長持ちしそうです。
 ノーマルで20mA前後電流が流れています、ほとんどLM386で消費している感じです。

○付属のイヤフォンは効率が悪く音量も小さい、練習用としては100円ショップのAMラジオ用のイヤフォンが面白いです、これを使うと効率が良いのか音量も大きく聞き易い夜ラグチューの探索も容易になる、歩いていると耳から外れる事があるので少し練習や工夫が必要かも知れません。

○電池は単3形4個の6V動作ですが電池は結構重いです、006Pにすればもっと軽くなると思いました。
 単4でも良いのですが電池ケースを考えなければならないので006Pの方が簡単です、今充電式の物が売っており(800-1000円)150mAH程度ありますから充電しておけば3時間は楽に持つと思います。(2004/6/18)




JA6UVF

Home made




http://www.page.sannet.ne.jp/ja1hwo/hm.htm