日本の航空交通管制の特徴の一つである「Terminal Contorol Area」の略です。
大きな空港の周りを有視界飛行によってフライトする航空機に対するレーダー支援サービスとでもいいましょうか。米国でも同じようなレーダー支援サー ビスが存在しますが、日本の様に決められた空域では必ずサービスを受けながらでないと飛行してはいけません的な決まりはありません。
なので、米国で初頭訓練を受けた筆者のような場合は、TCAの使い方(無線連絡の方法や習慣)には習熟していないのです。 なので成田・羽田・関空 の様な大きな飛行場の管制区は元より、これら空港の周りに描かれているTCAというエリアには、我々自家用航空機がフラフラと入ってはいけないのだと勝手 に決め付けておりました。
しかし、この狭い日本の空。 レジャーでも飛んでいればいずれはTCA空域にも入る機会は出てくるんですね。 という事で、今回は久し振りの更新になりますが、実際TCAを飛んだ内容をかいつまんで紹介します。
今回利用したのは浜松空港(自衛隊)とセントレア空港(中部国際空港)のTCAでした。 御殿場方面から名古屋空港へのフライトの際の例です。
先ずは浜松の東25マイル付近で浜松TCAを呼び出します。
自分 : 「Hamamatsu TCA JA****」
TCA : 「JA**** Hamamatsu Rader, Go Ahead」
自分 : 「JA**** 25 Mile East at 2500 Feet, VFR for Nagoya, Request TCA Advisory」
TCA : 「JA**** Hamamatsu Rader, QNH2992, Squark **** and Ident」
自分 : 「JA**** Squark **** Ident」
ここで指示されたコードをトランスポンダにセットしてIdentボタンを押す。そして相手から呼び出されるまで待ちます。
お気づきかと思いますが、こちらから浜松TCAと呼び出しているのに、相手は浜松レーダーと言ってきました。 まぁ、どちらも同じでうすから問題ありません。 素直に Hamamatsu Rader と呼んであげましょう。(笑)
TCA : 「JA**** Hamamatsu Rader, Rader Contact, you are 23 miles east from airport, maintain VMC, 管制圏に入りますか?(なぜかここだけ日本語)」
自分 : 「JA**** Maintain out of control zone」
TCA : 「JA**** Hamamatsu Rader, proceed until further advice」
まぁ、通常どこぞに別機体がなければ、ずっと黙ったままで何も話す事はありません。 ときおり、、
TCA : 「JA**** Hamamatsu Rader, Trafic 9 o'clock at 1500 feet, east bound Helicopter」
*指示された機体を目視できたら。
自分 : 「Trafic Insight, JA****」
*指示された機体を目視できなかったら。
自分 : 「Now looking out, JA****」
浜松空域から名古屋へ向かう途中に山があり、この山辺りで浜松レーダーの死角に入る為に、山を越えた辺りで浜松TCAから。
TCA : 「JA**** Hamamatsu Rader, you are out of Rader Range, Terminate Rader service, Squark VFR, Frequency change aprroved」
自分 : 「JA**** Squark VFR, Leave your Frequency, Good Day!」
これで浜松TCAのレーダーサービスが解除され、無線も別の周波数にする事ができる様になります。
注意:(自分の発信の際に「JA****」と書きましたが、2回目以降は「****」と「JA」を省略するのが標準です。例文の中では分かりやすくする為にJAを付けてあります。)
この日のコースでは、幸運な事?に浜松TCAの直ぐ隣りにセントレアTCAがありました。(^^;
「Good Day!」と挨拶したまでは良かったのですが、続けてセントレアTCAにコンタクトです。 あ〜忙しい。
セントレアTCAは北側と南側で周波数が違います。 ちょうどセントレア空港の真東からのコンタクトになりますが、今回は名古屋へのアプローチをするので北側の周波数にセットして呼び出しを行います。
自分 : 「Centerair TCA JA****」
TCA : 「JA**** Centrair TCA Go Ahead!」
自分 : 「JA**** 30 mile east 2500 feet, VFR for Nagoya via Manabe Ground, Request TCA Advisory」
TCA : 「JA**** Centrair TCA squark **** and Ident」
自分 : 「JA**** squark **** Ident」
ここで相手がレーダー上で自分を確認するまで暫く待つ事になります。
TCA : 「JA**** rader contact, maintain VMC until further advice」
自分 : 「Maintain VMC JA****」
これで無事にTCAがレーダーで自分を確認してくれました。 後は、トラフィック情報などが無い限り呼び出されることはありません。
ところが、今回は名古屋へアプローチしているJALのボーング737とヘッドオン状態になった様子です。
TCA : 「JA**** Centrair TCA Trafic 5mile 12 O'clock at 2500 feet, Japan Air 737, ファイナルアプローチ中です。もう少し高度を下げる事はできますか?」
と、何故か最後だけ日本語、、これは?、結構ヤバイ状態なんだと直ぐに認識。
自分 : 「JA**** 2000 フィート以下を維持します」
相手が日本語で来たのでこちらも日本語で応戦!(笑)
高度で500フィート以上のセパレーションがあれば大丈夫だろうと判断した。
が、少しして、、
TCA : 「JA**** Centrair TCA, Trafic 3 mile 12 O'clock, Japan Air 737」
必死になって正面3マイルに居るハズの白い737を探す。。。。あ、見つけた!!!
自分の真上に居た・・・・(滝汗)
737を真上に見ながら。
自分 : 「Trafic Insight, JA****」
おいおい、、もう少し早く言ってくれなくっちゃ、、
真鍋運動場が見えて来た。そろそろ上空だな・・・。
自分 : 「JA**** Over Manabe Ground, Request Cancel TCA Advisory for Contacting Nagoya Tower」
TCA : 「JA**** Centrair TCA Frequency change aprroved Good day」
自分 : 「JA**** Leave your frequency Good day!」
これまだが今回のTCAとのコンタクト、レーダーサービスの受け方の全てです。
この後、直ぐに名古屋タワーの周波数にてコンタクト、クリアランスをもらって無事?に名古屋空港へ着陸しました。
航空機からのラジオコミュニケーションは結構面白いですね。 聴きなれるまでは大変な思いをしますが、安全の為にも、慣れる為にも、積極的にレーダーサービス、フライトサービス、タワー、RDO局との交信にトライしましょう。
英語でやるとカッコイイし、シンプルな交信内容になるので良いのですが、あれ?とか分からなかった(涙)とか、英語でのコミュニケーションが成立しなかっ
たら恥ずかしがらずに日本語で話しましょう。 どうしても英語でと強い意志をお持ちでしたら 「 Say Again
Please!」と言う勇気も必要です。
お互いの「意思疎通」が目的の無線通信ですからね。。おしまい。

